きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

596. 2023年大相撲初場所展望

大相撲初場所が明日から初日を迎える。

ここ数日いくつか投稿しておりそこにも記載したが、今場所は『1横綱1大関』『4関脇4小結』と三役以上の番付編成に注目が集まっている。

横綱照ノ富士の休場は残念だが、これに関しては先場所も記載したように完治してから出場してほしいと思っている。

中途半端な状態で出場して途中休場を繰り返すのが最悪のため、今は怪我を癒すのが先決だろう。

仮に完治しても勝てないとなればそれは引退を意味するが、横綱はそういう番付である。

今場所出場する力士の中で最高位は貴景勝であるが、昨日も記載したようにここ2年初場所は途中休場しており相性は悪い。

貴景勝は序盤戦に取りこぼすことが多いため、如何にして乗り切ることができるかどうか。

私個人としてはとにかく途中休場せず乗り切ってほしいという思いが強い。

関脇に目を向けると、若隆景に期待したいところだが、この力士も序盤戦が課題である。

先場所こそ序盤戦白星先行としたが、期待値からすると4勝1敗くらいの成績でいってほしい気持ちが強い。

先場所は小兵力士相手に落とす相撲が目立っていたため、取りこぼすことなくいけるかどうか。

先場所三役で初めて二桁勝った豊昇龍は大関への足固めなるかどうか。

期待の大きい力士だが、先場所の相撲を見ていてもこれといった強さを感じさせないため、その辺り今場所はどうか。

今場所も身体能力の高さだけとなれば勝ち越しはいけても二桁はどうだろうか。

先場所優勝に王手をかけて逆転を許した高安が1年半ぶりに関脇に復帰。

先場所は上位圏内で好成績だったため、今場所も期待したいところである。

二桁勝てば大関への足固めという可能性も出てくるだろう。

ここ数場所はかち上げが見事にハマっているが、対戦相手は全員それを警戒、対策するだろう。

その中先場所と変わらず高安らしい相撲を取ることが出来るかどうか。

関脇へ陥落した正代は、10勝すれば大関復帰が可能な特例復帰場所である。

先場所御嶽海のときにも記載したが、2場所連続皆勤負け越しを喫して陥落した力士が復帰した例はない。

昨年の正代はいつ陥落してもおかしくないほど綱渡りをしていたため、正直10勝はおろか勝ち越しすら危ういのではないかと思う。

しかし如何せんこの力士はいきなり力を発揮するし、ツボにハマったときは最強と言っても過言ではない程である。

読めない力士であるため、奇跡を起こす可能性も十分考えられるが、私個人としては厳しいと予想している。

小結に目を向けると、霧馬山が安定(?)の番付と言ったところか。

地力はつけており、廻しを引いたときの強さは光るものがあるが、先場所辺りもやや取りこぼしが多いように感じる。

一回でも二桁勝てば今後自信をつける可能性は高いため、期待したい力士である。

明生が1年ぶりの三役復帰。
昨年前半は1勝14敗の成績を残すなど苦戦を強いられたが、ここ数場所は上位圏内で勝ち越しを続けているため、復調の兆しを見せている。

三役として二桁勝ったことがないため、二桁勝ちたいという気持ちもあるだろうが、まず目標とするところは勝ち越しか。

貴景勝にとっては嫌な相手であるため、貴景勝戦は注目である。

新小結に琴ノ若と若元春の四股名が載った。

琴ノ若は昨年最も力をつけたと言っても過言でない力士だった。

番付運悪く中々三役に昇進出来ずにいたが、晴れて三役昇進となった。

組んで良し離れて良しの力士ではあるが、まだ絶対的な強さは無いと言えるか。

結果的に懐の深さを活かした土俵際の逆転も多いため、がっちり四つに組んで積極的に前へ出る相撲で勝つ癖がついてこれば楽しみだがどうだろうか。

若元春は決して若手ではないが、左四つの強さはその他役力士にとっても驚異となるだろう。

土俵際もしぶといため、大勝への期待というよりは土俵を沸かせてくれる存在になる可能性は高いだろう。

平幕に目を向けると、先場所大逆転優勝を果たした阿炎が東前頭3枚目に位置している。

正直思ったほど番付が上昇していないように感じるが、いずれにしても上位圏内である。

現在3場所連続平幕力士が優勝を果たしているが、逸ノ城玉鷲と優勝した翌場所は負け越しを喫している。

阿炎も負け越してしまうのではないかという心配もあるし、また2場所連続12勝して関脇へ復帰してから上位圏内で二桁の経験はない。

上位圏内ではやや勢いが削がれる印象だが、今場所はどうなるか。

私が注目する力士は東前頭4枚目の錦富士である。

この力士は入幕して以降、一気に力をつけた印象である。

新入幕から3場所連続で勝ち越しているし、役力士との対戦もある程度回数を重ねているため自信もつけているだろう。

今場所はギリギリ上位圏外であるが、豊昇龍、明生が同部屋であり、また展開によってはすぐに役力士と割が組まれるだろう。

今場所も存在感を見せることが出来るかどうか注目である。

優勝予想だが、正直かなり難しい。
ここ数場所『全員にチャンスがある』と言われているが、とはいえ期待値はあるだろう。

私個人としては、ここ数場所の低迷、奮起を促すという意味でも隆の勝、遠藤辺りには期待したいところである(まぁその両者が初日に割が組まれているため、どちらかが早々黒星を喫してしまうのだが)。

とりあえず
若隆景、高安、琴ノ若、隆の勝、遠藤
この5名を挙げておこう。

貴景勝は序盤戦次第だと思う。
序盤で躓くと予想して外した。

話は逸れるが『正代ー御嶽海』の割が初日に組まれた。

昨年ならば考えられなかったことであるため、少し寂しい思いがある。

混戦、展開によっては泥沼化する可能性も秘めている新年幕開けの場所だがはてさて…

595. 1人残される横綱・大関

大相撲初場所初日まであと2日。

1月4日から仕事始めの方が多いと思うが、大半がまだ正月ボケが抜けていないのではないだろうか。

その中大相撲は早くも初日を迎えるわけだが、今場所は『1横綱1大関』『4関脇4小結』と三役の番付に注目が集まっている。

既に照ノ富士の休場が決定しているため、出場している力士の中で貴景勝が番付最上位となるわけだが、これ自体は先場所も結果的にそうであるし、過去にも経験済みである(先場所の場合正代も大関だったが東西で貴景勝の方が上)。

しかし今場所、年6場所制となった昭和33年以降初めてとなる事態が生じている。

それは『出場する横綱大関の合計人数が1名』ということである。

上記の通り既に照ノ富士の休場が決定しているため、横綱大関の出場力士は貴景勝のみである。

番付最上位、さらには唯一の上位力士ということで否が応でも貴景勝に注目が集まるだろう。

途中休場が重なり、結果的に横綱大関の出場力士が1名になってしまったのは過去に『4回』存在する。

詳細は以下の通りである。

 

【平成4年夏場所】優勝力士:曙(関脇 13勝2敗)

北勝海(場所前引退)

横綱

 

小錦(9勝6敗)

大関

霧島(0勝4敗11休)

 

【平成4年九州場所】優勝力士:曙(大関 14勝1敗)

小錦(0勝2敗13休)

大関

曙(14勝1敗)

霧島(1勝7敗7休)

大関

 

 

【令和2年7月場所】優勝力士:照ノ富士(前頭17枚目 13勝2敗)

白鵬(10勝3敗2休)

横綱

鶴竜(0勝2敗13休)

貴景勝(8勝4敗3休)

大関

朝乃山(12勝3敗)

 

【令和2年11月場所】優勝力士:貴景勝大関 13勝2敗)

白鵬(全休)

横綱

鶴竜(全休)

貴景勝(13勝2敗)

大関

朝乃山(1勝2敗12休)

正代(3勝2敗10休)

大関

 

 

実は貴景勝にとって2回目の出来事である(上記の通り初日からは史上初だが)。

過去4回残された1名は全て大関である。

その中残された大関の意地を見せて優勝を果たしたのは曙、貴景勝の2名である。

4回しか存在しないためこじ付けでしかないのだが、このような場所で優勝を果たした曙、照ノ富士は後に横綱へ昇進している。

そういった意味では貴景勝は既にこのような場所で優勝経験があるため、横綱昇進の可能性があるのか。

しかし貴景勝にとって初場所は鬼門であり、ここ2年は途中休場となっている。

如何せんここ2年は『九州場所で好調→初場所で休場』というパターンのため、先場所九州場所も12勝と好成績であったため、ある意味嫌な展開かもしれない。

史上初の事態で出場力士の中で最上位のため重圧も大きいと思うが、それを跳ね除けることができるかどうか。

横綱大関が全滅となればそれこそ史上初となる緊急事態と言えるだろう。

何とか貴景勝には頑張っていただきたいところである。

594. 平幕上位渋滞の要因は何か?

新年あけましておめでとうございます。

何だかんだで新年あけて既に4日間経過し、さらにはあと4日で大相撲初場所が初日を迎える。

まだ私自身、休みボケが抜けない状態であるが、リハビリがてら初日を迎えるまでにいくつか投稿したいと思っている。

さて初場所は『1横綱1大関』という番付に目が行きがちだが、『4関脇4小結』も中々お目にかかれない番付である。

少し前までは『三役の枠を増やすべきだ』という声も多く飛び交っていたが、ここ2場所は大盤振る舞いである。

とはいえ上記の通り、横綱大関の人数が少ないため、関脇・小結を増員させることで三役の総人数を帳尻合わせしているのだろうから以前と状況は異なっている。

ここ数場所、上位圏内の力士の力が拮抗しているため、1点の勝ち越し程度では番付の変動が見られないことも多々存在する。

力が拮抗していることは間違いないと思うが、上位圏内が渋滞する原因は他にもあるのではないだろうか。

私はその1つに『千秋楽7勝7敗同士の割』が挙げられると思う。

令和元年夏場所から『14日目の結果を見てから千秋楽の割を組む』という流れがお決まりとなった。

これ自体は良い試みだし、7勝7敗同士の割が多く組まれること自体も良いと思っている。

しかし問題は『番付があまりにも開きすぎている場合』である。

まず令和元年夏場所~令和4年九州場所まで幕内で7勝7敗同士の割は『51回』あるが、詳細は以下の通りである。

場所

勝者

敗者

令和元年夏場所

友風(西前頭9枚目)

佐田の海(西前頭13枚目)

阿武咲(西前頭10枚目)

千代丸(東前頭13枚目)

松鳳山(東前頭11枚目)

炎鵬(西前頭14枚目)

令和元年名古屋場所

阿炎(小結)

琴奨菊(東前頭5枚目)

千代大龍(東前頭6枚目)

豊ノ島(東前頭14枚目)

隠岐の海(西前頭8枚目)

輝(西前頭12枚目)

令和元年秋場所

大栄翔(東前頭3枚目)

琴恵光(西前頭7枚目)

石浦(東前頭15枚目)

玉鷲(東前頭4枚目)

令和元年九州場所

琴勇輝(西前頭4枚目)

遠藤(西小結)

妙義龍(東前頭2枚目)

阿武咲(東前頭6枚目)

玉鷲(東前頭4枚目)

佐田の海(東前頭8枚目)

令和2年初場所

隠岐の海(東前頭4枚目)

東龍(東前頭15枚目)

勢(西前頭15枚目)

隆の勝(東前頭9枚目)

魁聖(西前頭16枚目)

千代大龍(東前頭11枚目)

令和2年春場所

隠岐の海(東前頭2枚目)

琴奨菊(東前頭13枚目)

豊山(東前頭3枚目)

千代丸(西前頭15枚目)※

輝(西前頭6枚目)

明生(東前頭17枚目)

令和2年7月場所

遠藤(東前頭筆頭)

徳勝龍(西前頭7枚目)

令和2年秋場所

琴恵光(西前頭10枚目)

宝富士(西前頭5枚目)

輝(西前頭6枚目)

魁聖(西前頭12枚目)

豊昇龍(西前頭16枚目)

佐田の海(東前頭10枚目)

令和2年11月場所

遠藤(西前頭7枚目)

豊昇龍(東前頭13枚目)

令和3年初場所

妙義龍(西前頭9枚目)

豊山(東前頭15枚目)

令和3年春場所

隆の勝(西関脇)

栃ノ心(東前頭7枚目)

御嶽海(西小結1)

逸ノ城(西前頭6枚目)

大栄翔(西小結2)

明瀬山(東前頭12枚目)

令和3年夏場所

千代翔馬(西前頭11枚目)

志摩ノ海(東前頭9枚目)

令和3年名古屋場所

明生(西小結1)

輝(西前頭12枚目)

隆の勝(東前頭2枚目)

千代の国(東前頭16枚目)

一山本(東前頭17枚目)

千代ノ皇(西前頭14枚目)

令和3年秋場所

志摩ノ海(東前頭7枚目)

隆の勝(西前頭筆頭)

宝富士(西前頭5枚目)

栃ノ心(西前頭12枚目)

豊山(西前頭14枚目)

千代大龍(東前頭10枚目)

令和3年九州場所

大栄翔(東前頭筆頭)

石浦(東前頭12枚目)

若隆景(西前頭筆頭)

翔猿(西前頭8枚目)

遠藤(西前頭4枚目)

魁聖(東前頭17枚目)

令和4年初場所

宇良(東前頭2枚目)

千代丸(東前頭13枚目)

逸ノ城(西前頭2枚目)

栃ノ心(西前頭15枚目)

佐田の海(東前頭11枚目)

王鵬(東前頭18枚目)

令和4年春場所

大栄翔(東前頭筆頭)

碧山(西前頭10枚目)

遠藤(西前頭4枚目)

玉鷲(西前頭2枚目)

志摩ノ海(東前頭10枚目)

荒篤山(西前頭16枚目)

令和4年名古屋場所

霧馬山(西前頭筆頭)

千代翔馬(西前頭13枚目)

豊山(東前頭16枚目)

栃ノ心(東前頭8枚目)

令和4年秋場所

豊昇龍(西関脇)

遠藤(西前頭6枚目)

明生(西前頭2枚目)

琴勝峰(東前頭11枚目)

宇良(西前頭3枚目)

王鵬(西前頭13枚目)

令和4年九州場所

翠富士(西前頭3枚目)

琴勝峰(西前頭11枚目)

佐田の海(西前頭4枚目)

一山本(東前頭14枚目)

錦木(東前頭6枚目)

琴恵光(東前頭12枚目)

※この場所千代丸の14日目までの成績は7勝5敗2休

 

番付下位が上位に勝利している場合赤字表記にしているが、このパターンは51回中『12回』に留まる(勝率0.235)。

もちろんこの中には番付に大きな差は生じていない場合もあるが、『小結と前頭12枚目』『関脇と前頭7枚目』等、明らかに番付差が生じていることも多い。

これにより三役が勝ち越しを決めて、平幕上位で勝ち越した力士が涙を吞むというパターンが生じてくると思う。

もちろん毎度の出来事ではないし、これが全てというわけではないが、平幕上位渋滞の要因の1つに挙げられるのではないだろうか。

千秋楽7勝7敗同士の割自体は悪い事ではないし、むしろ面白い割である。

しかし番付の差を考慮する必要もあるだろう。

4関脇4小結の編成となり、どのような順番で割を組んでいくのかも重要になってくるだろう。

593. きょうへいくんの2022年大相撲総括

晦日前には投稿しようと思っていたが、結局大晦日になってしまった。

今年の総括をいつも通り勝手に語りたいと思います。

まず今年は昨年の総括でも記載したように
照ノ富士時代到来』
『誰が照ノ富士を止めるのか?』
こういった1年になると予想していた。

しかし蓋を開けてみれば今年の照ノ富士の優勝は1回に留まり、さらに最高成績も12勝に留まった。

その結果、31年ぶりとなる年間全て優勝力士が異なることになり、さらには史上初となる3場所連続平幕力士の優勝をもたらすことになった。
さらにさらに1年で4回の12勝優勝も史上初である。

昨年独走時代の幕開けだった照ノ富士が不調であるため、混沌とした場所が続く展開に陥ったわけである。

そうなると横綱の次の番付である大関に期待したいところだが、大関陣は今年も優勝には届かなかった(昨年照ノ富士の優勝は除く)。

優勝どころか勝ち越しすら危うい展開が多く続き、結果的に御嶽海と正代が大関陥落となってしまった。

貴景勝は一人気を吐いたが、常に怪我と隣り合わせである。

ついに来場所1横綱1大関時代へと突入してしまい、新大関に期待したいところだが、正直望み薄ではないだろうか。

まず大関候補筆頭と呼べる若隆景だが、優勝も果たし、年間全て勝ち越しているため地力は間違いなくあるが、安定して二桁勝てるだけの力量には届いていない印象を受ける。

そして先場所関脇で11勝して一気に大関候補の呼び声高くなった豊昇龍だが、私個人としては正直まだまだだと思う。

先場所もそうだが如何せん型がないし、これといった強さを感じさせない。

身体能力が高いのは誰しもが認めるが、3場所どころか2場所連続二桁勝てるイメージが沸かないというところが正直なところである。

とはいえ期待の力士であることに間違いはないが。

上記の通り今年は全ての場所で優勝力士が異なったわけだが、御嶽海が優勝したとき『勢いのまま横綱昇進』という期待があった。

若隆景が優勝したとき『すぐに大関昇進』という期待があった。

逸ノ城が優勝したとき『ついに目覚めたか?』という期待があった。

玉鷲が優勝したとき『大関も夢ではない』という期待があった。

しかし全て『1場所だけの爆発力』に留まった。

阿炎に関してはまだわからないが、しかし阿炎も昨年九州場所、今年の初場所と連続12勝で上位に戻ってきたが、上位に戻ってからは二桁白星なく、勢いは止まってしまった。

九州場所の逆転優勝が素晴らしいことは間違いはないが、あくまで上位圏外である。

そして来場所以降、どうなるかはわからない。
今年の優勝力士を踏まえると望み薄に感じてしまう。

琴ノ若が三役に昇進。
霧馬山が着実に力をつけている。
明生が上位に戻ってきた。

面白い力士、力のある力士は揃っているが、突き抜ける力士がいないというのが現状である。

来年大関は誕生するのだろうか?
誕生するとしたらどの力士になるのだろうか?

中には朝乃山に期待しているファンもいる。
正直朝乃山を待っているようでは遅いだろう。

どんなに最短ルートだとしても大関復帰には1年を要する。
そして九州場所で幕下力士に力負けした相撲を見て私は上位圏内で負け越す姿すら思い浮かんでしまう。

そして朝乃山は3月に29歳になるため、決して若手ではない。

そのため朝乃山を待っているようでは遅いし、いま上位圏内で闘っている力士にとっては戻ってくる朝乃山を跳ね返すくらいの力をつけていてほしいのが理想である。

しかし3場所どころか2場所連続二桁勝てる力士が存在しない。

本当にどうなってしまうのだろうか。

正直今年は不安しかない1年だった。

それに加えて年末に不祥事が諸々発覚した。

脳震盪への対応等問題は山積みであることに変わりないし、中々改善も見られない組織だが、少しずつ改善されている部分もある。

力士が集中して臨める環境を整えてほしいというのが本音である。

今年も好き勝手語っていきましたが、お付き合いいただきありがとうございました。

10月以降、場所中以外あまり投稿出来ていないことが多かったため、今後も努力、精進して参りますのでよろしくお願いいたします。

592. 2023年大相撲初場所番付発表

早いもので本日が大相撲初場所の番付発表日である。

正直この日を忘れており、ネットニュースに載っているのを見て気が付いた。

いつも通り答え合わせをしていこうと思う。

番付 西
照ノ富士 横綱  
大関 貴景勝
若隆景 関脇 豊昇龍
高安 関脇 正代
霧馬山 小結 琴ノ若
明生 小結 阿炎(若元春)
翔猿 前頭筆頭 大栄翔
若元春(御嶽海) 前頭2枚目 御嶽海(玉鷲
翠富士(阿炎) 前頭3枚目 玉鷲(翠富士)
錦富士 前頭4枚目 佐田の海
竜電 前頭5枚目 錦木
北勝富士 前頭6枚目 妙義龍
王鵬(逸ノ城 前頭7枚目 阿武咲(宇良)
逸ノ城(阿武咲) 前頭8枚目 宇良(王鵬)
平戸海(隆の勝) 前頭9枚目 遠藤
隆の勝(碧山) 前頭10枚目 栃ノ心(平戸海)
碧山(千代翔馬 前頭11枚目 千代翔馬栃ノ心
隠岐の海(輝) 前頭12枚目 琴勝峰(隠岐の海
琴恵光(琴勝峰) 前頭13枚目 輝(琴恵光)
剣翔(一山本) 前頭14枚目 一山本(東龍)
東龍(剣翔) 前頭15枚目 宝富士(水戸龍)
水戸龍(宝富士) 前頭16枚目 千代丸

()内が正しい番付

 

ある意味いつも通りの散々な結果なわけだが『4関脇4小結』を当てたことは良い事か。

とはいえ若元春が小結昇進になるとは思っていなかった。

東前頭4枚目の10勝と東前頭9枚目の12勝は単純な星数で言えば前者の方が有利だが、阿炎は優勝のボーナス(?)があるため阿炎の方が有利だと思っていた。

若元春の小結昇進には何一つ文句はないが、阿炎の3枚目には驚かされた。

それならば2021年初場所で前頭筆頭で13勝かつ優勝を果たした大栄翔が翌場所関脇へ昇進出来ず、小結止まりだったことを考慮すると、今場所高安を関脇へ昇進させるのはどうなのかという疑問もある。

まぁあの時と比較して1横綱1大関しかいないため、せめて関脇、小結を増やして役力士を増やそうという考えがあるのかもしれないが。

『番付は生き物』と言われたらそれまでだ。

そして阿炎も平幕上位が渋滞しているため仕方ないと言えば仕方ないのだが。

とにもかくにも琴ノ若の小結昇進は喜ばしいところである。

若手と呼ばれているがもう25歳のため、正直そこまで若手と呼べる年齢ではないだろう。

勝ち越しの安定感はあるためあと欲しいのは爆発力である。

来場所楽しみである。

 

2022年の総括に関しては年内に投稿しようと思っています。

591. 大関在位で3場所33勝以上

大相撲九州場所千秋楽から早1週間経過した。

場所後にもブログを記載しようと思っていたが、某ゲームに熱中してしまいサボってしまっていた。

九州場所は阿炎の逆転優勝により幕を閉じたが、巷では阿炎の優勝よりもワールドカップのニュースばかりのため、劇的な展開ながらも阿炎が優勝したことをわかっているのは大相撲ファン位だろう。

これに関しては不運としか言いようがないが、仕方ないと言えば仕方ない。

それはさておき、九州場所は巴戦に突入したが、その中には貴景勝がいた。

御嶽海、正代と連続で大関陥落となる中で一人気を吐く形で同点の成績を残し、大関の責任を果たしたと言える。

これで貴景勝名古屋場所から九州場所まで3場所連続二桁勝利を達成し、大関昇進の目安と言われるいわゆる『3場所33勝』となった。

これは貴景勝自身2度目の経験である。

ちなみに現役の大関経験者は貴景勝、正代、御嶽海、朝乃山、栃ノ心、高安といるが、大関在位中に3場所33勝以上達成した力士は『貴景勝ただ一人』である(横綱昇進の照ノ富士は除く)。

大関昇進を見てもわかる通り、ある程度の爆発力と安定感がなければ達成できない記録とも言えると思うが、過去に達成している大関はどの程度いるのだろうか。

今回は年6場所制となった昭和33年以降に大関へ昇進した力士かつ後に横綱へ昇進した力士を除いている。

横綱へ昇進した力士の場合、昇進絡みの場所で確実に33勝以上を達成しているためである。

ちなみに『10勝→12勝→13勝→9勝→11勝』の場合、どこで計算しても33勝以上となるが、この場合最も3場所合計が大きい成績を記載している(この場合35勝)。

また10場所連続などになる場合は、備考にその旨を記載する。

詳細は以下の通りである。

四股名

場所

1場所目

2場所目

3場所目

備考

北葉山

(35勝10敗)

昭和39年夏~

12勝3敗(次)

12勝3敗

11勝4敗

昭和39年春場所10勝5敗

栃光

(34勝11敗)

昭和38年春~

13勝2敗(次)

9勝6敗

12勝3敗

 

豊山
(36勝9敗)

昭和38年夏~

13勝2敗(次)

10勝5敗

13勝2敗

 

豊山

(34勝11敗)

昭和39年名~

13勝2敗(次)

11勝4敗

10勝5敗

昭和39年夏9勝6敗

貴ノ花

(34勝11敗)

昭和49年九~

11勝4敗

10勝5敗

13勝2敗(優)

 

貴ノ花

(35勝10敗)

昭和52年初~

12勝3敗(次)

13勝2敗(次)

10勝5敗

昭和51年九州9勝6敗

琴風
(36勝9敗)

昭和58年初~

14勝1敗(優)

11勝4敗

11勝4敗

昭和57年九州から昭和59年初まで33勝以上

若嶋津

(38勝7敗)

昭和59年春~

14勝1敗(優)

9勝6敗

15戦全勝(優)

昭和58年夏から昭和59年九州まで35勝以上

朝潮

(33勝12敗)

昭和60年初~

9勝6敗

13勝2敗(優)

11勝4敗

 

北天佑

(34勝11敗)

昭和60年名~

13勝2敗(優)

9勝6敗

12勝3敗(次)

 

小錦

(37勝8敗)

平成元年九~

14勝1敗(優)

10勝5敗

13勝2敗(同)

平成元年九州から平成2年名まで35勝以上

小錦

(38勝7敗)

平成3年九~

13勝2敗(優)

12勝3敗

13勝2敗(優)

平成3年春から平成4年夏まで34勝以上

霧島

(37勝8敗)

平成2年秋~

13勝2敗(次)

10勝5敗

14勝1敗(優)

 

霧島

(33勝12敗)

平成3年夏~

11勝4敗

10勝5敗

12勝3敗

 

貴ノ浪

(36勝9敗)

平成6年名~

12勝3敗

12勝3敗

12勝3敗(次)

平成6年春から平成7年初まで33勝以上

貴ノ浪

(37勝8敗)

平成8年初~

14勝1敗(優)

11勝4敗

12勝3敗(次)

平成7年九州から平成8年秋まで33勝以上

貴ノ浪

(36勝9敗)

平成9年秋~

12勝3敗

14勝1敗(優)

10勝5敗

平成9年名古屋9勝6敗

千代大海

(35勝10敗)

平成14年夏~

11勝4敗(次)

14勝1敗(優)

10勝5敗

 

千代大海

(33勝12敗)

平成15年春~

12勝3敗(優)

10勝5敗

11勝4敗(次)

 

千代大海

(33勝12敗)

平成15年九~

10勝5敗

10勝5敗

13勝2敗(次)

 

魁皇

(34勝11敗)

平成12年九~

11勝4敗

10勝5敗

13勝2敗(優)

 

魁皇

(33勝12敗)

平成15年春~

10勝5敗(次)

11勝4敗(次)

12勝3敗(優)

 

魁皇

(36勝9敗)

平成16年名~

11勝4敗

13勝2敗(優)

12勝3敗(次)

平成16年初から平成16年九州まで33勝以上

栃東

(33勝12敗)

平成14年初~

13勝2敗(優)

10勝5敗

10勝5敗

 

把瑠都

(35勝10敗)

平成23年秋~

10勝5敗

11勝4敗

14勝1敗(優)

平成24年春10勝5敗

琴奨菊

(33勝11敗敗1休)

平成27年秋~

11勝4敗

8勝6敗1休

14勝1敗(優)

 

貴景勝

(33勝9敗3休)

令和2年7月~

8勝4敗3休

12勝3敗(次)

13勝2敗(優)

 

貴景勝

(33勝12敗)

令和4年名~

11勝4敗(次)

10勝5敗

12勝3敗(同)

 

※記載は昇進した順

 

今回の貴景勝を含め17名、28回である。

これが多いか少ないかは判断が難しいが、現在まで37名大関昇進を果たしており、半数にも満たないため、簡単に達成できる記録ではないだろう。

この中では琴風、若嶋津小錦貴ノ浪魁皇が長期に渡って33勝以上の記録を達成している。

琴風、若嶋津の場合、全盛期がここに集約されているため、その後33勝を達成することはなかった。

貴ノ浪は凄まじく、3回達成しており、しかも全て4場所以上である。

休場が絡むと単発になることが多く、千代大海は3回達成したことがあるが、4場所以上に渡って成績を残したことが無い。

貴景勝もこれに該当するパターンになる可能性がやや高いと言えるか。

貴景勝の場合『休場→角番→二桁→好調→休場』といったような傾向が続いているため、来場所以降注目である。

私個人の感想としては、栃東の回数が1回しかない事、そしてここに琴奨菊四股名があるのが意外であった。

栃東の場合も怪我が多く、結果として休場も多くなってしまった事が影響している様子である。

琴奨菊の場合、優勝のボーナス(?)による影響が大きかったか。

簡単に達成できる記録ではないとはいえ過去の成績を見ると、33勝はそこまで大きな成績ではないと言えるか。

横綱へもう一歩という力士は35勝以上を達成していることが多いため、貴景勝としても欲しいのは爆発力、優勝といったところか。

ここ2年初場所は成績不振に終わっているため、来場所どうなるか注目である。

590. 2022年九州場所千秋楽を勝手に語る

25年ぶりの複数人による優勝決定戦。
そして28年ぶりの3人による優勝決定戦巴戦。

その中で阿炎が見事に1日3勝の大逆転優勝を果たして幕を閉じた2022年大相撲九州場所

平幕力士が優勝決定戦で役力士を下して優勝を果たすのは史上初である。

昨日阿炎が有利に感じてしまうと記載したが、実際逆転優勝を目の当たりにすると驚きが強い。

ここ数場所、巴戦になってもおかしくないほどの混戦に陥ることが多かったが、結果的に単独優勝及び2名による優勝決定戦に留まっていた。

それが久々に巴戦へ突入し、観戦することが出来たというのはファンにとっては大きな喜びなのだろうが、高安からすれば気の毒な結果になってしまった。

もちろん阿炎の大逆転優勝は素晴らしい。
平幕力士が1日3勝、ましてやその中には大関戦も含まれている。

全て自分の相撲を取り切って見事大逆転優勝を決めた。

それぞれ優勝争いに関与する本割も熱戦だった。

まず『高安ー阿炎』の一番。

この日、そしてこの場所最大の注目の割。

高安としては決して動きは悪くなかった。
今年の春場所のように重圧に押し潰されて何も出来ないということはなかった。

むしろ攻めの姿勢は貫いていたと思う。
しかしそれでもやや慎重になり過ぎたという面はあったかもしれない。

阿炎を押し込んでいくが、土俵際の逆転を警戒してそこまで踏み込んでいかなかった。

それでもあの場面で強引に攻めていたら昨日豊昇龍のように叩きを食っていたかもしれない。

あの場面はどちらが正解だったかはわからない。

とにもかくにも阿炎がよく残し、捕まらずに最後まで動き回って高安を上回ったという内容だった。

そして『貴景勝ー若隆景』の一番。

貴景勝としては高安の結果を受けた後に土俵へ上がっているため、何が何でも勝ってやるという強い気持ちを持って臨んでいっただろう。

先場所立ち合い変化で敗れている相手だったが、そこへの迷いはなくしっかり当たっていった。

何度も当たって突き放し、途中張り手を交えて最後は叩き込んだ。

勝った後珍しくガッツポーズも見られたため、貴景勝大関としての責任、重圧と闘っていたのだろう。

優勝決定戦巴戦は結果的に本割と比較すると呆気ない取り組みにはなってしまった。

しかし最後まで自分の相撲を信じて貫いたのが阿炎だったのではないだろうか。

まず『高安ー阿炎』の一番は、阿炎が変化のような形で出会い頭かのごとく高安が脳震盪を起こしてしまった。

この大一番でも思い切ったことをするのが阿炎という力士である。

そして『貴景勝ー阿炎』の一番は、明らかに貴景勝に迷いが生じていた。

高安戦の立ち合い、過去の対戦成績など色々考えてしまい、本割のような貴景勝らしい相撲を取ることが出来なかった。

私自身、場所前阿炎は優勝候補の1人に名を挙げていた。

この番付ならば大勝しても何ら不思議ではない実力者だからである。

ある程度順当に白星を積み重ねていったが、それでも幕内に戻ってきて2場所連続12勝を果たした時と比較したら絶対的な強さはあまり感じさせなかった。

その結果9日目、10日目と連敗を喫してこの時点で先頭とは星の差2つ開いていた。

しかしここから王鵬、輝、豊昇龍、高安と優勝争いに名を連ねていた力士を全員下した。

14日目終了時点では最も不気味な存在だと思っていた。
阿炎が阿炎の相撲を取り切って掴み取った優勝と言えるだろう。

この優勝にケチをつける者など存在しないだろう。

そして高安。
今場所ほど優勝まであと一歩という場所はなかった。

王手をかけてからの同じ相手に連敗。
しかも優勝決定戦は不完全燃焼と言える内容である。

高安にとっては地獄のような1日になってしまっただろう。

しかし収穫もあったと思う。
それは15日間上位総当たりの地位で相撲を取り続けても、まだまだ結果を残すことが出来るということである。

正直私自身、場所前高安が優勝争いするとは予想していなかった。

確かに今年の春場所秋場所と優勝にあと一歩というところまで来ていたが、この時は上位総当たりの地位ではなかった。

現に今年の夏場所では上位総当たりの地位で6勝9敗と負け越している。

春場所秋場所は上位と割は組まれていたため、仮に優勝していても何一つ文句はなかったが、ある意味では今場所が最も力を発揮した場所と言えるだろう。

15日間通して、極端に悪い相撲はなかった。
自分を信じて相撲を取ることは出来ていた。
ただ千秋楽は阿炎がそれを上回った。
そんな感じだと思う。

高安だけでなく、高安ファンにとっても地獄のような1日だったと思うが、高安の優勝を皆待ち望んでいるだろう。

間違いないなく少しずつ近付いている。
重圧に打ち勝つ場面も見受けられる。

月並みの言葉だが、まだまだがんばれ高安。

最後に貴景勝
ゲンの良い九州場所のため場所前の期待は大きかったと思うが、3日目、4日目と敗れたときはその期待は裏切られたような気分だった。

その後修正したかに見えたが、9日目に3敗目を喫したときは今場所も二桁勝って終わりという思いが強くなった。

しかし貴景勝は腐ることなく、10日目からは全て白星を並べて巴戦まで辿り着いた。

御嶽海の場所後の大関復帰が叶わなくなり、正代も場所後の大関陥落が決定し、大関に対する評価がかなり厳しくなっている中で、貴景勝は重圧に打ち勝って責任を果たしたと言えるのではないだろうか。

平幕に決定戦敗北したというのは印象が悪いかもしれない。
それでも貴景勝を責める者は少ないと思う。

来場所は1人大関となり、照ノ富士の復帰もいつになるかわからない。

今場所以上に重圧のかかる場所になる可能性も高いが、今場所のように諦めない気持ちを持っていればチャンスはあるだろう。

今場所はまだまだ語りたいことが多いが、三役から平幕上位の力士が比較的好調だったことは良かったと思うし、その中で貴景勝が巴戦に出場したことは良かっただろう。

そして何より引退した千代大龍を除いて途中休場なしで場所が進んでいったことが良かった。

来場所以降も無事に場所が迎えられることを切に願う。

これで今年の大相撲も90日間終了した。
私自身、本日で今年が終了したようなものである。

今年も残るところあと僅かだが、なんぼか投稿しようとは考えている。

相撲ファンの皆様も15日間お疲れ様でした。