きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

594. 平幕上位渋滞の要因は何か?

新年あけましておめでとうございます。

何だかんだで新年あけて既に4日間経過し、さらにはあと4日で大相撲初場所が初日を迎える。

まだ私自身、休みボケが抜けない状態であるが、リハビリがてら初日を迎えるまでにいくつか投稿したいと思っている。

さて初場所は『1横綱1大関』という番付に目が行きがちだが、『4関脇4小結』も中々お目にかかれない番付である。

少し前までは『三役の枠を増やすべきだ』という声も多く飛び交っていたが、ここ2場所は大盤振る舞いである。

とはいえ上記の通り、横綱大関の人数が少ないため、関脇・小結を増員させることで三役の総人数を帳尻合わせしているのだろうから以前と状況は異なっている。

ここ数場所、上位圏内の力士の力が拮抗しているため、1点の勝ち越し程度では番付の変動が見られないことも多々存在する。

力が拮抗していることは間違いないと思うが、上位圏内が渋滞する原因は他にもあるのではないだろうか。

私はその1つに『千秋楽7勝7敗同士の割』が挙げられると思う。

令和元年夏場所から『14日目の結果を見てから千秋楽の割を組む』という流れがお決まりとなった。

これ自体は良い試みだし、7勝7敗同士の割が多く組まれること自体も良いと思っている。

しかし問題は『番付があまりにも開きすぎている場合』である。

まず令和元年夏場所~令和4年九州場所まで幕内で7勝7敗同士の割は『51回』あるが、詳細は以下の通りである。

場所

勝者

敗者

令和元年夏場所

友風(西前頭9枚目)

佐田の海(西前頭13枚目)

阿武咲(西前頭10枚目)

千代丸(東前頭13枚目)

松鳳山(東前頭11枚目)

炎鵬(西前頭14枚目)

令和元年名古屋場所

阿炎(小結)

琴奨菊(東前頭5枚目)

千代大龍(東前頭6枚目)

豊ノ島(東前頭14枚目)

隠岐の海(西前頭8枚目)

輝(西前頭12枚目)

令和元年秋場所

大栄翔(東前頭3枚目)

琴恵光(西前頭7枚目)

石浦(東前頭15枚目)

玉鷲(東前頭4枚目)

令和元年九州場所

琴勇輝(西前頭4枚目)

遠藤(西小結)

妙義龍(東前頭2枚目)

阿武咲(東前頭6枚目)

玉鷲(東前頭4枚目)

佐田の海(東前頭8枚目)

令和2年初場所

隠岐の海(東前頭4枚目)

東龍(東前頭15枚目)

勢(西前頭15枚目)

隆の勝(東前頭9枚目)

魁聖(西前頭16枚目)

千代大龍(東前頭11枚目)

令和2年春場所

隠岐の海(東前頭2枚目)

琴奨菊(東前頭13枚目)

豊山(東前頭3枚目)

千代丸(西前頭15枚目)※

輝(西前頭6枚目)

明生(東前頭17枚目)

令和2年7月場所

遠藤(東前頭筆頭)

徳勝龍(西前頭7枚目)

令和2年秋場所

琴恵光(西前頭10枚目)

宝富士(西前頭5枚目)

輝(西前頭6枚目)

魁聖(西前頭12枚目)

豊昇龍(西前頭16枚目)

佐田の海(東前頭10枚目)

令和2年11月場所

遠藤(西前頭7枚目)

豊昇龍(東前頭13枚目)

令和3年初場所

妙義龍(西前頭9枚目)

豊山(東前頭15枚目)

令和3年春場所

隆の勝(西関脇)

栃ノ心(東前頭7枚目)

御嶽海(西小結1)

逸ノ城(西前頭6枚目)

大栄翔(西小結2)

明瀬山(東前頭12枚目)

令和3年夏場所

千代翔馬(西前頭11枚目)

志摩ノ海(東前頭9枚目)

令和3年名古屋場所

明生(西小結1)

輝(西前頭12枚目)

隆の勝(東前頭2枚目)

千代の国(東前頭16枚目)

一山本(東前頭17枚目)

千代ノ皇(西前頭14枚目)

令和3年秋場所

志摩ノ海(東前頭7枚目)

隆の勝(西前頭筆頭)

宝富士(西前頭5枚目)

栃ノ心(西前頭12枚目)

豊山(西前頭14枚目)

千代大龍(東前頭10枚目)

令和3年九州場所

大栄翔(東前頭筆頭)

石浦(東前頭12枚目)

若隆景(西前頭筆頭)

翔猿(西前頭8枚目)

遠藤(西前頭4枚目)

魁聖(東前頭17枚目)

令和4年初場所

宇良(東前頭2枚目)

千代丸(東前頭13枚目)

逸ノ城(西前頭2枚目)

栃ノ心(西前頭15枚目)

佐田の海(東前頭11枚目)

王鵬(東前頭18枚目)

令和4年春場所

大栄翔(東前頭筆頭)

碧山(西前頭10枚目)

遠藤(西前頭4枚目)

玉鷲(西前頭2枚目)

志摩ノ海(東前頭10枚目)

荒篤山(西前頭16枚目)

令和4年名古屋場所

霧馬山(西前頭筆頭)

千代翔馬(西前頭13枚目)

豊山(東前頭16枚目)

栃ノ心(東前頭8枚目)

令和4年秋場所

豊昇龍(西関脇)

遠藤(西前頭6枚目)

明生(西前頭2枚目)

琴勝峰(東前頭11枚目)

宇良(西前頭3枚目)

王鵬(西前頭13枚目)

令和4年九州場所

翠富士(西前頭3枚目)

琴勝峰(西前頭11枚目)

佐田の海(西前頭4枚目)

一山本(東前頭14枚目)

錦木(東前頭6枚目)

琴恵光(東前頭12枚目)

※この場所千代丸の14日目までの成績は7勝5敗2休

 

番付下位が上位に勝利している場合赤字表記にしているが、このパターンは51回中『12回』に留まる(勝率0.235)。

もちろんこの中には番付に大きな差は生じていない場合もあるが、『小結と前頭12枚目』『関脇と前頭7枚目』等、明らかに番付差が生じていることも多い。

これにより三役が勝ち越しを決めて、平幕上位で勝ち越した力士が涙を吞むというパターンが生じてくると思う。

もちろん毎度の出来事ではないし、これが全てというわけではないが、平幕上位渋滞の要因の1つに挙げられるのではないだろうか。

千秋楽7勝7敗同士の割自体は悪い事ではないし、むしろ面白い割である。

しかし番付の差を考慮する必要もあるだろう。

4関脇4小結の編成となり、どのような順番で割を組んでいくのかも重要になってくるだろう。