きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

785. 新十両1場所通過

大相撲春場所初日まで早くもあと1週間である。

徐々にブログの投稿もしていこうと考えているが、また初日前日まで投稿しない確率が高いかもしれない。

春場所は新大関琴ノ若が最大の注目点になると思うが、私は新十両で1場所通過を果たした尊富士も注目している。

若手力士、新しい顔触れが見られるのは良い事である。

早速だが年6場所制となった昭和33年以降、新十両1場所通過はどのくらい存在するだろうか?

詳細は以下の通りである。

四股名

新十両番付・成績

新入幕番付・成績

最高位

大輝煌

西十両9枚目

11勝4敗(優勝)

東前頭15枚目

5勝10敗

東前頭15枚目

市原

十両11枚目

13勝2敗(同)

東前頭16枚目

8勝7敗

西前頭13枚目

遠藤

西十両13枚目

14勝1敗(優勝)

東前頭13枚目

9勝5敗1休

西小結

3名全員が幕下付け出しである(大輝煌が60枚目、市原、遠藤が10枚目)。

尊富士は学生出身力士だが、初めて幕下付け出し以外で達成した記録である。

上記3名を見てみると、大輝煌は結局幕内在位はこの1場所だけに留まっており、市原も2場所目に途中休場して番付を下降させ、以降幕内復帰することはなかった。

遠藤はかなり話題を集めた力士であり、幕内在位も先場所までで61場所、そして小結昇進を果たしているため、2名とは実績が異なると言える。

それでも小結へ昇進を果たしたのは新入幕から4年半後であり、当時の期待度からすればやや期待外れとも言える結果と言える。

当然と言えば当然だが新十両の場合、基本番付は下位に位置する。

そのため仮に好成績であったとしても幕内下位の力士と対戦することが無い。

十両上位の場合、休場者、成績の兼ね合いで幕内の力士と割が組まれる、すなわち『幕内の土俵を経験する事が出来る』ということである。

上記3名、そして尊富士も幕内での土俵経験が全くない。

この経験値が影響を及ぼしているのだろうか。

今回は『新十両1場所通過』であるが、すでに十両以上経験者で『幕下⇒十両1場所通過』の中には琴風、把瑠都といった最高位大関の力士も存在する。

ちなみに詳細は以下の通りである。

四股名

新十両番付・成績

新入幕番付・成績

最高位

琴風

西十両11枚目

14勝1敗(優勝)

西前頭14枚目

12勝3敗(敢)

大関

把瑠都

十両11枚目

15戦全勝(優勝)

西前頭11枚目

11勝4敗(敢)

大関

琴風はすでに関脇経験者であり、把瑠都も上位戦経験者であったため、実力、経験共に頭抜けていたと言えるか。

新十両1場所通過は間違いなく素晴らしい事だが、過去の事例を見るとその後の成績は苦戦していることが多いため、尊富士が今後どのような活躍を見せてくれるのか注目である。

784. 2024年大相撲春場所番付発表

番付 西
照ノ富士 横綱  
霧島 大関 豊昇龍
貴景勝 大関 琴ノ若
大栄翔 関脇 若元春
阿炎 小結 錦木
朝乃山(宇良 前頭筆頭 宇良(朝乃山
熱海富士 前頭2枚目 王鵬(明生
明生(王鵬 前頭3枚目 隆の勝
翔猿 前頭4枚目 平戸海
翠富士 前頭5枚目 豪ノ山(大の里
金峰山剣翔 前頭6枚目 大の里(豪ノ山
剣翔(金峰山 前頭7枚目 阿武咲(玉鷲
玉鷲阿武咲 前頭8枚目 北勝富士高安
正代(北勝富士 前頭9枚目 高安(琴勝峰
琴勝峰(正代 前頭10枚目 御嶽海
一山本 前頭11枚目 湘南乃海(佐田の海
佐田の海湘南乃海 前頭12枚目 島津海
竜電 前頭13枚目 美ノ海
錦富士 前頭14枚目 北の若
北青鵬(妙義龍 前頭15枚目 妙義龍(狼雅
奄美藤遠 前頭16枚目 狼雅(奄美
東白龍(尊富士 前頭17枚目  

 

いつも通り大きく外れる予想となったが、特に幕内と十両の入れ替え予想が散々と言えるか。

横綱~関脇に関してはここ数場所大きな変動がないが(霧島、豊昇龍、琴ノ若大関昇進はあるが顔触れとして変動がないという意味)、平幕上位を見ると顔触れが徐々に変化してきたと言える。

明生、隆の勝辺りはかつて三役常連だったが、ここ数年で現在の役力士との力の差が開きつつあるため、上位総当たりで意地を見せることが出来るかどうか。

ちゃっかりと言っては失礼だが、王鵬が先場所二桁の白星を挙げて初の上位総当たりの地位である。

上位戦は何度か経験しているが、上位総当たりは初めてだし、そもそも役力士との対戦は基本力負けすることが多い。

同学年の豊昇龍が早々上位で活躍し、今や大関のため負けじと力を発揮できるかどうか。

平幕下位に目を向けると、正代、御嶽海が仲良く(?)10枚目に在位している。

御嶽海の前頭二桁はもうそこまで何も感じなくなっているが、正代と2人で並ぶと寂しさを覚える。

特に正代に関しては先場所大負けしたとはいえ金星を挙げている。

一発の力があるだけに巻き返しに期待である。

九州場所で新入幕だった北の若、狼雅が1場所で幕内復帰を決めた。

両者ともに期待の若手だが新入幕では惨敗してしまった。

それでも1場所で幕内に返り咲く辺り、着実に力を付けているか。

幕尻は新入幕の尊富士である。

先場所が新十両の場所であり、見事十両1場所で通過してきたが、先場所は上記2名の北の若、狼雅に敗れている。

幕内でもある程度やってくれるとは思うが、幕内土俵の経験が全くないというのがどの程度影響してくるだろうか。

場所の展望に関しては後日また記載していきたいと思う。

783. 北青鵬、白鵬の問題に関して

ここ数日、大相撲では北青鵬の暴行問題による引退、それに伴う白鵬宮城野親方の『2階級降格』と『報酬減額』の懲戒処分が話題となっている。

正直この話題に関してはブログに記載するつもりはなかったのだが、本日下記の記事を見て少し考えが変わった。

www3.nhk.or.jp

上記記事とは異なるが、大相撲ファンの中には『期待の力士なのに残念』『1回反省のチャンスがあっても良いのでは?』といった北青鵬に対するコメントがある。

私個人の考えとして、昨今の大相撲では暴力と決別しようとしている中、暴行だけでなく窃盗疑いまであるし、常習犯だったこともあるため引退勧告はやむなしといったところではないだろうか。

一方で白鵬の上記2つの処分に関しては良いとして、なぜ『部屋を閉鎖』という話題まで飛び交っているのかという疑問があった。

まず『弟子の責任は師匠の責任』『管理能力不足』という点で処分されるのは当然の事だろう。

しかし過去には師匠が直接弟子に暴力を振るったとしても上記のような処分はあったにしても部屋を閉鎖という事態までに至ることはなかったと記憶している。

2007年の時津風の暴力事件は別として(この時も部屋自体は閉鎖していない)、春日野部屋陸奥部屋で起こった暴行事件に関しては部屋を閉鎖するまでには至っていない。師匠が変更という事にも至っていない。

しかし今回の記事によると白鵬は暴行を把握しながら協会のコンプライアンスの担当理事への報告を怠った上、協会の調査に部外者を関与させるなどして妨害したという報道もされている。

これが本当ならば正直上記2つの処分だけでは甘いと思うし、何なら部屋の閉鎖も納得が出来る。

『暴行を知らなかった』ということも嘘という事になるし、何をそこまで隠蔽しようとするのかという疑問もある(一部報道では北青鵬が白鵬の弱みを握っているとまでされているが)。

そして暴力と決別しようとしていても間違いなくこの他にも隠蔽されている事は存在するだろう。それは暴力だけに限った事ではないだろう。

それでも暴力に対しては改善しようとする動きは見られており、部屋の指導でも竹刀を使うことはほぼ無くなったとされている。

こういった改善を無下にするようなことだけは本当に止めていただきたいと思っている。

今相撲界では新大関も次々と誕生し、若手力士の台頭も著しい。土俵外での不祥事に関する話題はこりごりなのだが…

782. 大関昇進前の優勝

正直全く興味がないため観ていないが、本日日本大相撲トーナメントが行われていたらしい。

豊昇龍が優勝したとのことだが、とりあえず相撲を取れる程に怪我が癒えたのは何よりである。

さて話は変わり、琴ノ若大関昇進を果たし、来場所は4大関時代へ突入である。

先輩大関である貴景勝、霧島、豊昇龍は大関昇進を果たす前に幕内優勝も果たしているが、琴ノ若初場所一歩及ばず優勝には届かなかった。

年6場所となった昭和33年以降、大関昇進を果たした力士は今回の琴ノ若の昇進で延べ67人である。

この67回の内、大関昇進前に優勝を果たした力士は以下の通りである。

・昇進前優勝あり:28回

・昇進前優勝なし:39回

優勝なしの方が多い結果である。

 

また後に横綱へ昇進した回数は

・昇進前優勝あり:13回(0.464)

・昇進前優勝なし:14回(0.359)

回数こそ優勝なしの方が多いが、割合で言えば優勝ありの方が多い結果となっている。

 

さらに横綱昇進関係なく、後に優勝を果たした力士は

・昇進前優勝あり:20回(0.714)

・昇進前優勝なし:26回(0.667)

ここでも割合は優勝ありの方が多い結果となっている。

 

単純な数字だけで見れば昇進前に優勝を果たした方が後の優勝および横綱昇進も確率が高いが、昇進前優勝なしの中には朝青龍白鵬といった時の第一人者がおり、また北の富士武蔵丸と優勝回数二桁を数える大横綱、そして一部では最強と称される玉の海も存在する。

このところ正代、照ノ富士(2回目)、御嶽海、霧島、豊昇龍と優勝と大関昇進がセットになっていることが多かったが、琴ノ若としてはそこまで気にすることはないか。

とにもかくにも琴ノ若は怪我に注意して優勝と横綱昇進を目指してほしいところである。

781. 金星2つ以上配給して優勝

初場所千秋楽から早1週間。

この1週間は月末週だったこともあり、時間の流れを速く感じていた。

1月31日には琴ノ若大関昇進の伝達式が行われ、まずは琴ノ若四股名のまま大関に在位することが決まった。

初場所琴ノ若大関昇進だけでなく、照ノ富士の復活優勝が大きな話題となった。

周囲が崩れての優勝ではなく、上位陣が優勝争いをしている中、その力士を圧倒して優勝しているのだから『さすが横綱』『これぞ横綱』と思わせる相撲だった。

しかし序盤戦を観る限りでは、このような結果になると思っていたファンも少なかっただろう。

盤石とは程遠い内容であり、7日目には2敗目を喫した。

しかもその2敗はいずれも金星配給であった。

そこから見事8連勝して優勝へ結び付けたわけだが、過去に金星を2つ以上配給して優勝を果たした横綱はどの程度存在するのだろうか。

昭和33年以降にて詳細は以下の通りである。

場所

四股名

成績

敗れた相手とその力士の成績

昭和40年秋場所

柏戸

12勝3敗

横綱佐田の山、前頭5枚目明武谷と優勝決定巴戦

・初日:富士錦(東3)

7勝8敗

・6日目:琴櫻(東1)

9勝6敗

※10日目:大豪(西関脇)

2勝13敗

昭和49年春場所

輪島

12勝3敗

・3日目:長谷川(東2)

10勝5敗

・中日:高見山(西1)

10勝5敗

※12日目:北の湖(東大関

10勝5敗

昭和54年秋場所

北の湖

13勝2敗

・4日目:三杉磯(西3)

6勝9敗

・中日:玉ノ富士(西1)

8勝7敗

昭和

57年初場所

北の湖

13勝2敗

・初日:栃赤城(東1)

2勝13敗

・4日目:若島津(西2)

12勝3敗

平成6年春場所

12勝3敗

大関貴ノ浪、前頭12枚目貴闘力と優勝決定巴戦

※5日目:琴錦(東関脇)

10勝5敗

・中日:魁皇(西1)

9勝6敗

・12日目:小城錦(東6)

9勝6敗

平成9年春場所

貴乃花

12勝3敗

横綱曙、大関武蔵丸、前頭筆頭魁皇と優勝決定戦

・4日目:琴の若(西2)

2勝10敗3休

・7日目:魁皇(東1)

12勝3敗

※14日目:武蔵丸(西大関

12勝3敗

平成11年秋場所

武蔵丸

12勝3敗

・2日目:栃東(東1)

10勝5敗

・11日目:湊富士(西5)

6勝9敗

※14日目:千代大海(東大関

10勝5敗

平成28年名古屋場所

日馬富士

13勝2敗

・3日目:隠岐の海(東2)

8勝7敗

・9日目:嘉風(西5)

10勝5敗

平成29年秋場所

日馬富士

11勝4敗

大関豪栄道と優勝決定戦

・3日目:琴奨菊(西1)

10勝5敗

・4日目:北勝富士(東2)

7勝8敗

・5日目:阿武咲(東3)

10勝5敗

・10日目:貴景勝(西5)

9勝6敗

令和4年夏場所

照ノ富士

12勝3敗

・初日:大栄翔(西1)

11勝4敗

・6日目:玉鷲(西3)

9勝6敗

・中日:隆の勝(西4)

11勝4敗

令和6年初場所

照ノ富士

13勝2敗

関脇琴ノ若と優勝決定戦

・2日目:若元春(東1)

10勝5敗

・7日目:正代(西4)

4勝11敗

四股名は当時

※は金星ではない黒星

 

今回で『11回目』であり、珍しいと言えば珍しいが特段珍しい記録でもないと言った所か。

実は照ノ富士自身2回目の記録である。しかも前回は金星を3つ配給している。

2回目の記録となると北の湖日馬富士に次いで3人目である。

照ノ富士は今回の優勝で兄弟子の日馬富士の優勝回数に並んだが、ここでも日馬富士の記録に並ぶことになった。

錚々たる横綱でも1場所に2つ以上金星を配給することはあるわけだが、そこからでも優勝を果たすというのは力がなければ出来ない事だろう。

とはいえ照ノ富士はここ2年程、皆勤、途中休場問わず、出場した場所全てで金星を配給している。

今場所の活躍は素晴らしかったが、平幕への取りこぼしを減らす事が今後の課題であるか。

身体はボロボロだろうが、霧島戦、琴ノ若戦を観るとまだまだ壁として立ちはだかってほしい気持ちが強い。

今後の照ノ富士にも注目である。

780. 琴櫻と琴ノ若

昨日照ノ富士の復活優勝により幕を閉じた大相撲初場所

照ノ富士の強さ、横綱の存在感を改めて感じることが出来たが、琴ノ若大関昇進も確実でありめでたい話題である。

そんな琴ノ若だが、大関昇進を果たしたことで琴櫻四股名を継承するのかどうかも注目である。

琴ノ若は現在26歳であり、春場所大関で迎える頃は26歳4ヶ月である。

私個人としては特段若い年齢による昇進ではないと考えている。

現役大関の昇進年齢を見ても

貴景勝:22歳9ヶ月

・霧島:27歳3ヶ月

・豊昇龍:24歳4ヶ月

※全て新大関の場所での年齢

以上のため、特別若い年齢でもなく、また若手と呼ぶほどの年齢でもないと言える。

改めて考えると貴景勝は霧島と同じ学年、琴ノ若の学年1つ上のため、早くに昇進したことがわかる。

話は少し逸れたが、祖父の琴櫻はどのような流れで昇進を果たしてきたか振り返っていこうと思う。

 

琴櫻

琴ノ若

十両昇進年齢

21歳8ヶ月

21歳8ヶ月

幕内昇進年齢

22歳4ヶ月

22歳4ヶ月

三役昇進年齢

23歳2ヶ月

25歳2ヶ月

大関昇進年齢

27歳0ヶ月

26歳4ヶ月

大関昇進までの在位数(初土俵から)

52場所

48場所

大関昇進までの在位数(幕内昇進から)

27場所

23場所

大関昇進までの在位数(三役昇進から)

23場所

7場所

横綱昇進年齢

32歳4ヶ月

 

大関在位数

32場所

 

 

十両昇進と幕内昇進に関しては年齢が同じである。

差が生じたのは三役昇進である。

琴櫻は幕内昇進から早々と三役に昇進したが、琴ノ若は如何せん三役昇進は昨年の初場所の出来事だった。

これに関しては三役が渋滞していた時期でもあり、上位圏内で勝ち越しを続けながらも中々昇進に恵まれなかった不運もある。

しかし三役昇進後にも差は生じており、琴櫻は三役昇進から大関昇進まで約4年かかってしまった。

一方の琴ノ若は三役昇進から大関昇進までわずか約1年である。しかも三役では負け越しなしである。

結果的に琴ノ若の方が大関昇進は半年ほど早い結果となった。

所要場所数に関してもここまでは概ね同じと言って良いだろう。

琴櫻の場合、横綱昇進までが時間を要した。

大関在位32場所は横綱昇進を果たした力士の中では最長記録である(その後武蔵丸も同率1位)。

琴ノ若として大関在位は出来るだけ短く横綱昇進を果たしたいところだろうが、この先どうなるだろうか…

779. 2024年初場所千秋楽を勝手に語る

照ノ富士琴ノ若との優勝決定戦を制して4場所ぶり9回目の優勝を果たして幕を閉じた大相撲初場所

不死鳥のごとく何度も復活を果たす。

正直場所前の予想では今場所の照ノ富士は皆勤するのも難しいと思っていた。

序盤戦も盤石とは程遠い相撲であるし、7日目には正代に一気に持っていかれてしまった。
しかしそこから照ノ富士の相撲内容に厳しさが増していった。

終盤戦の相撲内容を振り返るとむしろ『どこで2敗を喫したの?』と感じさせるほどの内容である。

千秋楽の本割、優勝決定戦も圧巻だった。

腕の返し方、優勝決定戦の巻きかえのタイミングといい、強さと巧さを見事に融合させた内容である。

綱取りの霧島、大関取りの琴ノ若に対して力の差を見せつけ、見事壁として立ちはだかった。

復活優勝が凄いのはもちろんだが、その中身が本当に凄い。
如何せん周りが崩れて何となく優勝を果たしたわけではない。

霧島、豊昇龍、琴ノ若を好調の中で引きずり下ろして逆転優勝を果たしたのである(豊昇龍は途中休場だが)。

身体は間違いなくボロボロと言えるだろう。
それを豊富な経験、圧倒的地力の高さ、相撲技術でカバーして見事に復活優勝を果たした。

照ノ富士自身、初場所の優勝を果たしたことで6場所全制覇となり(7月は東京開催ではあるが)、また何気に令和初の横綱初場所優勝を果たした。

あと1回で優勝回数が二桁となるが、照ノ富士にとって翌場所以降も試練が続くだろう。

この先も本当の意味で身体が万全である場所というのは存在しないだろう。
今場所は強さを発揮することが出来たが、これが連続で発揮することが出来るかどうか問題である。

そのため一昨年、昨年と優勝回数は1回に留まる。
今回も不死鳥のごとく復活を果たしたが、来場所以降も照ノ富士は常時『勝つこと』を求められるだろう。

来場所以降の心配をしてしまったが、まずは優勝おめでとう!
そして本当に素晴らしかった!

優勝決定戦で敗れた琴ノ若だが、大関昇進はほぼ確実となった。
これに関しては数字の面でも内容の面でも文句はないだろう。
しかし照ノ富士には遠く及ばなかったと言える。

本割同様もろ差し狙いにいき、もろ差しの形を作ったが、13日目の時にも記載したように正直ここから勝てる姿が想像出来ない。

常に動いていたのは照ノ富士であり、照ノ富士との相撲技術の差をまざまざと見せ付けられるような展開だった。

今場所の琴ノ若は負けない安定した相撲が確立された。
それは先場所も片鱗を見せていたが、先場所以上に確立されたため、関脇以下との成績は12勝1敗と抜群の安定感を見せていた。

そして先場所完敗した霧島にも勝ち、私の想像を超える13勝の白星を挙げた。

しかし照ノ富士に勝てる姿は思い浮かべることが出来ない。
それは現在の琴ノ若の相撲内容では照ノ富士との合い口の悪さがあるし、今場所の本割、優勝決定戦の相撲を見るとますますそう思わせるものであった。

格下相手に星を落とさないことは素晴らしいことである。
今場所のように優勝争いするためには取りこぼしを避けなければならないからである。
あと琴ノ若に欲しいのは爆発力である。

今場所は13勝の白星を積み重ねたため、爆発力を感じさせる部分はあるが、やはり照ノ富士を倒してこそというのがあるだろう。

まずは大関昇進おめでとう!
来場所以降はある程度勝って当然と思われる地位に就く訳だが、次こそは優勝を期待したいところである。

綱取り場所だった霧島は残念ながら出直しだろう。
14日目の琴ノ若に敗れた時点で集中力が途切れた可能性もあるが、それにしても千秋楽で照ノ富士にあれだけ力の差を見せ付けられてはぐうの音も出ない。

この力士は元々後半戦に強い力士であるが、今場所も後半戦攻めの姿勢を貫いており、相撲内容に厳しさが増していった。

先場所と同等と言っても過言ではなかったと思うが、横綱昇進のためにはまだ足りないものがあったということである。

何より照ノ富士にあれだけ力の差を見せ付けられたのだから自身が一番痛感していることだろう。

霧島としては結果的に前半戦での2敗が大きく響き、終盤戦も大事な局面で連敗したため、悔しさだけが残る結果になったかもしれない。

しかし初めての綱取りで得るものもたくさんあっただろう。
これで終わるような力士ではないだろう。
ぜひ次は照ノ富士を倒して優勝、そして綱取りを成功させてほしいと思う。

豊昇龍も重要な局面で途中休場となり、悔しい思いをしているだろうが、巻き返しを期待したいところである。

貴景勝は慢性的な首の怪我により、この先も苦しい展開を強いられる可能性が高い。

周りが充実している中、焦りもあるだろうが、貴景勝の巻き返しも期待したいところである。

数日前に記載したが、大栄翔が琴ノ若以上の番付の力士との差が開いてしまったように感じる。

関脇としては十分な成績であるし、昨年まで同じ番付にいた霧島、豊昇龍と特段成長幅に違いがあるとも思えないが、それでもここ数場所、そして今場所の成績を見ると大きく差がついたように感じる。

二桁の白星を常に狙っているとは思うが、二桁も10勝が限界に感じている。

一発もある力士だし、このまま終わるとは思いたくないが、大関以上との差を縮めるためには相当な努力が必要になるだろう。

そしてその大栄翔に千秋楽で完敗した朝乃山。
朝乃山にとって一つ超えなければならない壁と言える大栄翔戦だが、惨敗と言っても過言ではない。

昨日も記載したが、手負いでありながら次世代を担うであろう豪ノ山、熱海富士を圧倒した辺り、さすが実力者といったところだが、本日の相撲を見ると大関復帰は夢のまた夢に感じてしまう。

もちろん合い口の問題もあるが、まずは大栄翔に勝たない限り、次が見えてこないのではないだろうか。

安定感という点では琴ノ若に引けを取らないが、上位圏内で結果を残すことが出来るかどうか。

来場所は何とか上位圏内で相撲を取るため、万全な状態で挑んでほしいところである。
とにもかくにもこれ以上怪我を増やしてほしくない。

今場所は上位陣が充実していたため、小結以下が苦戦する場所となったが、その中でも若元春、阿炎が勝ち越しを決めた。
やはりこの2名は基本的にはそれぞれ関脇と小結が似合うと感じさせる。

初の上位圏内に在位した熱海富士は6勝9敗と悔しい結果に終わった。
上位戦では力の差を見せ付けられる形となったが、同格相手には五分の白星を残した。
ここで同格相手にしっかり勝ち切れるようになれば三役も見えてくるだろう。

土俵際がしぶとい力士であるが、それだけで勝てるほど甘くない地位だということが認識出来ればまずは良しと言えるだろう。

豪ノ山も5勝10敗と悔しい結果に終わった。
今場所は前に落ちる相撲が多かったため、来場所以降はもっと立ち合いを磨いてほしいところである。

今場所話題となった大の里は平幕下位ならばあの圧力を止められる力士が存在しなかった。

しかし上位ともなればあっさりと受け止められるため、当たりを止められた後の対応が今後の課題となってくるだろう。
それでも明生、隆の勝といった力士を圧倒した辺り、期待の持てる力士である。

今場所は朝乃山の休場、豊昇龍の休場により2回興味が削がれる場面があったが、照ノ富士の優勝を見ると『やはり横綱は別格』と感じさせる素晴らしい場所だった。

その素晴らしさはその他上位陣の活躍もあってこそである。

来場所は4大関時代に突入する。
誰が優勝するのかわからない時代ではあるが、それは『上位陣で誰が優勝するのかわからない』というものに変わっている。

早くも来場所が楽しみである。

相撲ファンの皆様、15日間お疲れさまでした。