きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

166. 最近の大関は本当に情けないのか?

先日大相撲初場所が千秋楽を迎え、場所後に大関 豪栄道が引退を表明した。

初場所にて2場所連続負け越しを喫したことで大関陥落が決定しており、これで貴景勝栃ノ心→高安→豪栄道と『4場所連続大関陥落』である。

また大関の優勝は平成29年初場所稀勢の里が最後であり、18場所連続である。

これらの記録を目の当たりにして

『最近の大関は情けない』

大関の質の低下』

など辛辣なコメントをするファンが多く存在している。

これに付属して

『昔の大関は違った』

というコメントも多く聞かれる。

私はそれに対して完全に否定するわけではないが、完全に賛成することも出来ない。

実は私自身、5年程前にこの問題に関してword30枚程度でまとめたことがあるのだが、単純な成績だけを考慮するならば『過去も現在も大差ない』という結果を導き出している。

まず5年前にも『最近の大関は情けない』という発言は飛び交っていたのである。

それより以前、平成20年以降は毎場所のように耳にする発言である。

これは私の持論だが、そもそも毎場所安定した成績を残せるような大関は早々横綱へ昇進するものであり、大関に留まる力士の力量は平均すれば『クンロクレベル』だということである。

過去のデータを見れば、横綱に近かった大関など片手の指で数えるほどしか存在しない。

時代背景も大きく関与しており、それにより差が生じるのは承知の上だが、まず『大関の勝率』で考えると、歴代最多は初場所特例復帰が叶わなかった『高安』である。

高安の勝率は『0.665』であり、この勝率は『1場所平均10勝未満』である。

何度か記載していることだが、よく大関は『最低10勝』と言われることが多いが、最高位大関の中で1場所平均10勝を越える勝率を誇る力士は存在しないのである(ちょうど1年前にも大関に関することで記載をしたので、25.26.27も参照していただけると幸いである)。

 

そして過去と現在で大きく異なる点が『昇進』と『角番』である。

まず昇進に関してだが、昭和時代の大関昇進は明確な基準が存在しないと言っても過言ではなかった。

厳密に言えば現在の『3場所33勝』も規則ではないのだが、現在は30勝前後で昇進することはまずありえない。

昭和の時代では30勝前後で昇進している力士も多く、北の富士、北葉山に関しては28勝で昇進している。

そして平成18年~平成22年にかけて4人大関昇進を果たした力士が存在するが、この時4人全員が『35勝以上』と高水準であった。

さらに近年の大関である豪栄道、高安、栃ノ心貴景勝はそれぞれ32勝、34勝、37勝、34勝と豪栄道以外は俗に言う『33勝以上』である。

栃ノ心に関して言えば、1場所目が平幕とはいえ上位圏内で14勝の優勝、さらに合計37勝は歴代最多タイ記録である。

そのため昇進時の成績で批判できる力士は、豪栄道を除けばいないわけである。

 

そして最大の問題点が2つ目の『角番』である。

この問題点は『角番制度の違い』と『公傷制度の有無』について説明しなければならない。

昭和44年夏場所までは、大関が関脇へ陥落する条件は『3場所連続負け越し』であった。

要は2場所連続負け越しを喫することで初めて角番となるわけである。

例を挙げると北葉山だが、北葉山は成績上『角番0回』の力士であるが、途中休場1場所、皆勤負け越しを2場所を経験しているため、現行の角番制度ならば3回の角番ということになる。

そして公傷制度だが、昭和47年取り入れられた『本場所の取り組みにおいて発生した怪我ならば、通常の休場扱いとは異なり、翌場所休場しても番付を落とさない。』という制度である。

要は大関の場合、現行ならば『勝ち越しを決めて途中休場 ⇒ 翌場所全休 ⇒ 角番』となるが、公傷制度の場合、『勝ち越しを決めて途中休場 ⇒ 翌場所全休 ⇒ 角番扱いしない』となるのである。

大関だけに限らず乱用する力士が多く、全休力士も増加したため、平成15年九州場所を最後に廃止された。

そのため公傷制度が存在した時代と存在しない時代でも、大関を維持できるかどうかは大きく関与してくるのである。

 

年6場所制となった昭和33年以降に昇進した大関で『現行の制度ならば大関陥落が決定していた力士』を以下の表にまとめた。

四股名

場所

1場所目成績

2場所目成績

翌場所

琴ヶ濱

昭和35年秋場所

昭和35年九州場所

6勝9敗

1勝6敗8休

12勝3敗

昭和36年夏場所

昭和36年名古屋場所

5勝10敗

0勝5敗10休

9勝6敗

昭和37年春場所

昭和37年夏場所

4勝7敗4休

全休

引退

若羽黒

昭和36年名古屋場所

昭和36年秋場所

5勝10敗

全休

5勝10敗

栃光

昭和40年秋場所

昭和40年九州場所

6勝9敗

5勝10敗

5勝10敗

豊山

昭和42年春場所

昭和42年夏場所

5勝10敗

1勝6敗8休

10勝5敗

北の富士

昭和42年夏場所

昭和42年名古屋場所

5勝10敗

7勝8敗

10勝5敗

朝潮

昭和58年秋場所

昭和58年九州場所

6勝3敗6休

全休

10勝5敗

北天佑

昭和62年春場所

昭和62年夏場所

3勝6敗6休

全休

8勝7敗

若乃花

平成6年春場所

平成6年夏場所

3勝4敗8休

全休

14勝1敗

平成9年春場所

平成9年夏場所

3勝1敗11休

全休

8勝7敗

千代大海

平成11年春場所

平成11年夏場所

3勝8敗4休

全休

10勝5敗

平成13年初場所

平成13年春場所

2勝2敗11休

全休

12勝3敗

平成13年秋場所

平成13年九州場所

4勝5敗6休

全休

13勝2敗

平成14年九州場所

平成15年初場所

6勝3敗6休

全休

12勝3敗(優勝)

魁皇

平成14年九州場所

平成15年初場所

2勝2敗11休

全休

10勝5敗

栃東

平成14年名古屋場所

平成14年秋場所

3勝2敗10休

全休

8勝7敗

平成15年初場所

平成15年春場所

0勝6敗9休

全休

8勝7敗

※赤字は特例復帰場所と仮定した場合、10勝以上の成績を挙げることが出来なかった力士。

 

なんと『18例』も存在する。

その中には後に横綱へ昇進する北の富士若乃花も存在する。

さらに翌場所を特例復帰場所と仮定した場合、10勝以上出来ず陥落する例は『7例』である。

若乃花の2回目は8勝のため、後の横綱がここにも顔を覗かせる結果となっている。

そして史上唯一『2度の特例復帰』を果たしている栃東は、現行制度ならば2回とも復帰できない結果である(余談だが、栃東の2度の特例復帰はすでに公傷制度廃止された時期である)。

 

また『4場所連続大関陥落』が話題に挙がっているが、連続陥落は以下の通りである。

昭和36年名古屋場所秋場所で『琴ヶ濱、若羽黒』

②昭和42年夏場所名古屋場所で『豊山北の富士

③平成15年初場所千代大海魁皇が同時、さらに春場所栃東を含め,、2場所で3人の陥落。

となっている。

平成15年初場所に関して言えば『同時陥落』である。

現在以上に酷い結果だろう(両者ともに翌場所10勝以上のため復帰可能だが)。

これだけを見てもわかるように『制度に救われていた大関は多い』ということである。

 

やはり根本的な問題は『怪我』と言えるだろう。

ここ数年は、力が衰退して陥落しているのは琴奨菊くらいであり、怪我に苦しめられて陥落している場合が大半である(豪栄道が半々といったところか)。

怪我をして満足な治療を出来ず、大関を維持するために出場し、結局治療することができないというパターンが大半だろう。

上記の通り、角番制度が異なった時代、公傷制度が存在した時代は、全休という選択肢もあった。

しかし今はそれが使えないのである。

それに対して『関脇へ陥落してでも怪我を治すべき』という意見も挙がるだろう。

しかしいざ陥落が決まれば『体調管理がなっていない』と罵られ、最終的に『大関は情けない』に繋がるのである。

先日豪栄道が引退し、会見の中で『やせ我慢の美学』について発言があった。

確かに言い訳しないことは素晴らしいことだと思う。

ただこれを『正当化してはいけない』のである。

『皆怪我はしているんだ』

『怪我はする方が悪い』

『怪我は土俵上で治せ』

結局これらの考え方から抜け出せないまま何年も経過しているのである。

 

やはり望むは『公傷制度の復活』だろう。

これに関しては過去に記載したため、92.93を参照していただきたい(簡潔に言えば従来の公傷制度復活は賛成できないが、別の形で望むというもの)。

完全に世代交代が進んでいるとは言い難いが、若い有望な力士達を守るためにも必要になってくるだろう。

課題は多いのに何一つ具体案を示さない協会には呆れているが、今年こそ何らかの形で動いてくれ。

このままだと次々に看板力士が潰れるぞ。

話が少し逸れたが、最近の大関が情けないというのであれば、私の見解としては『大関が情けない、低迷しているのは今に始まったことではない』ということである。

165. さようなら、怪物豪栄道。

先日徳勝龍の涙の幕尻優勝により幕を閉じた大相撲初場所

徳勝龍はこれまで目立った実績がなかったものの、いわゆる『花のロクイチ組』の一人である。

そのロクイチ組で目立つ存在であった大関 豪栄道が引退を表明した。

大関在位のまま引退は、2011年名古屋場所魁皇以来である。

大関陥落が決定し、来場所地元大阪で特例復帰を目指すと思っていたが、突然の引退だった。

今場所の相撲を見ていると怪我の影響もあり、力を出し切っていても身体がついていかない状態であった。

それは少し心苦しかったため、私個人としてはホッとしているし、潔さは素晴らしいと思う。

豪栄道は高校時代『澤井』のときから有名であり、高校3年で高校横綱のタイトルを獲得し、全日本相撲選手大会では当時学生横綱の吐合に連勝して3位に入賞するという快挙を成し遂げた。

鳴り物入り角界入りし、2年後には幕内へ昇進し、新入幕の場所でも一度は単独トップに立つなど期待に違わず上位へ昇進した。

しかしその後が鳴かず飛ばずだった。

結局上位に定着したのは入幕から5年後の2012年頃からだった。

ここから歴代最多となる連続関脇在位14場所、白鵬キラーとして存在感を示し、大関へ昇進した。

とはいえ私は豪栄道大関昇進に反対だった。

連続14場所在位と言えば聞こえは良いが、その間負け越しを2度喫しており、番付運に恵まれていたこともあった。

そして大関昇進にあたり、3場所の成績は12→8→12の32勝であり、目安と呼ばれる33勝に届かないこと、また2場所連続二桁勝利を挙げていないことを懸念していた。

結局豪栄道が三役以上で2場所連続二桁勝利を果たしたのは、大関昇進後から4年後の2018年であった。

爆発力はあっても安定感がないため、10場所在位出来るかどうかも怪しいと思っていた。

案の定昇進後は勝ち越しが精一杯であり、優勝争いなど夢のまた夢だった。

だからこそ2016年秋場所の全勝優勝には驚かされた。

『ついに怪物が目覚めたか?』と期待したが、その後は結局鳴かず飛ばずだった。

大関在位33場所は歴代10位であり、誇れる記録であるが、角番は9回と多く、皆勤負け越しも5回経験している。

左前ミツ速攻。
どちら問わず四つに組んで廻しを引けば強い。
相撲技術はピカイチ。
足技もある。

相撲の質で言えば間違いなく稀勢の里より上だった。

なぜ結果を残すことが出来ないのかわからなかった。

豪栄道という力士は関脇でいるには強過ぎる力士だった。

しかし大関でいるには物足りなかった力士だった。

何とも歯痒い力士であった。

上記の通り引退は潔く、この決断は素晴らしいことだと思う。

さようなら、怪物豪栄道

164. 2020年初場所千秋楽を勝手に語る

徳勝龍が貴景勝を降し、20年ぶりとなる幕尻優勝を果たした大相撲初場所

20年前の貴闘力の幕尻は、厳密に言えば半枚下に若の里が存在していたため、本当の意味での最下位と考えると史上初である。

細かいところで言えば色々あるが、千秋楽は理想の展開だったのではないだろうか。

正代が御嶽海に勝利したことによりその時点で優勝は決まらず、そして徳勝龍が本割りでしっかりと締めて優勝を果たした。

徳勝龍の上位戦が貴景勝戦のみだが、千秋楽の内容を見て批判の声もあまり聞かれないのではないだろうか。

千秋楽貴景勝戦は、伝家の宝刀ではなく、正々堂々攻めきって優勝を手にした。

昨日記載したが、徳勝龍が貴景勝に勝てるイメージが全く湧かなかった。

しかし蓋を開けてみると徳勝龍が立ち合いで先手を取り、得意の左四つに組み、さらには上手も引いた。

その後は突き落としに振られかけたが、がむしゃらに攻め続けた。

こんな積極的な攻めを見せる徳勝龍は見たことがないと言っても過言でない。

千秋楽に最高の相撲内容で締めることが出来た。

勝てば優勝という一番にも重圧はなかった様子である。

今場所の徳勝龍は何度か記載している通り、特段強さを感じさせなかったが、とにかく身体が動いていた印象だった。

そして全てが噛み合ったというような印象だった。

相撲内容にも徐々に積極性が見られるようになってきた。

それは伝家の宝刀突き落としに関してもそうである。

5日間連続の突き落としも最初は攻め込まれての逆転が主体だったが、後半は先手を取ってある程度余裕を持ちながらの突き落としだった。

来場所上位圏内まで一気に番付を上昇させるだろうが、正直大負けするのではないかと予想している。

それでも低迷しているロクイチ組がまだまだやれるというところも見てみたい気持ちもある。

来場所の徳勝龍に注目である。

そして対戦相手の貴景勝だが、本日の一番は考え過ぎていたように感じた。

変化も警戒したのか立ち合いの当たりも弱く、徳勝龍の攻めに対して防戦一方だった。

今場所は横綱が不在となり、出場している力士で最高位となったが、優勝を果たすことは出来なかった。

今場所の内容を見ると貴景勝らしい相撲はやや少なかった。

危ない相撲も多かったが、それでも終盤まで優勝争いに顔を出し、11勝を果たすのは力がある証拠である。

しかし横綱不在の今場所においても優勝出来ないのは、貴景勝横綱になるためにはまだ足りないものが多いということでもある。

上記の通り、11勝を挙げることは大関として合格点だろうが、横綱昇進のためには物足りない数字である。

先場所は怪我の具合が気になる中で大関として初めて勝ち越しを果たし、大関として皆勤したのは今場所で2場所目である。

千秋楽に幕尻に敗れたという屈辱も味わい、それを糧にして強くなれるかどうか。

来場所以降、貴景勝の真価が問われるだろう。

そして今場所もう一人の主役である正代だが、本割りの一番は気迫が全面に出ていた。

立ち合いで左前ミツを狙う御嶽海に対し、構わず挟みつけ、左おっつけで一気に攻めていった。

正直御嶽海の狙い、立ち合いの当たり自体も悪くなかったのだが、今場所の勢いの差、懸ける思いの違いが出た一番だった。

先場所から立ち合いの踏み込み良く、圧力をかけられるようになり、もろ差しに拘らず攻める姿勢が見られるようになった。

そして結果的に横綱が不在になったとはいえ、上位総当たりで13勝は立派である。

終盤戦で顎を上げる悪癖が見られるようになり、来場所以降それを修正していけるかどうか。

おそらくこの癖の完全修正は無理だろうが、今場所のような立ち合いを見せていけば上を狙う力もあるだろう。

新関脇朝乃山が終盤4連勝で目標の二桁に到達した。

本日は立ち合い踏み込み良く、出足で圧倒した。

上手を引いていなかったため一瞬どうかと思ったが、腰高にはならなかったため圧倒出来た。

これで上位圏内で3場所連続二桁勝利となり、三役では2場所連続である。

今場所は中盤戦で勿体無い相撲が続いた。

立ち合いの踏み込み自体は良いが、右差し主体の立ち合いは今後どうなのかという疑問がある。

一時期左前ミツ狙いの立ち合いも見られるようになり、安定感を増していたが、今場所はほぼ見られなかった。

ここ数場所安定した成績を残しているが、更なる高みを目指すならば上手に拘るべきだと思う。

大前提としては廻しに拘らず前に圧力をかけていくことだろうが。

来場所はおそらく大関昇進を目指す場所となるだろうが、期待したいところである。

今場所は豪栄道大関陥落が決定し、高安、栃ノ心琴奨菊と3名の元大関も皆負け越しを喫した。

豪栄道は来場所地元大阪で特例復帰を目指すことになるが、怪我が癒えない限り無理だろう。

癒えてもここ数場所の成績から考えると苦しいと言わざるを得ないが、一矢報いるかどうか。

しっかりと型を持っている力士であり、力を発揮すればまだまだ相撲を取れる可能性は秘めていると思うがどうだろうか。

高安も怪我の影響があったとはいえ、相撲内容が崩壊していた。

一から身体を作る必要があるし、相撲内容も見つめ直す必要があるだろう。

最高位大関として大関在位中の勝率が最も高いのだが、それが伊達じゃないことを証明してほしい。

栃ノ心琴奨菊に関しては今場所を見ている限り、負け方があまりにも脆いため、引退間際の相撲内容に感じた。

琴奨菊に関して言えば前頭二桁台でこの内容である。

以前も記載したが、大関の価値を下げる原因の一つとして『平幕で相撲を取り続ける』ことだと思っている。

栃ノ心は怪我が癒えて再び身体を鍛え直せば可能性はあるかもしれないが、今場所を見ている限りでは厳しいと言わざるを得ない状況である。

それだけ下半身の衰えが顕著である。

その一方、今場所関取復帰した元大関照ノ富士十両優勝を果たした。

欲を言えば全勝して来場所一気に幕内へ戻ってきて欲しかったところだが、すぐに上位へ戻ってくることを期待させる内容だった。

まだ引っ張り込みにいく内容が何番か見られるため、そこを修正していけば怪我も減少するだろう。

三賞だが、遠藤の殊勲賞は喜ばしいことだった。

千秋楽は良い内容で締めたし、来場所の遠藤にも期待である。

懸念していた炎鵬は条件付きの技能賞だったが、本日敗れたため受賞ならず。

昨日も記載したが、今場所は他に主役が多すぎたため、私個人としてはこれで良かったと思う。

今場所は予想できない展開の連続だった。

世代交代かと言われると、以前も記載したようにまだ先に感じた。

相撲観戦しているときの15日間というのは本当に早いものだ。

明日から退屈である。

163. 2020年大相撲春場所番付予想

番付 西
白鵬 横綱 鶴竜
貴景勝 大関  
朝乃山 関脇 正代
  関脇 豪栄道
北勝富士 小結 遠藤
大栄翔 前頭筆頭 高安
隠岐の海 前頭2枚目 豊山
炎鵬 前頭3枚目 御嶽海
竜電 前頭4枚目 阿炎
阿武咲 前頭5枚目 徳勝龍
前頭6枚目 妙義龍
宝富士 前頭7枚目 玉鷲
松鳳山 前頭8枚目 霧馬山
栃ノ心 前頭9枚目 隆の勝
栃煌山 前頭10枚目 照強
佐田の海 前頭11枚目 千代大龍
前頭12枚目 石浦
碧山 前頭13枚目 琴奨菊
剣翔 前頭14枚目 千代丸
魁聖 前頭15枚目 錦木
東龍 前頭16枚目 志摩ノ海
琴ノ若 前頭17枚目 英乃海

多少のズレはあれどある程度予想しやすい番付だった。

豪栄道大関陥落により、鶴竜が38年ぶりの『横綱大関』となる。

問題は『三役の人数』『幕内、十両の入れ替え人数』だろう。

まず三役だが、有力なのは

・東前頭筆頭:遠藤(9勝6敗)

・東前頭2枚目:北勝富士(11勝4敗)

・西前頭4枚目:正代(13勝2敗)

この3名であり、単純計算ならば二桁勝利を挙げている北勝富士、正代に軍配が上がるだろうが、さすがに東筆頭で9勝を放っておくわけにはいかないだろう。

そのため私の予想では正代を関脇とし、北勝富士、遠藤を小結と予想した。

 

そして幕内、十両の入れ替えだが、西前頭13枚目で2勝の琴恵光の十両陥落は確定であり、これに対しての入れ替えは東十両4枚目で11勝の錦木だろう。

問題は休場力士である。

今場所幕内で休場した力士は

・西前頭3枚目:琴勇輝(全休)

・東前頭5枚目:明生(1勝7敗7休)

の2名であり、それに対して十両から上がりそうな力士は

・東十両2枚目:琴ノ若(8勝7敗)

・西十両2枚目:英乃海(8勝7敗)

以上2名である。

幕内で休場した2名を残しても良い感じもするが、先場所友風が西前頭3枚目で0勝3敗12休にて今場所十両へ陥落しているため、2名とも入れ替えと予想した。

はてさてどうなるものか。

162. 2020年初場所14日目を勝手に語る

勝った方が優勝に大きく前進する平幕の1敗同士の一番は、幕尻の徳勝龍が制した。

そして決まり手は伝家の宝刀突き落としであった。

昨日記載したが、徳勝龍としては突っ張りで先手を取って左四つに組み、正代が焦ったところを突き落とすくらいしか勝機はないと思っていた。

しかし本日は立ち合いの踏み込み良く、すぐ左四つに組み、上手も早かった。

投げで呼び込みかけたが、先手を取っていた分、ある程度余裕を持って伝家の宝刀を決めた。

正代としては、左は簡単に差せたが、先に上手を引かれて焦ってしまい、相手の投げに乗じて出る際右の使い方も甘く、足も出なかった。

重要な局面でも自分の相撲を取りきったのは徳勝龍だった。

調子の良い力士は何をやってもうまくいくものだが、今場所の徳勝龍がまさにそれである。

また勝つ度に自信を付けている様子である。

ここ数日の気迫は素晴らしい。

明日勝てば優勝だが、対戦相手は貴景勝である。

今場所皆勤している力士で最高位と最下位が千秋楽に対戦するという史上初の出来事である。

また平幕力士の千秋楽結びの一番は『清国ー栃東』以来48年ぶりである。

全体を通して今場所の上位陣は低迷しているため、貴景勝としては大関の意地を見せたいところだろう。

その貴景勝だが、朝乃山の上手投げに屈し、3敗目を喫したため優勝争いから脱落した。

立ち合いの当たり良く、突き放していったが、右ハズ押しが右差しとなってしまい、上手も引かれて万事休す。

ハズのままなら攻めきれたのだろうが、差してしまったのが敗因だろう。

一方朝乃山は圧倒されかけたが、土俵際で命綱の上手を引いた。

これで明日勝てば二桁に到達するため、貴重な白星である。

欲を言えば、栃ノ心戦、炎鵬戦が勿体無かった…

明日の注目の取り組みは
貴景勝ー徳勝龍』
『御嶽海ー正代』
この2番しかないだろう。

冷静な貴景勝相手に徳勝龍は伝家の宝刀が炸裂するのか。

正直徳勝龍が貴景勝に勝てるイメージが全く湧かない。

ここ数日、徳勝龍は先手を取って慌てさせた流れで突き落としを決めていたが、貴景勝相手に先手を取れるかどうか疑問である。

そして土俵際の詰めを怠ることが少ない貴景勝相手に、突き落としを決められるかどうかも疑問である。

ここまでの徳勝龍の活躍を予想できた者は誰一人存在しないと言っても過言でないだろう。

予想を裏切り続けた今場所の徳勝龍だが、千秋楽も予想を裏切ることが出来るかどうか。

正代ー御嶽海は今場所の両者の内容を考えると正代が断然有利だが、いきなり力を発揮するのが御嶽海という力士である。

先場所の朝乃山戦がまさにそれだった。

今場所も好調、不調の波が激しいため、好調だった場合どうなるかわからない。

正代としては今場所見せてきた前に出る圧力をしっかりかけていくことが重要だろう。

とにもかくにもどちらが優勝しても『初場所5年連続初優勝力士誕生』ということになった。

どちらが優勝を手にするのか注目である。

そして三賞のゆくえだが、今場所の予想は中々難しい。

私の予想は以下の通りである。

敢闘賞:正代(条件)、徳勝龍、霧馬山
殊勲賞:正代
技能賞:北勝富士、徳勝龍(条件)

確実なのが新入幕で二桁勝利を挙げた霧馬山の敢闘賞だろう。

これに関して霧馬山の活躍自体に何一つ文句ないのだが、敢闘賞ではなく『新人賞』みたいな形の受賞が望ましいと考えている。

三賞の人数に規定はないが、従来の『新入幕で二桁=敢闘賞』では人数を圧迫する可能性もかなり高いのである。

人数に規定がないならば話題にすることでもないと言われればそれまでだが、別の形での受賞の方が区別もつきやすいため良いと思っている。

今場所の主役である正代、徳勝龍は『優勝した場合or無条件』で2つ受賞となる可能性が高い。

正直私個人の考えでは、徳勝龍は1つで良いと考えているが、恐らく何らかの形で2つ受賞という流れになるだろう(私の予想通り条件ならば1つの可能性もあるが)。

2つ受賞となった場合、正代、徳勝龍ともに敢闘賞は有力候補だが、あと1つ何を受賞させるか問題である。

正代は前に出る圧力という点を評価されて技能賞も考えられるが、8日目貴景勝との優勝争いに関わる一番を制したという点で殊勲賞の可能性が高いのではないだろうか。

徳勝龍の場合、突き落としが評価されて技能賞となるのではないだろうか。

まぁ正直突き落としを評価するというのは難しいところだが、優勝すれば2つ受賞みたいな流れが多いため、このように予想する。

北勝富士が殊勲賞、技能賞どちらになるか難しいところだが『おっつけ』を高く評価され、技能賞に推されるのではないかと予想した。

2横綱1大関から白星を挙げた遠藤は、後半戦の失速に伴い、受賞はならないのではないだろうか。

そして懸念されるは炎鵬の技能賞である。

確かに今場所の炎鵬は上位初挑戦で勝ち越しを決めるなど存在感も示したため、今までの勝ち越しとは価値も異なるものである。

とはいえ今場所は主役が多すぎるため、それに割って入るほどのインパクトはない。

それならば遠藤を受賞させるべきだと考えている。

優勝争いはもちろんのこと、三賞のゆくえも気になるところである。

161. 2020年初場所13日目を勝手に語る

2名の1敗力士が3敗力士をそれぞれ下して1敗死守。

まず徳勝龍だが、伝家の宝刀は右だけでなく左もだった。

これで4日連続の突き落としである。

本日は左四つに組むことが出来なかったが、立ち合いから突っ張って先手を取っていた。

その後豊山に攻め返されたが、先手を取った分ある程度余裕も生まれたのだろう。

豊山からすると攻め急いで足が出なかった。

徳勝龍は本来ならば身体が固くなってもおかしくない終盤戦に突入しても、身体の軽やかさは健在の様子である。

そして正代だが、数日ぶりに正代らしいもろ差しの相撲で完勝した。

昨日も記載したが、比較的差しやすい輝だったことが幸いだったか。

昨日まで動きが固かったが、本日は完璧な相撲だった。

唯一の2敗貴景勝は高安との激しい一番を制して2敗死守。

過去何度も苦杯を嘗めている叩きにも対応し、冷静に攻めきった。

自力優勝が出来ない状態であるが、必死に食らい付いていくしかない。

明日『正代ー徳勝龍』の1敗対決の割が組まれたため、優勝は正代、徳勝龍、貴景勝の3名に絞られた。

そして明日『貴景勝ー朝乃山』の割が組まれたため『貴景勝ー徳勝龍』の割が事実上組まれなくなった。

問題は昨日記載した通り、徳勝龍が役力士との対戦があるかどうかである。

千秋楽は『朝乃山ー徳勝龍』を組んでほしいところだが。

優勝争いの話題とは異なるが、朝乃山と遠藤が勝ち越しを決めた。

朝乃山はケンカ四つの宝富士相手に右を差し勝ち、上手も引いて万全の形なのだが、上手が一枚であり、何となく不安定である。

一昔前の稀勢の里を見ているようであり、絶対的な型に組んで最終的に勝つとはいえ、ひやひやものである。

数場所前までは左前ミツを狙う相撲も増えていたが、今場所は差し手を優先する立ち合いが多い。

しっかり踏み込んで最終的に上手を引けたら良いのかもしれないが、上手に拘る相撲を確立すれば上の番付もすぐに見えてくると思うのだが。

遠藤も勝ち越しを決めたが、今場所に限って言えば『ようやく』といったところか。

前半戦の出来からすると優勝争いに顔を出して欲しかったのだが…

後半戦を見てしまうと三賞受賞も難しいように感じてしまうがどうなるのか。

残り2日間連勝して二桁に乗せたいところである。

明日の注目の取り組みは
『正代ー徳勝龍』
貴景勝ー朝乃山』
この2番だろう。

正代ー徳勝龍は、この一番をモノにした力士が優勝に大きく前進することになる。

正代としては左は差しやすいだろうし、もろ差しを果たす可能性も高い。

徳勝龍としてはここ数日気迫の突っ張りを見せており、明日も突っ張りがカギとなるのではないだろうか。

正代は顎の上がりやすい力士なので、突っ張りで先手を取り、そこで正代が慌ててくれたら伝家の宝刀のチャンスである。

8:2で正代有利と予想するがはてさて。

貴景勝ー朝乃山は両者ともに負けられない一番である。

貴景勝は敗れれば優勝圏外となるため、絶対に負けるわけにはいかない。

朝乃山は大関への足固めの場所とするためには二桁勝利は絶対であり、そのためには一番も落とせない。

先場所は朝乃山が圧力勝ちした内容だったが、今場所の内容を見ると貴景勝がやや有利か。

残り2日間。
どのような展開で千秋楽を迎えるのだろうか…

160. 毎場所の文句②

昨日も記載したが、ここ数場所割に関しての疑問、不満、愚痴は尽きない。

昨日の続き、そして今後の展望に関して私の考えを記載していきたいと思う。

 

初場所は2日目が終了した時点で

1敗:正代、徳勝龍

2敗:貴景勝

3敗:北勝富士、輝、豊山

という展開である。

さてこの中で、14日目、千秋楽の割をどうするのか?

貴景勝の13日目の相手が高安で決定したため、このままだと

『14日目 朝乃山』

『千秋楽 豪栄道

と割り崩しなく、番付順になりそうである。

 

しかしこのままでは、徳勝龍が役力士との対戦が組まれずに優勝する可能性も生まれてくる。

ちなみに役力士との対戦なしで優勝を果たした力士は過去に『一人も存在しない』。

横綱大関との対戦が組まれていない優勝でさえ、1968年春場所若浪以来52年ぶりの珍記録になる可能性がある。

 

本日豪栄道が負け越しを喫した。

千秋楽を7勝7敗で迎えていたならば、千秋楽貴景勝戦を割り崩しするわけにはいかなかっただろうが、その前に負け越しを喫したため貴景勝の割は

『14日目 徳勝龍』

『千秋楽 朝乃山』

という考え方もできる。

千秋楽結びの一番の割は、役力士同士の対戦の方が見栄えが良いだろうからこの考え方としている。

しかし貴景勝にとって豪栄道は『最大の鬼門』とも呼べる相手である。

豪栄道の調子の善し悪しに関わらずそうであるため、この割を崩すデメリットも存在するのである。

では『14日目 徳勝龍』『千秋楽 豪栄道』という割ならば?とも考えられるが、そうなると仮に朝乃山が二桁勝利を果たした場合『貴景勝と対戦しないで10勝』と批判される可能性が高くなるのである。

そのため『貴景勝-朝乃山』の割は崩しにくいのである。

 

昨日も記載したが、なぜ13日目の『貴景勝-高安』を崩さなかったのか。

ここまでの状況において、最も崩しやすい割だったから本当に不可解である。

 

私の希望では、3敗までの力士の割は以下の通りである(成績は12日目終了時点)。

成績

四股名

14日目対戦相手

千秋楽対戦相手

1敗

正代

徳勝龍

遠藤or御嶽海

徳勝龍

正代

朝乃山

2敗

貴景勝

朝乃山

豪栄道

3敗

北勝富士

豊山

遠藤 or 御嶽海

北勝富士

豊山

北勝富士

遠藤 or 御嶽海

 

やはり『貴景勝豪栄道』の割は崩したくないという思いが強かった。

貴景勝は今場所の豪栄道に勝てないようならば、優勝する資格などないと思っている。

鬼門を乗り越えこそ価値ある優勝になるだろう。

そして役力士と対戦なしの徳勝龍だが、やはり最低1人とは役力士と対戦させるべきであり、朝乃山が適任だと考えた。

大関昇進への足固めの場所としたい朝乃山にとって、相手が優勝争い先頭集団の1人とはいえ、格下の力士相手に落とす訳にはいかないというプライドもあるだろう。

しかしこの割の編成では、優勝ラインが3敗力士まで下降した場合、輝と豊山が役力士との対戦なしということになる。

現状星の差2つとはいえ、明日は1敗と3敗の割が2番組まれているため、可能性は十分に秘めている。

そのためもう一つの案としては以下の通りである(上記同様成績は12日目終了時点)。

成績

四股名

14日目対戦相手

千秋楽対戦相手

1敗

正代

遠藤or御嶽海

徳勝龍

徳勝龍

貴景勝

正代

2敗

貴景勝

徳勝龍

朝乃山

3敗

北勝富士

豊山

北勝富士

豪栄道

豊山

豪栄道

北勝富士

これにより全員が最低1人は三役以上と対戦が組まれることになる。

細かい所だが、北勝富士のみ対戦相手は変えていないが、対戦順番を変えた理由は、輝の方が豊山より番付上位のため、大関に少しでも番付が近い輝を豪栄道と千秋楽に当てるためである。

 

協会はどのような割の編成をするだろうか。

徳勝龍には役力士を当てないと、確実に私を含めた相撲ファンの逆鱗に触れることになると思うがはてさて…

 

※追記(1月26日):豊山と輝の番付順を誤っていました。正しくは豊山の方が2枚上でした。