きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

194. 年5場所以下の年間最多勝

5月は早くも下旬を迎え、本来ならば本日24日は大相撲夏場所の千秋楽だった。

その後延期して初日が24日となったが、結局は夏場所中止という形に至った。

これに関しては仕方のない事だし、とやかく言うつもりもないが、やはり大相撲ファンとしては1年の楽しみである90日間の内の15日間損失してしまったことは大きい。

中止自体は2011年の春場所でも経験しているのだが、その時と状況は全くもって異なる。

現報道では某ウイルスに関することばかりであるため、そこに嫌気が差していることも大きい。

『外の空気を吸わなければ腐っていく』といった考えを持つのと同様、『相撲観戦しなければ腐っていく』といった状況である。

相撲ファンにとってこの5月は相当ストレスだったのではないだろうか。

それはさておき、夏場所が中止になったことで今年は『年5場所以下』となる。

状況が状況なだけに、この先も中止になる可能性は十分あるし、開催されても春場所同様無観客という可能性もある。

『年5場所』となれば上記の2011年以来、『年4場所』となれば1956年以来である。

さらに『年3場所』となれば1952年以来である。

今年はまだ2場所しか終えていないため気は早いが、年間最多勝に目を向けた時、年5場所での成績は年間最多勝制度が制定された1957年と2011年の2回だけである。

そして年4場所以下の成績では過去1度もない。

そもそも1度目の5場所での成績は、まだ『年5場所制』だったため、必然的にそうなってしまうのである。

この時は栃錦が59勝16敗で見事『初代年間最多勝受賞者』となっており、次点は若乃花の55勝20敗だった。

2011年は白鵬が66勝9敗で受賞し、次点は琴奨菊で55勝20敗だった。

面白いことに年5場所での成績における次点はどちらともに『55勝』となっている。

以前年間最多勝に関する記載をしたが、年間最多勝における最少次点成績は『54勝』である。

そのため年5場所の方が現状は上回っているのである。

今年ここまでの2場所に目を向けると、現在1位は朝乃山と正代の21勝。

上位陣に目を向けると、白鵬が14勝、鶴竜が13勝と両横綱ともに初場所途中休場しているため遅れを取っており、大関貴景勝は18勝と春場所の負け越しが響く形となっている。

上記の通り確実ではないが、まだ3場所残っている。

そのため何とも言えないが、この調子ならば5場所成績とはいえ、最多勝も次点も最低成績となる可能性は高い。

現在1位の朝乃山、正代は1場所平均10.5勝であり、この調子ならば52~53勝である。

白鵬が平均13勝ペースだったとしても、このくらいの数値に収まってしまう。

近年、白鵬の休場が多くなったこともあり、年間最多勝の成績はどんどん下降気味である。

この調子では70勝以上ですらしばらくお目にかかることができないのではないかと不安も過る。

夏場所中止を受け、モチベーションが低下している力士も多いと考えられる。

しかしこういう時だからこそ腐らず精進した者が出世する可能性も大いにあるだろう。

とにもかくにも事態が早く収束を迎え、大相撲観戦できる日が来るのを切に願う。

193. 予想することの難しさ

昨日、大相撲夏場所開催中止が決定した。

相撲ファンにとって残念な知らせであったが、これに関しては仕方ないことだし、もっと早く決定した方が力士のためであるとも感じた。

相撲観戦もない、外出自粛と腐りそうになるのだが、ここ数日読書がてら相撲雑誌を眺めていた。

その中で興味深い記事を目にした。

まずは以下の写真を見ていただきたい。

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少々見辛く、また全て人の結果を収めているわけではないのだが、これは何かというと『横綱北の湖に関するアンケート』である。

昭和55年名古屋場所を終了時点のものであり、北の湖はこの時点で27歳、優勝回数20回を数えていた。

最大のライバル輪島が衰退してきており、自身は年間5場所制覇、当時最高記録である年間82勝を挙げるなど、全盛期真っ只中とも言える時期であった。

その中『大鵬の持つ優勝回数32回を越えられるかどうか?』というものにスポットライトを当てたアンケートである。

具体的なアンケート内容は

北の湖は優勝回数32回を破れるか?(A:破れる B:破れない) また破るとしたらいつ頃か?

北の湖は何回優勝するか?

③今後、北の湖に望むことは?

④今後、北の湖に対抗する力士は?

北の湖以降の次代を担うホープは?

以上5点である(回答者は29名)。


面白いことに①に関しては29名中28名がA:破れると回答している。

そして唯一破れないという回答者も『最低30回は優勝』としている。

もちろん私は答えを知っている中でこの記事を見ているから『当時の予想もあてにならないものだ』と感じる一方『当時の北の湖の強さが凄まじかった』とも感じさせられた。

如何せんこのアンケートを集計した昭和55年時点では、上記の通り全盛期を迎えており、また休場とも無縁であったため、それだけ期待を寄せたくなるのも無理もない。


そして『いつ頃越えるか?』に関しては、昭和58年~昭和59年に集中しており合わせて24名、昭和60年~昭和61年と予想した回答者は合わせて4名である。

結果的に優勝回数も24回に留まっており、また北の湖が引退したのは昭和60年初場所のため、ここでも大きく予想を外す回答者が存在する。


そして最も面白いと感じたことは④と⑤である。

④に関しては

・朝汐(後の朝潮):22人

・琴風:11人

若乃花:8人

千代の富士:5人

・その他

という回答だが、当時同じ番付であった若乃花よりも、北の湖が苦手としていた朝汐に多くの期待を寄せられているのである。

朝汐に関して言えば北の湖が苦手にしていたということもあり、まだそれなりに納得いくのだが、2位の琴風に関しては『北の湖がカモにしていた相手』がランクインしている。

確かに当時上り調子の琴風であり、結果的に『最強大関候補』にも挙げられる力士だが、北の湖の対抗馬とはやや考えにくい面がある。

これはやはりリアルタイムで観ていないため、結果論で話を進めているからかもしれない。

最も衝撃を受けたのが、後の大横綱、さらには結果的に北の湖よりも多く優勝を果たす千代の富士に対して5票しか入っていないことである。

この数場所後に千代の富士が初優勝を果たし『千代の富士フィーバー』が起こるのだが、当時は北の湖、輪島に対して未勝利、若乃花に対しても惨敗していたため、対抗馬とするにはまだ影が薄かったということか。


そして⑤に関しては

北天佑:21人

・朝汐:16人

・若瀬川:10人

・琴風:6人

・若島津:6人

・その他

という回答である。

ここでは千代の富士はたったの『3票』である。

確かに千代富士と北の湖は年齢で言えば3歳しか離れていない。

これは北の湖の出世が早すぎた事も影響しているのだが、3歳しか離れていない力士に次世代を担うというのは難しいと感じたのか。


そして北天佑、若瀬川、若島津に関してはこの時点で幕内力士ですらない。

結果的にこの3名の中で横綱へ昇進した力士は存在せず、若瀬川に至っては三役の昇進も叶わなかった。

さらに言えば北天佑北の湖と同部屋であるため、どちらにせよ北の湖を脅かすことは出来ない。

記事を読んでいて予想することの難しさ、楽しさを改めて感じた。


私も相撲観戦歴が25年以上になるが、時代背景を辿ると『曙貴→朝青龍→青白→白鵬』といった流れである。


まず『曙貴時代』だが、このとき私は子供心ながらに『貴乃花は25回優勝する』と予想していたものである。


そして朝青龍がまだ三役に昇進したばかりの平成13年頃には、私は当時横綱だった貴乃花武蔵丸が引退した後大相撲界を担う力士は『朝青龍琴光喜』だと思っていた。

この両者に関しては早く大関横綱に昇進するのは琴光喜であるが、優勝回数に関しては『朝青龍15回、琴光喜8回』と予想していた。

しかし結果的にこの予想は大間違いもいいところだった。

片や優勝25回、片や優勝1回であり、しかも大関止まりであった。

しかし言い訳をさせてもらうと、今でこそ白鵬が44回も優勝を果たし、また朝青龍も年間完全制覇などの快挙を成し遂げ25回の優勝を果たし、感覚麻痺を起こしてしまっているが、当時は10回優勝すれば名横綱と言っても過言でないレベルだった。

貴乃花のライバルである曙、武蔵丸の優勝回数がそれぞれ11回、12回であることがその裏付けとも言える。

そのため上位へ躍進してきたばかりの朝青龍を見た時は15回と予想していたのである。

琴光喜に関しては私自身最も裏切られた力士といえる。

右差し速攻、前さばき及び巻きかえの巧さ、廻しを切る技術、出し投げのキレなど文句のつけようがない力士であった。

やはり平成14年初場所大関昇進を決めきれなかったことが悔やまれるか。


そして朝青龍が全盛期を迎えた平成16年~平成17年に白鵬が上位へ躍進してきたわけだが、相撲内容を確立した白鵬を見た時、朝青龍が土俵を去ったあと大相撲界を担う力士になると確信し『優勝回数は25回』と予想していた。

これに関しても的外れもいいところである。

さらに言えば63連勝を果たした平成22年においても、当時25歳で優勝回数17を数えていたが、この時点でも優勝回数は『35回』と予想していた。

必ずどこかで怪我に悩まされ、気力で大鵬の記録は越えるだろうが、最後は満身創痍を予想していた。

しかしこれも的外れな結果となってしまった。


大相撲だけに限った話ではないが、予想というものは本当に難しい。

しかし予想することが観戦する上で何よりも楽しいことである。

上記の北の湖の記事に関してもそうだが、結果だけを見れば『何て的外れな予想、発言をしているんだ?』と感じるが、当時の印象、空気などを感じ取った中での予想だろう。

私の琴光喜の予想に関しても相当バカにされるレベルだが、当時を知っているファンからすれば少しは感じ取ってもらえるのではないだろうか。

 

ちなみに『現在の大相撲で期待している力士は?』と尋ねられたら『朝乃山』と答えるが、『次世代を担う力士は?』と尋ねられたら『霧馬山、豊昇龍、狼雅』のモンゴル力士3名を挙げる。

5年後、10年後。この予想は当たるのか当たらないのか。

はてさてどうなるものか…

192. 北海道出身力士のあれこれ

4月27日に大相撲夏場所の番付が発表された。

朝乃山が大関昇進を果たしたことにより、先場所話題となった『横綱大関』は1場所だけに留まった。

十両に目を向けると、北海道出身力士の矢後が幕下へ陥落したため、北海道出身の関取は旭大星のみとなった。

私自身北海道出身なのだが、正直郷土力士の活躍に一喜一憂することはない。

それでもなんだかんだで気になってしまう一面もある。

一昔前は『相撲大国北海道』と呼ばれていた。

北海道から輩出された横綱は歴代最多の8人であり、その中には最強横綱と称されることの多い『大鵬』『北の湖』『千代の富士』も含まれている。

そのため相撲大国北海道と呼ばれるのは無理もないのだが、それはあくまで『昭和の話』である。

北海道で最後の横綱昇進力士は大乃国だが、これは昭和62年九州場所であり、かれこれ33年前の話である。

そもそも平成以降、北海道出身力士は『三役昇進すら果たしていない』。

北海道出身力士の番付ごとの最終場所は以下の通りである。

番付

四股名

最終場所

横綱

北勝海

平成4年夏場所(番付上)

大関

北天佑

平成2年秋場所

関脇

北勝海

昭和61年名古屋場所

小結

北勝海

昭和60年秋場所

前頭

矢後

令和元年名古屋場所

正直相撲大国北海道と呼ばれるのが少々恥ずかしくなるレベルである。

北勝海は三役に昇進してから大きく躓くことなく横綱へ昇進したため、ここで3つ名を残す形となっている。

北天佑の方が早く大関へ昇進しているが、北天佑横綱へ昇進することが出来なかったため、大関で最終番付を残しているのは北天佑である。

また北勝海よりあとに横綱へ昇進した大乃国は、北勝海より早くに引退を表明している。

そして前頭に目を向けるとようやく現代に突入したというところだ。

しかしその矢後も上記の通り、夏場所は幕内どころか十両力士ですらない。

ちなみにここ数年の北海道出身力士の中心は旭大星と矢後だが、この両者が同時に幕内力士として土俵に立ったことはない。

北海道出身の幕内力士が2名存在したのは、平成5年秋場所の北勝鬨と立洸が最後であり、27年も前の話である。

上記の通り、郷土力士の活躍で一喜一憂することないとはいえ、それでもかつては相撲大国北海道と呼ばれていたため、何とか強い北海道を取り戻したいものなのだが…

191. 豊ノ島の意外な記録

少し前の話題だが、元関脇 豊ノ島が現役引退を表明した。

ここ数場所は力の衰えが顕著になってきており、関取の座を守ることも困難であった。

かつてのような相撲とは程遠かったため、引退自体に何一つ疑問はなかった。

豊ノ島といえば、新弟子検査の第二検査合格者として初の関取として有名であり、もろ差しの巧さ、キレのある下手投げ、すくい投げ、肩透かしなど『技能相撲』に相応しい力士であった。

上位にとっては曲者と呼べる存在であり、中には『大関候補』と呼ぶファンも存在したが、私の印象としては『魁皇千代大海琴欧洲に強かった力士』である。

また上位で大勝ちするのではなく、平幕中位あたりで大勝ちして三賞を受賞する印象が強い。

それを示すデータとして、三役に13場所在位して勝ち越しは3場所に留まる。

そのため『曲者』という言葉が一番当てはまるかもしれない。

豊ノ島を語る上で外せないのは『平成22年九州場所』『平成28年初場所』この2場所だろう。

まず平成22年九州場所は平幕下位で14勝を挙げ、白鵬と優勝決定戦を演じた場所である。

不祥事で番付を下降させ、幕内に復帰した場所で成し遂げた成績だが、やはり幕内下位では実力が1枚も2枚も上であることを証明した場所だった。

そして平成28年初場所は小学生の頃からのライバル琴奨菊が初優勝を果たし、10年ぶりの日本出身力士優勝に湧いた場所だったが、その琴奨菊に唯一土をつけ、優勝次点の成績を果たした。

豊ノ島が幕内で輝いた最後の場所とも言える活躍だった。

上記2つが豊ノ島活躍の主体であり、細かいところでは『白鵬が初めて金星を配給した相手』『朝青龍に連勝した経験を持つ』といったところもある。

それよりも何よりも題名通り豊ノ島には意外な記録を保持している。

言い換えれば『歴代1位』である。

それは『関脇以下で優勝次点(準優勝)の回数が最も多い』ことである。

豊ノ島は同点1回、次点4回であり、合計5回の準優勝記録である。

ちなみ『最強関脇』と称されることの多い琴錦は4回に留まる。

優勝次点は展開によっては星の差4つでも成し遂げられる記録であり、限定的といえばそうなのだが、力量がなければ成し遂げることは出来ないため、十分に誇れる記録と言えるだろう。

実力者であり、他にない相撲技術、相撲勘を持ち合わせていただけに、平成28年のアキレス腱の大怪我は残念だった。

また上位に定着した辺りから増量しすぎたことも私個人としては残念だった。

現在の大相撲は押し相撲主体であり、小兵力士の活躍も見受けられるようになってきたが、上位で活躍する小兵力士の登場は中々お目にかかれないだろう。

豊ノ島のようなもろ差しの巧さを持ち合わせた小兵力士の誕生を望みたい(晩年の体型は小兵と言い難いが)。

現役引退生活お疲れ様でした。

190. 『新型コロナウイルス力士で初の陽性』について

ついにともいうべきか、大相撲の力士からも新型コロナウイルス陽性が確認されたとのことである。

これに関しては仕方ないだろう。

相撲という競技を行っている以上、稽古している段階で『密接』『密集』が避けられないのだから。

とにかく感染した力士に対し、適切な措置をとり、これ以上の感染拡大を防ぐことである。

また感染者が出た部屋の力士も含め、適切な措置が必要だろう。

そして最大の問題点は、春場所の展望でも記載したが『感染した力士へのケア』である。

それは上記のコロナウイルスに対する措置ではなく、『自分のせいで場所が中止になる』といった精神面の問題である。

『自分はコロナにかからない』と無責任な行動を取っていたのならさすがに弁解の余地ないが、春場所を開催する前からコロナウイルスへの最善策は、協会としてもやってきた自負はあるだろう。

そのためこの感染した力士も予防はしっかりしていたはずだ。

その中でも感染してしまった。
上記の通り、これはもはや仕方のないことである。

それでも罪の意識は生まれてしまうだろうし、さらには責める者も存在するだろう。

夏場所は中止か?』
という報道も目にするが、私からしたらそんな問題はどうでもいいことに等しく、とにかく感染した力士への精神面も含めた適切な措置を行ってほしいということである。

真の大相撲ファンは今回の一件で責めることなどしない。

そしてこの問題が終息し、再び場所が迎えられることを願う。

189. 朝乃山の大関昇進に関して

本日、朝乃山の大関昇進が正式に決定した。

場所中も記載したが、朝乃山の大関昇進に対して疑問、不満に思うファンも少なくない。

私自身も14日目鶴竜に敗れた時点で『来場所の昇進はない』という考えを持っていた。

それでも千秋楽に11勝を挙げ、臨時理事会の要請をした事実を耳にしたときはそこまで否定的にはならなかった。

それは上位総当りの地位で4場所連続で二桁勝利を挙げた『安定感』は本物であると感じたからである。

なぜ批判が多いのか?

①目安の『3場所33勝』に達していない

②3場所間で横綱に未勝利(不戦勝1つ)

この2つが大きな理由として挙げられる。

まず①に関してだが、過去にも記載したが目安とされている『3場所33勝』は規則ではない。

マスコミによって広げられたものであり、協会は否定しているとも言われている。

私自身、過去に『大関昇進に関する私案』を記載したことがある(詳細は25.26.27)。

大雑把に言えば私案では『原則三役で3場所33勝以上もしくは6場所で60勝以上』というものである。

なぜ私自身は33勝に拘るかというと、数値化した方が批判が大きく軽減できると考えているからである。

そして私は爆発力だけでなく『安定感』も重視したいため、6場所60勝以上という考えも持っているのだが、朝乃山はこれに近い安定感が備わってきたと思っている。

そのためいざ朝乃山の大関昇進が決定した時、上記の通りそこまで否定的にはならなかった。

そのため①よりも②の方が引っかかるファンも多いのではないだろうか。

 

そこで今回、年6場所制となった1958年以降で大関へ昇進した力士の成績を『上位戦』に着目してまとめてみた。

表にすると膨大になるため、まずは昭和に大関へ昇進した力士に関して以下にまとめた。

四股名 3場所前 2場所前 直前 合計 3場所三賞回数 横綱 大関 上位戦勝率
琴ヶ濱 10 11 13 34 3 3勝4敗 2勝2敗 0.455
若羽黒 7 11 12 30 1 1勝6敗 2勝0敗 0.333
柏戸 9 10 11 30 4 5勝2敗 3勝2敗 0.667
大鵬 11 12 13 36 1 1勝2敗 3勝2敗 0.5
北葉山 8 9 11 28 1 1勝3敗 5勝4敗 0.462
佐田の山 8 9 13 30 1 3勝5敗 5勝2敗 0.533
栃ノ海 9 9 14 32 3 3勝4敗 3勝1敗 0.545
栃光 10 11 13 34 2 4勝1敗 1勝2敗 0.625
豊山 12 12 13 37 6 2勝3敗 7勝2敗 0.643
北の富士 8 10 10 28 2 2勝4敗 3勝2敗 0.455
玉乃島 10 9 11 30 3 4勝4敗 4勝1敗 0.615
琴櫻 10 11 11 32 2 2勝6敗 8勝1敗 0.588
清國 10 9 12 31 2 2勝3敗 5勝4敗 0.5
前の山 9 12 13 34 3 4勝4敗 3勝3敗 0.5
大麒麟 9 12 12 33 2 2勝4敗 2勝4敗 0.333
輪島 12 8 13 33 2 1勝1敗 5勝2敗 0.667
貴ノ花 11 12 10 33 4 1勝1敗 7勝1敗(不戦勝1) 0.8
大受 10 11 13 34 6 3勝4敗 7勝3敗 0.588
北の湖 8 10 14 32 2 2勝3敗 8勝3敗 0.625
魁傑(1回目) 7 12 11 30 1 1勝2敗 4勝1敗 0.625
魁傑(2回目) 14 11 11 36 1 0勝3敗 8勝0敗 0.727
三重ノ海 8 11 13 32 2 3勝2敗 3勝2敗 0.6
旭國 8 12 13 33 2 2勝4敗 5勝0敗 0.636
若三杉 11 11 11 33 3 5勝1敗 3勝2敗 0.727
増位山 8 11 12 31 3 2勝7敗 3勝0敗 0.417
千代の富士 10 11 14 35 4 4勝6敗 5勝0敗 0.6
琴風 9 10 12 31 1 1勝3敗 0勝2敗 0.167
隆の里 10 11 12 33 2 3勝2敗 0勝2敗 0.429
若嶋津 10 12 12 34 3 2勝3敗 2勝1敗 0.5
朝潮 9 14 12 35 3 4勝2敗 7勝1敗(不戦勝1) 0.786
北天佑 11 12 14 37 4 1勝1敗 7勝3敗 0.667
大乃国 9 10 12 31 2 1勝3敗 5勝5敗(不戦勝1) 0.429
北尾 12 11 12 35 4 3勝2敗 8勝2敗 0.733
保志 13 11 12 36 4 対戦なし 10勝5敗 0.667
小錦 10 11 12 33 2 5勝1敗 4勝6敗 0.563
旭富士 10 11 12 33 4 3勝5敗 7勝4敗(不戦勝1)

0.526

※赤字は優勝

四股名は当時の四股名

 

平成以降と比較し、昇進目安は『30勝前後』であり、また3場所間にて『負け越しを喫している』力士も存在する。

現状と比較できない部分も多々あるが、上位戦に目を向けるとやはり勝率にばらつきは存在する。

そして注目すべき点は、今回朝乃山の問題点である『横綱戦未勝利』だが、魁傑(2回目)、保志も横綱戦未勝利である。

魁傑は当時輪島、北の湖のいわゆる『輪湖時代』に2度目の大関取りを目指していたが、輪島とは同部屋のため、対戦する横綱北の湖1人であった。

そして北の湖には3場所全敗したため、横綱戦未勝利となった。

ちなみに1回目昇進時は横綱に勝利しているものの、負け越しあり、合計30勝と現行では昇進不可能と言っても過言でない成績で昇進している。

そして保志(後の北勝海)は当時千代の富士1人横綱時代であり、千代の富士とは同部屋のため、横綱との対戦機会すらなかった。

 

そして逆に横綱に最も勝利している力士が若三杉(後の2代目若乃花)、小錦の2名である。

横綱戦は5勝1敗と完勝しており、若三杉に関して言えば大関戦も勝ち越しているため、上位戦に関して言えば完璧とも言えるレベルである。

しかし3場所合計白星は33勝といわゆる目安と言われる数字『ギリギリ』である。

これは『格下への取りこぼし』を意味する。

仮にこれを大関在位中として考えると、前半戦下位に取りこぼし、後半戦は上位を倒して11勝で終了したという流れである。

この流れを見た時、数年前までならば『稀勢の里』を想像する人が多いのではないだろうか。

もちろん上位を倒すことは大関昇進に関して言えばアピールポイントの一つであり、優勝するためには不可欠なことである。

しかし成績次第では下位への取りこぼしを露呈する結果にもなるのである。

そして琴風だが、勝率は歴代ワーストであり、合計白星も31勝と現行では不可能と言っても過言でない成績で昇進している。

この場所の背景としては『大関不在』が挙げられる。

大関不在のため、ある意味強引に昇進させた結果となっており、今場所の朝乃山と通ずる面もあるが、朝乃山と比較した場合、安定感に大きな差が生じている。

 

そして次に平成以降の大関昇進力士については以下の通りである。

四股名 3場所前 2場所前 直前 合計 3場所三賞回数 横綱 大関 上位戦勝率
霧島 10 11 13 34 4 5勝2敗 7勝2敗 0.75
13 8 13 34 3 1勝0敗 1勝4敗 0.333
貴ノ花 14 10 11 35 1 対戦なし 4勝3敗 0.571
若ノ花 14 10 13 37 4 2勝1敗 2勝1敗 0.667
貴ノ浪 10 12 13 35 1 1勝2敗 1勝0敗 0.5
武蔵丸 8 13 12 33 2 2勝1敗 5勝2敗 0.7
千代大海 9 10 13 32 3 4勝2敗 5勝1敗 0.75
出島 9 11 13 33 3 3勝0敗 4勝1敗 0.875
武双山 10 13 12 35 3 2勝3敗 5勝0敗 0.7
雅山 12 11 11 34 3 3勝4敗 4勝1敗 0.583
魁皇 8 14 11 33 3 4勝4敗 7勝3敗 0.611
栃東 11 11 12 34 2 2勝1敗 4勝3敗 0.6
朝青龍 11 11 12 34 3 2勝1敗 6勝3敗 0.667
琴欧洲 12 13 11 36 4 2勝1敗 5勝2敗 0.7
白鵬 9 13 13 35 3 2勝1敗 6勝4敗(不戦勝2) 0.615
琴光喜 10 12 13 35 2 1勝3敗 6勝3敗 0.538
日馬富士 10 12 13 35 3 2勝2敗 7勝1敗(不戦勝1) 0.75
把瑠都 9 12 14 35 3 1勝4敗 9勝2敗 0.625
琴奨菊 10 11 12 33 3 2勝1敗 4勝4敗 0.545
稀勢の里 10 12 10 32 2 1勝2敗 4勝6敗 0.385
鶴竜 10 10 13 33 3 2勝1敗 8勝6敗 0.588
豪栄道 12 8 12 32 3 4勝4敗 5勝2敗 0.6
照ノ富士 8 13 12 33 4 1勝3敗 6勝2敗 0.538
高安 11 12 11 34 3 3勝4敗 6勝1敗 0.623
栃ノ心 14 10 13 37 5 2勝2敗 2勝2敗 0.5
貴景勝 13 11 10 34 4 3勝1敗 4勝4敗 0.583
朝乃山 11 10 11 32 1 1勝3敗(不戦勝1) 4勝0敗 0.625

※赤字は優勝

四股名は当時の四股名

 

平成以降では、概ね33勝前後で落ち着いている。

平成以降でも後の大横綱である貴ノ花(後貴乃花)は、横綱不在の時期だったため横綱との対戦機会がなく、またその前に大関へ昇進した曙も横綱戦は旭富士戦のみであり、2場所前、直前場所は横綱戦はない。

そして曙は3場所間で大関小錦に3連敗を喫しているため、上位戦は負け越している。

それでも昇進した背景には『下位の力士への取りこぼしの少なさ』がある。

13勝→8勝→13勝と極端な成績ではあるが、下位への取りこぼしが少ないため、好成績を残すことが出来た。

逆に出島は横綱戦3戦全勝、大関戦も4勝1敗で『上位戦勝率歴代1位』の記録を持っているが、3場所合計は33勝に留まる。

これは若三杉同様、下位への取りこぼしが目立つ結果となっている。

出島の場合、直前場所にて優勝を果たしているため、安定感よりも爆発力を売りにして昇進した形である。

出島の前に昇進している貴ノ浪武蔵丸だが、この2名は『同時昇進』を果たした2名である(余談だが大関同時昇進はこの2名が最後)。

合計白星を見ると貴ノ浪が35勝、武蔵丸が33勝であり、さらに貴ノ浪は3場所連続二桁勝利を果たしているため、全てにおいて貴ノ浪の方が優位に見える。

しかし貴ノ浪にとって最大の優位点は『貴ノ花、若ノ花の2大関と同部屋』という点である。

そのため上位戦で目を向けると、武蔵丸の方が対戦機会が多く、またその中でも武蔵丸の方が上位戦勝率は優位である。

大関昇進に関する問題に直結する結果とは言い難いが、今回一応3場所間の三賞の回数も記載している。

その結果を見ても、合計白星が上である貴ノ浪よりも、武蔵丸の方が三賞の受賞回数も多い。

考え方によっては、上位戦が多い中でも3場所間で結果を残したといえる。

しかし若三杉、出島の考え方でいけば下位への取りこぼしとなってしまう。

この辺りの考え方が難しいところである。

そして今回昇進した朝乃山に目を向けるが、横綱戦は土俵上では未勝利とは言え、大関戦は全勝である。

横綱は時代によって人数が異なり(大関にも言えることだが)、場合によっては休場が続いてしまって対戦する機会が与えられないことも多い。

朝乃山は初場所にて白鵬鶴竜が休場したため、対戦する機会がなかった。

どうしてもここは時代背景に左右されてしまうことが多い。

過去にも記載しているが、昇進時の成績と昇進後の成績は必ずしも直結するものではない。

現在の朝乃山の安定感も大関昇進後には、影を潜めるかもしれない。

それとは逆に爆発力に目覚め、いきなり13勝以上を果たすようになるかもしれない。

とりあえず今回の昇進に関しては『安定感を評価した』という点を胸に刻むことが、ファンの解釈として最善ではないかと考える。

ぜひとも朝乃山にはこの昇進問題の批判をかき消すくらいの活躍を見せて欲しいところである。

188. 2020年春場所千秋楽を勝手に語る

6年半ぶりの千秋楽相星決戦となった無観客開催の春場所は、第一人者白鵬が制して44回目の優勝を果たして幕を閉じた。

そして番付予想の方でも記載したが、審判部長が理事長に臨時理事会の開催を要請し、理事長が要請を許可したため、朝乃山の大関昇進がほぼ確定したと言える。

まず優勝争いに関してだが、両横綱ともに持ち味を発揮した。

最後は地力で勝る白鵬が制する形となった。

立ち合いの踏み込みは鶴竜の方が良く、左前ミツも先に引くことが出来た。

しかしそれでも白鵬は慌てることなく、体を開きながらうまく巻きかえ、その後は鶴竜に上手を許さず、白鵬万全の形となって寄り切った。

12日目の正代戦を見たとき、この先どうなってしまうのかと不安視されたが、見事修正を果たすあたり、さすがは第一人者というところか。

そして今場所も白鵬が皆勤すれば、横綱以外の優勝を許さない結果となった。

それにしても44回の優勝は次元の異なるとてつもない数字である。

俗に言う『大横綱』とは20回以上優勝を果たした横綱に称されることが多いが、平成の大横綱の一人である貴乃花の22回に対してダブルスコアとなった。

年内引退説が囁かれているが、まだまだ若手の壁になってほしい。

そして若手はその壁を乗り越えてほしい。

そうやって世代交代していくのが理想の形である。

一方鶴竜だが、最後は地力負けしてしまったが、15日間通じて悪手が見られなかったため良かったと思っている。

昨日も記載したが、全体を通じての相撲内容は白鵬より上に感じた。

この相撲を続けていれば、まだまだ横綱として責務を果たせそうである。

横綱在位としても年齢でも上である白鵬がまだ健在であるため、鶴竜も負けてはいられない。

そして朝乃山だが、貴景勝相手に攻める姿勢を見せて完勝。

立ち合いは貴景勝の当たり、突き押しに対して負けじと突き放し、少し下がったところで左廻しを引くことが出来た。

その後はがむしゃらに攻め、貴景勝も必死に振りほどくが、朝乃山の圧力が勝った。

この一番はどちらの信念が勝るかの勝負だった。

押し相撲の大関の意地よりも、大関昇進を懸ける四つ相撲の朝乃山が勝る結果となった。

朝乃山の大関昇進が事実上決まったわけだが、残念ながらこの昇進に対して批判も多く存在するだろう。

ここ数日ずっと記載しているが、私も今回の昇進に対して完璧に賛成することはできない。

3場所33勝に届いていないことよりも、3場所間に横綱戦未勝利(鶴竜への不戦勝あり)というのが最大の問題点と言える。

しかし上位総当たりの地位で4場所連続二桁勝利を果たしたことは称賛に値するだろう。

ここ数場所で安定感は備わった。

10勝→11勝→10勝→11勝と大関に在位していると仮定するならば、この成績は大関として合格点を上げられる。

あとは『爆発力』だ。

横綱へ昇進するためには、13勝以上を果たす爆発力が必要となってくる。

こちらでも記載したが、朝乃山は優勝した場所を除き、12勝以上の成績を残したことがない。

換言すれば、上位総当たりの地位で12勝以上がないということだ。

今回の朝乃山の昇進は、大関に在位しても恥ずかしくない安定した成績を残せるという点が大きな評価点だろう。

この先求められるのは、優勝出来るための爆発力だ。

朝乃山には大関昇進後、是非とも優勝を果たし、この昇進問題をかき消す活躍を見せてほしいところである。

朝乃山に敗れた貴景勝だが、大関昇進後初めて皆勤負け越しを喫した。

今場所は本当に両極端だった。

白星はほぼ完璧な内容、黒星の大半は最悪な内容だった。

立ち合いの当たりが弱い場面が目立ち、我慢も足りなかった。

この力士は何度も頭でぶちかまし、その中でも冷静に相手を見て独特な間合いからいなしも交えるのが特徴である。

相手に研究されていることもあるだろうが、一から鍛え直す必要があるだろう。

また『太りすぎ』なようにも感じる。

目先のパワーを求めて増量しているかもしれないが、得意の機動力は失われ、膝にも負担がかかる。

場所途中にも膝に違和感がある様子だったため、ある程度の体重コントロールが必要だろう。

出世争いである朝乃山が大関へ昇進し、肩を並べたことで奮起してほしいところ。

前半戦活躍を見せた御嶽海は、終盤戦失速して10勝止まりだった。

20場所連続で上位総当たりの地位に在位しているが、これで二桁勝利は4回目である。

決して多いとは言えず、これが『15日間総合しての御嶽海の実力』である。

1日の爆発力は秘めているが、15日間続かない。

今場所14日目、千秋楽も首位で並んでいたのならば、違う形になっていたかもしれない。

この力士の場合、技術云々よりも、体力向上、精神面の向上が必要だろう。

ここ数場所相撲内容に積極性が見られていた関脇正代は、三役として初めて勝ち越したものの、やや物足りない結果と言える。

3日目に御嶽海と対戦し、この一番が今場所を占う一番になると記載したが、正代にとっては下降線を辿る結果となった。

地力は付けているかもしれないが、まだ『顎を上げる』悪癖は完全に改善されていない。

それに今場所は先場所と比較すると、前に出る圧力もあまり感じられなかった。

来場所以降、修正して積極的な相撲を見せてくれるかどうか。

そして本日その正代に完勝した隆の勝は、今場所でかなり自信を付けただろう。

昨日御嶽海戦も完璧な内容であり、突き押しと右差し速攻が確立されつつある。

本日正代戦での右おっつけも強烈であり、この力士は右が肝である。

来場所は上位総当たりの地位で相撲を取ることになるだろうが、どこまで通用するのか楽しみなところである。

三賞に関してだが、受賞者自体は昨日記載した通り概ね予想できたが、碧山の技能賞には驚かされた。

隆の勝と碧山の賞は逆だと予想していた。

突き押し相撲の技能賞というのは、おっつけの巧さ、力強さを評価されることが多いため、突っ張り主体の碧山の技能賞はあまり想像できないとも言える。

逆に隆の勝は右差し速攻を評価されて技能賞だと思っていたため、本当に意外な結果だった。

そして阿武咲の無条件にも少し驚かされた。

まぁ条件付きでも結果的白鵬が優勝したため受賞となっていたのだが。

最後になるが、無観客開催となった春場所だが、様々な発見があった。

特に千秋楽『出世力士手打式』『神送りの儀式』の2つにおいては普段テレビ中継では観られない光景なため、新鮮だった。

何はともあれ、無事に15日間終えられたことが何よりである。

無観客であっても大相撲ファンの私からすれば、本場所が開催されるというだけで嬉しかった。

そして異様な場所を引っ張ってくれた横綱にも本当に感謝である。

皆様、本当にお疲れ様でした。