きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

591. 大関在位で3場所33勝以上

大相撲九州場所千秋楽から早1週間経過した。

場所後にもブログを記載しようと思っていたが、某ゲームに熱中してしまいサボってしまっていた。

九州場所は阿炎の逆転優勝により幕を閉じたが、巷では阿炎の優勝よりもワールドカップのニュースばかりのため、劇的な展開ながらも阿炎が優勝したことをわかっているのは大相撲ファン位だろう。

これに関しては不運としか言いようがないが、仕方ないと言えば仕方ない。

それはさておき、九州場所は巴戦に突入したが、その中には貴景勝がいた。

御嶽海、正代と連続で大関陥落となる中で一人気を吐く形で同点の成績を残し、大関の責任を果たしたと言える。

これで貴景勝名古屋場所から九州場所まで3場所連続二桁勝利を達成し、大関昇進の目安と言われるいわゆる『3場所33勝』となった。

これは貴景勝自身2度目の経験である。

ちなみに現役の大関経験者は貴景勝、正代、御嶽海、朝乃山、栃ノ心、高安といるが、大関在位中に3場所33勝以上達成した力士は『貴景勝ただ一人』である(横綱昇進の照ノ富士は除く)。

大関昇進を見てもわかる通り、ある程度の爆発力と安定感がなければ達成できない記録とも言えると思うが、過去に達成している大関はどの程度いるのだろうか。

今回は年6場所制となった昭和33年以降に大関へ昇進した力士かつ後に横綱へ昇進した力士を除いている。

横綱へ昇進した力士の場合、昇進絡みの場所で確実に33勝以上を達成しているためである。

ちなみに『10勝→12勝→13勝→9勝→11勝』の場合、どこで計算しても33勝以上となるが、この場合最も3場所合計が大きい成績を記載している(この場合35勝)。

また10場所連続などになる場合は、備考にその旨を記載する。

詳細は以下の通りである。

四股名

場所

1場所目

2場所目

3場所目

備考

北葉山

(35勝10敗)

昭和39年夏~

12勝3敗(次)

12勝3敗

11勝4敗

昭和39年春場所10勝5敗

栃光

(34勝11敗)

昭和38年春~

13勝2敗(次)

9勝6敗

12勝3敗

 

豊山
(36勝9敗)

昭和38年夏~

13勝2敗(次)

10勝5敗

13勝2敗

 

豊山

(34勝11敗)

昭和39年名~

13勝2敗(次)

11勝4敗

10勝5敗

昭和39年夏9勝6敗

貴ノ花

(34勝11敗)

昭和49年九~

11勝4敗

10勝5敗

13勝2敗(優)

 

貴ノ花

(35勝10敗)

昭和52年初~

12勝3敗(次)

13勝2敗(次)

10勝5敗

昭和51年九州9勝6敗

琴風
(36勝9敗)

昭和58年初~

14勝1敗(優)

11勝4敗

11勝4敗

昭和57年九州から昭和59年初まで33勝以上

若嶋津

(38勝7敗)

昭和59年春~

14勝1敗(優)

9勝6敗

15戦全勝(優)

昭和58年夏から昭和59年九州まで35勝以上

朝潮

(33勝12敗)

昭和60年初~

9勝6敗

13勝2敗(優)

11勝4敗

 

北天佑

(34勝11敗)

昭和60年名~

13勝2敗(優)

9勝6敗

12勝3敗(次)

 

小錦

(37勝8敗)

平成元年九~

14勝1敗(優)

10勝5敗

13勝2敗(同)

平成元年九州から平成2年名まで35勝以上

小錦

(38勝7敗)

平成3年九~

13勝2敗(優)

12勝3敗

13勝2敗(優)

平成3年春から平成4年夏まで34勝以上

霧島

(37勝8敗)

平成2年秋~

13勝2敗(次)

10勝5敗

14勝1敗(優)

 

霧島

(33勝12敗)

平成3年夏~

11勝4敗

10勝5敗

12勝3敗

 

貴ノ浪

(36勝9敗)

平成6年名~

12勝3敗

12勝3敗

12勝3敗(次)

平成6年春から平成7年初まで33勝以上

貴ノ浪

(37勝8敗)

平成8年初~

14勝1敗(優)

11勝4敗

12勝3敗(次)

平成7年九州から平成8年秋まで33勝以上

貴ノ浪

(36勝9敗)

平成9年秋~

12勝3敗

14勝1敗(優)

10勝5敗

平成9年名古屋9勝6敗

千代大海

(35勝10敗)

平成14年夏~

11勝4敗(次)

14勝1敗(優)

10勝5敗

 

千代大海

(33勝12敗)

平成15年春~

12勝3敗(優)

10勝5敗

11勝4敗(次)

 

千代大海

(33勝12敗)

平成15年九~

10勝5敗

10勝5敗

13勝2敗(次)

 

魁皇

(34勝11敗)

平成12年九~

11勝4敗

10勝5敗

13勝2敗(優)

 

魁皇

(33勝12敗)

平成15年春~

10勝5敗(次)

11勝4敗(次)

12勝3敗(優)

 

魁皇

(36勝9敗)

平成16年名~

11勝4敗

13勝2敗(優)

12勝3敗(次)

平成16年初から平成16年九州まで33勝以上

栃東

(33勝12敗)

平成14年初~

13勝2敗(優)

10勝5敗

10勝5敗

 

把瑠都

(35勝10敗)

平成23年秋~

10勝5敗

11勝4敗

14勝1敗(優)

平成24年春10勝5敗

琴奨菊

(33勝11敗敗1休)

平成27年秋~

11勝4敗

8勝6敗1休

14勝1敗(優)

 

貴景勝

(33勝9敗3休)

令和2年7月~

8勝4敗3休

12勝3敗(次)

13勝2敗(優)

 

貴景勝

(33勝12敗)

令和4年名~

11勝4敗(次)

10勝5敗

12勝3敗(同)

 

※記載は昇進した順

 

今回の貴景勝を含め17名、28回である。

これが多いか少ないかは判断が難しいが、現在まで37名大関昇進を果たしており、半数にも満たないため、簡単に達成できる記録ではないだろう。

この中では琴風、若嶋津小錦貴ノ浪魁皇が長期に渡って33勝以上の記録を達成している。

琴風、若嶋津の場合、全盛期がここに集約されているため、その後33勝を達成することはなかった。

貴ノ浪は凄まじく、3回達成しており、しかも全て4場所以上である。

休場が絡むと単発になることが多く、千代大海は3回達成したことがあるが、4場所以上に渡って成績を残したことが無い。

貴景勝もこれに該当するパターンになる可能性がやや高いと言えるか。

貴景勝の場合『休場→角番→二桁→好調→休場』といったような傾向が続いているため、来場所以降注目である。

私個人の感想としては、栃東の回数が1回しかない事、そしてここに琴奨菊四股名があるのが意外であった。

栃東の場合も怪我が多く、結果として休場も多くなってしまった事が影響している様子である。

琴奨菊の場合、優勝のボーナス(?)による影響が大きかったか。

簡単に達成できる記録ではないとはいえ過去の成績を見ると、33勝はそこまで大きな成績ではないと言えるか。

横綱へもう一歩という力士は35勝以上を達成していることが多いため、貴景勝としても欲しいのは爆発力、優勝といったところか。

ここ2年初場所は成績不振に終わっているため、来場所どうなるか注目である。