きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

678. 2023年名古屋場所4日目を勝手に語る

錦木の勢いが止まらない。

昨日の豊昇龍に続き、大栄翔も錦木の勢いを止めることが出来なかった。

大栄翔にとっては決して押しにくい相手ではなかったと思う。
何ならどんなに錦木が好調でも大栄翔が電車道で運ぶ姿も想像は出来た。

しかし錦木の勢いは止まることを知らなかった。

大栄翔としては立ち合い踏み込み、押していくことは出来たと思う。

しかし昨日豊昇龍もそうだったが『押し切る』までには至らなかった。

今場所の錦木はいつも以上に腰の重さを活かしているため、対戦相手としては押してはいっても押し切れず、バランスを崩してしまうといった状況に至るのだろう。

1場所だけの活躍というのはかつてごまんと存在する。
しかし錦木のように33歳で先場所からの勢いを維持させている力士はここ最近では嘉風玉鷲くらいしか思い付かない。

これで錦木は上位圏内で唯一初日からの4連勝としたが、それでも私はこの状況でも錦木を優勝候補には挙げづらいと思っている。

もちろんそれはまだ序盤戦すら終了していないのだから当然と言えば当然である。

勢いだけでなく、実力も本物であると思うが、それでもまだ『先場所7日目までの錦木』というイメージの方が強い。

如何せん2年程前までは十両での勝ち越しも危ういレベルまで低下していたくらいだ。

このイメージを払拭するレベルでこの先も勢いは止まらないのか注目である。

一方敗れた大栄翔だが、昨日豊昇龍に対しても同じことを記載したが、本日の一番は仕方ないと割り切っていくことだろう。

とにもかくにも連敗しないことだ。
先場所も連敗があったため、今場所は避けたいところである。

さて話は一旦取り組みから離れ、照ノ富士の休場に関して。

昨日取り組み後の姿を見たら休場は何一つ驚きはない。
驚いた点は『腰の怪我による休場』だということである。

あの膝が抜ける感じは腰から来るものだったのか、はたまた結局は両方怪我してしまったのか。

いずれにしてもここに来て新たな部位を怪我したというのが、この先の復帰を考えた上でもかなり厄介だろう。

昨日も記載したが、照ノ富士はこの先復活出来るかどうかが心配である。

また長期休場が避けられない雰囲気を醸し出しているが、私個人としては強い照ノ富士が戻ってきてほしいという思いがある。

まずは治療に専念していただきたいところである。

そして照ノ富士の代わりに土俵に上がる唯一の上位陣としての重責を背負った新大関霧島。

復帰の土俵、新大関の土俵は見事な相撲で琴ノ若を下して初白星を挙げた。

怪我の影響を感じさせない内容に、昨日も記載したが『3日休んで治るくらいなら始めから出場してくれよ』という思いが全くないわけではないが、とにもかくにもいきなり重圧のかかる展開でしっかり相撲を取ることが出来たというのが何よりである。

しかし懸念材料はてんこ盛りである。
まず上記の通り、新大関という重圧だけでなく、唯一の上位陣という重圧もかかっている。

関脇ならばある程度負けても仕方ないという見方をされるが、大関という立場ならばその見方も変わってしまう。

それを新大関の場所でいきなり横綱不在、一人大関という立場となると重圧も相当なものだろう。

そういう意味でも再出場の日に完勝したのは何よりだが、もう一つの懸念材料は『翌日以降も同じ相撲を取ることが出来るのか』ということである。

再出場を果たす力士は珍しい光景ではない。
再出場を果たした日に完勝するというのもそこまで珍しい光景ではない。
そして完勝したと思った翌日以降、怪我が影響して精彩を欠くといった展開も見受けられることが多い。

その結果、復帰以降の成績は1勝3敗だったという展開も見受けられるため、霧島としては本日白星を挙げたからといってホッとしている暇はない。

黒星を喫する度に不安が大きく募る場所になってしまうため、この先の霧島の相撲に注目である。

昨日初黒星を喫した2名の関脇はともに白星。

豊昇龍は御嶽海相手に右かち上げからすぐに廻しを引いて圧倒した。

昨日は結果的に黒星だったが、今場所は立ち合いの厳しさが目立っている。

立ち合い変化も多い力士であるため、今場所もどこかで見られるかもしれないが、下手に変化せず、このままの立ち合いを貫いてほしいところである。

若元春は翠富士を下して連敗を免れた。
本日は手を出す立ち合いから左四つに組むことができなくても、突っ張りで相手を中に入れさせなかった。

左四つに組めなくても慌てることなく、相撲の幅が広がっている証拠である。

昨日は課題の見つかる相撲内容であったが、引きずることなく白星に結び付けたのは大きいだろう。

平幕に目を向けると、高安が過去合い口の悪い隆の勝を下して4連勝。

合い口の悪さが露呈したためか、ややもたついたような相撲になったが、呼び込むような引き、叩きは見られず、我慢して相撲を取ることが出来たか。

ある意味お馴染みとなった上位圏外から虎視眈々と優勝を狙う展開になると思うが、最低でも10日目までに9勝はしたいところだろう。

本来ならば力士の場合『一日一番』が基本かもしれないが、ファン目線からすれば高安はこれくらいの成績を残さなければ優勝は出来ないと思っている。

まぁ当人としては一日一番の気持ちだろうが。

一方敗れた隆の勝の調子が気掛かりである。

ここ数場所もうすっかり平幕中位~下位の力士に成り下がった印象を受ける。

先場所もどこかで記載したが、本来ならばこの力士も3関脇に割って入ってもおかしくない力量の持ち主である。

以前と比較して明らかに出足、押す力が衰えており、脆く崩れる相撲が増えている。

怪我の影響もあるのだろうが、隆の勝がこの地位であっさり敗れる姿を見ると心苦しいものがある。

そういう意味では本日は粘った方だが、それでも本来の姿を考えたら残念でならない。

明日の注目の割は
『若元春ー錦木』
この一番である。

勢いのある錦木が大関取りの関脇を三タテするのか。

若元春としては序盤戦で2敗を喫するわけにはいかない。

先場所この両者顔が合っており、錦木が勝利している。
そして何を隠そうこの白星から現在まで連勝が続いているのである。

両者相四つのため、左四つに組めば若元春だと思いたいが、今場所の錦木は腰が重たく、そして投げの強さも持っている。

錦木の強烈な小手投げに若元春が転がってしまう姿も目に浮かぶがどうなるか。

照ノ富士が休場し、役力士の全勝も消滅。

霧島が出場を果たしたが、仮に全勝しても最高で12勝である。

私は2日目終了時点で明生と錦木が場所を荒らす存在になるかもしれないと記載したが、明生は連敗を喫した。

3関脇も終盤戦には星の潰し合いがある。

誰が優勝するのかわからない状況、優勝ラインが3敗になる可能性が早くも秘められている。

このような展開だと意外に朝乃山辺りも面白い存在である。
役力士との対戦が楽しみである。

明日で序盤戦が終了するが、どのような展開で中盤戦へ突入するだろうか。