きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

683. 2023年名古屋場所中日を勝手に語る

名古屋場所も中日折り返しだが、朝乃山が本日より休場となった。

今場所上位圏内に復帰し、どこまで相撲を取ることが出来るのか、現状の力量はどの程度なのか楽しみにしていただけに残念である。

照ノ富士貴景勝、霧島、若隆景と看板力士の怪我、休場が続いている。

この先も怪我、休場に関する問題は付き物である。

安易な公傷制度復活は乱用の恐れがあるし、どのように対策していくのかそろそろ本気で考えていかなければならない。

数年前から私も記載しているが、むしろ遅すぎるくらいなのだから。

そして場所前怪我をし、途中出場して苦戦を強いられている新大関霧島。

ここ数日霧島に関して記載していなかったが、正直かなり苦しいだろう。

復帰初日こそ琴ノ若に完勝したが、懸念していた通り白星を挙げた翌日以降、先場所までの霧島らしさは影を潜めている。

立ち合い踏み込めていないし、とにかく軽い。

今場所上位圏内で星の挙がっていない翠富士と御嶽海に良いところなく敗れるのだから深刻だろう。

復帰したときから記載しているが『3日休んで治るくらいならはじめから出場してくれよ』という思いと『相撲にならないならば治療に専念しろよ』という思いである。

相撲になっていないこともないだろうが、明らかに本来の霧島の姿とは程遠いし、この先対戦相手はさらに厳しくなってくるだろう。

これ以上下手に出場して悪化させては元も子もない。

以前も記載したが、まだ気力だけで何とかなるほど大関としての実績は霧島にはない。
決断は早い方が良いだろう。

さて3関脇は本日も安泰(大栄翔は不戦勝だが)。

1敗豊昇龍は曲者宇良を冷静に捌いた。

宇良が潜って足を取りにいったのか、相当低く当たってきたが、豊昇龍が冷静に相手をよく見て叩き落とした。

今場所は立ち合いに集中出来ており、鋭い踏み込みが目立っている。
本日のように何をしてくるのかわからない相手にはよく見ながら対処出来ている。

このまま白星を積み重ねて優勝争いも引っ張ってほしいところである。

『若元春ー琴ノ若』の注目の一番は、若元春が番付上位の意地を見せた。

立ち合いからの圧力は琴ノ若であり、土俵際までジリジリと攻めて行った。

しかし土俵際で左差し勝ったのは若元春であり、左を差してからは形勢逆転した。

最後まで諦めず我慢して左差しに拘ったのが勝因となった。

琴ノ若としては我慢できず右差しを諦め、上手を求めにいったのが敗因だろう。

ここ2日間、一気に存在感を示していたが、若元春には跳ね返される形となった。

豊昇龍が7勝1敗、大栄翔と若元春が6勝2敗と中日まで誰も脱落することなく大関取りに前進している。

しかしまだそれぞれ直接対決が残されているため、そこまでは1つも落とせないと言っても過言ではないだろう。

後半戦以降、重圧はさらにのし掛かってくるため、どうなっていくのかこの先も楽しみである。

昨日連勝が14で止まった錦木は翔猿を下して連敗を免れた。

錦木にとっては初黒星を喫した翌日が重要であった。

昨日はあっさり敗れ、本日も敗れるようならば『やっぱりいつもの錦木か』と思わざるを得ない展開になっていただろう。

しかし小手に思い切り振って白星を掴むことが出来た。

ここで落とさない辺り、今場所錦木が好調たる所以でもあるし、何より過去3戦全敗の相手に勝てたことは成長の証でもある。

残りの対戦相手は全員平幕のため、3関脇よりも対戦相手の力量は落ちるとはいえ、ここから先は錦木にとって未知なる領域に突入することになる。

まずは優勝云々より、1つ勝って勝ち越しが目標となるだろうが『勝ち越し=三役昇進』という重圧もあるだろう。

これまでと変わらず集中出来るかどうか。

残りの平幕1敗勢の玉鷲北勝富士は明暗が分かれた。

まず1敗を守った北勝富士は高安相手に完勝したと言って良いだろう。

昨日も記載したが、今場所の北勝富士はこれといって好調というわけではないと思っている。

さすがに9枚目まで番付を落とせば地力の差が生じてくるといったレベルである。

その中、本日の高安は同格もしくは格上と言っても良い相手だろう。

北勝富士の今場所のバロメーターを測定する上で良い相手だったが、その相手に完勝できたのはある程度好調である証拠か。

この先の割に関しては不明だが、近いうちに玉鷲とは割が組まれるだろうからそこにも勝ちたいところだろう。

一方高安はこれで3連敗となった。
何か集中力が完全に途切れたようにも感じる。

さすがに場所はまだ半分残されているため、気落ちするには早すぎる。

優勝は無理でもこの地位ならば最低でも二桁は勝ちたいところだろう。

何とか修正していきたいところである。

本日敗れて2敗へ後退した玉鷲だが、何をしたかったのかよくわからない内容だった。

対戦相手の隆の勝は立ち合い変化してくるような相手でもないし、何も迷うことはないと思うのだが。

正直もったいない一番に感じた。

新入幕対決の『湘南乃海ー伯桜鵬』は伯桜鵬に軍配が上がった。

これで伯桜鵬は同じ新入幕の2名に連勝したが、本日の相撲を見ていると本当に19歳かと思わせる相撲技術の高さを見せている。

ここに立ち合いの踏み込み、圧力が増せば鬼に金棒だと感じるが、この先楽しみである。

そして心配なのが豪ノ山である。
5連勝していたときとは別人のように消極的な相撲内容で3連敗である。

押し相撲の宿命なのか、ツラ相撲になっているため、何とか修正していきたいところである。

明日の注目の割は
『大栄翔ー阿炎』
この一番である。

本日大栄翔は不戦勝により白星を積み重ねたが、本日相撲を取らなかったことが吉と出るか凶と出るか。

そして阿炎戦は土俵際に注意しなければならない。

大栄翔の課題でもあるがどうなるか。

3関脇が場所を引っ張る展開であるが、直接対決が残されているため、その間に抜け出す力士が出てくる可能性もある。

後半戦の割は悩まされることが多いかもしれないが、錦木と北勝富士の割は早めに組んでしまっても良いかもしれない。

さすがにないだろうが、3関脇の直接対決だけは何があっても崩してはならない。

審判部もうかうかしていられないだろう。