きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

679. 2023年名古屋場所5日目を勝手に語る

本当に覚醒してしまったのだろうか?

錦木が若元春を下し、関脇以上の力士を総なめにした。

本日の相撲はこれまでの錦木の姿からは想像もつかない内容だった。

これで先場所からの連勝を13としたが、今場所の強さは腰の重さを活かしたどちらかと言えば守りの相撲だった。

そのため攻めて勝った相撲はなかった。

しかし本日は左前ミツ速攻であった。
ここ数場所力強い相撲を取っていた大関取りの若元春のお株を奪うような相撲内容だった。

何がここまで錦木を変えたのかわからない。
昨日も記載したが、2年程前は十両での勝ち越しも危ういレベルだった。

それが下位ではなく、上位で強さを発揮している。

驚きは隠せないが、しかしそれでもまだ私自身は錦木を優勝候補に挙げづらいと考えている。

今場所のここまでの強さは本物である。
しかしだからといってイコール優勝とはならない。

如何せんまだ場所は序盤戦を終えたばかりだ。
錦木にとってはこの先小結2名+平幕8名と割が組まれるため、単純な力量で考えれば楽になっていくだろう。

しかしそれに関してもだからといってイコール優勝とはならない。

この先も変わらず強さを発揮し続けるならばもちろん候補に挙がるが、正直終盤戦まで維持しない限り中々候補には挙がりづらい。

昨日も記載したが、それだけ私の中の錦木のイメージが信用していないということである。

敗れた若元春は大関取りの場所序盤戦で2敗目を喫した。

勝っている相撲は強いが、敗けている相撲が案外淡白な内容とも言える。

本日は他の関脇同様、錦木の一発を食らったという認識で良いかもしれないが、それでも事実星の上でも大関取りは厳しくなっている。

チャンスは何度も訪れる訳ではないため、決められるときに決めた方が良いというのはあるが、無理せず今場所も『目標は二桁』くらいの気持ちで臨むのが良いかもしれない。

とりあえず明日勝って連敗は避けたいところである。

昨日敗れた大栄翔は明生を下して連敗せず。

昨日の敗戦を引きずることなく、大栄翔らしい突っ張りが炸裂した。

この相撲を取り続ける事が出来ればここ3場所の成績が示す通り、二桁は決して難しくないだろう。

求められる数字としては10勝よりもさらに上となるだろうが、明日以降も変わらず大栄翔らしい相撲を見せてほしいところである。

豊昇龍は阿炎を下して序盤戦4勝1敗。

阿炎の変化にしっかり対応し、慌てることなく冷静に対処した。

今場所は立ち合いの踏み込み良く、相手によってはしっかり考えてもいるため、この流れで白星を積み重ねていきたいところである。

昨日から出場した大関霧島は翔猿に敗れて大関として土俵上で初めての黒星。

昨日懸念材料として、復帰した初日は良い相撲でも、翌日以降黒星を喫することも多いことを挙げていた。

本日の相撲を見るとばたついている印象を受けた。

そもそも霧島に関する記事を見ると『痛み止めで回復した』と記載されていたが、それでは本当の意味で回復はしていないことになる。

終盤戦の場合、痛み止めと気力で何とかするのはよく聞く話だが、まだ序盤戦である。

先場所貴景勝が似たような境遇で角番を脱出したが、霧島はまだ気力だけで何とか出来るほど大関としての経験はない。

まだ相撲を見たのは2日間だけだが、正直不安の方が勝っている。

如何せん御嶽海、正代と力を発揮出来ずに関脇へ陥落した姿を立て続けに見ているため、霧島も無理はしてほしくない。

平幕に目を向けると、朝乃山が北青鵬に敗れて2敗目。

先場所も記載したが、朝乃山は照ノ富士逸ノ城といった大型力士を苦手にしている傾向がある(魁聖にも対戦成績は負け越していた)。

北青鵬に対してもこれで2場所連続大きい相撲を取られて連敗である。

如何せん朝乃山は左前ミツを浅く引き付けて頭をつけるといった相撲を取ることが出来ないため、大型力士相手には苦戦を強いられている。

朝乃山が大関時代の時から記載しているが、右差しではなく、もっと上手に拘ってほしいところだが、もうこの癖を修正することは難しいだろう。

それでは現在の相撲の型でどのように大型力士に対応するのか。
それが今後朝乃山の課題となるだろう。

大関復帰を目指すならば苦手力士を作ってはいけない。

最後に『御嶽海ー翠富士』の一番に触れようと思う。

両者ともに今場所は精彩を欠いている。

御嶽海に関しては言うまでもなく、強いときの御嶽海を知っているファンならば不調であることは明らかである。

翠富士も上位圏内とはいえ、今場所は粘り腰がなく、吹っ飛ばされる相撲が続いている。

両者ここまで全敗の中割が組まれたわけだが、調子が上がらない中でも懸命な相撲を取っていた。

あっさり土俵を割ることの多い御嶽海もこの日は食い付かれても我慢して相撲を取っていたし、翠富士も本来のしぶとい相撲を取っていた。

勝負の世界だからどちらも勝ちとはならないが、それでも敗れた御嶽海も意地を見せた素晴らしい一番だったと思う。

元々御嶽海は好調な場所であってもあっさり土俵を割ることが多い力士ではあった。

それが不調でもこれだけ懸命な相撲を取るのだから、この先も諦めず懸命に相撲を取ってほしいと思う。

明日の注目の割は
『大栄翔ー琴ノ若
この一番である。

ここ2場所は大栄翔が連勝しているが、通算の対戦成績は琴ノ若がリードしている。

今場所の琴ノ若は勝っている相撲は力強さを見せている。

ここ数場所で関脇以上と小結以下の力の差が大きく開いた印象を受けるが、唯一琴ノ若は小結ではしっかり勝ち越しを続け、関脇陣に食らい付こうとしている存在である。

大栄翔としては大関取りのために格下に落としたくないし、琴ノ若としては関脇陣に割って入るためには関脇に勝たなければならない。

本日で序盤戦が終了し、全勝力士は錦木、高安、豪ノ山の3名である。

3名の印象として錦木は『意外も意外』、高安は『見慣れた光景』、豪ノ山は『新入幕で自分の相撲を取り切っている』といったところである。

この中から優勝力士が誕生するとは思えない。

錦木は上述の通り、高安は白星を積み重ねて終盤戦上位と割が組まれてからが本番、豪ノ山は二桁はいくだろうが新入幕にそこまでの予想はしていないといったところである。

私個人の思いとしては大関取りの関脇が優勝を果たして大関昇進と両手に花の展開になってほしい思いはある。

そのためにも豊昇龍、大栄翔は星を落とさずにいってほしいところである。

優勝しなければならないという重圧を関脇にかけるのは酷かもしれないが、大関を目指すならばその重圧と闘っていくことも重要だろう。

明日から中盤戦へ突入するが目が離せない。