きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

651. 2023年夏場所3日目を勝手に語る

2日目までそれぞれがしっかりと強さを見せていた関脇陣に明暗が分かれた。

まず大関昇進を懸ける霧馬山が、阿炎に不覚を取った。

阿炎の突っ張りに下がらず、下から跳ね上げて攻めていったが、引きについていくことが出来なかった。

阿炎の突っ張りを下から跳ね上げる動きはここ数場所の霧馬山の強さと巧さを表しており、展開は悪くなかったが、密着しきれなかったことが敗因か。

正直もったいない一番ではあるが、内容は悪くないため、とにもかくにも連敗しないように切り替えていくことが重要だろう。

終盤戦はもっと厳しい局面と向き合うことになるだろうから切り替えていくしかない。

豊昇龍は翔猿の変化に屈して初黒星。

正直あの変化に屈してしまうのは残念でならない。

翔猿の変化は珍しいことではないし、むしろ警戒しなくてはならなかっただろう。

豊昇龍自身がよく変化をする力士であるため、因果応報ともいうべきか。

自分の変化はうまく決めて、相手の変化は食わないくらいの気持ちがほしいところでもある。

関脇で3連勝としたのは大栄翔と若元春。

両者ともに磐石とは言い難い内容ではあった。

大栄翔は錦木相手に突っ張ることが出来ず左四つに組む展開になってしまった。

この時点で正直負けたと感じたが、すぐに振りほどくため出し投げで回り込んだのが良かった。

離れる展開になれば大栄翔の土俵であり、最後はらしい相撲で白星に結びつけた。

本日一番の注目だと思っていた『若元春ー正代』だったが、やはり正代が左を差すと走って出てきた。

途中若元春はもろ差しを許して苦しい展開だったが、土俵際逆転の突き落としを決めた。

この土俵際の強さも若元春の武器である。
攻めて勝つことが出来なくても土俵際強さがあるため、中々崩れることがないのではないだろうか。

磐石とは言えないかもしれないが、この3日間最も強いと感じさせるのは若元春かもしれない。

横綱大関に目を向けると、照ノ富士が遠藤を下して3連勝。

時折見せる立ち合いすぐに腕を手繰る動きから遠藤に相撲を取らせなかった。

休場明け3連勝は気分としては良いだろうし、何気に初日から3連勝は昨年の初場所以来である。

しかしまだ本来の相撲を見せることが出来ていないという点が気掛かりか。

どんな形であれ白星に結びつける辺り、横綱の強さとも言えるのだが、この先どうなるか注目である。

角番貴景勝は連敗を免れた。
本日は翠富士が相手であり、元々貴景勝は小兵力士を相手にするのがうまい力士であるため、自信を持って臨む事が出来たか。

小兵力士相手ということもあり、膝への負担は比較的少ないだろうし、攻め続けていれば膝への負担も軽減できるか。

この相撲内容が続けば良いが、役力士が唯一黒星先行の正代も含め調子が良いため、この先も厳しい展開が続くだろう。

とにもかくにもこの力士には押ししかないため、自分の相撲を信じるしかない。

本日気になった一番として『明生ー金峰山』が挙げられる。

金峰山も若手らしく力を発揮したが、明生も負けじと攻め返し、そして貫禄勝ちしたという印象を受けた。

これで明生は初日から3連勝としたが、今場所は身体が動いている様子である。

金峰山の攻めに下がったが、しっかり回り込み、そしてしっかり攻め返すことが出来た。

先場所の相撲を見ると現在の役力士とは差が開いた印象を受けたが、2年程前はこの力士が役力士の中心に存在していたため、負けじと割って入ってほしいところである。

一方以前はその明生と同格の立場にあった隆の勝が初日から3連敗である。

しかも負け方が脆く感じてしまう。
いまやすっかり平幕中位~下位に定着してしまっているが、本来ならば明生同様、現在の役力士に割って入ってほしいところなのだが深刻である。

そして最後に『朝乃山ー琴恵光』について。
正直この一番は私個人としては不服がある。

軍配通りもしくは取り直しだったと思っている。
正直ビデオを見る限り、朝乃山の勝ちになるとは到底思えない。

まぁとにもかくにも朝乃山としては命拾いしたと言えるか。

上手を引かずに攻めると土俵際逆転を食ってしまうという教訓を白星で得られたのはかなり大きいだろう。

明日の注目の割は
『若元春ー琴ノ若
この一番である。

3連勝同士の割だが、過去の対戦成績では琴ノ若が優勢である。

先場所若元春が勝っているが、土俵際逆転のうっちゃりであるため、過去は琴ノ若有利な展開が多い。

琴ノ若も好調関脇陣の影に隠れているが、今場所はここまで良い相撲で3連勝としている。

琴ノ若自身、先場所二桁勝つことが出来ず、4関脇に遅れを取った悔しさもあるだろうから、ここでうっぷんを晴らすことができるかどうか。

若元春としても大関の足固めのために苦手を潰しておくのは重要だろう。

この一番が今場所のターニングポイントとなるのか。
それだけここまでの3日間、両者良い相撲を取っている。

今場所は上記の通り、唯一黒星先行の正代も含め、役力士全員好調と言える。

むしろ一番不安なのは膝の状態が思わしくない貴景勝だろう。

どのような星の並びでそれぞれの力士が相見えるのか。

今場所は久しぶりに優勝ラインも上がりそうな気もするのだがはてさて…