きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

650. 2023年夏場所2日目を勝手に語る

2日目で角番貴景勝が黒星。

両膝にテーピングを施して土俵に上がったが、怪我は予想していた以上に深刻と言えるか。

昨日の相撲も貴景勝の相撲とはかけ離れていたが、苦手の阿炎が相手ということで工夫して相撲を取ったという解釈も出来た。

如何せん2場所前阿炎に勝利したときも左おっつけを主体としていたし、何よりまだ初日のため膝の調子云々だけで片付けられる内容ではないと思っていた。

内容どうであれ、休場明けの初日に苦手に勝利したというのが何よりの薬とも思えた。

しかし本日相撲を取る前からテーピングを施した姿に絶望を感じた部分もあり、そして相撲内容に関しても厳しいと思わざるを得ない状況であった。

立ち合いは悪くないように感じたが、当たって押し込めないと見るやすぐに引いてしまった。

常に押しに徹する相撲を取ることができていない時点で貴景勝に勝ち目はない。

2日目に黒星を喫すること自体はそこまで意外なことではない。

如何せん貴景勝大関昇進以降、2日目の成績が良くないから光景としては不思議ではない。

しかし状態が状態だけに気掛かりである。
まだ2日目であるが、本日の一番だけでかなり厳しい展開に陥った印象だった。

休場の期間は異なるが、同じく休場明けの横綱照ノ富士は阿炎を下して2連勝。

本日の相撲は阿炎の自爆もあったため、まだ照ノ富士本来の力は発揮できていないと言ったところである。

難敵を軽く退けたこと自体は良い方向へと働くとは思うが、この先照ノ富士らしさを見せることが出来るかが鍵となるだろう。

4関脇がそれぞれ持ち味を発揮している。

大関取りの霧馬山は昨日の反省を活かしたか、遠藤を圧倒した。

立ち合いの踏み込み良く、遠藤が横を向いたところすかさず体を寄せた。

昨日はまともに引く相撲だったが、本日は見ていて安心できる内容だった。

そして遠藤側から見ると、昨日の若元春戦同様、関脇と平幕の力量差が浮き彫りになってきたようにも感じた。

先場所千秋楽の時にも記載したが、かつて上位圏内に在位していた力士が上位で通用しなくなり、三役陣の顔触れが固定化されつつある。

それだけ大関取りの霧馬山を中心に頭ひとつ抜き出た印象を受ける。

大栄翔もやや苦手としている宇良をよく見ながら正面に置いて圧倒し、若元春も左四つに組むことなく、立ち合いの圧力のみで翔猿を圧倒した。

昨日不戦勝により、2日目で初めて相撲を取った豊昇龍は苦手の翠富士に中へ入られたが、慌てることはなかった。

内容面からすると上記3関脇に劣っているようにも感じるが、元々この中で大関候補最右翼は豊昇龍と言っても過言ではないため、遅れを取らずにいきたいところである。

ここに若隆景もいたらという気持ちもあるが、それは仕方のないことである。

本日は貴景勝が気掛かりだということと、関脇陣の強さに目がいきがちだが、『御嶽海ー北勝富士』の一番もかなり見応えがあった。

両者ここ数場所、上位圏内ではやや通用しなくなってきており、番付を徐々に下降させてしまっていた。

特に御嶽海に関してはコロナ休場による名古屋場所を含めると6場所連続負け越し中であり、あっさりと土俵を割ることも多々見受けられていた。

最近は千代大龍豊山、そして逸ノ城と突如引退を表明する力士も多いため、御嶽海もそうなってしまうのではないかと思わせるほど深刻であった。

その中で本日のような土俵際でも諦めずに相撲を取る姿を見せたため、喜ばしいことである。

まだまだ御嶽海本来の相撲には程遠いが、こういう泥臭い一番をモノにしていくことがきっかけになっていくのではないだろうか。

北勝富士も学生時代からのライバルである御嶽海にだけは負けたくないという執念を感じた。

本日はある意味この取り組みに一番心打たれたと言えるか。

平幕下位の朝乃山は妙義龍を問題にせず2連勝。
ひょっとしたらがあるかもと少し感じていたが杞憂に終わった。

明日の注目の割は
『若元春ー正代』
この一番である。

若元春が力強さを発揮して連勝としているが、正代も今場所出足が光っている。

今場所の正代は土俵際のツメは甘いが、左が入ったときの強さは相変わらずであり、先場所この両者の対戦は正代が圧倒している。

ともに左四つのため左が入る展開になると思うが、正代の出足を若元春がどう対処するのか見物である。

よく『関脇の強い場所は面白い』と言われるが、そのような場所になりそうな一方、貴景勝の状態があまりにも気掛かりである。

早くも休場がちらつく展開であるがはてさて…