きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

658. 2023年夏場所中日を勝手に語る

大相撲夏場所は中日折り返し。
平幕全勝の明生、朝乃山が敗れ、照ノ富士一人が全勝となった。

そして大関、関脇は全員2敗のため、照ノ富士に追い風が吹いている状況である。

その照ノ富士だが、琴勝峰を寄せ付けなかった。

言い方は悪いが、元々取り組み前から琴勝峰が勝つイメージはまるで沸かなかった。

照ノ富士自身の調子が上向きであり、さらには並走していた力士が敗れ、後続との差も広がりつつある。

数日前に記載したが『終わってみれば照ノ富士』という流れになりつつあるか。

1敗関脇の大栄翔、若元春はともに黒星。

まず大栄翔だが、立ち合いの当たりが良すぎたか。
軽量の翠富士ということもあり、翠富士が思いの外後ろに下がったため、距離が開きすぎたか。

初黒星を喫した阿炎戦同様、相撲内容では勝っているだけに悔やまれる敗戦である。

また土俵際は大栄翔にとって最大の課題と言えるだろう。

今場所は四つに組まれても素早く動いて振りほどく巧さを見せている。

あと残された課題は土俵際である。

若元春が錦木に敗れ2敗目。
昨日私は『若元春ー錦木』の割に対して批判したが、錦木には謝らなければならない。

正直若元春が左四つに組んで力の差を見せ付けると思っていたのだが、錦木の右腕が最高の働きをした。

錦木の力強い相撲は何度か目にしたことがあるが、それは平幕中位辺りで発揮されるものであり、上位圏内では基本あまり通用しないイメージを持っていた。

それが今場所好調の若元春相手にこれだけの相撲を取ることが出来るだから驚きである。

若元春も決して油断していたわけではないだろうが、それでもここまで力強い相撲を取られるとは思っていなかったのではないだろうか。

本日は若元春云々より錦木の相撲が素晴らしすぎた。

昨日2敗目を喫した大関取りの霧馬山は宇良を下して連敗せず。

宇良の動きに翻弄されることなく、圧力をかけて圧倒した。

今場所は前に出る相撲自体が少ないため、本日のような相撲で白星を掴むと気分も良いだろう。

大関取りのために勝負の後半戦へ突入するが、中途半端な事だけはせず、思い切りのよい相撲をとってほしいところである。

豊昇龍はお得意様の琴ノ若を下して6勝目。

毎場所内容的には豊昇龍が圧倒しているわけではないのだが、琴ノ若戦では豊昇龍の投げが面白いように決まっている。

本日も自身より体格の大きい相手にもろ差しの形を許しながら豪快な掛け投げを決めている。

派手さはあるが正直あまり良い相撲とは言い難いだろう。
それでも白星に結びつける辺り、身体能力の高さがわかる。
左前ミツ速攻の相撲が板につけば鬼に金棒なのだが。

一方琴ノ若がこれで3連勝の後5連敗である。
相手が4関脇と小結正代のため、番付で考慮するならば仕方ないのかもしれないが、上を目指すためにはこの牙城を崩さなければならない。

琴ノ若は昨年から上位へ定着し、小結でも連続で勝ち越しを果たしているが、二桁には届かない状況である。

現状関脇以上と小結以下の力量差がはっきりと線引きされている状況にある。

琴ノ若は4関脇に割って入ることができる力量を持っていると思うので、奮起してほしいところである。

照ノ富士戦を残して5敗目を喫したため、今場所の二桁もかなり厳しい状況だが、見せ場を作ってほしいところである。

角番の貴景勝が正代に完勝して6勝目。
本日注目の割だと思っていたが、貴景勝大関の意地を見せた一番となった。

今場所の正代は黒星先行とはいえ立ち合いの踏み込み、出足が光っており、正直正代の方が分が良いと思っていた。

しかしその正代の踏み込みをを上回る当たりの強さを見せ、これぞ貴景勝という相撲で圧倒した。

中盤戦以降、貴景勝の相撲内容がかなり良くなっている。

序盤戦より膝の状態は良いのか、それとも精神力でカバーしているのか。

いずれにしても貴景勝はやはり前に出てなんぼといったところだろう。

角番脱出のため残り7日間で2勝は本来の貴景勝の実力からすれば問題ないだろうが、5日間は関脇以上との割である。

楽観視出来ない状況ではあるが、とにもかくにも押し相撲を貫いていくしかない。

冒頭でも記載したように平幕全勝の明生、朝乃山に土。

明生は平戸海に不覚を取ったが、平戸海が諦めず左前ミツを狙い、それに根気負けしてしまったか。

突っ張り合いでも平戸海にやや押されており、どこかでいなして勝機を見出だそうとしすぎたか。

今場所は動きがよく、動きの中で白星を掴むことも多かったため、本日はもう少し積極的に前に出る意識がほしかったか。

朝乃山は北青鵬のスケールの大きい相撲に敗れた。

立ち合い北青鵬が左変化で上手を求めに来た。

朝乃山は冷静に対処して自身も左上手を引いたため十分かと思われたが、最後は下手投げを食ってしまった。

本当に北青鵬という力士はこれまでの相撲のセオリーが通用しない力士であり、上手を求めにいったが、その上手を中心に攻めるのではなく、あくまで守りに使ったような相撲だった。

そして最後は逆からの下手投げで仕留めた。

朝乃山としては上手を切りにいきたかっただろうが、何だかんだで変化に慌ててしまったのかもしれない。
その結果攻め急いだのかもしれない。

もう少しじっくり攻めて良かったかもしれないが、長い相撲になっていればそれはそれで北青鵬の罠にハマる可能性もあったか。

そして朝乃山は相四つの大型力士に弱い傾向があるか。

照ノ富士戦5戦全敗をはじめ、先場所も記載したが逸ノ城相手に右四つに組んで敗れている。

そして本日の北青鵬戦。
先場所は朝乃山が圧倒しているが、今場所の結果によりどのような影響を及ぼすだろうか。

今後のこの両者の対戦に注目である。

明日の注目の割は
照ノ富士ー明生』
この一番である。

過去は照ノ富士が圧倒しているが、横綱昇進以降は2勝2敗の五分である。

今場所の明生は動きが良いため、照ノ富士も手を焼く可能性はある。

とはいえ照ノ富士も冷静に相撲を取っており、明生得意の左差しもしっかり腕を極めて対処してくるだろう。

明生としては腕を極められることなく、速攻で仕留めることが注目である。

明日は関脇同士の割が2番組まれているため、必然的に関脇半分が3敗へ後退する。

照ノ富士独走ムードが漂っているが、全員照ノ富士との直接対決が残されているため、力を出し切る事が出来るか注目である。

割に関しては…
まぁもういいか。