きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

403. 14勝以上の優勝経験のない横綱

月日が流れるのは早く、本日は九州場所の番付発表日である。

白鵬が土俵を去り、照ノ富士1人横綱時代へ突入した。

番付発表を見ると場所が近づいているのだと感じ、徐々に気分も高まっていくものである。

2年ぶりの九州場所開催ということでも注目であるが、場所を牽引するのは横綱2場所目の照ノ富士だろう。

先場所は見事新横綱優勝を果たし、白鵬が引退したことも相まってこの先優勝回数を伸ばしていくことも期待されるが、照ノ富士は過去5回の優勝で14勝以上による優勝の経験がない。

以前こちらでも触れたが、照ノ富士は12勝による優勝が多く、13勝以上を挙げると中々優勝できないというちょっとしたジンクスもあったが、先場所は13勝で優勝を果たした。

しかし上記の通り、14勝以上による優勝が1度もなく、また12勝による優勝3回、13勝による優勝2回と12勝の方が縁のある結果である。

照ノ富士自身、14勝以上の場所は過去に1度だけあり、これは記憶にも新しい綱取り場所で白鵬と『千秋楽全勝相星決戦』を行った令和3年名古屋場所である。

しかし不運にも白鵬が全勝優勝だったため、優勝することが出来なかった。

そして今回ふと思ったのだが、歴代の横綱で14勝以上の優勝経験がなく横綱へ昇進した力士は存在するのか。

以下に横綱昇進までに14勝を挙げた回数をまとめた(年6場所制となった昭和33年以降に昇進した横綱を対象)。

7回

貴乃花

4回

旭富士若乃花3、日馬富士

2回

栃ノ海琴櫻千代の富士隆の里朝青龍白鵬鶴竜

1回

朝潮北の富士、輪島、北の湖若乃花2三重ノ海双羽黒大乃国、曙、武蔵丸稀勢の里照ノ富士

0回

若乃花1柏戸大鵬佐田の山玉の海北勝海

若乃花は初代~3代目まで数字で表記している。

赤字が14勝以上の優勝経験なく横綱へ昇進した力士であり、照ノ富士を含め『全10名』である。

そしてそもそも14勝を1度も経験せずに横綱へ昇進した力士も『6名』存在する。

その中には歴代最強横綱候補の大鵬横綱昇進以降の成績が抜群である玉の海、最終的に優勝回数が二桁を数えている初代若乃花が含まれているため驚きである。

29名中10名であるため、14勝以上の優勝経験がなくても横綱へ昇進することはそこまで珍しい記録とは言えないだろう。

大鵬の場合、13勝による優勝を確実にモノにして横綱へ早々昇進するパターンもあるし(綱取り場所は12勝だが)、貴乃花のように大関昇進前に早々優勝を果たしながらも連覇できず、結果として7度も14勝以上の優勝を果たすパターンも存在する。

そしてこの回数が横綱昇進以降の成績に影響するわけではない。

ちなみに10名の横綱昇進以降の成績は以下の通りである。

四股名

通算優勝回数(横綱在位中優勝回数)

14勝以上回数(14勝以上優勝)

若乃花1

10回(8回)

5回(5回)

柏戸

5回(4回)

4回(3回)

大鵬

32回(29回)

22回(20回)

佐田の山

6回(3回)

2回(1回)

玉の海

6回(4回)

5回(4回)

若乃花2

4回(3回)

3回(3回)

三重ノ海

3回(2回)

2回(2回)

双羽黒

0回

0回

北勝海

8回(6回)

3回(3回)

照ノ富士

5回(1回)

0回

照ノ富士は現役のため現段階の成績

これを見てもわかるように双羽黒を除き、横綱昇進以降14勝以上を挙げて優勝を重ねた力士が多く存在する。

上記の通り大鵬はあまりにも群を抜いているが、若乃花1、玉の海など実力者も多く存在する。

白鵬が土俵を去り、照ノ富士一強時代へ突入する可能性を秘めているが、その中でも14勝以上の優勝を何回達成することが出来るのか。

この辺りも今後注目かもしれない。