昨日照ノ富士が優勝決定戦の末、4回目の優勝を果たして幕を閉じた夏場所。
昨日も記載した通り、珍記録も含め様々な記録が生まれた優勝であった。
そして今回は2つの点について触れたいと思う。
まず1つ目だが、今回で4回目の優勝となったが、4回全て『東京場所』である。
これに関しては3回以上優勝を果たした力士で唯一の記録であり、そのため先場所優勝を果たした時点で照ノ富士はこの記録を達成(?)していた。
照ノ富士の優勝した場所は
①2015年夏場所
②2020年7月場所
③2021年春場所
④2021年夏場所
以上計4回だが、本来ならば②は名古屋、③は大阪開催だが、新型コロナウイルスの関係でここ1年は東京開催のため、このような珍記録が誕生した。
ちなみに照ノ富士とは真逆に合計3回以上の優勝で全て地方場所という力士は『小錦』が該当する。
来場所は確定と言い切れないが、名古屋で開催する予定となっており、もし照ノ富士が綱取りを成功させるならば初めての地方場所制覇となる。
そして2つ目は『12勝優勝の回数及び割合』である。
上記4回の内、①③④は12勝による優勝である(③は13勝)。
実に照ノ富士の優勝の75%が12勝である。
過去に12勝による優勝が最も多い力士は千代の富士の4回であり、次いで武蔵丸、照ノ富士の3回である(武蔵丸は11勝による優勝が1回あるため『12勝以下』という括りならば4回)。
千代の富士は合計31回の優勝を果たしており、武蔵丸は12回であるため、割合としてはやはり照ノ富士が圧倒的である(複数回優勝経験者のみで計算)。
2年程前にこちらで12勝の優勝に関して記載したことがあるが、12勝は低次元優勝と揶揄されることが多い。
そのため現状4回優勝を果たしていると言ってもケチをつける輩も少なからず存在するだろう。
また照ノ富士の場合、幕内での最高成績は13勝であるが、優勝に関しては12勝の方が縁がある結果となっている。
照ノ富士が12勝、13勝を挙げた場所は以下の通りである。
〇12勝
場所 |
優勝者 |
備考 |
2015年夏場所 |
翌場所大関昇進 |
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2015年秋場所 |
鶴竜(12勝3敗) |
優勝決定戦敗戦 |
2017年夏場所 |
白鵬(15戦全勝) |
次点 |
2021年春場所 |
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2021年夏場所 |
貴景勝と優勝決定戦 |
〇13勝
場所 |
優勝者 |
備考 |
2015年春場所 |
白鵬(14勝1敗) |
次点。白鵬に勝利。 |
2017年春場所 |
稀勢の里(13勝2敗) |
優勝決定戦敗戦 |
2020年7月場所 |
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以上のように12勝の方が優勝に縁がある結果となっている。
これに関しては場所の流れもあるから偶然と言えばそれまでなのだが、来場所は欲を言えば14勝以上の優勝を果たして綱取りを成功させてほしいところである。
今場所も圧倒的な強さを見せながら終盤戦に不運等も重なり、結局12勝止まりだった。
今後の照ノ富士の優勝に注目である。