2年ぶりの大相撲九州場所まであと1週間。
白鵬が引退し、照ノ富士の独走が予想され、また九州場所直前ならば年間最多勝にも興味が湧くところだが、秋場所終了時点で照ノ富士の受賞が決定している。
現在照ノ富士は62勝13敗であり、順当にいけば7年ぶりの70勝以上による受賞となる。
また令和初となる横綱の受賞ということにもなった。
そして私が懸念していることは『次点』についてである。
以前こちらでも記載したのだが、次点記録は最少白星を更新しそうである。
現在次点の力士は御嶽海であり44勝である。
さらにその下には正代、逸ノ城が43勝としている。
6場所における次点の最少記録は『54勝』であり、昭和50年(魁傑)、平成29年(御嶽海、貴景勝)、令和元年(阿炎)の3回である。
御嶽海が10勝、正代、逸ノ城が11勝を挙げればタイ記録にはなるのだが、3名のここ数場所の成績を見ると正直厳しいと言わざるを得ない。
ちなみに3名の今年5場所の成績は以下の通りである。
計 |
||||||
御嶽海 |
9勝6敗 |
8勝7敗 |
10勝5敗 |
8勝7敗 |
9勝6敗 |
44勝31敗 |
正代 |
11勝4敗 |
7勝8敗 |
9勝6敗 |
8勝7敗 |
8勝7敗 |
43勝32敗 |
9勝6敗 |
7勝8敗 |
9勝6敗 |
10勝5敗 |
8勝7敗 |
43勝32敗 |
秋場所が始まる前までは全員35勝だったが、先場所御嶽海が唯一9勝を挙げたため、1勝だけ上回る形である。
とはいえ綺麗に全員似たり寄ったりの成績である。
全員1場所二桁勝利を挙げているが、その他は勝ち越しが関の山である成績である。
正直この成績を見てしまっては今場所も二桁勝利を挙げる姿が想像できない。
年間最多勝に関しては久々に70勝以上を達成するだろうから安堵しているが、如何せん次点が団子状態であり、しかも低レベルであるため拍子抜けである(厳密に言えば照ノ富士の70勝以上も確定ではないが)。
これを見ても今後突出した力士が誕生するのが難しいと言えるのではないだろうか。
ちなみに余談だが、御嶽海はここまで5場所全て勝ち越しており、他には照ノ富士、明生が存在する。
その明生はここまで42勝33敗であるが、確実に上位へ定着する力量をつけているとはいえ明生が12勝以上を挙げる姿も想像できない。
表に挙げている3名は爆発力を十分に秘めている力士であるため、優勝争いを盛り上げるためにも奮起してほしいのだがはてさて…