きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

619. 12勝優勝の大関の翌場所

あと1週間で大相撲春場所が初日を迎える。

3日後にはWBCが開催されるため、スポーツ観戦に忙しくなる方も多くなるのではないだろうか。

さて春場所貴景勝の綱取りが焦点となるだろう。

明確に『綱取り』という位置づけにはなっていないようだが、その背景には『12勝による優勝』が挙げられるか。

俗に12勝の優勝は『低次元』と揶揄されることが多い。

しかし先場所の貴景勝の相撲を観てケチをつける者は少なかったと認識しているし、連覇すれば大きな問題はないと言えるだろう。

昭和33年以降で過去12勝優勝の大関の翌場所の成績に関してまとめたものは以下の通りである。

四股名

優勝場所

翌場所成績

備考

大鵬

昭和36年秋場所

13勝2敗(優勝)

優勝の翌場所横綱昇進

清國

昭和44年名古屋場所

9勝6敗

大関優勝

貴ノ花

昭和50年秋場所

8勝7敗

 

北勝海

昭和62年春場所

13勝2敗(次点)

横綱昇進

若乃花

平成7年九州場所

0勝4敗11休

 

武蔵丸

平成10年初場所

8勝7敗

 

千代大海

平成15年春場所

10勝5敗

 

魁皇

平成15年名古屋場所

7勝8敗

 

照ノ富士

令和3年夏場所

14勝1敗(次点)

横綱昇進

 

過去は9名である。

大鵬の場合は例外で、12勝優勝の翌場所に横綱へ昇進している。

以前照ノ富士が綱取り場所の際『12勝基点の綱取り』という題で記載したが、昭和33年以降で過去12勝基点の綱取りを成功させたのは6名である(詳細はこちらを参照)。

しかし12勝の優勝を基点として綱取りを成功させた力士は『北勝海』『照ノ富士』の2名である。

その北勝海も13勝2敗の成績を挙げたが、優勝した大乃国(当時大関)は全勝優勝のため、星2つ差であった。

照ノ富士白鵬との全勝相星決戦に敗れて惜しくも連覇は逃している。

そのため12勝優勝を基点とした綱取り場所で『連覇した力士は存在しない』ということになる。

上記の通り、今のところ貴景勝の綱取りという位置づけはされておらず、周囲を納得させるためには優勝が絶対条件とも言える。

もちろん場所の雰囲気等もあるため何とも言い難いが、貴景勝にとっては嫌なデータになるかもしれない。

上記9名の内、5名が後に横綱へ昇進を果たしているが、貴景勝は仲間入りすることが出来るかどうか。