大相撲春場所も中日折り返しを終了し、明日より後半戦へ突入する。
優勝争いに目を向けたとき星の潰し合いも始まるため、目が離せなくなってくる。
話は大関取りのことであるが、大関昇進(復帰)を懸ける照ノ富士が中日を終えて6勝2敗の成績で後半戦へ臨むことになった。
ちなみに6年前の平成27年夏場所の大関昇進場所では中日まで7勝1敗であり、最終的には12勝3敗と俗にいう低次元優勝だが、見事優勝を果たして両手に花であった。
年6場所制となった昭和33年以降大関昇進を果たした力士の中日までの成績及び最終成績について以下のグラフでまとめた(ちなみに魁傑は2回昇進を果たしているので2回とも計算に含めている)。
1敗が最も多く、やはり大関昇進を懸ける場所ということもあり、全勝と1敗で過半数を占めている。
ちなみに唯一五分の星で迎えたのは魁傑(1回目)であるが、魁傑は後半戦7戦全勝で結果11勝で場所を終えている。
ではそれぞれ最終成績はどのようになっているのか。
以下のグラフにまとまた。
当然昇進場所であるため、全力士が二桁以上の成績を挙げているが、12勝以上が44名と過半数を超えている。
またほぼ当然ともいえるが、中日までの成績が良いほど最終成績も良い結果へ繋がっている。
今回の照ノ富士の2敗を見てみると11勝が最も多いが、後半戦全勝だった力士も4名(栃光、旭國、安馬、正代)存在する。
しかし中日までに2敗を喫した力士で優勝を果たしたのは、直近の『正代のみ』である。
ちなみにそれぞれの優勝人数は以下の通りである。
1敗力士の優勝人数が最も多く、割合にすれば全勝・1敗ともに0.267である。
過去のデータを見ても2敗を喫した時点で優勝はかなり厳しいかもしれないが、ぜひとも照ノ富士には優勝も目指して後半戦力戦奮闘してほしいところである。
ちなみに仮に大関昇進となれば魁傑以来の『特例復帰場所で復帰を果たせず、その後復帰した力士』となる。
その魁傑は以下のような星並びだった。
〇〇〇⚫〇〇⚫〇⚫〇⚫〇〇〇〇
中盤戦にやや苦戦を強いられる展開となったが、終盤戦に4連勝を果たして11勝まで星を伸ばした。
ここまでの照ノ富士と星並びはやや似ているところもあるため、照ノ富士としては踏ん張りどころである。
序二段まで番付を落とし、地獄を見た力士だが、昨年名古屋場所で幕内へ復帰して早々優勝を果たし、この時点でも十分復活を遂げたと言えるだろう。
しかし本当の意味での復活は『大関復帰』である。
後半戦の照ノ富士に注目である。