きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

313. 2021年春場所9日目を勝手に語る

本日から後半戦へ突入した大相撲春場所

1敗、2敗の力士はそれぞれ星を伸ばし、朝乃山、貴景勝、隆の勝と3敗の役力士も白星を積み重ねた。

正代は語るまい。
一方正代の対戦相手である大栄翔が星を盛り返してきた。
内容も伴ってきているため、この先も巻き返しに期待したい。

昨日単独トップに立った高安は苦手としている阿武咲相手に力強い相撲で完勝した。

立ち合いは左差し狙いでそれは果たせなかったが、阿武咲の当たりに全く下がらず、むしろ高安の方が踏み込み勝ちしており、右のおっつけが強烈だった。

右おっつけで完全に阿武咲の体勢を崩し、あとは流れの中で叩きを決めた。

考え方によっては攻め切れなかったと言えるかもしれないが、決して消極的な叩きではなく、ほぼ決まるのが確定している叩きであるため、流れのある素晴らしい相撲を取った。

正直ここで落とすようなことがあれば場所は大混戦になる所だったが、後半戦早々そのような展開になることはなかった。

高安としてはこの先2大関+隆の勝との対戦も残されているため、気を引き締めていきたいところである。

昨日高安との直接対決に敗れた照ノ富士は連敗を免れたが、本日も脇の甘さを露呈する一番になった。

本日に関してはあえてもろ差しを許して腕を極める気持ちでいたのかもしれないが、膝に負担のかかる可能性のある相撲内容は避けてほしいところである。

場所も半分を終えているが、今場所の照ノ富士は決して好調とは言えない内容が続いている。

対戦相手が研究していることもあるだろうが、今場所は自分の形で白星を挙げることが出来ていない。

この内容が続けば後半戦も苦戦を強いられることになるだろうが、何とか自分の相撲で白星を掴み、流れを作っていきたいところである。
大関復帰に向けても勝負の残り6日間である。

朝乃山、貴景勝は自分の相撲を取って完勝。

朝乃山は比較的取りやすい志摩ノ海ということもあり、立ち合いしっかり踏み込み、すぐに右を差すことに成功した。

本日の相撲を見るとこの2日間の連敗が非常にもったいないと感じさせる。
とりあえず集中力が完全に途切れたわけではないため、今後の役力士との対戦に向けて気を引き締めてほしいところである。

貴景勝は難敵御嶽海を下して初日、2日目以来の連勝。

一瞬押し切れない場面があったが、安易ないなし、引きには頼らず、辛抱強く押し込んで白星を挙げた。

勝っている相撲に関しては基本的に言うことはない。
角番脱出まであと2勝であり、とにかく白星を積み重ねていくことが重要だろう。

一方御嶽海だが、中盤戦以降完全に影の薄い存在となっている。

ここで勝つのが御嶽海という力士だが、貴景勝の押しに対して為す術もなく敗れ去った。

ここ1年程感じており、記載したこともあるのだが、御嶽海の一発勝負の強さが薄れてきているように感じる。

貴景勝、朝乃山、正代と出世争いのライバルに先を越され奮起したいところだが、現状は隆の勝にも立場を脅かされている。

今場所も初日、2日目の相撲を見たとき僅かに期待したのだが、やはり完全に期待しなくて良かったという気持ちが強い。
強さと弱さを混在させるのが御嶽海という力士か。

連敗中の関脇隆の勝が完璧な相撲で連敗を2で止めた。

押し相撲の手本となるような相撲であり、なぜこの2日間圧倒されるような黒星を喫してしまったのかが不思議なくらいである。

この力士はここ1年程で力をつけて上位にも定着するようになったが、もったいない相撲も多いため、取りこぼしを減らすことが今後の課題だろう。

まだ高安戦が残されているため、優勝争いを面白くするためにも奮闘してほしいところである。

優勝争いとは別の話題だが、本日の『明生ー若隆景』の一番は興味深かった。

私自身、両者ともに場所前から期待していたが、勝負は意外にも呆気なかった。

呆気ないというよりは『若隆景がかなり強かった』というべきか。

明生は立ち合い左差しを狙って踏み込むが、若隆景もそれをしっかり計算に入れており、右から強烈におっつけた。

その後のハズ押しも力強く、しかも動きが素早かった。

以前から何度か記載しているが、身体は決して大きくないが、相撲技術は非常に高いものを持っている。

立ち合いの踏み込みの鋭さが増せば三役で活躍してくれるだろう。

一方明生は立ち合いの踏み込みは悪くなかったが、おっつけられた後の対応が遅かったか。

今場所2大関に素晴らしい相撲で勝利しており、確実に力をつけているため、切り替えていってほしいところである。

明日の注目の割は
貴景勝ー高安』
この一番である。

対戦成績は五分だが、現在貴景勝の4連勝中であり、貴景勝大関昇進以降高安は貴景勝に勝つことが出来ていない。

高安としては本日のような立ち合いが出来れば良いのではないだろうか。

貴景勝と阿武咲は上背、押し相撲という点では似通っている部分はあるため、本日のような立ち合いが出来れば押し込まれることも少ないだろう。

とはいえ貴景勝と阿武咲は同じ押し相撲でも、押し方に違いがあるため難しいところではあるが。

貴景勝としては下から押し上げて高安に引かせる相撲を取ることだろう。

3敗は厳しいラインだが、引きずり下ろすことが出来れば十分可能性も出てくるだろう。
それは朝乃山、隆の勝にも言えることである。
朝乃山に関しては高安戦を終えているが、照ノ富士戦が残されている(とはいえ朝乃山が照ノ富士に勝てるイメージは全く沸かないが)。

明日で中盤戦が終了するが、優勝争いに関わる星の潰し合いも始まるため、目が離せない。