きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

731. 令和初の優勝に関する事

1年納めの九州場所初日まで5日となった。

今年5場所を振り返ると、霧馬山、豊昇龍、大栄翔、若元春と関脇の活躍が光っている。

結果として霧馬山改め霧島、そして豊昇龍は大関昇進を果たしている。

大栄翔、若元春は関脇に留まっているが、実力は十分証明できており、二桁の白星を挙げても良い意味で驚きがなくなった。

そして貴景勝大関の責任を果たして年2場所の優勝、横綱照ノ富士は怪我に苦しんでいるが、夏場所出場した際は力を発揮して今年唯一12勝以外の成績で優勝を果たしている。

今年は貴景勝、霧馬山(四股名当時)、照ノ富士、豊昇龍、貴景勝とここまで全て『三役以上の力士が優勝』を果たしているのである。

年6場所制となった昭和33年から昨年令和4年まで65年であるが、1年全て三役以上の力士が優勝を果たしたのは『46回』である。

確率にして約7割であるため特段珍しい事ではない。

しかしこの記録、令和に突入してからは一度も達成されていない記録である(余談だが昭和で23回、平成で23回と同じ回数)。

最後に達成されたのは平成29年である。

その時の優勝の顔触れを振り返ると

場所

優勝力士(番付)

成績

初場所

稀勢の里大関

14勝1敗

春場所

稀勢の里横綱

13勝2敗

夏場所

白鵬横綱

15戦全勝

名古屋場所

白鵬横綱

14勝1敗

秋場所

日馬富士横綱

11勝4敗

九州場所

白鵬横綱

14勝1敗

稀勢の里横綱へ昇進し、4横綱時代へ突入した年である。

白鵬も連覇しているが全盛期と比較するとやや陰りが見え始め、日馬富士はこの年の九州場所を最後に引退、鶴竜は翌年復活を果たすがこの年は怪我に苦しみ、稀勢の里も新横綱の場所で負傷してその後は低迷してしまった。

それでも横綱が力を見せつけて優勝力士は横綱大関だけの場所となった。

この年を最後に1年全て三役以上の力士の優勝は遠ざかっている。

 

時の第一人者、一般的には大鵬北の湖千代の富士貴乃花朝青龍白鵬辺りが該当すると思うが、強い横綱が在位していれば必然的に横綱の優勝が増えるため、結果的に三役以上の優勝が多く見受けられる。

 

令和に入ってから白鵬の休場が増え、そして引退、照ノ富士横綱昇進を果たしたが怪我に苦しんでいる。

そして残りの力士は実力伯仲であり、平幕力士の優勝が増加したため、令和に入ってから中々達成できていない記録となっている。

 

ちなみに今年はここまで横綱大関、関脇がそれぞれ優勝を果たしているが、小結が優勝を果たせば『横綱大関、関脇、小結の優勝』である。

この記録は昭和49年が史上唯一である。

その時の優勝の顔触れを振り返ると

場所

優勝力士(番付)

成績

初場所

北の湖(関脇)

14勝1敗

春場所

輪島(横綱

12勝3敗

夏場所

北の湖大関

13勝2敗

名古屋場所

輪島(横綱

13勝2敗

秋場所

輪島(横綱

14勝1敗

九州場所

魁傑(小結)

12勝3敗

北の湖大関昇進横綱昇進を果たした年であり『輪湖時代』の序章の幕開けと言える年である。

魁傑は横綱北の湖との優勝決定戦を制しており、見事この記録を達成することが出来た(魁傑自身はそんな意識はなかっただろうが)。

 

今年の九州場所の小結は阿炎と北勝富士である。

正直この両者の優勝は中々想像しづらいところがある。

とはいえ阿炎は昨年九州場所の覇者であり、北勝富士も今年の名古屋場所は優勝決定戦まで出場している。

一発のある力士であるため、ひょっとしたらひょっとするかもしれない。

上記の通り、近年実力伯仲のため平幕力士の優勝も増加していた。

しかし今年に突入してからは実力伯仲ながらも役力士がしっかり存在感を示している。

1年納めの九州場所もぜひその展開になってほしいと願っている。