きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

79. 2019年名古屋場所6日目を勝手に語る

大相撲名古屋場所も中盤戦へ突入。

まず栃ノ心に関して。
本日から途中休場となったわけだが、それ自体に不満はない。

むしろ決断が遅すぎるとも言える。

そして本日解説の鳴戸親方も発言していたが、診断名の数に驚かされた。

新たに肩を負傷し、古傷の膝も負傷している中、場所前から15日間取ることができる自信などあったのだろうか。

正直これに関しては本人だけでなく、親方の認識、判断もかなり甘いと思う。

『大怪我からの復活劇』を経験している栃ノ心ならば、その認識、判断は可能であったはずだ。

せっかく大関へ復帰した場所で休場したくない、大関としての使命感がそうさせたのかは不明だが。

『皆何かしら怪我をしている』
『怪我は土俵の上で治す』
などといった考え方が古いことに気付いてほしい。

話を場所に移すが、平幕の全勝力士2人が敗れ、両横綱だけが6戦全勝となった。

まず白鵬だが、碧山側から見ると碧山は善戦した方だろう。

しかしどれだけ善戦しても正直碧山が白鵬を突き出すビジョンはまるで見えなかった。

過去の対戦成績もそうだし、どこかで碧山が崩れるだろうという考え方をしていたからだ。

案の定、白鵬に冷静に捌く内容となった。

とはいえ白鵬は決して万全とは言えないし、加えて本日の立ち合いは醜かった。

自分優位に立ちたい気持ちはわかるが、制限時間いっぱいになったところで腰を割らないというのは理解できない。

白鵬はこういう細かいことにおいてケチがつきやすいため、第一人者としてどっしり構えるくらいの余裕を持ってほしいところ。

もう一人の横綱鶴竜は、遠藤相手にあわやの内容だったが、何とか白星に結び付けた。

立ち合いはほぼ五分、その後突っ張り合いの展開となった。

鶴竜としてここで『悪手』を見せなかったことが何よりだった。

『右前ミツ、左差し』と遠藤の形になったが、右から振って左に回り込み、危ない内容ながらも反応の良さを見せた。

白鵬も万全とは言い難いため、何とか並走していきたいところ。

1敗の大関高安も何とか1敗を死守。

突っ張り合いの展開となったが、腰高のため大栄翔の方が下から攻めており、高安としては苦し紛れの叩きだったが何とか決まった。

内容は褒められるものではないが、このまま追走できるかどうか。

豪栄道は正代相手にほとんど何も出来ず完敗。

今場所の豪栄道はとにかく立ち合いが悪い。
鋭さが全くない。

豪栄道は結果的に勝ち越しが精一杯の場所でも、立ち合いが完璧な相撲もその中に存在していた。

しかし今場所はそれが全く見られない。

立ち合い修正できるかどうか。

昨日注目の割に挙げていた『玉鷲ー朝乃山』だが、玉鷲の完勝だった。

昨日も記載したが、上位経験豊富の実力者とはいえ今場所ここまで全敗である相手に完敗。

朝乃山としてはこういうところで落としてはいけなかった。

玉鷲は右四つ相手に『右喉輪、左おっつけ』という型を持っている。

先場所もそれで敗れており、工夫なく敗れ去るあたり、まだ甘さがあると言われても仕方ない内容であった。

明日の注目の割は
白鵬ー大栄翔』
『高安ー碧山』
この2番である。

大栄翔はこのところ力をつけてきており、春場所白鵬と対戦した際も大健闘した。

正直『健闘が限界』とも言えるかもしれないが、ここ数場所の大栄翔は何かやってくれるのではないかと期待が持てる。

白鵬としては雑な立ち合いだけは避けたいところ。

高安は1差で横綱を追走したいが、明日は苦手の碧山である。

平成28年名古屋~九州にかけて、高安が初めて大関への足固めから大関取りをしていた3場所、この間碧山に全敗している。

そして先場所も碧山に苦杯を舐めている。

高安としては立ち合いしっかり当たり、左を差して突っ張り合いは避けたいところ。

下手に突っ張り合いとなれば腰高の高安は押し込まれる可能性が高く、そして無理に前に出るところを叩き落とされる可能性が高い。

1差で追走するためには、苦手を攻略しなければならない。

はてさて…

78. 2019年名古屋場所5日目を勝手に語る

大相撲名古屋場所も序盤5日間が終了した。

横綱は序盤無傷で中盤戦へ突入する。

昨日注目の割と記載した『白鵬ー遠藤』だが、遠藤としてはほぼ完璧な立ち合いをしたと言える。

踏み込みは五分、低さは遠藤の方が低く、そして当たってすぐに白鵬が引きを見せた。。

遠藤としては理想展開であったが、前ミツに惜しくも指が掛からなかった。

劣勢でも白星に結びつける第一人者の強さを褒めるしかないだろう。

鶴竜は昨日同様、相手の突っ張りをうまくあてがい下から跳ね上げ対処した。

日に日に内容が良くなっているだけに、どこで『悪手』を見せてしまうのだろうという心配もある。

このまま連勝街道をひた走りたいところ。

大関陣だが、栃ノ心は相撲を取る状態でないだろう。

怪我もあるだろうが、連敗が続き、気力もなくなっている。

本日朝乃山が栃ノ心を圧倒したというよりも、栃ノ心の覇気の無さが気になってしまう程である。

考えてみれば先場所の終盤戦以降、栃ノ心らしい相撲は全く見られていない。

言い換えれば10日間だ。

正直このまま出場する意義はないだろう。

休場して来場所に備えることが大切なのではないだろうか。

残る2大関は白星。

高安は左を差しにいくが果たせず、それでも阿炎を正面において圧力をかけた。

まずまずの内容であり、このまま1敗で両横綱を追走したいところ。

豪栄道は竜電相手に張り差しを選択した。

その瞬間私は『負ける』と感じた。

案の定、張り差しの効果はなく、相手得意の左四つに組んでしまう形となった。

それでも何とか我慢して先に上手を引いて白星に結びつけた。

豪栄道は右四つの型を持っているが、結局この力士は『廻しを取れば強い』ため、左四つでも上手を取れば十分力が入る。

序盤5日間は立ち合いの踏み込みが全く出来ていないため、中盤戦以降修正できるかどうか。

平幕に目を向けると、今場所自己最高位の番付である明生が序盤戦全敗となった。

昨日までの4日間は、立ち合いは鋭く、その後も決して悪い内容ではないが勝ちきれないという内容だったため、一つきっかけを掴めば大負けはないだろうと考えていた。

しかし本日はその立ち合いにおいて行司から注意を受ける形となった。

それがもろに影響し、本日は敗れ、そして問題は明日以降である。

ただでさえ5連敗で気落ちしそうなところに、今までやってきた立ち合いを修正しなければならないという厳しい状況に陥った。

明生としては明日以降、修正していくことが出来るかどうか。

明日の注目の割は
鶴竜ー遠藤』
玉鷲ー朝乃山』
この2番である。

鶴竜は立ち合いに集中し、とにかく悪手を見せてはいけない。

遠藤としては、本日の立ち合いを見せることが出来れば十分チャンスはある。

今場所真価の問われる朝乃山は横綱大関戦を終了して2勝3敗とした。

勝敗、内容ともに十分と呼べる活躍であり、中盤戦以降は今後出世争いでライバルとなる『同格』である。

そして明日の対戦相手は、上位経験豊富な玉鷲である。

先場所優勝した場所も、玉鷲には苦杯を舐めている。

立場は同格と言えども、経験、実力ともにまだ玉鷲の方が上だろう。

しかし今場所の玉鷲は自分の相撲を取ることができず、序盤戦全敗。

朝乃山としては、こういうところで星を落とすわけにはいかない。

むしろ立場を逆転させるくらいの気持ちで挑む必要がある。

明日から中盤戦。
場所はどのように動いていくだろうか。

77. 2019年名古屋場所4日目を勝手に語る

大相撲名古屋場所も4日目終了。

各力士の状態も把握できてくる中、両横綱は磐石な内容で4連勝。

白鵬は竜電相手に立ち合い右張り差しを選択し、踏み込みの速さの違いで圧倒した。

昨日記載したが、竜電としては初日の鶴竜戦と同様、立ち合いで圧倒されるという弱点をつかれる形となった。

竜電としてもこの弱点を克服すれば、持ち味のしぶとさと相まってもっと強い力士になると思う。

まだ序盤戦も終わっていない今場所、竜電としては持ち味を存分に発揮したいところである。

鶴竜は完璧な内容で阿炎を降した。

もろ手突きを下から跳ね上げ、前に圧力をかけて圧倒した。

悪手が見られないときの鶴竜は本当に強い。

先場所も中盤戦までは好調でその後崩れてしまったため、先場所の二の舞にならないように白星を積み重ねていきたいところ。

大関陣が苦しい展開である。

本日唯一白星だった高安は、先場所の覇者 朝乃山相手に不得手の右四つながら下手出し投げでうまく転がした。

朝乃山としては得意の右四つに組んではいるのだが、高安が終始動き続けた。

朝乃山は攻めているものの、立ち合いはやや顎が上がっており、上手も取ることができず、圧力をかけることができないため、高安としても僅かに余裕が生まれる結果となった。

とはいえ朝乃山は、内容としては比較的良好と呼べるものだと思う。

上位と健闘し、同格に勝って勝ち越しまで辿り着くことが重要だろう。

高安はここ数日の中では比較的良い立ち合いだった。

何とか1敗のまま横綱を追走したいところ。

栃ノ心が泥沼の4連敗。

立ち合い左前ミツ狙いではなく、突き放していく展開となった。

廻しに拘らず攻める姿勢は良いが、上体だけで足がついていっていない。

そのため大栄翔のいなしに大きく崩れてしまった。

攻めなきゃいけないという焦り、心と身体がバラバラな状態である。

昨日も記載したが、15日間皆勤は厳しいと言わざるを得ない。

豪栄道は何をしたいのかいまいちわからない内容で北勝富士に叩き込まれた。

まぁ両者ともに良い立ち合いをしながら、その後両者ともにもたついた内容であったのだが。

離れる展開ならば北勝富士に分があったというところか。

どちらにせよ豪栄道は早くも2敗目。

優勝争いを考えた場合、かなり厳しい展開である。

左前ミツを引く自分の相撲を取ることができていないため、今場所は星だけでなく、内容的にも厳しい。

平幕では昨日まで全勝だった貴源治に土。

2日目終了時に貴源治のことを記載したが、栃煌山相手にどのような相撲を取るか注目であった。

栃煌山にもろ差しを許し、あっさり敗れる姿も想像できたが、決して引かず栃煌山を中に入れず相撲を取った。

途中、突っ張りながらも足が出ていないという雑な面も見られ、土俵際で突き落とされてしまったが、攻める姿勢に好感が持てた。

昨日までの内容、このまま攻める姿勢を見せていけば、今場所も好成績をあげる可能性は十分ある。

明日の注目は
白鵬ー遠藤』である。

正直言えば『注目』と言えば過言かもしれない。

遠藤が立ち合いで圧倒されるイメージも沸いてくる。

それでもここまで遠藤の4日間は負けた相撲も含め、立ち合い低くしっかり踏み込むことができている。

2016年九州場所に一度勝利したときは、左を差して走る内容で勝利している。

白鵬が雑な立ち合いできたらチャンスはあるが、この4日間の白鵬の内容を考えると厳しいか。

とにかく遠藤としては立ち合いに集中することだろう。

上記に挙げていないが、高安は阿炎相手に星を落とすわけにいかない。

序盤戦で横綱と2差つけられるわけにはいかない。

明日で序盤戦が終了する。
どのような展開となるだろうか。

76. 2019年名古屋場所3日目を勝手に語る

大相撲名古屋場所3日目。

昨日注目の割と記載した
白鵬北勝富士
鶴竜ー朝乃山』

まず白鵬北勝富士だが、北勝富士としては立ち合いでやや左にずれるいつもの立ち合いであった。

白鵬に左前ミツを許さず、強烈な右の喉輪から突き放す最高の展開であったが、流れの中で白鵬に右を差されてしまった。

肩越しの左上手とはいえ、そもそも右を差された時点で北勝富士としては厳しい展開であった。

最後は押し潰すような上手捻りで勝負がついた。

白鵬としては、北勝富士に対して苦手とまではいかないだろうが、得意の形になりづらい何かがあるのだろうか。

何にせよ3連勝とし、第一人者としての貫禄は見せた。

鶴竜ー朝乃山は両者ともに立ち合いの踏み込みが甘いと感じる内容だった。

朝乃山としては先場所から立ち合いしっかり当たり、圧力をかける内容が魅力的だっただけに、本日の立ち合いは完全に失敗だろう。

今場所は横綱相手に跳ね返された形となった朝乃山だが、初の上位圏内で15日間総合して結果を残せるかどうか。

まだ大関戦も2番残っているため、気落ちしている暇はない。

鶴竜は立ち合いの踏み込みが甘かったものの、巧さで対処した。

ここ1年優勝から遠ざかっているため、先場所の覇者に勝利してこのまま波に乗っていきたいところ。

大関陣は本日も全員白星ならず。

高安は遠藤相手に勝利したが、腰高が目立つ内容だった。

その結果、取り直し前の一番で逆転の網打ちを許す形となった。

取り直し後の一番も相撲の巧さは完全に遠藤の方が上だったが、少し体が開いたところをうまく突き落とした。

この3日間の総合で考えるならばあまり良いとは言えないため、まずは白星を積み重ねることが重要になってくるか。

余談だが、今場所は全体通じて土俵際の網打ちが多いような気がする。

豪栄道は相手の変化気味の立ち合いにしっかり足を運ぶことができた。

自分の型で勝利しているわけではないが、高安同様とにかく白星を積み重ねることが重要だろう。

栃ノ心がどうにもならない。

栃ノ心得意の右四つであるが、竜電は左前ミツ引いて頭をつける絶好の形であった。

栃ノ心としてはこの3日間相手にうまく取られていることもあるが、それ以上に我慢ができていない印象である。

状態もあまり良くないのは明白だが、今場所このまま出場するのだろうか。

関脇以下では御嶽海が、この2日間前に出る相撲を取ることができている。

本日は同格でありながら対戦成績で圧倒している玉鷲であったため、自信を持って取ることが出来たのも大きいだろうが。

一方もう一人の関脇 玉鷲の覇気がない。
一方的に敗れる相撲が多い。

この力士の場合、一つきっかけを掴むことが出来れば波に乗る可能性もあるが、早めにきっかけを掴みたいところである。

明日の注目は
白鵬ー竜電』だろう。

竜電としては本日のように、どちらかの前ミツを引いて頭もつける形に持っていきたいところだが、そうさせる前に立ち合いの圧力で圧倒される可能性がある。

初日の鶴竜戦がそういった形であった。

竜電としては立ち合いしっかり踏み込み、白鵬の圧力に屈しないことが重要だろう。

全盛期の白鵬日馬富士を苦手としていた時期があるが、相撲内容としては前ミツを引いて頭をつける形が多かった。

竜電はそういう展開に持っていくことが可能な力士である。

白鵬としては意にも介せず圧倒するかどうか。

明日も注目である。

75. 2019年名古屋場所2日目を勝手に語る

第一人者VS先場所覇者

早くも2日目に割が組まれた『白鵬ー朝乃山』だが、第一人者が貫禄勝ちした。

内容は白鵬が先に上手を引いたことに尽きるが、白鵬としては決して万全な立ち合いとは言えなかった。

左前ミツを引いたと思ったが、その上手は深くなり、思いの外長い相撲となった。

とはいえどんな形であろうと、白鵬が左上手を引けば余程のことがない限り負けることはないといった一番だった。

朝乃山としては、先に上手を引かれながらも、前に圧力をかけようとする姿勢は見受けられた。

左をもう少し絞れる形となれば面白かったかもしれないが、何度も言うように先に上手を引かれた時点で厳しい展開であった。

朝乃山は明日も横綱戦のため、気持ちを切り替えて挑んでほしいところ。

もう一人の横綱鶴竜は、立ち合い僅かに遅れ後手に回ったが、まともな引き・叩きではなく、回り込んで叩いたため何とか白星に繋げた。

反応は悪くないが、相撲内容は決して誉められるものでないため、明日以降立ち合いの修正が必要だろう。

大関陣は早くも全勝が消滅。

高安は竜電の巧さに屈した。

取り直し前の一番も半身で堪える形となり、何とか逆転の網打ちにいったが、相撲内容はほぼ完敗だった。

そして取り直しの一番も、上手を一瞬引いたが引き付けられていないため、竜電に掬われてその後は竜電の巧さに敗れてしまった。

昨日の内容と比較すると立ち合いの圧力もなく、腰高であった。

これは竜電が力をつけているため、高安の圧力に屈しなかったことも考えられるが、高安としては立ち合いを修正していく必要があるだろう。

栃ノ心はこの2日間を見ると厳しいと言わざるを得ない。

立ち合いは悪くなく、左前ミツも良いところを引いたが、我慢できず呼び込む投げを打ってしまった。

先場所中盤戦まで見せていた力強さは影を潜めている。

何とか自分の相撲を取って、流れを作っていきたいところ。

まだ2日目だが、力をつけたという印象を受けたのが、今場所新入幕の貴源治である。

先場所は十両で圧倒的な力を見せて優勝したが、今場所は番付を一気に上昇させたことも相まって厳しい場所になると予想していた。

そして私は貴源治に対して『スケールは大きいが雑』という印象を持っていた。

しかし本日の一番、右四つがっぷりの展開から上手を切り、さらにそこから頭をつけにいくという技能っぷりを見せてくれた。

正直本日の内容にはかなり驚かされている。

明日以降も元来の力強さに加え、巧さも見せることが出来るかどうか。

明日の注目は
白鵬北勝富士
鶴竜ー朝乃山』
この2番である。

白鵬北勝富士は、対戦成績ではそこまで苦としていないが、相撲内容を見ると白鵬が攻め込まれて苦戦する内容が見受けられる。

白鵬が張り差し、かちあげなど雑な立ち合いを見せるならば北勝富士としても十分チャンスはある。

逆にその立ち合いに対して無策ならば、呆気ない一番になる可能性も高い。

この2日間の白鵬の立ち合いは、磐石とは言い難い。

北勝富士としては如何に立ち合い集中出来るかどうか。

鶴竜ー朝乃山は初顔合わせの一番である。

鶴竜としても横綱の意地があるだろうし、朝乃山としては先場所の優勝に輝きを増すためにも金星をあげたい気持ちが強いだろう。

立ち合いで鶴竜に左前ミツを引かれず、起こして胸を合わせる形になれば面白いがはてさて。

三役以上では早くも全勝は横綱のみである。

平幕が一矢報いないと、早くも横綱同士の一騎討ちになる可能性が高い。

場所を荒らすのは誰だろうか。

74. 2019年名古屋場所初日を勝手に語る

いよいよ初日を迎えた大相撲名古屋場所

全休明けの第一人者 白鵬は昨年初顔で苦杯をなめている阿炎を落ち着いて捌いた。

阿炎も得意のもろ手突きで健闘したが、白鵬がムキにならず冷静に対処した。

右四つという白鵬絶対の型で勝利したわけではないが、休場明けで初日白星はまずまずのスタートを切ったと言える。

もう一人の横綱鶴竜は、竜電相手に立ち合い頭から当たり、厳しい相撲を取った。

場所前腰痛との情報があったが、それを感じさせない素晴らしい内容だった。

逆に竜電としては、立ち合いの圧力が課題であると感じさせる内容だった。

先場所の鶴竜戦でも立ち合いから圧倒されたため、立ち合いの圧力を増すことで持ち味であるしぶとい相撲にさらに磨きがかかると思う。

大関陣は明暗が分かれた。

高安はやや苦手としている北勝富士相手に完勝だった。

立ち合いしっかり当たり、その後左を差して下手を引き万全だった。

今年に入ってから9勝、10勝、9勝と目立っていないため、まずは序盤で流れを作っていきたいところ。

豪栄道は先場所の覇者 朝乃山に完敗だった。

まず褒めるべきは朝乃山の踏み込み、前に出る圧力が強かったというところだろう。

朝乃山としては先場所の優勝がフロックではないと感じさせる内容だった。

一方豪栄道としては、相四つの相手であるが、胸を合わせたくないという思いからか、立ち合いはもろ差し狙いであった。

しかしそれも果たせず、結果として立ち合いの圧力もなく、我慢できずすぐ下手投げに振ってしまった。

朝乃山の圧力の前に為すすべなく敗れてしまった。

まだ初日だが、消極的な内容が気になるところである。

先場所10勝して大関復帰を果たした栃ノ心だが、先場所同様に遠藤の上手出し投げに敗れた。

立ち合い右かちあげで遠藤の上体を起こしたかったのだろうが果たせず、廻しを引けない状態で強引に前へ出るところを遠藤の巧さにやられた。

先場所の終盤戦から相撲内容が崩壊しつつあるが、序盤で自分の相撲を取って白星を積み重ねていってほしいところ。

関脇、小結が全滅。
上記の通り小結は横綱戦のため仕方がないとして、御嶽海、玉鷲の両関脇は相撲にならず完敗した。

負け方があまりにも悪いため、状態が気になるところ。

まだ初日で何とも言えないが、やはり両横綱が引っ張っていく予感のある初日の内容だった。

その中明日は
白鵬ー朝乃山』
という注目の一番が組まれた。

朝乃山としては、気分良く明日の相撲に臨めるだろう。

相四つの右四つだが、右四つの完成度で言えば、朝乃山は白鵬に遠く及ばないだろう。

朝乃山としては、如何に圧力をかけて先に上手を引くことが出来るかどうか。

白鵬としては相四つのため、比較的やり易い相手だと思うが、場所前の稽古では一気に持っていかれた内容もあったとのことであり、決して油断できない。

第一人者としては、先場所の覇者である若手を叩いておく必要があるだろう。

はてさて…

73. 2019年大相撲名古屋場所展望

大相撲名古屋場所が明日から初日を迎える。

先場所新大関の場所で負傷した貴景勝は、場所前に休場を表明した。

これにより武双山以来2人目となる2場所での大関陥落となった。

本人としては出場したいという思いはあったようだが、場所前ろくに稽古できていない状態では先場所再出場してきた時のような醜態を晒す可能性も高い。

まずは万全な状態に仕上げることが重要だろう。

万全な状態で力を出し切れば、大関復帰は可能だろう。

休場明けとなる第一人者 白鵬は、場所前の情報では仕上がりは良好とのことである。

初日の相手は初顔で不覚を取った阿炎である。

その初顔では阿炎のもろ手突きに為すすべなく敗れている。

休場明けの場所で第一人者が初日に躓くわけにはいかない。

先場所の覇者 朝乃山は初の上位圏内で相撲を取ることになる。

先場所は優勝したが『上位圏外』『12勝』とケチのつきやすい結果であったため、優勝の輝きを増すためにも今場所が真価を問われる場所となる。

場所前の稽古は精力的に臨めたようであり、本場所でも力を発揮することが出来るかどうか。

前頭筆頭のため、序盤から上位戦が続くことが予想されるが、上位相手に健闘することが出来るかどうか。

他の上位陣の情報はあまり入ってこないが、鶴竜は腰痛、栃ノ心は肩痛とのことだがはてさて。

豪栄道、高安はここ数場所の状態から考えると期待薄である。

昨年の名古屋場所の覇者である御嶽海も先場所の覇者 朝乃山に刺激を受けて意地を見せてほしいところ。

先場所千秋楽に朝乃山を降すなど、間違いなく地力はあるのだが、三役連続在位15場所の内、二桁勝利は昨年の優勝場所のみである。

15日間総合しての力を発揮出来るかどうか注目である。

新小結の2名も健闘することが出来るかどうか。
阿炎は思い切りの良い相撲を、竜電は食い下がるしぶとい相撲を取って持ち味を発揮してほしい。

そして着実に力をつけ、自己最高位前頭4枚目まで番付を上げた明生も持ち味である速攻相撲を見せることが出来るかどうか。

白鵬が出場する中で、他の力士が奮闘することが出来るかどうか。

明日からが楽しみである。