大相撲名古屋場所も序盤5日間が終了した。
両横綱は序盤無傷で中盤戦へ突入する。
昨日注目の割と記載した『白鵬ー遠藤』だが、遠藤としてはほぼ完璧な立ち合いをしたと言える。
踏み込みは五分、低さは遠藤の方が低く、そして当たってすぐに白鵬が引きを見せた。。
遠藤としては理想展開であったが、前ミツに惜しくも指が掛からなかった。
劣勢でも白星に結びつける第一人者の強さを褒めるしかないだろう。
鶴竜は昨日同様、相手の突っ張りをうまくあてがい下から跳ね上げ対処した。
日に日に内容が良くなっているだけに、どこで『悪手』を見せてしまうのだろうという心配もある。
このまま連勝街道をひた走りたいところ。
怪我もあるだろうが、連敗が続き、気力もなくなっている。
本日朝乃山が栃ノ心を圧倒したというよりも、栃ノ心の覇気の無さが気になってしまう程である。
考えてみれば先場所の終盤戦以降、栃ノ心らしい相撲は全く見られていない。
言い換えれば10日間だ。
正直このまま出場する意義はないだろう。
休場して来場所に備えることが大切なのではないだろうか。
残る2大関は白星。
高安は左を差しにいくが果たせず、それでも阿炎を正面において圧力をかけた。
まずまずの内容であり、このまま1敗で両横綱を追走したいところ。
豪栄道は竜電相手に張り差しを選択した。
その瞬間私は『負ける』と感じた。
案の定、張り差しの効果はなく、相手得意の左四つに組んでしまう形となった。
それでも何とか我慢して先に上手を引いて白星に結びつけた。
豪栄道は右四つの型を持っているが、結局この力士は『廻しを取れば強い』ため、左四つでも上手を取れば十分力が入る。
序盤5日間は立ち合いの踏み込みが全く出来ていないため、中盤戦以降修正できるかどうか。
平幕に目を向けると、今場所自己最高位の番付である明生が序盤戦全敗となった。
昨日までの4日間は、立ち合いは鋭く、その後も決して悪い内容ではないが勝ちきれないという内容だったため、一つきっかけを掴めば大負けはないだろうと考えていた。
しかし本日はその立ち合いにおいて行司から注意を受ける形となった。
それがもろに影響し、本日は敗れ、そして問題は明日以降である。
ただでさえ5連敗で気落ちしそうなところに、今までやってきた立ち合いを修正しなければならないという厳しい状況に陥った。
明生としては明日以降、修正していくことが出来るかどうか。
明日の注目の割は
『鶴竜ー遠藤』
『玉鷲ー朝乃山』
この2番である。
鶴竜は立ち合いに集中し、とにかく悪手を見せてはいけない。
遠藤としては、本日の立ち合いを見せることが出来れば十分チャンスはある。
今場所真価の問われる朝乃山は横綱、大関戦を終了して2勝3敗とした。
勝敗、内容ともに十分と呼べる活躍であり、中盤戦以降は今後出世争いでライバルとなる『同格』である。
そして明日の対戦相手は、上位経験豊富な玉鷲である。
先場所優勝した場所も、玉鷲には苦杯を舐めている。
立場は同格と言えども、経験、実力ともにまだ玉鷲の方が上だろう。
しかし今場所の玉鷲は自分の相撲を取ることができず、序盤戦全敗。
朝乃山としては、こういうところで星を落とすわけにはいかない。
むしろ立場を逆転させるくらいの気持ちで挑む必要がある。
明日から中盤戦。
場所はどのように動いていくだろうか。