きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

768. 2024年初場所7日目を勝手に語る

照ノ富士が正代に敗れて2敗目。
これぞ強い時の正代の相撲だったわけだが、照ノ富士としては改めて万全ではなかったのだと感じさせる内容だった。

ここまで6日間は腕を手繰る内容が大半であり、本来の右四つの相撲からは遠ざかっていた。
盤石とは言い難い展開からでも徐々に相撲の形にはなっていき、白星を積み重ねている辺りさすが横綱と思わせる一方、どこかで崩れてしまうのではないかという心配があった。

そして本日正代に完敗してしまった。
正代は逃げも隠れもしない力士だし、過去の対戦からすれば左前ミツは比較的引きやすい相手であった。
それでも完敗してしまった辺り本来の照ノ富士とは状況が異なるということか。

まぁ対戦相手の正代も強さと弱さが混在しており日によって異なるため判断が難しいところでもあるが。

とはいえ今場所の照ノ富士は『勝つことが絶対条件』である。
負けは負けであり、7日目で2敗を喫した。
単純計算ならば15日間で10〜11勝であり、正直私個人の思いとしては及第点と言い難い星勘定である。

とにもかくにも切り替えてやっていくしかない。
上記の通り今場所の照ノ富士に求められるのは勝つことである。

大関陣はともに白星。

霧島は北勝富士相手に苦戦しながらも白星。
突っ張り合いの展開から霧島が引いてしまい、苦しい展開に陥ってしまった。

その中でも何とか我慢して最後は形を作ることに成功した。

数日前にも記載したが、今場所の霧島は良くも悪くも引き、叩きが多い。
本日は何とか白星に結びつけたし、こういう苦しい相撲をモノにしたことも大きいだろうが、引き、叩きには注意しなくてはならないか。

豊昇龍は翔猿を下して連敗を止めた。
立ち合いすぐにもろ差しを許したが、慌てず対処して最後は豊昇龍がもろ差しになって寄り切った。

相変わらず盤石とは言い難いし、何となく危なっかしいが、とりあえず連敗を止めることには成功した。

今場所立ち合い踏み込めていない様子だが、怪我の影響が大きいのだろうか。
出場し続けるのであればそれを言い訳には出来ないが、この先強敵が続くため、豊昇龍にとっては厳しい展開が待ち受けているかもしれない。

関脇陣もともに白星。

昨日初黒星を喫した琴ノ若は先場所敗れている竜電相手に完勝。
竜電に食い付かせる形を作らせなかった。

敗れた翌日に冷静に相撲を取って白星を挙げたのは地力をつけている証拠と言えるだろう。
先場所の反省を活かした相撲であった。

大栄翔が宇良を下して5勝目。
宇良のいなしにも冷静に対応し、相手を正面に置いて突き切った。
昨日攻め込んでおいて突き落としを食っていたため、本日はその反省を活かすことが出来たか。

一方新小結宇良は土俵の上では白星なく1勝6敗である。
先場所も初日から5連敗の後勝ち越しまで辿り着いたが、今場所は土俵際のしぶとさが見られないように感じる。

ここまで相撲を取った6日間の内5日間が役力士相手だから仕方ないといえば仕方ないのかもしれないが、役力士相手に宇良らしい相撲が見られなかったのは残念である。

明日から残り全て平幕力士との対戦だが、ここで巻き返すことが出来るかどうか。

昨日単独先頭に立った朝乃山は明生を下して全勝を守った。

正直私の中で今場所初めて朝乃山に対して『強い』と感じた。

朝乃山の実力を考えるとここまでの成績は特別驚きはない。
それは『怪我による陥落ではない元大関』ということもあるが、対戦相手を見ても今場所だけに限らず上位で相撲を取ったことがない力士が大半だったからである。

昨日の錦木はここ数場所上位圏内にいた力士ではあるが、本当の意味である程度実績のある力士との対戦は本日の明生戦くらいだろう。

その明生戦は私自身一つ鬼門になるのではないかと予想していたが、朝乃山は明生を圧倒した。

ケンカ四つの両者の対戦だが、立ち合いの踏み込みも差し手争いも全て朝乃山が勝っていた。

元々の両者の力量を考慮すれば何ら不思議ではないが、上位圏内である程度実績のある力士を圧倒するのだから改めて朝乃山はこの地位で相撲を取る力士ではないと感じた。

しかしここ数日何度か記載しているように優勝争いという点ではまだ期待するのは早いと思っている。

本人も取組後に上位との対戦を見据えた反省の弁を口にしていたが、上位と組まれた時からが本番だろう。

そして上位と当たる前に黒星を喫したくないところである。
私は中盤戦最低でも9勝1敗と記載していたが、後半戦から役力士と割を組んでも良いと思っている。

いつぞやかも記載したが、貴景勝が休場したため、そこに朝乃山が穴埋めすれば簡単なわけだが、おそらく協会は特に考えず上から順に当てていくだろう。

それではまた割崩しが起こる可能性が出てくる。
今場所は霧島の綱取り、琴ノ若大関への足固めがある中で下手に割崩しが起こると『この割がなかったから大勝ち出来た』等と批判の対象となってしまう。

それを避けるためにも朝乃山は後半戦早々役力士と当てるべきだと思うし、朝乃山としてもそれを乗り越えてこそ価値も高くなる優勝になるのではないだろうか。

まだ場所は半分を残しているが、平幕下位の1敗力士も考慮すると割に関しては余裕がない。

明日の割は正直役力士に関しては順当にいけば波乱は起こりづらいと考えている。

霧島が過去対戦成績が五分の翔猿だが、安易な引き、叩きがなければ問題ないと思っているがはてさて…

私個人としては
『熱海富士ー豪ノ山』
この一番が注目である。

この先三役昇進狙う若手同士の対戦である。
両者ともに役力士との対戦は分が悪い展開であるが、その中平幕上位の同格相手に勝ち切ることが出来るが鍵となってくる。

ここ数場所豪ノ山はそれが比較的出来ているため勝ち越しを続けており、熱海富士もこの3日間は3連勝としている。

どちらがモノにするのか楽しみである。

照ノ富士が2敗目を喫したことで場所も動いているが、それ以上にこの先照ノ富士は修正していけるかどうかが注目である。

優勝争いだけでなく、今場所は見どころの多い場所である。