きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

766. 2024年初場所5日目を勝手に語る

豊昇龍に土がつき、序盤戦無傷は関脇琴ノ若と平幕朝乃山の2名となった。

役力士唯一の全勝である琴ノ若は先場所敗れている宇良相手に白星。

正直慌てて前に出ようとして宇良に腕を手繰られた時『あっ、これはやっちゃったな』と感じた。
昨日も記載したが、琴ノ若が宇良に負けるとすれば慌てて前に出ることだと思っていた。

それでも何とか凌ぐことができ、白星につなげることが出来た。
琴ノ若にとっては危ない相撲をモノにしたのは大きいだろう。

まだ序盤戦が終了しただけで先は長いが『優勝して大関へ』と期待する人も出てくるのではないだろうか。

場所前の展望でも記載したが、私自身琴ノ若が力をつけているのは承知の上で『11勝より上が想像できない』という思いがある。

今場所は私の予想を越えてくるのかどうか楽しみでもある。

平幕朝乃山はこの地位ならば特に驚きはない。
強いて言えば昨日北青鵬に完勝したことで一つ鬼門を突破したと言えるが。

何なら私は中盤戦終了時点で最低でも9勝1敗でなければ優勝争いの候補にもならないと思っている。

上位と割が組まれた時、どれだけ結果を残せるかどうか。
問題はそこだろう。
これに関しては2年前の番付を落として優勝争いをしていた髙安と同じことが言える。
言い方は厳しいが、今の段階ではまだ期待するほどではない。

初黒星を喫した豊昇龍。
先場所立ち合いで物議を醸した豪ノ山戦だったが、まともにいった結果完敗した。

豪ノ山としてはブレずに自分の相撲を貫き通して先場所の借りを返したといったところか。

豊昇龍が早くに左上手を引いたが、全く引きつけることが出来ず、豪ノ山の攻めにずるずる後退してしまった。

ここまでは身体能力の高さを活かした逆転勝ちが多かったため、攻める相撲で白星を掴めば乗っていけると思っていたが、その前に黒星を喫してしまった。

私は以前から記載しているが、この力士は今場所だけに限らず元々身体能力の高さを活かした取り組みが多いため、強いというより『凄い』という印象を受ける。
しかもその凄いにおいても、相撲内容における凄さではなく、身体能力に対する凄さである。

一時期立ち合いから左前ミツを浅く引き付ける相撲を身に付けたように感じたが、現在はほぼ見受けられない光景である。

このままではある程度結果を残すことはあっても、到底上の番付は見えてこないのではないだろうか。

昨日初黒星を喫した綱取り霧島は阿炎相手に辛勝。

連敗を免れたことは何よりだが、バタついているため安心できない。

綱取りの場所で4勝1敗は及第点だろうが、内容も修正していきたいところである。
今場所は良い相撲にしても結果的に引き、叩きが多いか。

これが中盤戦以降どのように影響してくるだろうか。

横綱照ノ富士北勝富士を下して4勝目。
もはや今場所の代名詞になりつつある相手の腕を手繰りにいく立ち合いだったが、これは不発だったか。

北勝富士は一発の馬力がある押し相撲ではないため、照ノ富士としてはある程度余裕はあったかもしれないが、相変わらず盤石とは言い難い内容である。

それでも昨日以上に相撲の形にはなっており、盤石とは言い難い中でも序盤戦4勝1敗としている辺り、これが横綱なのだろう。

この先も厳しい状況に変わりはないだろうが、どんな形であれ白星を積み重ねていくことが良薬となるだろう。

関脇大栄翔は若元春を下して4勝目。
若元春得意の左四つに組まれたが、大栄翔も一応左四つで相撲を取ることが出来るため、何とか凌ぐことが出来た。

上手を引かれては勝負にならないため、引かれる前に動いて白星を掴んだ。
下手を切る動きもうまかった。

この力士は黒星を喫した翌日以降崩れることがあるため、万全ではないものの連勝としているは大きい。

あとは再び大栄翔らしい突き押しで白星を掴むことが出来るかどうか。

初めて上位圏内での地位に在位している熱海富士が今場所の初白星を挙げた。

ここまで4連敗だが、先場所までの勢いが止まったわけではなく、単純に力及ばず大関、関脇に屈していた。

昨日も記載したが、熱海富士にとってこれが現状の力量である。

しかし熱海富士としてはここで腐るのではなく、本日のように平幕上位の力士に対して勝ち切れるかどうかが今場所の課題である。

極論今場所役力士全員に敗れても残り全て勝てば8勝7敗で勝ち越すことが出来る。
現状持っている力を出し切り、結果的に上位圏内で勝ち越すことが熱海富士にとって重要なことである。

それがここ数場所出来ているのが豪ノ山だと思っている。
豪ノ山の場合、先場所の時点で大関からも白星を挙げていたが、基本的に役力士相手には力の差を見せ付けられることが多かった。

その中でも豪ノ山は腐らず自分の相撲を取り切って勝ち越していたため、本日豊昇龍戦も堂々たる内容で完勝している。

熱海富士は本日も内容面で完璧とは言い難いが、苦しい展開でも同格に勝つことが今後の成長に繋がるだろう。

明日の注目の割は
『霧島ー豪ノ山』
この一番である。

霧島はバタついた展開の中、明日は先場所敗れている豪ノ山である。
しかも先場所同様6日目に割が組まれた。

初黒星だけでなく、2敗目を喫するタイミングも先場所と全く同じになってしまうのか。

霧島としては立ち合いに集中しなくてはならない。
また上記の通り引き、叩きが多いため、安易に引いては豪ノ山に攻め込まれる可能性がある。

何とか内容面でも修正していきたいところだがはてさて。

琴ノ若以外の横綱〜関脇が全員4勝1敗であるが、全員バタついているとも言えるが、それでも平幕所との差があるためこのような結果になっているのだろう。

その中全勝の琴ノ若は落ち着いているが、どこまで落ち着いて相撲を取ることが出来るかどうか。

そして朝乃山だが、貴景勝が休場しているため、その穴埋めに割を組むことができる一方、穴埋めとして利用せずに平幕力士を上から順に当てていく可能性も高い。

そうなると結局終盤戦割崩しが起こる可能性が高いため、まだ先は長いといえど早めに割の編成も考えて欲しいところである。