きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

744. 2023年九州場所9日目を勝手に語る

本日より後半戦へ突入した九州場所

昨日上位陣が崩壊寸前までいき、このまま場所も崩れていくのではないかと懸念される中、昨日ストッパーとなった大関霧島が朝乃山と割が組まれた。

私個人としては本日最も注目していた一番である。

霧島としては終始朝乃山の圧力に後退する展開だったが、必死に回り込んで逆転の叩き込みを決めた。

貴景勝の時にも記載しているが、霧島としては何がなんでも勝たなくてはならない一番だった。

それは相手が実力者であろうと、元大関であろうと、相手の状態が把握出来ていない状況であろうと関係ない。

現役大関としての意地、そして今場所優勝を狙うにはここで落とすわけにはいかない。

常時劣勢であっても霧島は白星に結びつけた。
とにもかくにも勝った事が何よりである。

気が付けば大関で唯一2敗となった。
元々霧島は関脇時代から後半戦に強い力士である。
この先優勝争いを引っ張る存在になってほしいと思う。

敗れた朝乃山は良く攻めたが逆転の叩きを食ってしまい、今場所の負け越しが決まった。

正直相撲内容としては昨日よりも本日の方が良かったと言えるだろう。

しかし勝負というのは必ずしも良い内容の時に勝てるとは限らない。

それを示すかのように昨日が白星であり、本日が黒星である。

今場所の負け越しが決まり、来場所も平幕で迎えることは確定だが、朝乃山としては1つでも多く白星を掴み、来場所も上位圏内で相撲を取ることが重要だろう。

そのためにも残りの6日間が非常に大切である。

役力士2敗同士の『豊昇龍ー琴ノ若』の一番は関脇琴ノ若に軍配が上がった。

豊昇龍が先手を取って突き放していったが、琴ノ若は少し後退しながらも良く我慢した。

その後右四つで胸を合わせて左上手も引き、万全な形を作ることに成功した。

かつてはどんなに万全な形になろうとも豊昇龍の投げ技で逆転され続けた苦い経験があるが、投げ技の隙を与えないようにしっかりと体を寄せることが出来た。

琴ノ若としてはここ2日間精彩を欠いていただけに、本日の白星は大きいだろう。

一方豊昇龍が連敗で3敗目。
突っ張りで先手を取ったまでは良いが、どうにもここ2日間突っ張った後にややバランスを崩す場面が見受けられる(本日はバランスを崩すとは意味合いが異なるが)。

如何せんこの2日間腰の重たい相手が連戦のため、結果的にそうなってしまったのかもしれないが、ここに来て絶対的な型がない力士の弱点となっているか。

突き切るのかその後組みにいくのかはっきりせず攻めている印象を受ける。

まだまだ3敗にもチャンスは残されている状況だが、本日の直接対決を落としたのは痛手である。

昨日敗れて私個人としては綱取りという点では絶望的と感じている貴景勝だが、錦木を下して連敗を止めた。

今場所の貴景勝の当たりでは腰の重たい錦木は厳しい相手と思っていた。
さらに言えば昨日の黒星で気持ちが切れたのではないかという懸念もあった。

貴景勝は気持ちで取る力士のため、気持ちが切れてしまえば終わりである。
しかしその点に関しては杞憂だったか。

貴景勝にしては珍しく回転良く細かく突っ張っていった。
一発の威力は高くないものの、的確に突いていたため、錦木とうまく距離を取ることが出来た。

最後は錦木の顎が上がったため、引きを決める事が出来た。

今場所の貴景勝は馬力不足を感じさせるが、動きの良さはここ数年で見てもかなり良いと思う。

綱取り云々ではなく、優勝に関しては役力士との直接対決も残されているため、チャンスは残されている。

私個人としては昨日朝乃山に敗れたこと自体が今場所の貴景勝の優勝はないと決定付ける黒星だと思っているが、貴景勝は私の予想を覆す力を発揮してくるかどうか。

単独先頭1敗の一山本は玉鷲を下して幕内の勝ち越し第1号となった。

過去3戦3敗の玉鷲相手に先手を取って圧倒した。

一山本には失礼だが、こんな素晴らしい相撲が取れる力士なんだと驚かされた。

本日の相撲を見てもこのまま突っ走るとは考えにくいし、何ならこの先6連敗しても驚きはしない。

それでも同郷の私としてはいやが上にも気になる存在である。

一山本としては気にせず本日のような相撲を取り続けることが重要だろう。

役力士に話を戻すと『大栄翔ー若元春』の関脇同士の割が組まれていた。

結果は若元春に軍配が上がったが、それにしても大栄翔が気掛かりである。

連敗癖のある力士ではあるが、負け方が昨日と同じと思わせるものである。

一つ歯車が狂うと中々修正することが出来ないか。
単純に9日目終了して5勝4敗は先場所と全く同じであるが、如何せん先場所は7日目から8連勝だったため、中身は大きく異なる。

明日は朝乃山と割が組まれた。
朝乃山が幕内へ復帰して以降、大栄翔は朝乃山の壁として立ちはだかっているが、この2日間の相撲を見ると今場所は厳しいように感じる。

優勝争いとは話が逸れるが、平幕下位に目を向けると、錦富士が散々である。
というよりもここ数場所が散々である。

昨年の私に『1年後の錦富士は十両に陥落するレベルだよ』と教えても間違いなく信じないだろう。

昨年は上位圏内で勝ち越すことは難しくても精一杯相撲を取っており、可能性を感じさせる力士だった。

今場所で言えば豪ノ山みたいな存在だった。

しかし怪我の問題もあるだろうが、あまりにも精彩を欠いており、勝てる姿がまるで想像出来ない。

どこかできっかけを掴んでほしいと思うが、今場所は厳しいか。

明日の注目の割は
『霧島ー錦木』
この一番である。

霧島にとっては先場所敗れている相手である。

安易に組みにいくと錦木に腕を極められる可能性もあるため、突き放してから流れを掴みにいくか。

そうすると豊昇龍みたいにバランスを崩す可能性もあるため、中々難しい相手である。

役力士で2敗は霧島、琴ノ若の2名であり、直接対決も残されているため、3敗にもまだまだチャンスは十分ある。

とはいえ上位がもたついている間に一山本、熱海富士が抜き出す可能性もある。

そのためこの先の割も注目である。
明日の『一山本ー平戸海』の割は悪くないのだが、率直な感想としては『遅い』。
もう少し早く組んでも良かったと思う。

現状割が崩される可能性が高いのは若元春だが、展開によっては大栄翔も該当するか。

序盤戦を見た段階で、もう少し早く若元春と大関陣の割を組んでも良かったと思っている。

明日で中盤戦が終了するが、どのような形で終盤戦へ突入するだろうか。