きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

792. 2024年春場所5日目を勝手に語る

本日で序盤5日間が終了したが、上位陣安泰には程遠い展開である。
大関以上で1敗は豊昇龍だけである。
そして照ノ富士は連敗で序盤戦黒星先行となった。

その照ノ富士の一番。
正直王鵬には申し訳ないが、波乱を一つも期待していなかった。

しかし蓋を開けてみればこれまで私が見た王鵬の相撲の中で最高の相撲を取ったのではないだろうか。

今場所の照ノ富士は残り腰がない。
それをうまく突くようにやること全てが照ノ富士に刺さっていたような相撲だった。

過去に役力士との対戦は経験しているが、上位総当たりの地位で相撲を取るのは今場所が初めてである。

少し気になる存在ではあるが、それでも大負けして出直しになるだろうと予想していた。

王鵬はこの一番をきっかけに化けることが出来るかどうか。
本日の一番は素晴らしいの一言だが、ここから白星を積み重ねることが出来るかどうか。

極論2勝13敗で終わる可能性もあるわけだが、ぜひともこの一番をきっかけにしてほしいところである。

一方照ノ富士は2日目、3日目である程度修正したかに思われたが、この2日間の相撲を見ると下がってしまっては相撲になっていない。
本日も防戦一方だった。

場所前展望でも記載したが、やはり2場所以上連続で結果を残すのがかなり難しくなっている。

元々膝に爆弾を抱えているが、それに加え腰や内部疾患の問題もある。

まさに自分自身との闘いだが、それに打ち勝つことが出来ない状況である。

おそらく途中休場になるだろう。

大関陣で白星を挙げたのは豊昇龍と霧島である。

本日注目の割としていた『豊昇龍ー朝乃山』は案の定とでも言うべき内容か。

さすがに朝乃山は学習能力が無さ過ぎではないだろうか。
何度同じ負け方を繰り返せば良いのだろうか。

右四つに組めると思っていたし、何なら左上手は比較的早かった。
なぜあんな簡単に投げ技を食ってしまうのだろうか。

豊昇龍の投げ技が強いのは間違いないだろうが、さすがにやられ過ぎだろう。

そして豊昇龍としてもこれがうまいこと決まってしまうものだからある意味豊昇龍も進歩しないのではないだろうか。

本来ならば豊昇龍にとっては立ち合い踏み込んで前ミツを引いて攻める相撲が理想だろう。

しかし立ち合いの踏み込みは朝乃山の方が勝っており、むしろ投げ技で何とでもなるという気持ちがあるのかもしれない。

実際にこのような考え方をしているかどうかは定かではないが、いずれにしても豊昇龍は投げ技頼りの相撲が続くようならば上の番付は見えてこないと思う。
相撲内容に関しては見つめ直す必要があると思う。

霧島が明生を下して5日目にして初日を挙げた。

本来の相撲とは程遠い内容だが、とにかく1つ白星を手にしたというのが大きいだろう。
まだまだ前途多難だが、この白星をきっかけにしたいところである。

貴景勝琴ノ若が黒星でともに3勝2敗。

貴景勝は頭で当たりにいき、突き放そうとするも熱海富士を後退させることが出来なかった。

本来の当たりと比較すると弱いし、また熱海富士の圧力も素晴らしかった。

角番の場所で序盤戦3勝2敗は及第点だろうが、如何せん貴景勝らしい相撲には程遠いため、中盤戦以降も厳しい展開になりそうである。

一方熱海富士はここ最近は大の里に話題を奪われがちだが、着実に上位で戦える力を付けつつある。

特に貴景勝戦は優勝決定戦でも敗れている因縁の相手だったため、貴景勝に勝てたというのは成長の証だろう。

まだまだ脇が甘く、粗削りな部分もあるが、この先も楽しみな力士である。

大関琴ノ若が宇良に敗れた。
琴ノ若としては迷いがあったか、立ち合い腰高であった。

宇良としては自分の相撲を取り切ったといったところか。
見事に肩透かしを決めた。

琴ノ若は序盤戦の相撲を見ていると、特段調子が悪いというわけではなく『数場所前に戻った』印象を受ける。

琴ノ若の守りの強さが明確に現れてきたのは2場所前11勝を挙げたときではないだろうか。

それ以前の琴ノ若は良くも悪くも上位圏内で堅実に勝ち越しを果たすも二桁に中々届かないといった力士だった。

今場所は守りの強さも影を潜めるまでとはいかないまでも、先場所ほどではない。
星数を見ても3場所ほど前に戻ったような印象である。

中盤戦以降、立て直すことが出来るかどうか注目である。

関脇同士の対決は大栄翔に軍配が上がった。
大栄翔としては昨日の白星が良い薬になったか、初日からの3日間とは完全に異なる内容だった。

攻め切ることが出来なかった点は気掛かりと言えば気掛かりだが、それでも立ち合いの当たりは戻りつつあるか。

一方若元春は2日連続受け身の相撲になっており、良いところなく連敗である。

初日から3日間を見て今場所はかなりやってくれると思っただけに印象の悪い連敗である。

役力士唯一の全勝力士である阿炎が錦木を下して序盤戦無傷の5連勝とした。

錦木に攻め込まれる展開となったが貴景勝戦同様、土俵際のうまさを見せた。

先手を取っていることもそうだし、白星も積み重ねているため身体も動くのだろう。
この流れがどこまで続くのか見ものである。

明日の注目の割は
琴ノ若ー阿炎』
この一番である。

数日前から記載していたが、今場所の阿炎の活躍を見て、早く琴ノ若戦が見たいと思っていた。

本日も阿炎は腰の重たい錦木を押し込むことは出来なかった。

土俵際のうまさでカバーしているが、腰が重たく錦木以上にどっしり構えている琴ノ若相手に通用するかどうか。

このところ阿炎は琴ノ若に対して圧力負けしているが、上記の通り今場所の琴ノ若は守りの強さが先場所程ではない。

今場所はどうなるのか注目である。

序盤戦が終了し、上位陣では星数でも内容面でも盤石な力士は存在しない。
豊昇龍はこれが豊昇龍らしい相撲と言えばそうなのだが、それでもこのままいきそうな雰囲気には感じられない。

阿炎、大の里、尊富士と星を伸ばして全勝としているが、さすがにこの中から優勝力士が誕生するとも中々考えにくい。

大の里は番付もある程度上のため、早々役力士と割が組まれる可能性もあるだろう。

尊富士も先場所の大の里同様、役力士と割が組まれるまで星を積み重ねるかどうか。

優勝争いはまるで予想出来ないが、若手の活躍は楽しみである。