きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

710. 2023年秋場所6日目を勝手に語る

中盤戦へ突入した秋場所

大関陣は2日連続安泰であり、少し落ち着きが見られてきたか。

貴景勝玉鷲相手に完勝。
逃げも隠れもしない玉鷲であるため、立ち合いは比較的当たりやすい相手ではあっただろう。

遮二無二攻めるのではなく、相手を見ながら攻めていき、土俵際も注意を払っている様子だった。

調子は上向きであり、星の上でも先頭であるため、このまま白星を積み重ねていきたいところである。

霧島は合い口の悪い正代相手に逆転勝ち。

正代得意の左差しを許したが、土俵が円形であることをうまく活かして逆転のすくい投げを決めた。

磐石とは言い難いかもしれないが、身体はだいぶ動けているのではないだろうか。

豊昇龍は朝乃山相手に逆転勝ち。

立ち合い左前ミツ良い位置を引いて万全かと思ったが、朝乃山に切られてしまい、逆に朝乃山有利の右四つ左上手の形を許してしまった。

豊昇龍としては厳しい形になったが、動きを止めずに相手の攻めを利用したのが白星に繋がった。

本日も磐石とは言い難いが、それでも立ち合いの踏み込みは良かったし、土俵際の反応も良いため、この先の巻き返しに期待である。

一方朝乃山は今場所大関戦3連敗となった。
本日の一番も形は作ったが、上手はやや深く、攻め急いでしまった。

今場所だけで全て評価されるわけではないが、現状朝乃山の力量は『大関未満』と言える。

私は場所前優勝候補に名を挙げていたが、場所が荒れようともさすがに6日目で4敗は厳しいと言わざるを得ないか。

力量からすればここから全勝しても不思議ではないが、まず当面の目標は勝ち越しということになるか。

先場所は休場もあったが、朝乃山の力量が『上位圏内で勝ち越し止まり』ということが続くのは残念な思いがある。

その一方、ここまで現役大関が意地を見せていること、そして朝乃山が上位から離れている間、上位圏内で相撲を取っていた力士にも意地があるという構図も良いものだとは思っている。

琴ノ若ー錦木の今場所動きの良い両者の対戦は琴ノ若に軍配が上がった。

これが合い口というものだろうか。
先場所も錦木の初日からの連勝を止めたのは琴ノ若だった。

本日も腰の重い錦木を意に介さず琴ノ若が圧勝した。

この相撲を取ることが出来るならなぜ昨日の翔猿戦あんな相撲を取ってしまったのかという思いもあるが、それは新関脇のため仕方ないと思うしかない。

この先修正して強くなっていくことが重要だろう。

若元春がだいぶ良くなってきた。
翔猿が立ち合い足取りの奇襲に来たが、全く慌てることがなかった。
ある程度予測もしていたのだろう。

左四つに組めば強いのはもちろんのこと、前に出る圧力も十分であるため、この先も楽しみである。

そして重症なのが大栄翔か。
宇良相手に突き切れず、引いて墓穴を掘ってしまった。

今場所の大栄翔は相手に圧力が伝わっていない。
場所前は二桁勝って大関取りの足固めという話もあったが、このままでは二桁はおろか勝ち越しも厳しい状況である。

中盤戦突入して早々、平幕1敗同士の割が2番組まれた。

まず『高安ー豪ノ山』の一番だが、高安が久しぶりに力強い相撲を見せてくれた。

正直この一番、豪ノ山が圧勝すると思っていた。

その理由としては高安は今場所押し相撲の阿武咲に敗れているから、そして先場所豪ノ山に敗れているからである。

立ち合いの当たりも良いし、豪ノ山の腕を下からあてがい素晴らしい相撲を見せた。

とはいえ優勝候補と呼ぶにはまだまだ早い。
最低でもこのまま10日目まで白星を積み重ね、上位圏内の力士と割を組まれて結果を残したとき、初めて候補となるだろう。

高安ファンには申し訳ないし、私自身も高安の優勝は見たいと思うが、それでもここで期待するのは早すぎる。

『御嶽海ー熱海富士』の一番は取り直しの末、若手の熱海富士が制した。

取り直し前は熱戦となり、取り直しの一番は御嶽海が早く勝負を決めに来た。

しかし熱海富士が土俵際のしぶとさを見せて白星に繋げた。

2日目辺りに熱海富士について触れ、今場所再入幕の場所だが、本当の意味で幕内力士としての力量をつけて帰ってきた印象を受ける。

そのため実力を遺憾なく発揮し、実力者御嶽海からも白星を挙げることが出来た。

しかし本日の相撲を見てもまだまだ課題は山積みと言えるだろう。

2番ともに得意の右四つに組むことは出来なかったため、この先どのようにして克服していくのか楽しみである。

明日の注目の割は
『豊昇龍ー錦木』
この一番である。

連勝して星を五分に戻した豊昇龍だが、ここ2場所連敗中の錦木が相手である。

豊昇龍はまだ磐石とは言い難い相撲が続いている中で強敵とぶつかっていくがどうなるか。

大関陣が2日連続で安泰であり、若元春、琴ノ若も2敗で相撲内容も充実している。

豊昇龍も星の上では厳しい展開ではあるが、直接対決が残されているだけに食らい付いていけばチャンスはある。

誰が抜け出すかはわからないが、それでも何だかんだ役力士が争う展開になるか。

序盤戦終了時点では下位の力士を含めて誰が優勝するのかわからない展開だった。

しかし中盤戦突入早々、やはり役力士が争う展開になるかと感じた6日目の土俵だった。

私個人の思いとしては良い傾向である。