きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

707. 2023年秋場所4日目を勝手に語る

上位圏内で全勝力士が消滅。

そして大関陣は中々安泰とならず。

本日大関陣は貴景勝だけが白星を挙げたが『貴景勝ー朝乃山』は本日一番の注目だった。

貴景勝大関の意地を見せた一番と言えるだろう。

2年ぶりの対戦だが、この2年間貴景勝大関に在位し続けたというプライドがあり、それが遺憾なく発揮された相撲だったように感じる。

朝乃山に右を差されかけたが、立ち合いの当たり良く踏み込めていたため、叩きを決めることが出来た。

初日の相撲を見て今場所はかなり苦戦を強いられると思ったが、気が付けば現状大関で一番良い成績である。

もちろんまだまだ先は長いし、この先も強敵は続くため油断は一つも出来ない。

それでも本日の相撲を見ると『さすが大関』と言いたくなる一番だった。

一方朝乃山は押し相撲相手にどれだけ相撲を取ることが出来るか注目だった。

しかし貴景勝の当たりを受けるだけに留まり、受け止めることも攻め返すことも出来なかった。

これで連敗となったが、立て直すことが出来るかどうか。

初日、2日目と見せた力強い相撲を再び見せてほしいところである。

貴景勝と同じく角番の霧島は阿炎に敗れて連敗。
角番の序盤戦で連敗は避けたいところだったが、本日はまるで良いところがなかった。

霧島は突っ張りをあてがうのがうまい力士であるため、本日もうまく取ってくれるだろうと思っていたが、阿炎のもろ手突きに対応することが出来なかった。

昨日の敗戦を引きずったかどうかは不明だが、とにもかくにも序盤戦は最低限白星先行で終えたいところだろう。

本日引き技を食らってしまったが、これで攻めの姿勢が崩れないかどうか心配である。

阿炎が目立たないながらも3連勝。
目立たないと記載したが、阿炎の相撲を取り切っており、内容は充実している様子である。

昨年の始め頃は若隆景とともに大関に近い存在であったが、ここ数場所は現関脇陣との力量差が開きつつあり、置いてきぼりにされている印象を受けていた。

その中、若元春、大栄翔、霧島と下したのは阿炎にとっても大きいことだろう。

この先も阿炎らしい相撲を取り続けることが出来るかどうか。

大関豊昇龍が泥沼の3連敗。
しかも豊昇龍にとってはかなり悪い流れになってきてないる。

昨日は様子を見て当たっていって墓穴を掘り、本日は思い切って当たりにいって墓穴を掘った。

攻めることだけに意識が向いており、土俵際の詰めを怠った。

守っても勝てない、攻めても勝てないとなるとさらに迷いを生じる可能性がある。

大関の重圧もそうだし、豊昇龍自身、ある意味では初めて壁にぶち当たっているかもしれない。
狂った歯車を戻すことは出来るだろうか。

3関脇が安泰。
全員がらしい相撲で完勝したと言えるだろう。

特に琴ノ若が強い。
先場所三役で二桁勝ったことで相当自信をつけたか。

堂々としており、相手を寄せ付けない相撲である。
私自身、今場所朝乃山に次いで優勝候補に名を挙げていたため、この先も期待である。

大栄翔は大関を総なめした北勝富士戦だったが、これぞ大栄翔という相撲だった。

北勝富士としては連日の内容からすると呆気なく感じるが、それだけ大栄翔が良い相撲だったということでもあり、単純な力量ならば大栄翔の方が上だから結果自体に驚きはない。

昨日も記載したが、このまま北勝富士が連敗していっても不思議ではない。

北勝富士の力が戻りつつあるも、それ以上に現在の三役陣の地力があるという証拠でもある。

大栄翔としてはこの先も本日のような相撲を取り続けていけるかどうか。

若元春もらしさが戻ってきたか。
明生も左四つの相四つのため、ある程度自信を持って相撲を取ることが出来たのだろうが、本日は軽さも感じなかった。

これで連勝としたため、このまま白星を積み重ねていきたいところである。

小結同士の『錦木ー翔猿』の一番は錦木が力で圧倒した。

翔猿もここ1年ずっと上位圏内で活躍しており、三役にも顔を出す力量であるが、新三役の錦木がそれ以上に強いと思わせる内容だった。

先場所ほどの爆発力はなくてもここまで3勝1敗としており、内容も伴っている。

良い意味で錦木の強さに驚かなくなってきたとも言える。

先場所は終盤戦残念な結果だったが、この相撲内容ならば今場所もやってくれるのではないだろうか。

明日の注目の割は
貴景勝ー阿炎』
『霧島ー朝乃山』
この2番である。

貴景勝にとって阿炎が好調であるのは角番脱出へのマイナス要素と言えるだろう。

過去分の悪い相手だが、考えすぎて足が出ないと突っ張りで持っていかれるだろうし、突っ込みすぎると引きが待っている。

このさじ加減が難しいところだが、貴景勝は序盤戦最大の関門を乗り越えることが出来るかどうか。

霧島ー朝乃山は両者ともに連勝の後連敗としているため、連敗を止めたい一番である。

先場所は朝乃山が圧勝しているが、霧島としても相手が元大関とはいえ、現大関の意地があるだろう。

霧島としては胸を合わせず頭をつけたいところであり、朝乃山としては胸を合わせて左上手がほしいところだろう。

今場所も優勝ラインは3敗まで下がる可能性が大いにあると思うが、さすがに5日目で3敗となるとかなり苦しくなるだろう。

どちらが踏み止まることが出来るかどうか。

霧島は角番のため、これ以上序盤戦で落としたくない気持ちもあるだろう。

明日で序盤戦が終了するが、優勝争いは先が読めない展開が続いている。

琴ノ若、錦木が充実しているように感じるがはてさて。

大関陣も踏ん張りどころである。