きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

692. 2023年名古屋場所14日目を勝手に語る

2敗北勝富士が3敗伯桜鵬に敗れ、豊昇龍は3敗を守り、この3名が先頭で並ぶ展開。

そして千秋楽に『豊昇龍ー伯桜鵬』の割が組まれたため、4敗力士の優勝は消滅し、上記3名に優勝争いは絞られた。

私個人の思いとしては
霧島ー竜電
豊昇龍ー大栄翔
若元春ー伯桜鵬
琴ノ若北勝富士
錦木ー朝乃山
千秋楽はこの割で良いと思っていた。

これにより4敗力士の優勝の可能性は残り、15日間で役力士と割が組まれていない力士も存在しない、そして何より『豊昇龍ー大栄翔』の割を崩さずに済んだ。

まぁこれに関しては恐らく色々意見が挙がるとは思うが、それ以上に『新入幕の初優勝なるか?』という興味の方が遥かに上回っているか。

本日注目の『北勝富士ー伯桜鵬』の一番。
この取り組みの結果次第で後の取り組みにも大きな影響を与える一番だった。

昨日私はどちらが勝つにしても一方的な内容になるのではないかと予想していた。

しかし実際は予想と大きく異なる展開となった。

まず北勝富士は立ち合いから全く押すことが出来ず、すぐに伯桜鵬得意の左四つに組む形となった。

正直組んだ瞬間、伯桜鵬の圧勝かと思ってしまった。

しかしさすがに北勝富士にも意地はあるし、好調ということもあり、そう簡単に上手を許すことはしなかった。

北勝富士としては我慢の展開から右小手投げに振り、そこから離れて攻める形を作ったが、如何せん伯桜鵬は土俵際がしぶとい。

このしぶとさで阿炎、錦木と上位圏内の力士を下している。

本日もしぶとさを活かして土俵際逆転の突き落としを決めた。

新入幕にして早くも伯桜鵬の相撲技術の高さは周知の事実であるが、この力士は対応力もずば抜けていると思う。

自分十分でない時の対応力、長い相撲における対応力などうまく勝利に結び付けることが出来ている。

今場所はある程度勢いもあるのだろうが、この対応力があれば上位圏内でもやっていけるのではないかという期待感もある。

年6場所制以降では初となる新入幕優勝も見えてきた。
しかもザンバラ力士の優勝となれば本当にとんでもないことである。

明日の対戦相手はもちろん簡単にいくような相手ではないが、全力でぶつかっていくのみだろう。

一方敗れた北勝富士は、立ち合い掴まった時点で焦りが生じただろう。

何とか振りほどく事が出来たが、最後までその焦りにより土俵際逆転の突き落としを食ってしまった。

伯桜鵬のしぶとさの問題もあるが、北勝富士としては悔しい結果となった。

北勝富士としてはとにもかくにも切り替えていくしかないだろう。

如何せん北勝富士が優勝するためには本割、決定戦と連勝するしかないため、一筋縄では行かない。

本割で錦木、そして豊昇龍ー伯桜鵬の勝者と決定戦となるが、連勝出来るかどうか。

昨日も記載したが、北勝富士にとっては一世一代の千秋楽になるだろう。
まずは本割に集中である。

伯桜鵬が北勝富士に勝ったことにより、先頭に立つチャンスが巡ってきた3敗豊昇龍。

若元春との関脇同士の一番だったが、集中力が凄まじかった。

若元春が珍しく立ち合い変化を選択したが、落ちることなくうまく対応した。

結果的に若元春が得意の左四つに組んだが、変化した側の若元春が慌ててしまい、豊昇龍の小手投げに対応出来なかった。

豊昇龍としては優勝争いも大関取りも瀬戸際の中、これだけの集中力を発揮できるのは素晴らしいことである。

豊昇龍は千秋楽の一番、是が非でもモノにして優勝と大関の両手に花としたいところである。

一方若元春としては変化自体は良いとして、相手に残されたときの対応がまるで出来ていなかったことが問題である。

決して『変化=白星』ではない。
ましてや足腰の良い豊昇龍相手ならば尚更だ。

変化は賛否両論であり、私個人としては基本『あり』だと思っているが、いただけないのが『変化して負ける』事である。

上記の通り『変化=白星』ではないが、変化するならば確実に白星をモノにする気持ちがほしい。

そういった意味では大栄翔は変化を決めて白星を手にした。

そして落ちた阿武咲は取り組み後大栄翔を睨み付けるような動きが見られたが、これに関して阿武咲はお門違いだろう。

何なら自身の取り組み直前に変化に対応した豊昇龍の一番を見ているのだから。

明らかに落ちた阿武咲に問題があるだろう。

熱戦を期待したファン、大関取りの力士が目先の白星を求めて良いのかというファンの声に関して同情は出来る。

しかしこれはファンの気持ちであって、あくまで変化に落ちた阿武咲に関しては阿武咲に問題があると思う。

大栄翔としては二桁の白星に望みを繋げた。
本日の変化だけでなく、今場所豊昇龍戦が組まれなかったこと、先場所照ノ富士戦が組まれなかったこと等ケチがつく事も多いが、割に関しては大栄翔の問題ではない。

とにかく大栄翔は明日ここ数日のうっぷんを晴らすくらい素晴らしい相撲を取ってほしいところである。

場所後の大関昇進に関しては不明だが、とにもかくにも二桁勝たないことには始まらない。

3敗の錦木は竜電に敗れて3連敗で4敗目。
結果として優勝の可能性は消滅した。

昨日も触れたが、上手を引けないと良い結果に繋がっていない。
本日も上手を引かず攻め急いだ結果、逆転敗けを喫した。

この3連敗は歯車が狂ったともあまり思えず、本来の錦木の相撲を考えたらある意味普通だったのかもしれない(あまりにも番付下位に敗れているのは意外ではあるが)。

錦木にとっては天国から地獄に突き落とされたような3日間になったかもしれないが、明日北勝富士戦が残されているため、まだ場所を荒らす存在として役目が残されている。

何より今場所は先場所からの連勝を14まで伸ばしたのに、最後が4連敗となっては後味も悪いだろう。

明日勝って新三役昇進に花を添えたいところである。

明日の注目の割は
『豊昇龍ー伯桜鵬』
『錦木ー北勝富士
もちろん優勝に関わる2番である。

豊昇龍、北勝富士、伯桜鵬。
結果としては誰が優勝しても構わない。
その思いがありつつも、豊昇龍に優勝してほしいという気持ちはある。

役力士のしての使命感、そして優勝で大関昇進に花を添えてほしいという思いがある。

千秋楽は唯一明日の事を考えずに臨むことが出来る1日である。
全員ががむしゃらに優勝を狙い、熱戦に期待したい。

最後に三賞予想だが
・敢闘賞:北勝富士、伯桜鵬
・殊勲賞:錦木、北勝富士(条件)
・技能賞:豊昇龍、伯桜鵬(条件)
こんな感じか。

確定は錦木の殊勲賞、伯桜鵬の敢闘賞ではないだろうか。
豊昇龍、北勝富士は何かしらの賞が受賞され、北勝富士、伯桜鵬は『優勝したら』の条件がつく可能性が高い。

伯桜鵬の場合は『勝てば』でつく可能性も高いか。

伯桜鵬の活躍が目立ちすぎたこともあり、同じく新入幕の湘南乃海、豪ノ山は二桁に乗せても厳しいだろう。

特に湘南乃海は錦木を下しているが、さすがにこの面々と比較すると厳しいか。

明日で名古屋場所も千秋楽。
どのような結末となるのか…

そして大関昇進を果たす力士は誕生するのだろうか…