大相撲名古屋場所も千秋楽を残すのみとなった。
優勝争いはもちろんの事、大関昇進に関しても注目である。
『3場所33勝』という点では豊昇龍以外の2名は届かない数値となっているが、ここ最近の昇進において朝乃山、正代が32勝で昇進していることを考慮すると、大栄翔にもまだ昇進の可能性は残されている。
大栄翔にとって明日勝たない事には何も始まらない状況であるが、仮に大栄翔が白星を積み重ねて二桁とすれば『4場所連続二桁勝利』となる。
過去に関脇以下の番付でこの記録を達成したのは以下の通りである。
四股名(場所) |
1場所目 |
2場所目 |
3場所目 |
4場所目 |
(S35夏~九) |
東前頭6枚目 11勝4敗 |
西小結1 11勝4敗 |
西関脇1 12勝3敗(次点) |
東関脇1 13勝2敗(優勝) |
(S47春~秋) |
西前頭筆頭 10勝5敗 |
東小結1 11勝4敗(次点) |
西関脇1 12勝3敗(次点) |
東関脇1 10勝5敗 |
(S48初~名) |
東前頭筆頭 10勝5敗 |
東小結1 10勝5敗 |
東関脇1 11勝4敗(次点) |
東関脇1 13勝2敗 |
(S61秋~春) |
東前頭4枚目 12勝3敗(次点) |
西関脇 10勝5敗 |
東関脇 10勝5敗 |
東関脇 11勝4敗(次点) |
(S61九~夏) |
西関脇 10勝5敗 |
東関脇 10勝5敗 |
東関脇 11勝4敗(次点) |
東関脇 12勝3敗S62 |
(S62春~秋) |
西関脇1 10勝5敗 |
西関脇1 10勝5敗 |
東関脇1 11勝4敗 |
東関脇1 12勝3敗 |
若花田・若ノ花 (H5初~名) |
東前頭3枚目 10勝5敗 |
東小結 14勝1敗(優勝) |
西関脇1 10勝5敗 |
東関脇1 13勝2敗(同点) |
(H6秋~春) |
西前頭13枚目 11勝4敗 |
西前頭4枚目 10勝5敗 |
東小結1 11勝4敗 |
西関脇1 11勝4敗 |
(H17夏~九) |
東前頭5枚目 10勝5敗 |
東小結 12勝3敗(次点) |
東関脇 13勝2敗(同点) |
東関脇 11勝4敗(次点) |
(H23初~秋) ※春場所中止 |
西関脇 11勝4敗(次点) |
東関脇 10勝5敗 |
東関脇 11勝4敗 |
東関脇 12勝3敗(次点) |
朝乃山 (R1秋~春) |
西前頭2枚目 10勝5敗 |
西小結2 11勝4敗(次点) |
東関脇 10勝5敗 |
東関脇 11勝4敗 |
※四股名は当時
過去は10名、11回である。
小錦が唯一『関脇以下で5場所連続二桁勝利』を達成している。
この記録を見ると、安芸乃島以外は全員大関へ昇進を果たしている。
何なら安芸乃島以外は翌場所が大関である(厳密に言えば小錦の1回目も関脇だが)。
安芸乃島の場合、最初に二桁を挙げた場所が前頭13枚目のため、他の力士とはやや事情が異なるか。
大栄翔にとっては明日勝つことで希望の持てるデータと言えるが、如何せん直前3場所成績が朝乃山以外の力士は全員『33勝以上』というデータもある。
そして大栄翔にとって不運なのが、今場所は豊昇龍との割崩しが行われ、先場所は照ノ富士との割崩しが行われている。
これに関しては大栄翔に非があるわけではないが、協会としてはすでに大栄翔の来場所の昇進はないと決定している表れでもあるのか。
そうだとすれば『本日の相撲は変化で印象が悪い』という旨のファンの声も飛び交っているが、変化云々の問題でもないということになる。
まぁおそらくは大関昇進云々よりも、優勝争いの盛り上がりを優先した結果の割崩しなのだろうが。
とにもかくにも大栄翔として明日の一番、是が非でも白星を掴みたいところである。
最後に4場所連続二桁勝利を挙げた翌場所の成績を以下に乗せておく(小錦は5場所連続二桁勝利を挙げた翌場所)。
翌場所成績 |
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(東大関2)10勝5敗 |
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(西大関1)9勝6敗 |
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(東大関1)2勝6敗7休 |
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(西大関1)9勝6敗 |
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(西大関1)11勝4敗 |
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若ノ花 |
(西大関1)9勝6敗 |
(東関脇)7勝8敗 |
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(西大関2)10勝5敗 |
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(西大関2)11勝4敗 |
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朝乃山 |
(西大関1)12勝3敗(次点) |