きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

690. 新入幕3名勝ち越し

大相撲名古屋場所も残り3日間。

優勝争いも大関取りも佳境を迎えている。

注目は上記2点であるが、新入幕力士『豪ノ山』『湘南乃海』『伯桜鵬』の活躍も目立っている。

豪ノ山に関しては5日目終了時点でも触れたが、新入幕で初日から5連勝し、素晴らしい押し相撲を見せている。

5連勝の後4連敗、しかも内容が下火だったため心配されたが、ここ数日はらしさが戻ってきているように感じる。

湘南乃海は場所前の評価としては豪ノ山、伯桜鵬にやや劣っている印象を受けたが、元々期待の大きい力士であった。

幕下で苦戦したが、十両は3場所で通過し、今場所も新入幕で白星を積み重ね、終盤戦早々役力士と割が組まれ、さらには優勝争い先頭を走る錦木と割が組まれている。

しかもその中錦木に勝利したため、さらに注目を集めている。

伯桜鵬はデビューから注目されていた若手有望株であり、所要3場所で新入幕となり、今場所も期待に違わず役力士と割が組まれそれに勝利し、優勝争いでも現在四股名が残っている状況である。

豪ノ山が勝ち越しを決めれば、新入幕3名全員が勝ち越しということになる。

皆がそれぞれ良さを発揮しているが、新入幕3名が勝ち越しは過去に何回あるだろうか。

詳細は以下の通りである。

昭和33年秋場所

秩父(西前頭18枚目)

12勝3敗(次点・敢)

富樫(前頭20枚目)

9勝6敗

豊ノ海(前頭21枚目)

8勝7敗

昭和52年初場所

琴風(西前頭11枚目)

8勝7敗

大ノ海(東前頭12枚目)

9勝6敗

大登(西前頭12枚目)

8勝7敗

昭和60年春場所

琴ヶ梅(西前頭12枚目)

8勝7敗

花乃湖(西前頭13枚目)

9勝6敗

服部(東前頭14枚目)

8勝7敗

昭和62年九州場所

琴稲妻(東前頭12枚目)

8勝7敗

南海龍(西前頭12枚目)

8勝7敗

恵那櫻(東前頭13枚目)

9勝6敗

平成3年九州場所

武蔵丸(東前頭12枚目)

11勝4敗(敢)

貴ノ浪(東前頭13枚目)

8勝7敗

鬼雷砲(東前頭15枚目)

9勝6敗

平成9年秋場所

千代大海(西前頭11枚目)

8勝7敗

若ノ城(東前頭13枚目)

8勝7敗

安芸ノ州(東前頭15枚目)

8勝7敗

平成12年名古屋場所

高見盛(東前頭11枚目)

10勝5敗(敢)

戦闘竜(東前頭13枚目)

8勝7敗

安美錦(西前頭13枚目)

10勝5敗(敢)

過去は7回である。

そして実は過去に『新入幕4名が勝ち越し』というパターンも存在する。

それは以下の通りである。

平成2年秋場所

若花田(西前頭10枚目)

8勝7敗

大翔山(東前頭12枚目)

8勝7敗

貴闘力(東前頭13枚目)

11勝4敗(敢)

曙(東前頭14枚目)

9勝6敗

平成23年九州場所

妙義龍(西前頭11枚目)

10勝5敗

松鳳山(東前頭15枚目)

10勝5敗

佐田の富士(西前頭15枚目)

8勝7敗

碧山(東前頭16枚目)

11勝4敗(敢)

上記表を見ると、同時に勝ち越しを決めたグループの中で必ず横綱大関が誕生するといった法則はない。

中には平成2年秋場所のように2横綱1関脇と当たりもあるが。

そして表の通り『新入幕3名が二桁』というのは平成23年九州場所の1回だけである。

この場所はいわゆる『新入幕二桁で敢闘賞』に該当したのは11勝で最も白星挙げた碧山のみとなった。

そのため新入幕で2名同時に三賞受賞は上記表の平成12年名古屋場所の『高見盛安美錦』、そして上記表とは別に平成30年初場所の『阿炎・竜電』の2回だけである。

机上の空論だが、現段階では豪ノ山、湘南乃海、伯桜鵬が全員二桁勝ち、そして全員三賞受賞という展開も考えられるということである。

まず豪ノ山に関しては残り全て勝たなくてはならないし、そもそもその他力士との兼ね合いを見ても厳しいだろうが、残り3日間こういった観戦の仕方も面白いかもしれない。

とりあえず豪ノ山も勝ち越しを決めてほしいところである。