きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

655. 2023年夏場所6日目を勝手に語る

本日より中盤戦へ突入した夏場所

中盤戦へ突入して早々、役力士以上で全勝は横綱照ノ富士のみとなった。

照ノ富士が日に日に冷静さを増しているような相撲である。

相手が小細工のない錦木ということである程度やり易さもあったかもしれないが、右四つに組み止めて冷静に対処した。

関脇陣が好調であろうと、役力士以上では照ノ富士のみ全勝となり、まだ先は長いが『終わってみれば照ノ富士』という場所になる可能性もある。

その関脇陣だが、今場所初めて1日で関脇が2名敗れた。

『豊昇龍ー大栄翔』の関脇同士の割が組まれていたため、1敗することは確定していたが、ついに若元春が初黒星を喫した。

昨日私は力強さを感じさせるし、土俵際のしぶとさもあるため、ちょっとやそっとじゃ崩れないと記載したが、意外にあっけなく黒星を喫してしまった。

ここまで5日間の相撲を考慮すると若元春とすればもったいない一番にも感じるが、本日は阿炎がよく考えて相撲を取ることが出来たか。

若元春のコメントにもあったように、張り手は読めなかったようである。

若元春は切り替えていけるかどうか。
切り替えて再度流れに乗ることが出来れば力は本物だろう。

一方阿炎は関脇以上の力士全員と対戦が終わり、3関脇から白星を挙げた。

昨年までならば阿炎が現4関脇よりも大関候補と呼ばれていたため、意地もあっただろう。

細かいことを言えば、前に出て勝つことは出来ず、土俵際の逆転が多いが、この間合いの取り方も阿炎の強さではある。

『豊昇龍ー大栄翔』の関脇同士の一番は大栄翔に軍配。
大栄翔は連敗を免れた。

大栄翔としては豊昇龍を中に入れさせず、正面に置いて相撲を取ることが出来たため、狙い通りの相撲だっただろう。

一方豊昇龍としては立ち合いあまり踏み込めず、結果的に何をやりたいかいまいちわからない展開に陥ってしまった。

豊昇龍としては悔いの残る一番となっただろう。

大関取りの霧馬山は合い口の悪い翔猿を冷静に対処した。

比較的すぐに掴まえる事が出来たため、この時点で落ち着いて相撲を取ることが出来ただろう。

翔猿が巻きかえにきても慌てず、左四つから上手もしっかり引き直し、土俵際逆転に気を付けながら攻めることが出来た。

相撲内容が不安定ながらも星を重ねていき、本日は冷静な相撲で白星の上積み。
流れとしては良い方向へ向かっているだろう。

この先も強敵が続くが、この流れで突破していけるかどうか注目である。

角番貴景勝が錦富士を下して4勝目。

あまり逃げ隠れしない錦富士相手だったため、自信を持って当たっていくことが出来たか。

貴景勝らしい何度も当たり突き放していく相撲が見られた。

これぞ貴景勝の相撲であり、高い精神力で相撲を取っている様子だが残り9日間、同じように気迫を全面に出して角番脱出出来るかどうか。

小結同士の一番『琴ノ若ー正代』は正代に軍配が上がった。

差し手争いから常時圧力をかけていたのが正代だった。
昨日正代について記載したが、今場所の正代は星こそ挙がっていないが、決して不調だとは思わない。

しかし良くも悪くも番付通り小結という印象を受けていた。

それでも役力士との対戦は残り2番であり、終わってみれば先場所同様10勝5敗だったという展開も十分に考えられる。

一つの白星をきっかけに上昇気流に乗ることが得意な力士であるため、明日霧馬山は注意しなければならない。

平幕全勝の明生、朝乃山は危なげなく6連勝。

明生は曲者宇良に怖がらず立ち合いから先手を取って圧倒した。

朝乃山に関して言えば水戸龍には失礼だが、負ける姿は想像出来なかった。

そして北青鵬にも触れるが、連日対戦相手からすれば『巨大な壁が襲ってくるような感覚』ではないだろうか。

照ノ富士のように極めているわけでもなく、まさしく『身体で』攻めているようである。

並みの力士ならば不十分な体勢でそんな攻め方ををしたら土俵際で逆転を食うのだが、この力士はそれがない。

相手に回り込む隙を与えず(というよりは逃げ場を無くすかのような感覚か)攻めている。

過去には把瑠都、そして一時期の照ノ富士辺りも規格外の力士だったが、彼らのような圧倒的パワーとは異なる別のパワーを発揮しているように感じる。

この何とも言い難い規格外の北青鵬だが、とにもかくにも怪我には注意していただきたいところである。

明日の注目の割は
照ノ富士金峰山
『霧馬山ー正代』
この2番である。

照ノ富士金峰山は、荒削りの金峰山横綱相手にどこまでやれるのか注目である。

先場所から見ても高安、阿炎、そして今場所御嶽海を下しており、潜在能力の高さを示す一方、昨日は北勝富士に何も出来ずあっさり敗れるといった脆さも併せ持っている。

横綱戦ともなれば何も気にせずがむしゃらにやってくれると思うがどうなるか。
あっさりと照ノ富士が勝つ姿も目に浮かぶがはてさて。

大関取りの霧馬山は合い口の悪い正代戦である。
今場所の正代は出足が鋭く、左を差した時の強さは健在である。

しかもこのところ霧馬山は正代戦2連敗中である。

左は差させたくないところだが、正直差し手争いをすると正代の方が上だと思っている。

霧馬山としてはしっかり右でも左でも前ミツを引き付けることが重要になってくるのではないだろうか。

冒頭らへんにも記載しているが、役力士以上では照ノ富士のみ全勝となり『終わってみれば照ノ富士』という場所になる可能性もある。

関脇が好調であろうと横綱がそれ以上に結果を示す。
それはそれで良い事だと思うが、如何せん関脇陣は照ノ富士との割が残されている。

番付通りならば終盤戦11日目から割が組まれていくが、関脇陣としては必死に食らい付いていきたいところである。