きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

320. 2021年春場所14日目を勝手に語る

高安が酷すぎる。
相手の事を意識し過ぎて自分を見失っており、動きが悪い。

腰も高く、左四つに組んでも驚異を感じない。
全く引き付けられていないため、高安は胸を合わせる形になっても翔猿に動く隙を与えてしまった。

あそこまで分かりやすく恐々と相撲を取る力士も珍しい。
自分を見失っている時点で勝機はほぼなかったか。

正直ここまで酷い相撲を取るとは思わなかった。

今場所の高安は大関時代と比較して馬力は劣っているものの、四つの安定感、冷静さに関しては現在の方が上であると感じさせた。

しかしこの終盤戦の相次ぐ黒星により、自信を無くしてしまったのではないだろうか。

腰高といい、重圧に弱い所といい、兄弟子稀勢の里の悪い癖を見事に引き継いでしまっている。

仮に明日本割に勝利し、優勝決定戦に進出できたとしても、その先貴景勝照ノ富士に勝つイメージが沸かない。

そもそも碧山に勝てるイメージすら沸かない。

過去の合い口が悪いこともあるが、それ以上に今の高安は負のオーラがまとっているということである。

一時星の差2つ付けられながらついに単独先頭に立った照ノ富士は、現状番付は上であるがもはやお得意様とも言える朝乃山に圧勝。

朝乃山が立ち合い意表を突くような形でもろ手突きでいったが、照ノ富士は意に介さず右四つに組んで先手で攻め続けた。

そして先に得意の上手を引き、一枚廻しでやや攻めるのに苦戦したが、右腕の返しが素晴らしかった。

これで11勝目を挙げ、場所後の大関昇進(復帰)は間違いないだろう。

大関戦に突入してからの相撲は圧巻である。
むしろ勝手知ったる相手の方がやり易いといったところか。

朝乃山としても何とかしようという思いからもろ手突きを選択したのだろうが、頭で当たってから突き放す方がまだ良かったのではないだろうか。

あまりにも不慣れなことを実践したため、自ら体勢を崩す形になってしまった。

14日目を終了して
3敗:照ノ富士
4敗:貴景勝、高安、碧山
優勝争いはこの4名に絞られ、『高安ー碧山』の割が組まれたため、優勝決定戦は最大で3名ということになった。

そして明日の注目の割は
貴景勝照ノ富士
この一番だろう。

中盤戦終了時点でこの両者が優勝に関わるとは思いもしなかった。

厳密に言えば貴景勝が絡むとは思っていなかったといった方が正しいか。

2日目までの相撲を見たとき、貴景勝の状態がかなり良いと感じていたため、この両者が優勝争いをする展開になるとしたら昨年九州場所のように好成績同士で対戦するとは少しだけ思っていたが、まさかこの星勘定で争うとは思いもしなかった。

今場所の貴景勝照ノ富士を一気に押し込むほどの馬力はないと思うが、それでも下から下からと押し上げて照ノ富士に引かせる相撲を取ることは出来るだろう。

照ノ富士としても捕まえられず、下手に引っ張り込もうとすると押し上げられる可能性が高いため注意しなければならない。

しかし仮に貴景勝が本割、決定戦と制しても正直素直に喜ぶことが出来ない。

厳密に言えば貴景勝の優勝が喜べないのではなく、4敗の優勝が喜ぶことが出来ないということである。

横綱不在の場所で4敗の優勝があまりにも低次元過ぎるということもあるし、またどこか棚ぼた感であることが否めない。

また11勝4敗の優勝の場合、貴景勝照ノ富士、高安が優勝するならば、上位陣が優勝を果たしたということでまだ最低限の面目は保てるが、問題は碧山が優勝を果たすことである。

なぜならば低次元+私の嫌いな『インチキ優勝』となるからである。

実際碧山が優勝を果たす場合、本割+巴戦で最低でも3勝しなければいけないため、結果的に『1大関、1関脇、1小結』に勝利することになるため、完全なインチキとも言い難いが。

そしてこのような状況になるイメージは全く沸かないが、可能性は0ではない。

もちろん碧山のここまでの頑張りには何の罪もない。
それよりもこの状況に陥れた高安に問題があるとも言える。

現在高安は小結とはいえ、元大関としての誇りもあっただろうし、星の差2つ付けた時点で優勝しなければいけなかった。

重圧があるとはいえ、優勝を果たすということはそれを乗り越えなければならない。
先場所大栄翔はそれを乗り越えて見事初優勝を為し遂げた。

それが終盤戦で崩れてしまったため、このような混戦という名の『締まりのない場所』となってしまった。

そのため私が望むことは照ノ富士が本割で優勝を決めることである。

照ノ富士としては大関を総なめにして、優勝+大関復帰と両手に花で場所を終えたいところだろう。

また奇しくも6年前大関昇進を果たした場所も12勝による優勝だった。

今回も同じ形で昇進なるかどうか。

明日千秋楽ということで三賞も気になるところだが
・敢闘賞:碧山(条件)
・殊勲賞:照ノ富士
・技能賞:若隆景
このように予想する。

今場所は大勝している力士が少ないため、碧山の受賞もやや厳しいかもしれない。

照ノ富士に関しては別にもう三賞は必要ないと思うが、先場所も受賞しているため、殊勲賞もしくは敢闘賞辺りになるか。

若隆景の技能賞に関しては絶対受賞させるべきだと思っているが『条件付き』にする可能性は考えられる。
7勝7敗以外の技能賞における条件付きの意味がわからないのだが、若隆景は受賞させてあげたい。

私個人としては明生も候補に入れたいところだが、どうにも最近の三賞は『上位圏内の10勝<下位の11勝』という傾向が強いため厳しいか。

明日で千秋楽。
照ノ富士が本割で決めるのか。
優勝決定戦か。
はたまた27年ぶりの3人による決定戦か。

二転三転とした場所であり、上記の通り締まりのない場所であるが、是非とも照ノ富士が本割でしっかり締めて終えてほしいと願う。