きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

269. 横綱に関する私案(前編)

大相撲11月場所が千秋楽を迎えて早1週間。

この間に横綱審議委員会から白鵬鶴竜へ『注意』の決議をした。

簡潔に言えば、ここ数場所休場が多くなり、横綱としての責任を果たしていないというという理由である。

これに対して相撲ファンは『当然』という声もあれば『白鵬は出場したら結果を残している』といった賛否両論である。

私自身としても引導を渡したいのならば、前半戦で黒星先行になる展開に持ち込むほど、若手力士が奮闘していただきたいと願っている。

先日引退した琴奨菊平成28年初場所に優勝して以降、横綱以外の優勝は29場所中12場所を数える。

しかしこの12場所の内10場所は『白鵬不在の場所』である(途中休場も含む)。

白鵬が出場している中で大関以下が優勝を果たしのは、平成29年初場所稀勢の里が最後である。

そして白鵬は出場してくればある程度結果を残すため、過去の横綱で7場所連続、8場所連続休場をした貴乃花稀勢の里の例に出して批判するのである。

特に稀勢の里は昇進に関しても甘い部分はあったため『日本人贔屓』等の声も挙がるのである。

私は比較的『引き際の美学』に対してうるさい方であり、歴代横綱の引き際の美学として語り継がれているのが『栃錦』『佐田の山』『曙』だろう。

まず栃錦昭和35年初場所に14勝1敗で優勝し、その翌場所もライバル若乃花と千秋楽全勝相星決戦を演じ、敗れはしたが14勝1敗と堂々たる成績を残していた。

しかしその翌場所初日から連敗してそのまま引退を表明した。

佐田の山は昭和42年九州場所、昭和43年初場所と連覇を果たしながらも、3連覇を目指したその翌場所序盤戦黒星が先行するとそのまま引退を表明した。

曙は平成12年夏場所から九州場所まで13勝(次点)、13勝(優勝)、13勝(次点)、14(優勝)と高水準な成績を残し、この年の年間最多勝も果たして完全復活を果たしたが、翌場所全休し、場所後に引退を表明した。

この3名と比較した場合、白鵬鶴竜の引き際に対して疑問に思う方も多いだろうが、歴代の横綱全員がこれだけ美しい引き際を見せてくれたかと言えばそうではない。

上記の通り例に挙げられるのが『貴乃花』『稀勢の里』である。

そして番付は違えど、先日引退を表明した琴奨菊に対しては『引き際は自分で決めるもの』『燃え尽きるまでやったらいい』という声が多く挙がっていた。

横綱大関という番付の違いはあれど、大関も大相撲の世界では看板を背負うほどの立場である。

大関十両の土俵で取るなど、これに関して私は正直酷評をしていた。

そのため引き際に関する話題は『正解』がなく、『個人的な感情』も含まれることが多いため、非常に難しい話題である。

横綱は番付降下がなく、それだけ重たい地位であることは間違いない。

しかし出場すればある程度結果を残してしまう。

これに関しては上記の通り、現役力士が白鵬を全力で潰しに行かなければもはや解決しないと思っている。

そして白鵬より問題なのが鶴竜であるが、日本国籍取得に関してである。

日本国籍を取得しなければ親方株を取得できないわけだが、これに関して私は『横綱特権』を認めてあげても良いのではないかと考えている。

引退時に年寄名跡を取得していない横綱は『5年』に限り、現役の四股名のまま親方を名乗ることが出来る。

これに関して私は日本国籍の有無に関わらず認めてあげても良いと考えている。

現在鶴竜日本国籍取得の申請を行っているようだが(これに関しても実際は不明だが)、5年も待てばさすがに取得できるのではないだろうか。

私情を挟むが、鶴竜の相撲技術は後世に伝えていく必要があると考えており、親方にはなっていただきたいと思っている。

ファンだけでなく、協会も鶴竜が限界を迎えているのはとっくにわかっているだろう。

そのため協会としても横綱審議委員会の注意の決議を聞き、それに対して一緒になってただ『来場所が勝負』と思うのではなく、何か策を練ってほしいところである。

そして前置きが長くなり過ぎてしまったが、今回の引き際に関する問題だけでなく、今後は『昇進』に関しても様々な問題が生じてくるだろう。

明日以降『昇進』に関して記載していこうと思う。