きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

251. 2020年11月場所4日目を勝手に語る

大相撲11月場所も4日目を終了し、各々の調子も把握でき、その中3連勝同士の対戦となった『照ノ富士隠岐の海』。

隠岐の海が比較的好調であっても、今場所の照ノ富士の相撲の質と比較したらそれには及ばないと考えており、また過去の合い口も加味して照ノ富士が左前ミツを引いて圧倒すると考えていた。

しかし思いの外、隠岐の海が健闘する一番となった。

隠岐の海はもろ差し狙いだったがそれは果たせず、それでも自分十分の左四つに組むことに成功した。

その後も隠岐の海が先に上手を引き、出し投げで崩して頭をつけたが、上手が一枚で伸びてしまった。

隠岐の海としては十分力を出し切ったと思うが、照ノ富士相手には及ばなかった。

一方照ノ富士は得意の右四つとは逆の四つであったが、元々若い頃から左四つに組んでも下手を引けば『守りの強さ』を十分に発揮することが出来るため、本日も出し投げを打たれたあと冷静に体を寄せることが出来た。

とはいえ上手が一枚でなければ危ない展開になったかもしれない。

照ノ富士としては危ないとまではいかないが、今場所初めて僅かながら劣勢に回り、それでも冷静に対処する辺り、今場所の好調さが窺える。

3連勝で来ていた両大関に明暗が分かれた。

まず星を伸ばした貴景勝だが、中学時代からのライバルである阿武咲を冷静に捌いた。

立ち合いの当たりは阿武咲の方が上であったが、決して慌てることなく、逆に阿武咲が先手を取りながらも引いて墓穴を掘り、慌ててしまったというような内容だった。

貴景勝はここまで4日間、まともな叩きはなく、しっかり突き放すだけでなく、冷静さも持ち合わせている。

このまま序盤戦無傷で乗り切っていきたいところ。

一方連勝が止まった新大関正代だが、やはり昨日の一番で足首を負傷した様子である。

立ち合い全く踏み込めていないため、元々上体が高いことも相まって軽さが出てしまった。

本日を見る限りでは相撲になっていない。

何とか切り替えて臨んでほしいところだが、ここ数場所立ち合いの当たりで流れを掴んでいるだけに、立ち合いの当たりが全く見られないのは致命傷である。

両関脇がなかなか揃って白星とならない。

まず敗れた御嶽海だが、どうにも今場所全体的にキレがない。

立ち合い踏み込めていないし、その後の突き押しも精彩を欠いており、流れになっていない。

本日の一番に関しても、肩透かしにあっさり転がってしまった。

何とか修正していってほしいところだが、今場所は期待を裏切りそうである。

まぁそれも御嶽海と言えばそうなのだが。

隆の勝は若隆景の変化に慌てずしっかり対応し、得意の右差しからの攻めで完勝。

しっかり稽古は積めている様子であり、変化に手をつくこともなかった。

一方若隆景だが、場所前展望でも記載したが、変化を時折見せるがやはり何か中途半端な変化に感じてしまう。

決めにいく訳でもないし、上手を狙うわけでもないため、変化ではなく持ち前の高い相撲技術を存分に活かして取り組んでほしいところである。

平幕中位~下位に目を向けると、遠藤の好調さが目立つ。

2日目にも記載したが、立ち合い踏み込み良く、足もしっかり出ているため、本日苦手の玉鷲であったが、小手投げにもしっかり体を寄せることが出来た。

元々こんな地位で取るような力士ではなく、この地位だからこそ強さを発揮できているのかもしれないが、それでも相撲技術で言えば現役ナンバーワンと言っても過言でないため、早く上位に戻ってきてほしいところである。

一方平幕下位に位置している逸ノ城だが、本当に何をしているのだろうと呆れる程酷い内容である。

とにかく軽い。
本日も得意の右四つに組み、十分な上手まで引いたのにその後何もアクションを起こさない。

やられるがままの相撲内容である。

同郷で高校の先輩である照ノ富士が見事な復活劇を続けているのに対し、6年前『モンスター』と呼ばれた期待の力士は眠ったままである。

ぜひとも奮起してほしいのだが…

明日の注目の割は
照ノ富士北勝富士
全勝対決の一番である。

照ノ富士の好調さはいまさら語ることも無いと思うが、北勝富士も何気に4連勝と好調である。

内容も伴っているため、すばらしことは素晴らしいのだが、この力士も『ツラ相撲』の傾向があるため、ここまで特に話題にしなかった。

しかしここで照ノ富士と割が組まれるならば楽しみな一番である。

先場所は照ノ富士が圧倒したが、ちょうど大関を陥落する頃に初顔合わせから3連敗している。

北勝富士としてはハズ押し、おっつけでしぶとく攻めていきたいところであり、照ノ富士はこれに対して強引に引っ張り込むことだけは避けたいところである。

照ノ富士としても立ち合いしっかり踏み込み、すぐに四つへ組めなくても我慢することが重要だろう。

明日で序盤戦が終了する。

大関では朝乃山の休場に続き、正代も厳しい立場となっている。

貴景勝としては出場している力士の中では最高位であり、それが重圧にならなければ良いのだが。

ある程度荒れる展開は興味深いが、怪我だけは避けてほしいところである。

序盤戦、どのような展開で終えるのだろうか…