きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

334. 2021年夏場所7日目を勝手に語る

照ノ富士を追いかける1敗力士の2名に明暗が分かれた。

昨日最後にも記載したが、好調ではあるがどこかで躓きそうな気はしていたが、まさかこんなにも早いとは。

まず1敗を守った貴景勝は、若手の豊昇龍を冷静に捌いた。

立ち合い豊昇龍が右上手を取りに変化したが、貴景勝は動じず叩き落とした。

得意の押し相撲による白星ではないが、冷静に相手を見ることが出来ているという点で良い内容と言える。

一方豊昇龍は何とも中途半端な変化だった。
変化するにしてもまずは立ち合いしっかり当たって踏み込むことが重要だっただろう。

期待している力士なだけに、このような中途半端な一番は悔やまれる。

そして2敗へ後退した高安は、今場所星の挙がっていない北勝富士に不覚。

北勝富士は実力者とはいえ、正直今場所の北勝富士相手に落とすのはあまりにも勿体ないと感じてしまった。

立ち合いの踏み込み、その後の突っ張りも悪くなかったが、北勝富士に少し粘られ焦ってしまったのか、土俵際の攻めが腰高でやや雑に感じた。

何度も言うが勿体ない。
昨日御嶽海戦に辛勝しただけに余計である。

そして照ノ富士と星の差2つに開いてしまったことで集中力が途切れないか心配である。

ただ一人全勝の照ノ富士は過去1勝2敗と苦戦している隆の勝を圧倒した。

立ち合いは左前ミツ狙いでしっかり踏み込み、最後まで上手に手は届かなかったが圧力をかけ続けて圧倒した。

隆の勝としては逃げるのが精一杯という内容だった。

御嶽海戦以降、相撲内容にかなり厳しさを増しており、隙が全くない。

後続もばたばたと消えていき、差は開く一方である。

昨日2敗に後退した御嶽海だが、ここ数場所苦手にしている大栄翔相手に完勝。

大栄翔に突っ張りを許さず、左を差して密着して大栄翔が引いたところをうまく足を運んで寄り切った。

今場所は黒星を喫したあとも集中力を切らさず良い相撲を取り続けているため、そこがいつもの場所と異なる点である。

とはいえこの力士の場合、15日間で強さがコロコロ変化するため、どこでどう崩れるかわからないが、何とか二桁には乗せたいところである。

残り大関陣に目を向けると、正代は霧馬山に完勝。

昨日の反省を生かしたのか、立ち合いも比較的良く、得意の左を差して前に出る正代らしい相撲内容だった。

何だかんだで好調と言われている高安と同じ星に並んでいるのだから、力がある証拠とも言える。

角番脱出まであと3勝だが、立ち合い集中していきたいところ。

朝乃山は相変わらず冴えない相撲だが、何とか白星に繋げた。

今場所は得意の右を差していても安定感とは程遠い内容である。

立ち合い悪いのは元より、腰もかなり軽いように感じる。

上位と割が当たる終盤戦に向けて修正したいところだが、もう時間がない。

本日見ごたえのあった取り組みは『若隆景ー明生』である。

両者ともに上位へ定着しつつある力士であり、攻防のある良い一番だった。

本日に関しては明生の立ち合いの踏み込みが鋭く、それにより主導権を握ることに成功し、最後は足腰の良い若隆景を叩き込んだ。

この割はこの先も好カードになるだろう。

明日の注目の割は
照ノ富士ー大栄翔』
『正代ー御嶽海』
この2番である。

今場所決して星のあがらない大栄翔だが、照ノ富士は大栄翔の突き押しに苦戦を強いられている。

ここ数日の内容を見ていると照ノ富士に負ける要素はないようにも感じるが、負ける要素を挙げるとすれば下手に腕を手繰りにいって墓穴を掘ることだろうか。

また大栄翔には一発の強さもあるため、油断できない相手である。

立ち合いしっかり踏み込み、圧力をかけることが重要だろう。

正代ー御嶽海は、現状照ノ富士との星の差2つのため厳しいが、それでも2敗同士の対戦であり、展開次第では場所を占う一番になる可能性もある。

正代としては早く角番脱出を決めたいだろうから重要な一番であるし、御嶽海も二桁に乗せるためには大関戦勝利がほしいところである。

対戦成績からも示すように、お互い100%の力を出し切れば御嶽海の方が上である。
しかし正代としても番付上位、大関としての意地がある。

立ち合いの踏み込みと正代の左がポイントになるだろう。

全勝照ノ富士を追いかける1敗力士が貴景勝だけとなり、俄然照ノ富士有利の展開となっているが、1つ負けるだけでも展開は大きく変わるのではないだろうか。

照ノ富士の負けを願っている訳ではないが、私個人としては千秋楽まで優勝争いが盛り上がることを願っている。

明日で早くも中日折り返しだが、このままより一層照ノ富士が独走態勢に入るのか。

後続が何とか食らい付いていくのか注目である。