きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

257. 2020年11月場所中日を勝手に語る

大相撲11月場所も中日折り返しだが、ついに優勝候補の一角が崩れた。

その崩れた照ノ富士であるが、特別悪い内容ではなく、むしろそれ以上に大栄翔が良い相撲を取ったという印象である。

照ノ富士は立ち合いの踏み込みも悪くなく、大栄翔の当たりを止めることには成功した。

しかし最後まで完全に組み止める事ができなかった。

大栄翔が当たりを止められても動き回り、照ノ富士に廻しを許さず、最後は照ノ富士の上体を起こして攻め立てた。

照ノ富士としてはやはり後ろに下がったときの脆さが目立つ一番になった。

そして場所は半分を終えたが、徐々に膝への負担が蓄積しているか。

ここ2日間、序盤戦に見せていた力強さは影を潜めている。

強引な相撲を見せていないだけまだいいのだが、とにかく連敗だけは免れたいところであり、明日以降何とか修正していきたいところである。

ただ一人中日全勝で勝ち越しを決めた貴景勝は、大関昇進以降苦戦している北勝富士を冷静に捌いた。

立ち合いしっかり当たり、圧力をかけて引き落とした。

理想を求めれば前に出て勝ちたいという思いはあったかもしれないが、ここ数場所連敗している相手に相撲を取らせなかったというのは大きいだろう。

本日で単独トップに立ったが、意識せず変わらず自分の相撲に集中出来るかどうか。

一方北勝富士だが、やけに脆く前に落ちた。

左前ミツ狙いの立ち合いだったが、北勝富士の相撲は押しが主体であるため、悪く言えば余計なことをした時点で勝負は決していたかもしれない。

関脇陣に目を向けると、御嶽海が翔猿相手に慌てず相撲を取った。

右四つに組み止めて寄って行く際、逆転の突き落としも考慮して無理に前へ出ず、しっかり体勢を作ってから最後は上手投げで決めた。

日を増すごとに相撲内容も厳しさを増している。

この力士の場合、好不調の波が激しいため、後半戦も気を引き締めて臨んでほしいところ。

もう一人の関脇隆の勝が妙義龍に敗れて連敗。

本日も立ち合い踏み込み負けし、この2日間相撲になっていない。

地力は間違いなくついているが、まだ絶対的な強さがないといったところか。

まずは立ち合いに集中し、しっかり当たって踏み込み、そして右差しの相撲を取っていきたいところである。

平幕好調力士に目を向けると、宝富士が密かに(?)1敗を守った。

今場所の宝富士はどっしり構えており、そして相手にしっかり圧力をかけて得意の左四つに組むことが出来ている。

番付を落としているため、ある程度の活躍は不思議でないのだが、貴景勝との直接対決も残されているため、照ノ富士への援護射撃、そして気は早いが自身の優勝のためにも後半戦重要な一番になるだろう。

貴景勝戦だけでなく、役力士相手に結果を残せるかどうか。

明日の注目の割は
照ノ富士ー高安』
大関同士、今場所小結同士の対戦である。

今場所の状態だけで考慮するならば、照ノ富士が断然有利と言っても過言ではない。

しかし両者ケンカ四つでも、高安は上手を引けば右四つでも十分相撲を取ることが出来るし、過去は高安が右四つで勝つことも多い一番である。

一方照ノ富士も左四つで下手を引けば守りにおいて無類の強さを発揮するが、下手投げを多用することが多く、膝へ負担をかける可能性が高い。

そのため照ノ富士としては朝乃山戦で見せたような左前ミツ狙いが理想だが、高安の廻しはキツく締めているため、なかなか引くことが出来ないかもしれない。

とにかく右四つに組み、高安に上手を許さないことだろう。

2場所前、照ノ富士が劇的な復活優勝を果たしたが、この場所照ノ富士の初黒星の相手は高安だった。

そして3年前の春場所稀勢の里に大逆転優勝を許してしまったこの場所も初黒星の相手は高安だった。

照ノ富士にとって高安は何かと因縁めいたものがあるため注目である。

明日から後半戦へ突入する。
全勝力士が貴景勝のみとなり、このまま貴景勝が突っ走るのか。

照ノ富士が負けじと追いかけ、追い越すか。

それとも伏兵が顔を覗かせるのか。

御嶽海が場所の鍵を握っていると考えているがはてさて…