きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

226. 2020年秋場所4日目を勝手に語る

横綱不在の今場所。

それにより締まりが無くなる可能性も懸念されたが、その兆しが見えてくるような日に感じた。

3関脇が全員黒星。
正代が敗れたことにより、三役以上の全勝が消滅。

本日注目の『正代ー照ノ富士』。

昨日照ノ富士が連敗を止めたとはいえ、今場所の正代の立ち合いの踏み込み、圧力を考慮したら、先場所と似たような展開になるのではないかと予想したが、結果は全くもって逆だった。

照ノ富士が体当たりのような立ち合いを選択し、それにより正代よりも踏み込み、圧力で勝った。

その後も突き放して攻めていき、常に先手を取って攻め続けた。

先場所は立ち合いで先手を取られ、防戦一方の内容になってしまったが、今場所は見事反省を生かして圧倒した。

やはり大怪我をして這い上がってきたことで、本当に考える相撲を取るようになったと感じる。

今場所は後ろに下がると脆い一面は見せているものの、まだ強引な相撲は見られていないため、この流れで星を積み重ねていきたいところだろう。

一方の正代は、照ノ富士の予想以上に強烈な立ち合いの圧力を受けてしまい慌ててしまったか。

後手に回ってその後攻め返そうとするも、右を差されてしまい万事休す。

本日は照ノ富士が良すぎた。
正代としては本日の相撲は忘れて、明日以降良いときの相撲を思い出して取り組んでほしいところである。

もう一人の関脇御嶽海は、隠岐の海相手に外四つから引き付けられて連敗。

もろ差しを果たしたが、御嶽海の右は覗くだけで力が出ず、隠岐の海に左上手を許してしまった。

もろ差し狙いの立ち合い自体は悪くないが、立ち合いの踏み込み、鋭さは感じられず、差すことだけに集中してしまったような内容である。

いずれにせよ序盤で痛い連敗である。

このように15日間安定して成績を残すことが出来ないから、2回優勝していても大関に昇進できない所以なのだろう。

このまま失速してしまうのか、それとも巻き返しなるのか。

本気で大関昇進を目指すならばこんなところで崩れるわけにはいかないだろう。

大関貴景勝が連敗を免れた。

玉鷲の喉輪に起こされて攻められたが、何とか捌いて白星に結び付けた。

決して磐石な内容とは言い難いが、昨日のようにまともな叩きを見せることなく、しっかり相手を見て対処できた点は良かっただろう。

連敗しなかったことが何よりであり、明日以降も白星を積み重ねていきたいところである。

初日から泥沼の3連敗を喫した朝乃山は、北勝富士を下して初日を挙げた。

北勝富士には4連勝中ということもあり、立ち合いの当たりさえ止めたら何とかなるという気持ちはあっただろう。

当たりを止め、右を差し、そして攻める。

朝乃山にとっては理想の内容であった。

左上手に拘るべき、攻める際腰高など細かいことを言えばきりがないのだが、まず初日を挙げたというのが何よりの薬だろう。

土俵に立つ以上、大関としての責任はしっかり果たしてほしいところであり、明日以降からの巻き返しも注目である。

平幕好調力士に目を向けると、隆の勝が今場所もかなり良い相撲を取っている。

春場所辺りから『右差し速攻』が板についてきており、先場所も上位初挑戦にて見事勝ち越しを決めた。

今場所もここまで関脇以上と対戦して3勝1敗と堂々の成績である。

たまたま勝っているのではなく、立ち合いの当たり、その後の突き押しの威力も十分であり、そして右差し速攻も見せている。

とにかく自分の相撲を取り切っている印象である。

あとは同格の力士に勝ち切れるかどうか。

先場所も中盤戦~終盤戦でやや躓いたためどうなるか。

平幕下位に目を向けると、新入幕の翔猿が非常に良い動きを見せている。

元々十両時代から動きの良さは見られたが、今場所は力強さも見せている。

本日の魁聖戦も自分よりはるかに大きい相手に、右ハズ押し、左はおっつけとハズ押しにより、魁聖の右をうまく封じ、魁聖が強引に前に出ようとするところをうまくいなして後ろについた。

巧さ、強さ、動きの良さ全てを見せていた。

4連勝と最高のスタートを切っているが、とはいえ優勝争いという点では考えにくい。

それでも見ていて気持ちの良い相撲を取るため、今後が楽しみな力士である。

場所前密かに期待していた幕尻逸ノ城は、初日は防戦一方の内容で全く期待できないと思ったが、その後は3連勝としている。

やはり右四つ左上手の形さえ作れば、こんな番付に位置するような力士ではない。

この力士もどのように右四つへ組みにいくのか工夫を凝らす必要があるだろう。

右四つにさえ組めば、上位でも十分に活躍出来る力量を秘めているため、奮起してほしいところである。

明日の注目の割は
貴景勝ー妙義龍』
『御嶽海ー照強』
この2番である。

両取り組みとも注目というよりかは、ここで格下相手に落とすようでは先が思いやられるという考えである。

貴景勝としては実力者妙義龍相手だが、過去は貴景勝の9戦9勝である。

ここで落とすようならば、まだ序盤戦とはいえ今場所の優勝はないと言っても過言でない。

御嶽海はくせ者の小兵力士が相手だが、先場所の朝乃山のようにあっさり足取りを許して負けるようならば大関昇進など夢のまた夢である。

とにかく優勝争いを考えたとき、貴景勝、御嶽海にはこれ以上星を落としてほしくないところである。

それは本日初黒星を喫した正代にも言えることである。

優勝争いをしている力士同士による星の潰し合いにより、結果として12勝3敗となるならば納得はいくのだが、どんぐりの背比べ状態の12勝3敗の優勝を見ても盛り上がりに欠けてしまう。

ましてや11勝4敗ならば尚更だ。

まだ先は長いが、締めるところはしっかり締めてほしいところである。

明日で序盤戦が終了するが、どのような展開で中盤戦へ突入するのだろうか…