5月は早くも下旬を迎え、本来ならば本日24日は大相撲夏場所の千秋楽だった。
その後延期して初日が24日となったが、結局は夏場所中止という形に至った。
これに関しては仕方のない事だし、とやかく言うつもりもないが、やはり大相撲ファンとしては1年の楽しみである90日間の内の15日間損失してしまったことは大きい。
中止自体は2011年の春場所でも経験しているのだが、その時と状況は全くもって異なる。
現報道では某ウイルスに関することばかりであるため、そこに嫌気が差していることも大きい。
『外の空気を吸わなければ腐っていく』といった考えを持つのと同様、『相撲観戦しなければ腐っていく』といった状況である。
相撲ファンにとってこの5月は相当ストレスだったのではないだろうか。
それはさておき、夏場所が中止になったことで今年は『年5場所以下』となる。
状況が状況なだけに、この先も中止になる可能性は十分あるし、開催されても春場所同様無観客という可能性もある。
『年5場所』となれば上記の2011年以来、『年4場所』となれば1956年以来である。
さらに『年3場所』となれば1952年以来である。
今年はまだ2場所しか終えていないため気は早いが、年間最多勝に目を向けた時、年5場所での成績は年間最多勝制度が制定された1957年と2011年の2回だけである。
そして年4場所以下の成績では過去1度もない。
そもそも1度目の5場所での成績は、まだ『年5場所制』だったため、必然的にそうなってしまうのである。
この時は栃錦が59勝16敗で見事『初代年間最多勝受賞者』となっており、次点は若乃花の55勝20敗だった。
2011年は白鵬が66勝9敗で受賞し、次点は琴奨菊で55勝20敗だった。
面白いことに年5場所での成績における次点はどちらともに『55勝』となっている。
以前年間最多勝に関する記載をしたが、年間最多勝における最少次点成績は『54勝』である。
そのため年5場所の方が現状は上回っているのである。
今年ここまでの2場所に目を向けると、現在1位は朝乃山と正代の21勝。
上位陣に目を向けると、白鵬が14勝、鶴竜が13勝と両横綱ともに初場所途中休場しているため遅れを取っており、大関貴景勝は18勝と春場所の負け越しが響く形となっている。
上記の通り確実ではないが、まだ3場所残っている。
そのため何とも言えないが、この調子ならば5場所成績とはいえ、最多勝も次点も最低成績となる可能性は高い。
現在1位の朝乃山、正代は1場所平均10.5勝であり、この調子ならば52~53勝である。
白鵬が平均13勝ペースだったとしても、このくらいの数値に収まってしまう。
近年、白鵬の休場が多くなったこともあり、年間最多勝の成績はどんどん下降気味である。
この調子では70勝以上ですらしばらくお目にかかることができないのではないかと不安も過る。
夏場所中止を受け、モチベーションが低下している力士も多いと考えられる。
しかしこういう時だからこそ腐らず精進した者が出世する可能性も大いにあるだろう。
とにもかくにも事態が早く収束を迎え、大相撲観戦できる日が来るのを切に願う。