きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

183. 毎場所の文句③

無観客開催の春場所も12日目を終え、碧山が1敗で単独トップに立つ展開となった。

そして今場所もいつものように『文句』を言いたくなる。

それは何を隠そう『割の編成』である。

毎場所のように勝手に語るの方で記載しているし、先場所からは題名の通りシリーズ化(?)しているが、今場所も第3弾ということで記載したいと思う(余談だが、第1弾という考え方ならば47. 『割の編成』に関してかもしれない)。

今場所は白鵬鶴竜、朝乃山、御嶽海と上位陣に好調な力士が多く、御嶽海以外の3名は終盤戦の潰し合いという流れである。

その中平幕下位で碧山が好調を維持し、12日目にはついに単独トップに立った。

何度か記載しているが、大相撲ファンの多くが上位と対戦していない力士の優勝を嫌っている。

私もその中の一人であり、毎場所のように文句を言っているわけである。

ここまでの碧山の内容は素晴らしく、決して碧山が悪いわけではない。

先場所の徳勝龍の優勝もそうだが、審判部の対応が遅いのである。

先場所は両横綱が途中休場したことにより、残された上位陣は2大関のみだった。

そのため比較的割の編成も組みやすかっただろうが、最後はグダグダだった。

徳勝龍だけをみるならば14日目に1敗対決となる正代と組まれ、千秋楽は上位の貴景勝ということで悪くないかもしれないが、千秋楽の割崩しにより『貴景勝豪栄道』というこの場所唯一の上位同士の割が崩されてしまった。

確かに豪栄道はすでに負け越していたが、貴景勝にとって豪栄道は天敵とも呼べる存在だった。

さらに唯一の上位同士の割を崩すのも如何なものかと感じた。

早めに対応しておけば
貴景勝ー徳勝龍
貴景勝豪栄道
正代ー徳勝龍
全て組むことが可能だったはずである。

今場所に目を向けると、ここまでの活躍を見て碧山と横綱との割を組まない訳にはいかないだろう。

だからといって両方の横綱と対戦するのは不可能と言ってもいい。

理由は以下の通りである。
白鵬鶴竜横綱同士の割を崩すわけにはいかない
鶴竜ー朝乃山の割を崩すわけにはいかない
貴景勝の勝ち越しに関して

①、②により、鶴竜の14日目、千秋楽の割が決まっているのである。

①に関しては説明不要だと思うが、②に関しては朝乃山側からみると、鶴竜戦を崩された中で仮に12勝を果たしたとしても、大関昇進に関して批判の対象となる可能性が高くなってしまうのである。

また①は説明不要と記載したが、平成12年春場所には曙ー武蔵丸横綱同士の割が崩されたことがある。

これは史上唯一の出来事であったが、この場所は両者優勝争いの圏内にいながらも割が崩される展開となった。

『過去にもあるなら別に良いのでは?』という考えの方もいるかもしれないが、本来ならば絶対あってはならない出来事である。

横綱同士の対戦というのは、それだけ重要である。

展開によっては千秋楽までに両横綱もしくは片方の横綱が優勝争い圏外となる可能性もある。

だからといって千秋楽の横綱同士の割を崩して良いということにはならない。

『千秋楽の割は14日目を見てから決める』
これは昨年夏場所から定着している案であるが、これに関しては素晴らしい案だと思っている。

しかしこれにあぐらをかいているように感じてしまう。

『どうせ千秋楽に帳尻合わせるからいいでしょ』というような考え方も否めない。

おそらく碧山は14日目白鵬、千秋楽朝乃山となる可能性が高いだろうが、上記の通り鶴竜にとっては『自力優勝がない』状況に陥っているわけである。

『格下に2敗した横綱が悪い』と言われたらそれまでだが、自力優勝の可能性が残っているのに事実上消滅してしまっているという状況が解せない。

そして③に関してだが、割崩しを行うことにより、必然的に成績不振の貴景勝が外されることになる。

これにより貴景勝の対戦相手は平幕相手ということになる。

ここまで貴景勝は6勝6敗であり、その中番付通りにいけば鶴竜白鵬→朝乃山の順に組まれていく。

鶴竜戦は確定しているため、14日目、千秋楽が崩されるが、これにより仮に勝ち越しを果たしたとしても『横綱と対戦していないから』『本来だったら負け越していた』などといった批判の対象になってしまう。

そのため、上位同士の割というのは安易に崩してはならないということである。

だから余裕を持った編成が重要である。

千秋楽の割の編成から考えると、終盤戦以降全てその考え方で編成するのはどうだろうか。

無理ではないはずだし、それだと労力が等という発言をするならば、ファンを納得させるためにそこは努力、改善すべき点だろう。

私だけでなく、多くの相撲ファンが毎場所のように文句を言っているわけであり、協会にも少なからず耳に届いているだろう。

何とかなることなのに何とかしていない状況に嫌気がさす毎場所の終盤戦である。