きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

184. 2020年春場所13日目を勝手に語る

『昨日の相撲は何だったの?』
これは白鵬、碧山に向けての言葉である。

まず白鵬だが、昨日『空振り張り手マシーン』と化していたが、本日朝乃山相手には目の覚めるような速攻相撲で寄せ付けなかった。

立ち合いはもろ差し狙いだった。

右四つの相四つであり、地力では白鵬の方が何十枚も上手だろうが、右四つがっぷりになる可能性を嫌ったのか。

立ち合いの踏み込み、圧力だけで圧倒した。

本当に昨日は何だったのだろうか。

最高の相撲内容で若手代表格に貫禄を見せ付けた。

一方の朝乃山だが、大関昇進のために後が無くなる黒星となり、さらには印象をかなり悪くさせる黒星にもなった。

一方的に敗れただけでなく、細かく見ると左上手の取り方も上から手を伸ばすだけのような取り方だった。

これで3敗となり、『3場所33勝』という考え方ならば残り2日間負けられなくなった。

中には『11勝でも』という意見もあるが、どちらにせよ両横綱のどちらかに勝たなければそれも白紙となるだろう。

そのため朝乃山にとっては、明日の鶴竜戦で全てが決まると言っても過言でない状況にまで陥ったということだ。

そしてもう一人『昨日の相撲は何だったの?』である碧山だが、立ち合いからすぐに叩きで呼び込み、あっさり土俵を割った。

昨日は実力者御嶽海相手に完璧な相撲を取った。
本日はまるで別人だった。

意識していないつもりで臨んでいるだろうが、単独トップに立ったことで色気が出たのだろう。

勝ちたいと思う気持ちが強くなり過ぎて、安易な叩きにいってしまったというところか。

いずれにせよ自分の相撲に徹することが出来ず、一日天下となってしまった。

一方の隆の勝は、昨日は地力敗けであり、今場所の勢いが途切れたわけではないという印象を与えたと言える。

地力も間違いなく付けているため、明日以降も楽しみである。

他の優勝圏内の力士に目を向けると、鶴竜が完璧な相撲で2敗を死守した。

貴景勝の当たりに下がらず、前ミツを引いて危なげない相撲だった。

昨日は立ち合いで中に入られたが、見事に修正した。

これで白鵬鶴竜、碧山が2敗トップグループとなったわけだが、落ち着くべきところに落ち着いたという感じか。

まだ2日間残っているとはいえ、白鵬が皆勤すれば白鵬鶴竜しか優勝できないということなのか。

本日の白鵬ー朝乃山を見せても世代交代はいつになるのだろうかという不安すらある。

もちろん白鵬鶴竜の活躍は素晴らしい。

両者ともに歴代でも高齢横綱でありながら結果を残しているのだから、本当に素晴らしい。

しかしいつまでこの両横綱におんぶにだっこでいるつもりなのか。

近年両横綱(特に白鵬)に対して『逃げるように休場するなら引退しろ』という旨の発言を耳にするが、逃げて戻ってきた横綱を倒すことができない方にも問題はある。

さらに言えばこのまま引退してしまっては、大相撲の質が大きく低下することは火を見るより明らかである。

だからこそ本日朝乃山への期待は大きかったのだが、さすがは第一人者である。

明日の注目の取り組みは
白鵬ー碧山』
鶴竜ー朝乃山』
この2番だろう。

貴景勝との割が崩され、白鵬ー碧山の割が組まれた。

ある程度予想された展開ではあるが、相撲内容の展開をすると、正直碧山が白鵬に勝つ姿を全く想像できない。

不戦勝以外で勝ったことがないから当たり前と言えば当たり前なのだが、本当にどうやったら勝てるのだろうか。

碧山の持ち味は突き押しだが、それがまるで通じないから勝つ姿が想像できないのである。

碧山が勝つとすれば、碧山が完璧な相撲を取ることよりも、『白鵬が雑になって自滅する』ことではないだろうか。

まさしく昨日の正代戦がそれに当てはまる。

白鵬が雑に来た場合、碧山は焦らず対処できるかどうか。

白鵬の立ち合いに注目である。

そして鶴竜ー朝乃山だが、朝乃山にとっては大関昇進のために勝つことが絶対条件だろう。

勝つためには右四つで胸を合わせて左上手を引くことである。

相四つのため、右四つに組むチャンスはあるが、中盤戦以降の鶴竜の立ち合いは厳しく、前ミツを引かれる可能性が高い。

朝乃山としては本日のように、上から手を伸ばすだけのような上手の取り方では同じ轍を踏むことになるだろう。

とにかく立ち合いしっかり踏み込むことだ。

鶴竜も復活優勝のためには負けられず、両者ともに重要な一番になるだろう。

残り2日間。
どのような展開になるだろうか。

最後に、明日の割が本日の割の終了後に編成された。

本日別途に記載したが、やろうと思えば出来るのだから、今後は終盤戦以降全てそうするのが良いと思うのだが…

常に対応は遅いが、一歩でも前進したことは収穫と言えるかな…