きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

180. 2020年春場所10日目を勝手に語る

全く予想していなかったまさかの展開だった。

阿武咲が白鵬を破るという大波乱が起きた。

番付順にいけば今場所白鵬が対戦する力士の中で最下位の相手に敗れた。

叩きに落ちず、白鵬に引かせた。

これに尽きるのではないだろうか。

阿武咲には悪いが、正直立ち合い張り差しで止められて、あっさり叩きに落ちるという展開を予想していた。

まず白鵬は立ち合い右かちあげを選択した。

しかしその右かちあげを阿武咲は左おっつけで弾いて、白鵬の上体を起こすことに成功した。

そしてその後叩かれても良く残し、逆に阿武咲がいなし、最後は白鵬が引いたところを一気に前へ出た。

久しぶりの横綱戦で大金星を挙げた。

何と言っても2年半前までは、ライバルの貴景勝よりも先に大関候補と呼ばれていた力士である。

2年前に怪我をして、比較的早く幕内に戻ってきたが、前に出る圧力は影を潜め、さらには叩きに全くついていけずばったり手を付く場面も多く見受けられた。

今場所はその中でも比較的良い方だったが、昨日徳勝龍に敗れる辺り、まだまだ復活には程遠いと感じさせ、さらに言えばもう復活することなく終えるのではないかとも思っていた。

そう感じていた中、久しぶりに阿武咲が輝きを見せた一番となった。

この一番をきっかけに化けることが出来るかどうか。

阿武咲にとって真価を問われる終盤戦になりそうである。

一方、全勝が止まった白鵬だが、それこそ最初の叩きで決められるだろうという甘い考えがあったのではないだろうか。

叩きを残されてからばたつき、さらには鶴竜がよく見せる悪手の決まらない叩きを見せてしまった。

6日目辺りから相撲に厳しさが出てきただけに、予想もできない内容による敗戦だった。

それにしても白鵬が負けても誰一人声を発しないことは本当に不思議な光景である。

中盤戦が終了したが、改めて無観客開催だということを思い知らされた。

もう一人の横綱鶴竜は磐石な内容で勝ち越しを決めた。

立ち合い踏み込み良く、廻しを引くのも早く、その後の攻めも早かった。

相撲に厳しさが出てきており、さらには白鵬との星の差も1つになったため、自力優勝が可能となった。

千秋楽白鵬戦を前に星を落とさずいけるかどうか。

大関取りの朝乃山が先場所不覚を取った炎鵬相手に、怖がらず冷静に突き放していき圧倒した。

立ち合いで中に入られかけたが、うまく突き放してしっかり正面に置いて圧力をかけることが勝因だった。

明日、明後日と平幕戦が続き、その後白鵬鶴竜貴景勝という流れだろう。

何としても平幕戦は落とさず横綱戦を迎えたいところ。

御嶽海も遠藤を寄せ付けず勝ち越しを決めた。

遠藤の右張り差しに構わず前に出て、馬力、圧力で圧倒した。

土俵際もおっつけの巧さが光っていた。

御嶽海の終盤戦は皆平幕相手である。

碧山との割も組まれるだろうが、上位圏内にいる力士の意地を見せてほしいところ。

昨日も記載したが、貴景勝の相撲内容が崩壊している。

二の矢攻めがなく、腰が伸びきった状態で攻めているため、回り込まれてしまう。

勝ち越しすら危うい状況になってきたが、出場する以上大関としての責任を果たしてほしいところ。

横綱戦で一矢報いるかどうか。

明日の注目の取り組みは
白鵬北勝富士
この一番である。

正直7連敗で本日負け越しを喫したため、望み薄ではあるのだが、白鵬にとって北勝富士は楽な相手じゃない。

対戦成績以上に北勝富士に苦戦している印象を受ける。

白鵬は昨年初場所に10連勝の後3連敗を喫している。

本日敗れたことにより、白鵬の心中はどうかといったところである。

北勝富士としては負け越して気落ちしているだろうが、横綱戦ということで切り替えて臨めるかどうか。

展開次第では『まさか』が起こる可能性も秘めている。

百戦錬磨の白鵬のため、1敗くらい大したことはないとも言えるが、上記の通り近年の白鵬においては不安要素も多い。

明日から終盤戦へ突入する。
荒れる大阪場所。
まだ波乱は訪れるのか…