きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

185. 2020年春場所14日目を勝手に語る

2敗で両横綱が並び、横綱同士相星決戦という形で千秋楽を迎えることになった。

終盤戦へ突入し、荒れる展開もみられたが、さすがは横綱といったところか。

落ち着くべきところに落ち着いたという千秋楽の迎え方である。

そして朝乃山は横綱戦連敗で4敗目を喫し、来場所以降の大関昇進は絶望的と言っても過言でない成績となった。

昨日も記載したが、中には『11勝でも』という意見もあるが、横綱に勝てなかったことがやはり厳しいと言わざるを得ない。

本日の内容に目を向けると、朝乃山は立ち合い踏み込み良く、右を差して胸を合わせることに成功した。

しかし左上手には届かず、左おっつけで圧力をかけてジリジリと前に出た。

鶴竜が巻きかえてきた所勝負に出たが、右上手は1枚であったため力は半減し、投げの打ち合いも僅かに早く肘をついてしまった。

昨日の一方的な内容と比較し、本日は力を出し切ったと言えるだろう。

評価できる内容であるが、結果がついてこなかった。

場所後の昇進は不明だが、いずれにせよ明日勝たなければ全てが水の泡になる可能性も高い。

水の泡は言い過ぎかもしれないが、10勝で終了してしまっては来場所の水準がさらに厳しくなる可能性が高い。

とにかく白星で締めたいところ。

一方2敗を守った鶴竜は、6日目で2敗目を喫したときは苦しい展開になると予想されたが、何とか14日目終了して2敗で迎えることが出来た。

負けた相撲以外は良い相撲内容だったため、我慢して自分の相撲を貫いた結果とも言える。

明日も自分の相撲を取り切り、復活優勝なるか。

2敗同士の取り組みである白鵬ー碧山は、白鵬が冷静に捌いて2敗を守った。

碧山の立ち合いからの突っ張りも悪くなかったが、やはり碧山が白鵬に勝つ姿を全く想像できない通り、地力、経験全てにおいて差が大きすぎた。

白鵬は12日目の正代戦において醜態を晒したが、この2日間は第一人者としての存在感を見せつけている。

明日も第一人者としての意地を見せられるかどうか。

明日の注目は
白鵬鶴竜
横綱同士の相星決戦である。

そして
貴景勝ー朝乃山』
朝乃山にとって大関昇進へ一縷の望みを繋げるために重要な一番である。

まず相星決戦だが、過去の対戦成績は白鵬が圧倒的にリードしている。

同じ右四つ得意の力士であるが、右四つの完成度、地力の違いにより大きな差が生じている。

簡単に言えば胸を合わせれば白鵬有利、前ミツ引いて食い下がるもしくはもろ差しで鶴竜有利。

巻きかえの応酬になるかもしれないが、その流れで左四つになったとしても、どちらかと言えば白鵬有利と言える。

鶴竜の場合、上手を引いても白鵬に切られる可能性が高いので、とにかく頭をつけて出し投げで崩したいところ。

ここまで14日間の相撲内容を考慮するならば、私は『鶴竜有利』だと考えている。

この両者の相星決戦は初めてのため、とても興味深い。

正直言い方は悪いが、モンゴル人同士の1差対決もしくは片方が優勝圏外となっている一番は盛り上がりに欠ける。

なぜなら『結果が見えている』からである。

立ち合いから四つに組み、巻きかえの応酬から最後は優勝に絡んでいた方が勝利する。

熱戦に見えても緊張感はなかった。

しかし相星決戦となれば、間違いなくお互い全力を尽くすだろう。

もしかしたら呆気ない幕切れになる可能性だってある。

期待していた一番が必ずしも熱戦になるとは限らない。

仮にそうなったとしても、無観客開催となった春場所を支えてくれた両横綱には本当に感謝である。

その中、千秋楽に相応しい熱戦になってくれたらそれだけで満足である。

はてさてどうなるか…

そして朝乃山だが、千秋楽の相手は番付通り大関貴景勝となった。

精神論はあまり好まないが、それでもこの一番は『勝ちたいという気持ちが強い方が勝つ』と思う。

両者ともに負けられない一番である。

上記の通り、朝乃山は両横綱に敗れ、私個人としては大関昇進が絶望的になったと思っている。

しかし来場所に繋げるためには、自身より格上の力士を最低でも1人は倒しておきたい。

初優勝を果たした昨年の夏場所から朝乃山は確実に力をつけ、成績は安定しており、間違いなく大関としての力量が備わっていると思う。

だからこそ終盤戦3連敗で終わるわけにはいかない。

一方貴景勝大関としての意地があり、負け越すわけにはいかない。

そもそも近年の若手台頭の中、出世頭となったのが貴景勝である。

注目の若手力士の中で誰よりも若く、誰よりも早く出世したため、出世争いのライバルに負けるわけにはいかないだろう。

貴景勝の信念(押し)が勝るのか。
それとも朝乃山の信念(右四つ)が勝るのか。

最後に三賞予想だが
・敢闘賞:朝乃山(条件)、御嶽海(条件)、碧山
・殊勲賞:阿武咲(条件)
・技能賞:隆の勝
このように予想する。

碧山は下位で優勝争いを引っ張った功績から無条件と予想。

朝乃山、御嶽海に関して言えば『実力者だからこの成績は当然』という考え方から、条件付きでももしかしたら無しになる可能性もある。

殊勲賞は白鵬を下した正代、阿武咲が候補に挙がるだろうが、白鵬独走になりそうな展開から初黒星をつけた衝撃が強かったという点で阿武咲が受賞と予想。

しかしこの受賞も『白鵬が優勝した場合』という条件付きだろう。

三賞のゆくえも気になるところである。