きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

181. 2020年春場所11日目を勝手に語る

無観客開催の春場所も本日より終盤戦へ突入した。

1敗、2敗力士が皆揃って白星を積み重ねた。

まず昨日初黒星を喫した第一人者 白鵬は、しぶとい北勝富士相手に圧巻の内容だった。

昨年初場所の10連勝のあと3連敗の例もあるため、負けた翌日に過去苦戦している相手ということで注目していたが杞憂だった。

さすがは大横綱といったところか。
見事な修正である。

立ち合い踏み込み鋭く、右差し狙いだったが、踏み込みと圧力だけで北勝富士を寄せ付けなかった。

北勝富士が左おっつけにいったがお構いなしだった。

白鵬としては絶対に連敗しないという気迫を感じた。

終盤戦へ突入し、加速をつける内容だった。

もう一人の横綱鶴竜は正代を寄せ付けず2敗を死守。

立ち合いの踏み込みも良く、その後の突っ張りも威力十分だった。

何度か記載しているが、ここ数日の内容は厳しさを増しており、悪手を見せる気配が全く感じられない。

この流れを保ち、千秋楽白鵬との直接対決を迎えられるかどうか。

大関取りの朝乃山は竜電相手に完勝。

5連勝中の相手ということもあり、自信を持って相撲を取っていた様子である。

竜電も工夫を凝らし、突っ張っていったが、朝乃山は下がることなく逆に突っ張り返し、もろ差しを果たした。

割の変更がない限り、明日で平幕戦が終了する。

明日もしっかり白星を積み重ねてほしいところ。

御嶽海は大栄翔相手に土俵際の逆転で辛勝。

御嶽海が下から押し上げて馬力で圧倒すると予想していたが、その逆の展開となり、大栄翔の喉輪、おっつけがハマる形となった。

土俵際で大栄翔の脇が開いたため、うまく掬うことが出来た。

御嶽海としては今場所初めての辛勝となったが、こういう一番をモノにするというのは大きいことである。

終盤戦以降も続く平幕との対戦を全勝でいけるかどうか。

平幕1敗の碧山は持ち味を発揮して二桁の星を挙げた。

ここまで自分の相撲を取りきっている印象だが、それと同時に『下位だから通用している』という印象も受ける。

何日か前にも記載したが、3年前に13勝を果たしたときも千秋楽以外は平幕との対戦のみだった。

だからこそ優勝争いを考えたとき、明日の御嶽海戦からが本番と言えるのではないだろうか。

真価が問われるのは明日以降である。

隆の勝も右差しから圧力をかける良い内容で完勝。

右差し速攻の相撲が確立されつつあり、これが終盤戦に突入しても貫けるかどうか。

世代交代はまだ見えないが、若手力士の台頭が著しいため、隆の勝も今場所をきっかけに化けることが出来るかどうか。

さらに平幕下位に目を向けると、栃煌山が11日目で初日を挙げた。

今場所はとにかく内容が崩壊しており、本日も内容は良くないが何とか白星を掴んだ。

とりあえず初白星を掴んだこと自体が何よりだろう。

一方敗れた玉鷲も今場所は精彩を欠いている。

上位で活躍していた力士が上位圏外で苦戦している姿を見ると、横綱はともかくとして世代交代は進んでいる印象を受ける。

明日の注目の取り組みは
『朝乃山ー隆の勝』
『御嶽海ー碧山』
優勝争いにも大きく関与するこの2番である。

上記の通り、朝乃山は割の変更がない限り、今場所最後の平幕戦である。

大関昇進のためには、とにかく格下に対して落とすわけにはいかない。

右差し速攻が持ち味の相手であるため、比較的右四つに組みやすいかもしれないが、相手は元々押し相撲なため、後手に回って流れの中で右差しから攻められると苦し紛れ苦しくなるだろう。

立ち合いしっかり踏み込み、相手の動きを止めることが重要だろう。

地力では朝乃山の方が数段上だ。

しかし隆の勝も相撲内容が確立されつつあり、勢いもある。

一発を食らう可能性はあるため、気を引き締めて臨んでほしいところ。

御嶽海ー碧山は1敗、2敗同士の対戦だが、順当にいけば御嶽海に軍配が上がるだろう。

御嶽海としては碧山の突っ張りを下から跳ね上げ、はず押しで一気に攻めていきたいところだろう。

御嶽海ならばその技量、力量が備わっている。

しかし今場所の碧山は好調であり、足も良く出ている。

御嶽海は突っ張りをまともに受けたら苦しくなるだろうし、また一気に行きすぎると叩きの餌食になる可能性も高い。

そこらへんの調節が難しいところだが、とにかく恐れず踏み込むことだろう。

朝乃山、御嶽海ともに上位総当たりの意地を見せてほしいところである。

そして明日の白鵬の対戦相手は正代となったため、番付通りの割となりそうである。

優勝争い圏内の上位陣は白鵬鶴竜、朝乃山、御嶽海だが、御嶽海以外の3人は13日目以降総当たりとなる。

割を崩すとしたら調子の上がらない貴景勝である。

仮にこのまま碧山が単独首位に立つようなことになれば、さすがに割崩しを行うと思うが、下手すれば碧山は大関以上との割を組まれずに千秋楽を迎える可能性もある。

三役に絞っても正代、遠藤、北勝富士といるが、この3名は優勝争いと無縁である。

平幕同士の割のためいつでも良いという考えを持っているのかもしれないが、そもそもまだ隆の勝と碧山の割が組まれていないのも気掛かりである。

毎場所批判の多い取り組み編成だが(特に私は毎場所のように記載している)、ファンを納得させる編成をしていただきたいところである。