大相撲秋場所も本日より後半戦へ突入。
まず本日の取り組みで熱戦だったのは『阿炎ー朝乃山』。
阿炎も腕を良く伸ばし突き放していったが、朝乃山が我慢して相撲を取った。
阿炎は途中朝乃山の後ろに付きそうになったが、攻めきる事が出来なかった。
朝乃山はこれで三役以上との対戦を終えて7勝2敗とした。
ほぼ完璧な内容、成績と言えるだろう。
今場所の朝乃山は優勝した場所よりも確実に力強さを増しており、しっかり地力が付いている。
残りの対戦は皆平幕であるため、単純に考えると一番有利と言える。
鬼門は玉鷲だろうか。
同格相手に勝ちきれるかどうか。
大関復帰を狙う貴景勝は玉鷲に相撲を取らせず、逆に自分の相撲を取り切って完勝した。
玉鷲も突き放そうとするが、貴景勝が下から持ち上げるように攻めていき、玉鷲は腕を伸ばす事が出来なかった。
貴景勝は昨日の一番をきっかけに再度乗ってきた様子である。
残り6日間で3勝。
嫌でも星勘定したくなるだろう。
無心で自分の相撲を取り続けてほしいところ。
スタミナ面も心配されるが、ここまできたら気力しかないだろう。
昨日敗れて2敗に後退した御嶽海は、友風を降して連敗を回避。
友風にやや攻め込まれ、少し引く場面も見られたが、最後は慌てずに攻めきった。
叩きに気を付ければ大丈夫という気持ちはあったのだろう。
優勝争いを考慮した場合、2敗は死守したいところだ。
遠藤が栃ノ心に敗れ3敗へ後退。
過去の合い口、今場所の状態を加味すると、遠藤にとっては相手が番付上位であっても少々もったいない一番に感じた。
立ち合い変化のような内容だが、遠藤レベルの力士ならばあの変化にはついていってほしかった。
一方角番の栃ノ心は今場所初の連勝。
相変わらず中身のない内容だが、本日の変化を見るとまだ勝利に対する意欲は感じられた。
まだ黒星先行で苦しいことに変わりはないが、後半戦巻き返しなるか。
もう一人の角番豪栄道が正代を一蹴して6勝目。
勝っている相撲だけ見ると、今場所一番強いのではないかと思わせるくらいだが、続かないのが豪栄道という力士だ。
とはいえ全勝も消えたため、勝ち続けていけば、まだ優勝の可能性も十分残されている。
まずは角番脱出に向けてあと2勝である。
全勝の隠岐の海が初黒星。
今場所の相撲内容から考えると、やけに脆く感じる内容だった。
まぁここまでが出来すぎだったと言えばそれまでだが。
明生は琴奨菊を降して1敗を守り、勝ち越しを決めた。
立ち合いしっかり踏み込み、右前ミツも良いところを引いていた。
最後は左からのすくい投げだったが、もっと力がついていけば上手からの攻めが主体となってくるだろう。
それでもやはり力は着実についている印象である。
明日の注目は1敗、2敗力士の取り組み全般であるが、正直10日目の割の編成はあまり納得いっていない。
1敗隠岐の海の対戦相手は佐田の海であるが、ここにきて黒星先行の力士と当てるのか。
上位陣の2敗である御嶽海、貴景勝は2大関との対戦を残しているため、確実にここで2枠取られてしまう。
逆に言えば豪栄道に至っては栃ノ心、御嶽海、貴景勝と当たるため3枠は取られる。
また終盤戦に詰め込むような真似をすると、後に困る展開になる可能性も高い。
『隠岐の海ー明生』の割も組まれていないし、この両者は現在3敗である松鳳山、剣翔との対戦も組まれていない。
明日もこの辺りと割を組めば良いと思うのだが…
