きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

63. 2019年夏場所11日目を勝手に語る

終盤戦へ突入した夏場所は、上位壊滅という波乱が起きた。

栃ノ心も敗れ、平幕の朝乃山が単独トップに立ち、場所の展開も大きく動いた結果となった。

まず鶴竜だが、よりにもよってここで悪手が顔を覗かせるのか。

立ち合いの踏み込みは良かった。
むしろ妙義龍に引かせたくらいだ。

しかし妙義龍が2本覗きそうになるとすぐに悪手が出現してしまった。

初黒星の玉鷲戦は決して悪い内容ではなかったが、本日は決して調子の上がらない相手にあまりにも酷すぎる内容。

明日以降に支障を来すレベルである。

昨年度初場所、完璧な相撲で初日から10連勝としながら、悪手が出現してその後4連敗とした経験がある。

果たして修正できるかどうか。

大関復帰を決めたい栃ノ心は、完全に復帰を意識して固くなった様子だった。

立ち合い上体だけで突っ込み、足がついていかなかった。

大関復帰を早く決めたいところで黒星。

まだ1横綱2大関との対戦を残している。

明日の明生戦が平幕戦最後となるが、負けられない気持ちがより一層強くなるだろう。

昨日までの相撲内容ならば、問題ないと思うが、明日以降にどのような影響を及ぼすだろうか。

そして単独トップに立った朝乃山は完璧な内容だった。

立ち合い踏み込み、圧力をかけて得意の右四つに組み止めた。

とにかく今場所は廻しに拘らず、攻める気持ちが強い。

しかも腰を落として詰めもしっかりしている。

そして本日はこの一番を皮切りに腹立たしい出来事が続いた。

1つは『物言い』に関してである。

まず『朝乃山ー佐田の海』において、物言いがついたこと自体に不服はない。

現に朝乃山の爪先が先に土俵を割っている可能性もあったからだ。

VTRで確認したところ、視聴者のほとんどが朝乃山の足は残っていることを確認し、『確認の物言いなんだ』と認識した人が多いと思う。

しかし審判部の協議は予想以上に長考した。

そして長考した結果、説明はめちゃめちゃで伝わりにくく、何とも後味の悪い結末となった。

さらに問題はこのあとである。

『阿武咲ー宝富士』
隠岐の海ー大栄道』
この2番において物言いをつけなかったことである。

なぜ朝乃山に関しては無駄な長考までしたのに、上記2番のような本当に際どい取り組みに対して確認の物言いをつけないことに対して不可解極まりない。

この2番に関して疑問を抱いている人は多いと思う。

確かにやたらと無駄に物言いをつけるのは進行の妨げにもなるだろうから控えなければならないだろうが、際どい取り組みに関しては積極的に物言いをつけるべきだと思う。

そしてもう一つ腹立たしい出来事は、昨日も少し触れているが『取り組み編成』に関してである。

明日の鶴竜の対戦相手は竜電、栃ノ心の対戦相手は明生となった。

これにより事実上、朝乃山がこの両力士と割が組まれることはなくなった。

本日で朝乃山が単独トップに立ち、このまま独走すれば私の嫌いな『インチキ優勝』となる。

始めに断っておくが、朝乃山に優勝してほしくないわけではなく、あくまで『上位と割の組まれていない力士の優勝』が嫌いなのである。

相撲ファンの間でこの考えを持っている人は多いと思う。

ファンを納得させる取り組み編成が必要なのである。

直近で言えば、先場所の逸ノ城である。

ちなみに明日の朝乃山の対戦相手は玉鷲である。

今場所の玉鷲は、上位圏内でここまで6勝4敗であり、横綱に唯一土をつけている存在である(割が決まる時間帯はまだ本日の結果は出ていない)。

そのため好調の平幕朝乃山と玉鷲の割が組まれること自体に大きな問題はない。

問題はこの割に関しては『今組むべきではない』ということである。

言い換えれば、今場所の玉鷲は上位圏内でそれなりの成績を残しているとはいえ、優勝争いとは無縁であるため、こういう割は千秋楽付近でも十分に間に合うのである。

上記の通り、鶴竜栃ノ心は明日の対戦相手が確定した時点で、事実上残り3日間の対戦相手も決定してしまった。

朝乃山が両力士と対戦するには確実に『割り崩し』を行わなければならない。

そもそも極論、本日の朝乃山の対戦相手が佐田の海の時点でおかしな話である。

最悪下位の力士と当てるにしても、もっと成績優秀者は存在しただろう。

本日は『物言い』『取り組み編成』この2点に関して本当に腹立たしかった。

明日の注目は
玉鷲ー朝乃山』
栃ノ心ー明生』
鶴竜ー竜電』
優勝争いに関わる3番だろう。

注目度としては上から順である。

朝乃山は今場所初となる上位圏内力士との対戦である。

そもそも朝乃山は大器と言われながら、上位圏内で相撲を取った経験が少ない力士である。

玉鷲は好調の平幕下位の力士と割が組まれることの多い力士とも言え、その都度壁になることが多い。

朝乃山としては明日からが真価を問われる一番だと思う。

栃ノ心は上記の通り、昨日までの相撲を取ることが出来れば問題ないと思うが、上位戦の前に大関復帰を果たしたいなど余計なことが頭を過ると、本日のように上体だけで突っ込んでしまう可能性が高い。

明生もここ数場所で着実に力をつけている力士のため、油断ならない相手である。

栃ノ心としては、雑な攻めだけは絶対にやらず、もろ差しへの注意が必要である。

鶴竜は本日の内容だけで考えるならば、一番深刻と言っても過言ではない。

そして明日の対戦相手は、これまた着実に力をつけている竜電である。

竜電は本日も豪栄道相手に堂々たる相撲内容だった。

終盤戦へ突入して展開ががらりと変動した夏場所
明日以降も目が離せない。