きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

603. 2023年初場所7日目を勝手に語る

本日注目の割である『豊昇龍ー阿炎』。
この一番で豊昇龍が敗れた場合、まだ場所は半分以上残されているとはいえ、豊昇龍は優勝争いから脱落と言っても過言ではない。

逆に阿炎が敗れた場合、優勝争いのラインが下がることを意味する。

今後の場所の展開を占う意味でも重要な一番は豊昇龍に軍配が上がった。

豊昇龍としては4日目までの低く鋭い立ち合いではなかったが、阿炎の突っ張りをうまくあてがいながら出足を止める事に成功した。

最後は体を入れ替え食い付いて攻め切った。

豊昇龍としては初黒星を喫した翌日に警戒しすぎて消極的な相撲になり、ここを落とせば3連敗で優勝及び大関への足固めのためには厳しい展開に陥る事になっていたため、大きな白星となった。
それが今場所好調の阿炎が相手ならば尚更だ。

4日目までの相撲内容からすると本日の相撲もまだまだこんなものではないと思わせるものだが、連敗を止めてこの先に期待である。

一方阿炎が連敗となったが、昨日と同様に阿炎が悪いというよりは対戦相手が阿炎を警戒した結果といったところか。

相撲内容自体が悪いわけではなく、単純に相手の力が上回ったといったところか。
ましてやそれが大関、関脇と自分より上の番付なのだからそこまで気にすることではないか。

優勝争いという点では1差で追いかける展開だが、阿炎は明日の霧馬山戦で三役以上との対戦を終えるため、そういった意味では一番恐い存在かもしれない。

昨日苦手阿炎を下して引きずり下ろした貴景勝は翠富士との激しい相撲を制して1敗を守った。

先場所は立ち合い変化した翠富士だったが、本日は大関相手に怯まず、張り手を繰り出してきた。

貴景勝は小兵力士相手にうまく取る力士であるが、本日は翠富士の張り手に対して応戦するように大振りしていたため、冷静さを失っていた。

最後は翠富士に右を差されて絶体絶命だったが、執念の小手投げで仕留めた。

正直貴景勝が左からの大振りを見せるときはあまり良い結果にならない印象が強いが、こういった一番をモノにする辺り、今場所の貴景勝は波に乗っているということか。

昨日苦手に勝って引きずり下ろし、その翌日に負けてしまっては何の意味もないため、本日白星に結びつけたのは大きいだろう。

気迫十分と言えば聞こえは良いが、大振りは本日みたいに差される危険性が高いため注意が必要である。

平幕上位で1敗の大栄翔は完璧な相撲内容で1敗を守った。

役力士との対戦は3小結を残しているが、実力で言えば大栄翔の方が上と言っても過言ではない。

優勝を果たした2年前も7日目までに役力士との対戦を終えていたが、今場所もこのままいってしまうのではないのかと思わせる程勢いが増している印象を受ける。

昨日も記載したが、若隆景が心配である。
昨日は玉鷲相手に立ち合い変化で白星を掴んだが、それは自信の無さの表れだと感じていた。

本日も自信がないためか、攻め急いで叩きを食うという、若隆景らしくない相撲だった。

大関候補筆頭と言っても差し支えない存在だが、このままでは豊昇龍、阿炎にその立場を脅かされるかもしれない。

そして気になったのが御嶽海である。
今場所は初日、2日目と比較的良い相撲を取っていたが、ここまで3勝4敗である。

ここ数場所序盤戦が良くても崩れる傾向があるため、今場所もここまでそれに近い展開ではある。

現在の成績と相撲内容を見ていると、番付通りの相撲内容と結果に感じてしまう。

平幕上位の力士が良い相撲を取って役力士を脅かすが、成績がいまいち伸びてこないという光景はいつの場所でも見受けられる。

今場所の御嶽海もその類いであり、番付通りの相撲しか取ることが出来ていない。

強いときの御嶽海は誰もが知っている。
それと同時に弱いときの御嶽海も誰もが知っている。

しかし今場所はそのどちらにも当てはまらず、単純に力負けしている印象である。

正代もそうだが、ちょうど1年前にこの姿は思い浮かばなかったため、この両者の衰えが寂しく思える。

明日の注目の割は
『霧馬山ー阿炎』
この一番である。

阿炎としては今場所最後の役力士との対戦だが、連敗がどのように影響するだろうか。

先程も記載したが、阿炎自身は決して悪い相撲を取っているわけではないが、それでも黒星が重なると心理面には影響を及ぼすのではないだろうか。

対戦相手の霧馬山も強敵であるため注意である。

明日で早くも中日折り返しだが、後半戦の大栄翔、阿炎の割がどのように組まれていくか気になるところである。

この両者の割に関しては千秋楽で良いと思う。

大栄翔はまだ3小結との割が残されているが、阿炎は明日で役力士との対戦が終了するため、早く当てすぎてもこの先の対戦相手が難しくなるだろう。

もちろん終盤戦以降、好調の平幕中位~下位の力士と割を組めば良いが、私個人としては番付が近いもの同士で千秋楽に対戦した方が良いと思っている。

この先大栄翔も阿炎もこのまま好調を維持する保証はない。
展開にもよるから難しいところだが、大栄翔と阿炎の割に関してはそんなに急ぐ必要はないだろう。

特に阿炎は上記の通り、明日で役力士との対戦が終了し、この先平幕としか対戦しないのだから。

602. 2023年初場所6日目を勝手に語る

中盤戦へ突入した大相撲初場所は突入して早々、全勝力士が全員敗れた。

本日注目の割である『貴景勝ー阿炎』は貴景勝大関の意地を見せた。

貴景勝としては全勝力士を引きずり下ろすチャンスだが、最も苦手な力士と言っても過言ではない阿炎が相手だった。

その阿炎相手に完璧な相撲を取って完勝した。

立ち合い恐れず当たっていき、左おっつけで阿炎の姿勢を崩し、その後土俵際の詰めも完璧だった。

苦手に勝って全勝力士を引きずり下ろすという最高の結果となった。

この一番だけで貴景勝が俄然有利な展開とまでは言えないが、気分が良いのは間違いないだろう。

一方阿炎はいつも通りもろ手突きで先手を取りたかっただろうが、貴景勝の左おっつけが強烈だった。

昨日の若隆景戦とは逆のような展開になってしまったが、阿炎自身の相撲内容が悪いというわけではないため、切り替えて明日以降臨んでほしいところである。

貴景勝とは異なり、苦手力士に苦杯を嘗めた豊昇龍。

今場所の豊昇龍は覚醒した。
4日目終了時点でそう感じた。

昨日敗れはしたが、今場所の相撲内容ならば苦手の翠富士相手とはいえ問題ないと思った。

そしてここで落としてはいけないと思っていた。

しかし攻めに精彩を欠き、痛手となる連敗。

立ち合いあっさりともろ差しを許し、その後腕を極めながら攻めるが、どこか迷いがあるように感じた。

もちろん翠富士の粘りも素晴らしいのだが、それ以上に豊昇龍がここをモノに出来なかったことが残念である。

初日からの4連勝は間違いなく豊昇龍に自信をもたらすものだっただろう。

それを無駄にしないためにも、気持ちを切り替え、そして4日目までの相撲を思い出してほしいところである。

1敗の大栄翔は霧馬山に完勝。
突っ張り合いになり、正直先場所までの両者の対戦ならば突っ張り合いでも霧馬山が有利な展開になってもおかしくなかったが、今場所の大栄翔は違う。

自分の土俵である突っ張り合いで負けることはない。
腕も良く伸びており、気持ちも充実している様子である。

そして気掛かりなのが若隆景である。
本日は玉鷲相手に立ち合い変化で勝利したが、自信の無さの表れではないだろうか。

今場所の自分では玉鷲の当たりを止めることが出来ないと感じたのだろう。

この白星をきっかけに波に乗れば良いが、当たりの強い相手に逃げ続けるようならば今場所だけでなく、来場所以降も苦戦を強いられることになるのではないだろうか。

そして本日、ある意味最も注目の『朝乃山ー狼雅』の十両の取り組みは朝乃山に軍配が上がった。

朝乃山側から見たら若手を退けさすがと言えばさすがなのだが、正直成長はないと感じる一番でもあった。

そして昨日も記載したが、右四つの巧さで言えば狼雅も負けておらず、むしろ狼雅の方が伸び代は感じる一番だった。

やはり朝乃山は上手の取り方が甘い。
朝乃山が大関昇進を果たす頃から言っているが、右四つの完成度で言えば照ノ富士には遠く及ばない。

そして本日の相撲を見ても狼雅の方が上手の取り方は巧かった。

右四つにさえ組めば大丈夫という気持ちはあったのかもしれないが、正直本日の相撲を見ると成長は感じないし、近いうちすぐに幕内上位に戻るだろうが、そこで負け越す可能性も十分あるのではないかと感じた。

勝っても厳しいことを言いたくなるのは期待の裏返しとも言えるのだが、正直このままではいずれ壁に当たると思う。

明日の注目の割は
『豊昇龍ー阿炎』
この一番である。

今場所の優勝争いのラインに影響を及ぼす一番になるか。

豊昇龍としては優勝を考えるならば絶対に負けることは出来ない。
まだ場所は半分以上残されているとはいえ、ここで3連敗は大関の足固めを考えても絶対に避けなければならない。

連敗により相撲内容が崩壊するのではないかという懸念がある。

一方阿炎としては本日敗れたとはいえ、のびのびと相撲を取ることが出来るタイプだと思っているがはてさて。

全勝力士が消滅し、そして豊昇龍の連敗。
貴景勝に追い風が吹いているようにも感じるが、如何せん中盤戦が始まったばかりのため何とも言い難い。

覚醒したと思った豊昇龍が連敗しているように、本日完勝した貴景勝、大栄翔が明日黒星を喫する可能性も十分考えられる。

好調力士でもこのまま全勝でいけるような力士は想像しづらい。

はてさてどうなるか…

601. 2023年初場所5日目を勝手に語る

昨日完全に覚醒したと確信した豊昇龍に土。

本日も立ち合いの踏み込み良く、先手で攻め込んだが大栄翔も今場所は好調だった。

豊昇龍としては結果的に廻しを引けなかったため、大栄翔を完全に止めることが出来なかったことが敗因だろう。

覚醒したとはいえまだ番付は関脇だ。
全て勝つだけの力量はさすがにない。
それが出来るのは横綱だ。

序盤戦4勝1敗は上々だろう。
そして敗れた翌日が注目である。
ここで崩れるようならばただの勢いに過ぎない。

ここはしっかり勝ち切る相撲を取ってほしい。
過去合い口の悪い翠富士だとしてもここはモノにしてほしいところである。

一方大栄翔は豊昇龍に先手を取られたが、引かずに我慢して突き放したことが勝因だろう。

今場所は負けた貴景勝戦も含め内容が良い。
まだ序盤戦だが優勝候補と呼んでも良い存在だろう。

如何せん初優勝を果たしたのが2年前の初場所であるため、期待するファンも多いのではないだろうか。

豊昇龍が敗れたことにより、役力士で全勝が消滅。

大関貴景勝としては豊昇龍が敗れた後に土俵へ上がっているため、少しは意識する部分もあったか。

それが立ち合い中々合わないことに繋がったがどうか不明だが、動揺は全くなかった。

今場所好調の玉鷲貴景勝本来の相撲内容で圧倒した。

立ち合いの当たり、その後下から押し上げる完璧な内容だった。

昨年は序盤戦4勝1敗としたのは1場所しかなかったため、番付としては当然と言えば当然かもしれないが、とにもかくにも及第点だろう。

ここ数日は相撲内容も充実しているため、このまま白星を積み重ねていけるかどうか。

平幕上位で好調阿炎は若隆景を圧倒して初日から5連勝。

立ち合い右からの突きで勝負ありといったところである。

先場所は平幕中位で優勝を果たしたが、今場所はここまで2関脇3小結を相手に全勝であるため、先場所以上に充実しているのではないだろうか。

ここ数日は強さも見せているため、この先も楽しみである。

一方若隆景が連敗で序盤戦黒星先行。
大栄翔、阿炎と今場所好調の平幕力士相手に不覚を取ったが、こういうところをモノに出来ないと二桁及び上の番付は見えてこないだろう。

勝っている相撲は良い相撲だが、負けている相撲がいつも以上に軽く感じる。

平幕下位の方で碧山と琴勝峰が全勝とした。

碧山は番付を落としたら1年に1場所くらいのペースで大勝することがあるので、今場所がその場所となるか。

ある程度の大勝は予想出来ても優勝争いという点では予想しづらいか。

琴勝峰は今場所攻めの姿勢が見受けられる。
本日も水戸龍の上手投げにうまく体を寄せることが出来た。

ここ数年は低迷しているが、今場所をきっかけにすることが出来るかどうか。

優勝争いという点では碧山以上に予想しづらいが、序盤戦の勢いを保っていきたいところだろう。

巷ではダークホースの扱いを受けている阿武咲が初黒星。

私は好調力士や平幕上位と割を組まれた時どうなるかと考えていたが、組まれる前に1敗を喫した。

黒星を喫すること自体は仕方ないと言えば仕方ないが、今場所の内容からすると竜電に掴まって敗れるとは思わなかった。

この力士はややツラ相撲の印象を受けるため、本日の黒星が尾を引かなければ良いが。

明日の注目の割は
貴景勝ー阿炎』
『豊昇龍ー翠富士』
この2番である。

貴景勝としては全勝力士を引きずり下ろすチャンスだが、相手は貴景勝が最も苦手な力士と言っても過言ではない阿炎である。

阿炎の方が腕が長いため、当たりを止められることが大半である。
そして立ち合い工夫しても変化気味に上手を引かれて投げられたこともある。

先場所も決定戦でも一方的に敗れているため、どのように当たっていくのか。

貴景勝としては中盤戦へ突入して早々に星2つ差は避けたいところである。

豊昇龍は最初の方にも記載したが、敗れた翌日が重要である。

その相手が苦手の翠富士いえど、大関を目指すならば負けてはならない。

十両の土俵に目を向けると、明日は『朝乃山ー狼雅』の全勝対決の割が組まれている。

元々私は狼雅に期待を寄せているのだが、今場所は立ち合い左前ミツを引くのが早い。

明日の勝敗に関わらず『現状どちらが強いか?』と問われたら朝乃山と回答するが、正直右四つの旨さに関しては狼雅も負けていないと思う。

ある意味では明日最も注目する一番かもしれないがはてさて。

本日序盤戦が終了し、明日から中盤戦へ突入する。

上位圏内では貴景勝、豊昇龍、阿炎、大栄翔の存在が光るが、まだ先は長いためこの先どうなるか。

この4名が引っ張る形となるか、それともダークホースが出てくるか。

600. 2023年初場所4日目を勝手に語る

覚醒したと言って良いのではないだろうか。

豊昇龍が強い。
先場所まではこれといった強さを感じさせなかったが、今場所は間違いなく強い。

昨日私は豊昇龍が本気で大関を目指すならば、相手が2回優勝を果たしている実力者といえど負けてはいけないと記載した。

好調の玉鷲相手だったが、本日も踏み込み良く、玉鷲のいなしに崩れることなく、前ミツを引き付けて圧倒した。

昨日も記載したが、今場所の白星は先場所までの白星の価値とは異なる。

相撲内容が確立された中の白星であり、そして強さも見せている。

まだ4日目とはいえ、この先豊昇龍中心の場所になっていくだろう。

同じく初日から4連勝の阿炎も自分の相撲を取り切っている印象である。

今場所は攻め込まれていても安易に引く場面がなく、我慢して相撲を取ることが出来ている。

先場所優勝の勢いを今場所も持続させているか。

番付こそ平幕だが、実力は若隆景、豊昇龍と同格と言っても過言ではないため、この先の活躍に期待である。

大関貴景勝は御嶽海を圧倒した。

今場所決して悪くはない御嶽海相手だったが、ここ数場所の両者の成績が反映される結果になったと言えるか。

貴景勝としては豊昇龍が良いだけにとにもかくにも食らい付いていくしかないだろう。

関脇若隆景が大栄翔に完敗。
今場所の大栄翔は突っ張りの回転も良く好調であり、優勝経験者でもあるため、実力者であることは誰もが認めるが、関脇での勝ち越し経験がない。

そういった意味では若隆景の方が大関に近い存在であり、現在の番付通り若隆景が格上となるが、どうにも若隆景はこういったところで勝ち切ることが出来ない。

今場所も序盤戦で2敗を喫してしまったが、私個人としては豊昇龍が好調であるためしっかり1差で追いかけてほしかったし、序盤戦1敗で乗り切ってほしいという思いが強かったため残念である。

その他関脇で高安が初白星。
本日は高安がどうというよりも翔猿が一人相撲を取って自滅した印象である。

高安としては今場所中々力を発揮できず、この先も苦戦を強いられる可能性は高いが、この白星をきっかけにすることが出来るかどうか。

小結同士の割が2番組まれたが、霧馬山はやはり4小結の中でも別格と言えるか。

廻しを引いての強さは光るものがあり、番付運悪く小結に留まっているだけであるため、霧馬山自身としては狙うは二桁といったところか。

若元春が新三役として初白星を挙げた。

取り直し前の一番は、もはや若元春の代名詞にもなりつつあるうっちゃりを見せた。

結果取り直しになったが、左四つに組んでのしぶとさは光るものがある。

4連敗の明生、琴ノ若
明生は立ち合いも悪くなく、その後の流れも悪くないように感じる。

対戦相手も実力が拮抗しているため、ちょっとしたことなのだろうが、どこかできっかけを掴みたいところである。

琴ノ若は今場所持ち前の粘りが影を潜めているような印象を受ける。

身体は大きいが、四つに組んでも絶対的な強さがないことが課題か。

豊昇龍戦にしろ霧馬山戦にしろ胸を合わせて堂々と相撲を取れば良いと思うが、中々うまくいかない様子である。
廻しを引き付ける力強い相撲を覚えたら良いのだが、今場所は壁に当たっているか。

平幕中位に目を向けると、阿武咲の相撲が良い。

この力士の場合、この辺りの番付で前半調子良く、後半好調力士や平幕上位と割を組まれて10勝程度に落ち着くといった印象も強い。

そのためこのまま白星を積み重ねていき、その後好調力士や平幕上位と割を組まれた時が注目である。

明日の注目の割は
『豊昇龍ー大栄翔』
この一番である。

覚醒している豊昇龍だが、ここまでの相撲内容ならば、中に入って速攻で圧倒できると思うが、大栄翔には一発があるため油断できない。

また今場所の大栄翔は突っ張りの腕の回転が良いため、豊昇龍としてはまともに突っ張りを受けたくないところである。

明日で序盤戦が終了するが、ここまでの相撲内容を考慮すれば豊昇龍が中心の場所になっていくだろう。

豊昇龍がどこで敗れるのか。
どのように敗れるのか。
敗れた翌日どうなるのか。

こんなところに注目するが、貴景勝大関の意地を見せて食らい付いていってほしいところである。

599. 2023年初場所3日目を勝手に語る

『豊昇龍がいよいよ覚醒か?』
そう思わせる3日目の相撲内容。

本日注目の割である『豊昇龍ー御嶽海』。

豊昇龍のここまで2日間の内容は立ち合いの鋭さが目立っていた。

御嶽海もこの2日間は前に出る圧力が冴えており、昨日は若隆景を圧倒している。

そのため今場所を占う意味でも楽しみな一番だったが、豊昇龍が御嶽海を意に介さずといったところか。

立ち合い低く鋭く踏み込み、前頭ミツを取り引き付けて完勝。

私は常々豊昇龍に対して『型がない』『これといった強さがない』と記載し続けていた。

しかし今場所は私自身豊昇龍に求めていたものが存分に発揮されている。

まだ3日間のため、極論言えばこの先3勝12敗で終える可能性もゼロではない。

しかしこれまでの白星とは明らかに意味合いが異なる。
先場所の11勝よりも価値があるのではないかとすら思わせる程の素晴らしい相撲内容である。

豊昇龍の相撲内容が確立されつつある。
3日目にして早くも注目するべきは豊昇龍のみになってしまうか。

敗れた御嶽海は豊昇龍が完璧な相撲を取ったことは間違いないが、受けに回ったときの脆さは変わらずといったところか。

ここ数場所そうだが、攻めているときは強いが守りに入ると、いや守ることすら出来ずに敗れる事が多い。

このまま崩れてしまえば結局ここ4場所と何ら変わらないためこの先どうなるか。

貴景勝、若隆景が連敗を免れた。

貴景勝はこのところ7連勝中の大栄翔とはいえ、この2日間大栄翔の突き押しも冴えている。

激しい突っ張り合いになり、貴景勝は土俵際まで押し込まれたが、何とか逆転の突き落としを決めた。

押し込まれる展開になったが、貴景勝としては安易に引かず、しっかり突き押しに応戦して我慢できたことが勝因だろう。

序盤で連敗だけは避けたかったため、良い白星だったのではないだろうか。

若隆景もうるさい翔猿相手だったが、右四つに組み止めることに成功した。

出し投げで崩す辺りはさすがといったところか。
敗れた翌日に完勝出来たことは大きい。

その他役力士で白星先行は霧馬山。

左四つに組むと力を発揮する若元春相手に突っ張りで主導権を握ることが出来た。

先場所も記載したが、ここ最近の霧馬山は突っ張りの威力があり、しっかり武器として使うことが出来ている。

初日は攻め急ぐ場面があったが、この2日間は完勝と言えるだろう。

大関復帰を狙う正代が3日目で初日を挙げた。

苦手の琴ノ若であり、本日も立ち合い踏み込めてはいなかったが、体を入れかえて反撃することが出来た。

正直内容はパッとしないが、この力士は1つの白星をきっかけに化ける可能性があるためこの先どうなるか。

一方新三役の琴ノ若が3連敗。
この3日間攻める場面はあるが、腰高の印象を受ける。

ややばたついている印象も見受けられるため、落ち着いて相撲を取ることが重要になってくるか。
まぁ新三役の緊張もあるだろうが。

気掛かりなのが高安である。
本日は立ち合い張り差しを選択したが、どうにも腰が軽い様子である。

玉鷲に起こされて呆気なく押し出されてしまった。
怪我による影響なのか不明だが、このまま修正困難となればずるずるいってしまう可能性が高い。

一方2場所前の覇者玉鷲は元気いっぱいである。

昨年の玉鷲は序盤戦好調で中盤戦以降崩れるというパターンが多く見受けられたが、秋場所は優勝にまで上り詰めた。

実力者であることは誰もが認識しているため、この先も楽しみである。

そして先場所の覇者阿炎も動き良く3連勝。

明生相手に右腕を手繰られたが、慌てることなく反撃することが出来た。

圧倒する相撲内容ではないものの、優勝した翌場所でも気負いなく挑むことが出来ている。

3日間対戦相手はいずれも小結であり、やはり実力では阿炎の方が上といったところか。

明日の注目の割は
『豊昇龍ー玉鷲
この一番である。

相撲内容も伴った全勝同士対戦である。

この3日間の相撲内容で考慮するならば、豊昇龍が立ち合い低く鋭く踏み込み圧倒するというイメージが浮かぶ。

冒頭の方でも記載したが、それだけ今場所の豊昇龍は強さが目立っている。

逆にここで玉鷲が勝つようならば、またまた玉鷲に期待が寄せられ、そして混沌とする展開に陥る可能性もある。

豊昇龍は今場所大関への足固めの場所と言えるだろう。
本気で大関を目指すならば相手が2回優勝を果たしている実力者といえど、ここで落とすわけにはいかない。

3日目が終了したばかりでまだまだ先は長いが、それでもここで豊昇龍が負けるようならばここ数場所ように平幕力士が優勝を果たすお馴染みのパターンになる可能性も高いだろう。

もちろん貴景勝、若隆景もまだ1敗を喫しただけであるため、この先どうなるかわからない。
とはいえこのまま全勝でいくとは考えにくい。

関脇にかける期待としては大きいかもしれないが、豊昇龍は明日の玉鷲戦、ぜひとも白星を掴んでほしいところである(もちろん玉鷲に負けろと思っているわけではないのであしからず)。

598. 2023年初場所2日目を勝手に語る

初日順当な滑り出しでも2日目に躓いてしまう。

大相撲では毎場所見られる光景とも言えるが、今場所は貴景勝、若隆景がそれに該当するか。

元々貴景勝大関昇進以降、2日目と3日目の成績があまり良くないから意外でもないかもしれないが。

本日の貴景勝はとにかく『らしくない』の一言である。

貴景勝は小兵力士相手によく見ながら突き放していく相撲が得意な力士である。

しかし本日は慌てたように追いかけすぎていたため、足がばたついていた。

立ち合いやや動かれたことで慌ててしまったのか。
先場所も動かれていたし、うまく残していたように見えただけに残念な内容である。

久しぶりに初日白星とした若隆景は御嶽海の圧力に屈した。

御嶽海戦の負けパターンと言える内容だった。
左上手引いていたが深いし、とにかく御嶽海の圧力が強烈だった。

若隆景としては弱点を突かれたような内容であり、御嶽海としてはこれぞ若隆景の攻略法と言わんばかりの完璧な内容だった。

若隆景としては当然の事だが連敗だけは避けたいところである。
そして私の思いとしてはぜひとも序盤戦は4勝1敗で乗り越えてほしい。

一方御嶽海は平幕まで陥落し、失うものは何もないという良い意味で気持ちを切り替えることが出来ているか。

とはいえ昨日も記載したが、ここ数場所の御嶽海は序盤戦そこまで悪くなくても中盤戦以降は人が変わったように崩れているためどうなるか。

役力士で唯一初日から2連勝とした豊昇龍。

本日は決まり手こそ下手投げだが、立ち合いは昨日同様に低く鋭く、先手を取っていた。

攻め切る事はできなかったが、先手を取っていた分、琴ノ若に残されても余裕があっただろう。

これが一気に攻め切るくらい力がつけば上の番付もすぐに見えてくるか。

ここまで2日間の豊昇龍はとにかく立ち合いが良い。

残り2関脇は連敗スタート。

高安は霧馬山にかち上げをかわされ、その後も霧馬山に一方的に攻められて完敗。

かち上げが警戒されているし、ここまで2日間持ち前の粘り腰も影を潜めている。

怪我による影響なのか、単純に相手の力が上回っているのかは不明だが、かち上げ一本ではなく、修正が必要になってくるか。

特例復帰場所の正代は苦手大栄翔相手に何も出来ず完敗。

毎場所のリプレイを見せられているかのような内容だった。

『正代は気持ちの問題』と耳にすることが多いが、私は先場所も何度か記載しているが単純に力負けしている印象を受ける。

それが怪我による影響なのか稽古不足による問題なのか不明だが、今の正代は単純に衰退しているように感じる。

小結が霧馬山以外2連敗スタートであり、逆に平幕上位の阿炎、玉鷲辺りが連勝としており、やはり力量差は全くないことを感じさせる

むしろ阿炎に関しては先場所優勝だけではなく、昨年は三役で過ごした時間も長いため何ら不思議ではない。

本日の阿炎の相撲は突き切る事が出来ず、差される展開になったが、昨日同様身体は動いている様子である。

平幕中位の方に目を向けると、阿武咲が良い相撲を取っている。

まぁこの力士の場合、この辺りの地位ならばいつもこんな感じといったところか。

後半戦で力量のある力士と割を組まれ、そこで勝ち切る事が出来ないという印象が強い。

とはいえ本日上位の力量を持つ隆の勝相手に素晴らしい内容だった。

一方隆の勝はここ数場所平幕下位でも苦戦しており、中々復調の兆しが見えない。

早く調子を取り戻して上位での活躍を見たいのだが。

明日の注目の割は
『豊昇龍ー御嶽海』
この一番である。

御嶽海が不調の間、番付も逆転し、対戦成績も五分となっている(豊昇龍は1つ不戦勝あり)。

豊昇龍としてはここまで2日間の立ち合いを見せることが出来れば問題なく感じるが、如何せん御嶽海もここ2日間は良い相撲内容である。

豊昇龍も身体が大きいわけではないため、本日の若隆景のように圧力で圧倒される可能性もある。

豊昇龍としては立ち合いが重要になってくるだろう。

まだ2日目のためまだまだ先は長いが、役力士で勝ちっぱなしが早くも豊昇龍だけというのは今場所も荒れることを意味するだろう。
何なら役力士の過半数が白星なしという状況である。

上記の通りまだ2日目のため、今後どのように展開するだろうか。

貴景勝、若隆景としては連敗を避けたいところである。

597. 2023年初場所初日を勝手に語る

本日より初日を迎えた大相撲初場所

いつも通り好き勝手語っていくが、正直なところ本日が初日という実感があまり沸かない。

それは私自身がまだ休みボケから抜けきれていないことが影響しているのかどうかは不明だが、それでも始まればいつものように取り組みに目を向けている。

さっそく土俵に目を向けると、今場所唯一の上位と呼べる貴景勝は新小結若元春を下してまずまずのスタートを切った。

押し込む展開にはならなかったが、うまくいなして対処することができた。

ここ2年苦戦している初場所で初日白星としたが、如何せん貴景勝は2日目、3日目が鬼門であるためまだまだこれからだろう。

関脇~小結で白星を挙げたのは若隆景と豊昇龍の現状大関に近い2名のみだった。

若隆景は明生相手に完勝。
立ち合い当たり負けることなく、左四つに組んで休むことなく攻め切った。

左四つは明生の四つだが、先に上手を引いていたし、常時攻めていたため余裕があった。

久しぶりの初日白星となり、この流れで序盤戦乗り切ってほしいところである。

先場所三役で初めて二桁勝った豊昇龍は曲者の翔猿を速攻相撲で下した。

立ち合い張り差しを選択したが、とにかくスピードがあった。

以前から私は強さを感じさせないと記載していたが、本日のような速攻相撲が板につけば面白い存在になるだろう。

とはいえまだ初日のため、判断は難しいところである。

2場所連続で優勝争いしている高安は大栄翔の突きに一方的に下がって黒星。

大栄翔の相撲が素晴らしかったのはあるが、高安の立ち合いの威力が影を潜めていたようにも感じる。

日展望で高安のかち上げは間違いなく対戦相手からすると警戒、対策してくると記載したが、その通りになってしまったか。

本日の相撲を見ると大栄翔が対策したというわけでもないように見えるが、大栄翔が当たり負けなければ高安のかち上げも怖くないといったところか。

やや高安に活気なく感じたため、この先巻き返しに期待したい。

本日ある意味最も注目の一番である『正代ー御嶽海』は御嶽海に軍配が上がった。

終始御嶽海が圧力をかけており、正代は堪らず引いてしまった。

御嶽海としては良い内容だったが、特例復帰場所の正代にとっては初日から躓く展開となった。

特例復帰場所に関しては過去にも何度か記載しているが、2日目までに黒星を喫した力士で復帰した例はない。

そのため過去の事例からいけば正代は初日でアウトなわけだが、昨年2度も奇跡を起こしている力士なだけに何とも言い難いところはある。

勝った御嶽海にしてもここ2場所は序盤戦そこまで悪くなくても中盤戦以降は人が変わったように崩れているため何とも言い難い。

初日全滅した小結だが、霧馬山は踏み込み自体は悪くないと思う。

玉鷲相手に取り直し前、取り直し後と2回突き落とされてしまったが、やや攻め急いでしまったか。

立ち合いの踏み込み自体は良いので、あとは土俵際の詰めだろう。

新小結琴ノ若は先場所の覇者阿炎に敗れた。

現在の番付は琴ノ若の方が上だが、力はやはり阿炎の方が上といったところか。

阿炎のいなしについていくことができなかった。

阿炎としては先場所優勝した気負いはあまり感じさせなかった。

突き切る事はできなかったが、動きは良さそうである。

場所前展望にも記載した錦富士は、立ち合いの当たり良く、その後の攻めも良かったが勇み足による黒星となった。

霧馬山のところでも記載したが、踏み込み自体は良いので、今後土俵際に注意していくことだろう。

奮起してほしい『隆の勝ー遠藤』の一番は隆の勝に軍配が上がった。

隆の勝の圧力が勝った一番だが、どうもここ最近の遠藤は脆さを感じさせる。

元々馬力負けすることは度々見受けられる力士であったが、ここ数場所はより顕著になっているように感じる。

明日の注目の割は
『若隆景ー御嶽海』
この一番である。

ここ最近は連勝しているが、若隆景にとって合い口の悪い相手である。

序盤戦躓く事の多い若隆景にとっては嫌な相手になるかもしれない。

2関脇4小結が初日黒星という初日だったが、平幕上位との力量差はほとんどないため、そこまで驚きはない。

むしろその中でも大関貴景勝、現状大関に近い若隆景、豊昇龍が落とさなかったというところが注目なのかもしれない。

とはいえまだ初日だ。
昨年の初場所貴景勝は2日目に敗れた。
若隆景は序盤戦に弱い。
豊昇龍も本日のような相撲を続けられるかどうかわからない。

まだ場所は始まったばかりのため多くは語ることが出来ない。

序盤戦どのような展開になるだろうか。