きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

799. 2024年春場所11日目を勝手に語る

本日より終盤戦へ突入した春場所だが、平幕2名の勢いは大関でも止められず。

全勝:尊富士
2敗:大の里
豊昇龍、琴ノ若大関とは星の差3つ開いた。

まず『琴ノ若ー尊富士』の一番。
琴ノ若としては『尊富士の出足を止めることが出来るか?』という点が注目だった。

そして立ち合いで尊富士の当たり、出足を止めたかに見えた。
しかし動きまでを止めることは出来なかった。

尊富士は出足を止められても右に回り込み、その後右を差して一気に寄り切った。
琴ノ若の守りの体勢を作らせる前に攻め切ったことが勝因だろう。

それにしても尊富士の強さに私自身処理が追いついていない。
何となく勝っているのではなく、対戦相手がどんどん強くなろうが、自分の相撲を取り切って白星に繋げている。

新入幕だからデータが少ないといった有利な面もあるが、あくまで実力がなければ真正面から大関を倒すことなど出来ない。

現に先場所の大の里は役力士との対戦では跳ね返されているのだから。

これで大関を下して優勝争い俄然有利な展開となったが、この先も対戦相手は役力士が続くことになるだろう。

勢いはどこまで続くのか。
大鵬の11連勝は超えるのだろうか。

一方琴ノ若としては星の差を縮めるチャンスをふいにしてしまった。
中盤戦終了した時点で8勝2敗は新大関の場所としてはよくやっているだろう。

しかし本日敗れたことで『チャンスをふいにした』『大関としての責任を果たせなかった』という思いが強くなり過ぎて、今後の相撲に影響しないかどうか心配なところではある。

今場所だけに限らずこの先平幕下位の好調力士と終盤に割が組まれるといったケースは経験することになるだろう。

毎度敗れてしまえば『大関の責任』という問題が挙がるだろうが、まだ新大関のため切り替えてほしいところである。

先場所はしっかり大の里の壁として立ちはだかったため、実績は十分である。

本日は琴ノ若にとって屈辱的な敗戦になったと思うが、これを糧にしてほしいと思う。

そして『貴景勝ー大の里』の一番。
昨日も記載したが、貴景勝が大の里に勝てるイメージが沸かなかった。
そして思った通りの展開になってしまった。

貴景勝は立ち合い当たり負けしているし、下から押し込むことも出来なかった。
十八番の左突き落としにいく事も出来ず、まともに引くような展開となってしまった。

これで勝ち越しを目前にして連敗。
優勝争いからも完全に脱落してしまった。
優勝争いから脱落という点でも、平幕相手に壁として立ちはだかることが出来なかったという点でも悔しさだけが残る黒星となってしまったか。

とはいえまだ場所は残されているし、そもそもまだ角番脱出を果たしていない。
残り4日あるとはいえ対戦相手に楽な力士はいないし、貴景勝にとっては1日も気を緩められる日はないと言える。

とにもかくにも切り替えて角番脱出を果たしてほしいところである。

一方大の里としては自分の相撲を取り切って大関を圧倒した。
昨日悔しい黒星となったが、しっかり切り替えて臨むことが出来た様子である。

尊富士とは星の差2つで直接対決も終えており、さらに自身もこの先おそらく役力士との連戦が待ち構えているため、優勝という点では厳しいかもしれない。

しかし優勝云々よりも上位相手に力を出し切る事が出来るかどうか。
来場所以降を見据えた上でも残り4日間重要になってくるだろう。

3敗でギリギリ踏み止まっている大関豊昇龍は大栄翔を下して勝ち越しを決めた。

引いてしまって墓穴を掘ったかに見えたが、大栄翔も好調とは言い難いためもたついており、最後は突き落としで決めた。

盤石とは言い難いが、明日尊富士との直接対決が組まれているため、3敗でギリギリ踏み止まっていることが大きい。

優勝争いという点ではかなり厳しい状況だが、豊昇龍としては全て勝つ気持ちでいくしかないだろう。

大関霧島が若元春に敗れて負け越しが決まった。
序盤戦の黒星はまだ噛み合っていないで片付けられるものだと思っていたが、本日の相撲を見るとまるで力が出ていない。

足腰の良い力士があっさり土俵を割る姿を見ると寂しいものがある。

腕にテーピングは巻いているが、原因はそれだけではなく、精神面が大きいように思えてしまう。

極論大関の負け越しは0勝でも7勝でも変化はない。
しかし立場を考えると残り4日間も出場を続けるならば、意義のあるものにしてほしいという思いはある。
あまりにも不甲斐なければ対戦相手にも失礼だろう。

その他力士に目を向けると、豪ノ山が勝ち越しを決めた。
先場所は上位圏内で跳ね返されたが、それでもここ数場所大関に勝つなどしっかり力を示していた。

今場所は上位圏外に番付を落としたが、ここでしっかり勝ち越しに結び付ける辺り、上位圏内に近い力量は備わっているということだろう。
尊富士、大の里と躍進しているが、豪ノ山も十分に成長していると言える。

そしてそれは熱海富士にも言えることである。
豪ノ山同様、先場所は上位圏内で跳ね返されたが、今場所は2大関にも勝っており、ここまで白星を先行させている。

2場所連続で優勝争いした時と比較し、勢いは感じられないかもしれないが、これが上位圏内と上位圏外の違いだろう。
熱海富士も間違いなく力をつけてきている。

明日の注目の割は
『豊昇龍ー尊富士』
琴ノ若ー大の里』
この2番である。

明日も両者ともに大関戦が組まれた。

『豊昇龍ー尊富士』は私個人としては尊富士にとって琴ノ若よりも豊昇龍の方がやりやすいのではないか?と感じている。

豊昇龍が張り差しにいっても構わず出足で圧倒するという姿が目に浮かぶが、その一方で豊昇龍には類稀な身体能力の高さがある。

そして伯桜鵬、大の里と新入幕の壁になったという実績も持っている。

尊富士としては変わらず立ち合い集中していくだけだろうが、豊昇龍がどのようにいくのか。
それ次第で展開が大きく変わるだろう。

琴ノ若ー大の里』は先場所琴ノ若が守りの強さを発揮している。

先場所は大の里がもろ手突きにいって失敗に終わっており、先場所の反省を活かしてぶつかっていくことが出来るかどうか。

止まってしまっては琴ノ若が有利のため、大の里としては本日のように馬力で圧倒出来るかどうか。

尊富士の勢い止まらず、大関陣の優勝はかなり厳しい状況だが、まずは誰が尊富士を止めるのか。
まずはここに注目である。