きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

791. 2024年春場所4日目を勝手に語る

照ノ富士が敗れて序盤戦で2敗目。
ある程度落ち着きを取り戻したかに思えたが、荒れる春場所はまだ猛威を振るっている。

横綱昇進以降、分の悪い明生戦だったが、明生からすればこれぞ照ノ富士攻略のお手本と言わんばかりの内容だった。

立ち合い鋭く踏み込み一発突き放してからもろ差し速攻。
流れるような展開だった。

照ノ富士としては錦木戦同様、下がってしまったら残り腰がない。
本日は立ち合いも高かったか。

この2日間冷静に相撲を取っていたが、本日はまるで良いところがなかった。

もちろん明生を褒めるべき一番ではあるが、序盤戦で2敗は今の照ノ富士の状態からすると厳しく見えてしまう。

うまく立て直していくことが出来るかどうか。

大関陣の前に好調の三役同士『若元春ー阿炎』の一番は阿炎が制し、役力士で唯一全勝を守った。

正直若元春が有利な一番になると思っていたが、阿炎が先手を取って一方的な内容になった。

先場所の阿炎は序盤戦に迷いが見られたが、今場所は迷いなく先手を取ることが出来ている。
先手を取って攻め込むことが出来れば本日のような展開にもなるし、引き技もうまく決めることが出来る。

この4日間は自身より上の番付相手に完璧な相撲を取っているが、さすがにこのまま全勝で突っ走るとは考えにくい。
どこまで自分の相撲を取り続けることが出来るかどうか注目である。

敗れた若元春は先手を取られたかつ自身もやや立ち遅れたように見えた。
3日間素晴らしい相撲が続いていただけに残念ではあるが、本日は仕方ないと割り切って明日以降に臨んでほしいところである。

大関陣は本日も霧島が黒星で初日が出ず。
朝乃山の圧力を止めることが出来ず、一方的な内容で敗れた。

本日の引き技も消極的だし、自信を失っているような相撲である。
昨日までは噛み合っていないの一言だったが、さすがに本日の相撲を見ると厳しいように感じる。

昨日も記載したように、霧島にとって試練の場所になるだろうが、腐らず白星を目指してほしい。
まず1つ、とにかく1つほしいところである。

豊昇龍は同学年の王鵬を下して3連勝。
盤石とは言い難いが、危なげも無いといったところか。

この力士は絶対的な型、強さという点ではまだ不十分であるが、それを動きでカバーしており、本日も身体が動いていたようである。

上位陣がやや不安定であるため、このまま白星を積み重ねていきたいところである。

角番貴景勝が今場所初めて攻める相撲で白星を掴んだ。

比較的得意としている宇良ということもあってか、余裕を感じる相撲内容だった。
土俵際も落ち着いて対処した。

本来の貴景勝からすればまだまだ本調子と言い難いが、昨日苦しい一番をモノにし、貴景勝としては上向きになりつつあるか。

大関琴ノ若が隆の勝を下して3勝目。

本日の相撲を見て改めて右四つでの強さが感じられない。
腰が重たいため残すことは出来たが、右四つに組んでからの工夫がない。

もちろん隆の勝も右を差して十分な力士ではあるが、おっつけて上手を狙いにいくといった工夫なく、小手投げで何とかしようという守りの相撲である。

結果的に小手投げを決めたが、このような相撲内容では照ノ富士はもちろんのこと朝乃山にも右四つに組んで勝つことは出来ないだろう。

何度か記載したことがあるが、型が無いと言えば豊昇龍の四股名が挙がりやすいが、正直琴ノ若も型が無いと思っている。

絶対的な型が必ずしも重要なのかどうかは正直わからない部分もあるが、いずれにしても四つに組んでもう少し工夫しなければ上の番付は見えてこないと思う。

この4日間、琴ノ若に対して辛辣な記載をしているが、期待の裏返しである。
守りの強さはここ数場所で証明されているため、あとは攻めの強さだろう。

関脇大栄翔が錦木を下して初白星を挙げた。
正直今場所の大栄翔は霧島より深刻、というよりも出場している幕内力士で最も深刻と言っても過言でないレベルに感じていたため、とりあえず一安心である。

昨年秋場所も序盤戦躓いた後に終盤まで優勝争いをしたため、この先の巻き返しに期待である。

平幕に目を向けると大の里の出足、圧力が光っている。
本日は小兵の翠富士が相手だったが、迷うことなく踏み込んで圧倒した。

先場所役力士には跳ね返されたが、明生や隆の勝といった上位圏内の力量を持った力士には圧倒していたため、上位陣でなければ圧力をまともに受け止めることが出来ないということか。

今場所上位圏外の番付だが、このまま白星を積み重ねていけば役力士と割が組まれるだろう。
まだ序盤戦だが楽しみである。

明日の注目の割は
『豊昇龍ー朝乃山』
この一番である。

過去豊昇龍の4戦全勝だが、朝乃山の敗因としては上手の引きつけの甘さである。
これにより逆転の投げ技を食うことが大半である。

今場所の朝乃山の踏み込みは悪くないため、上手を引けるかどうかは別として右四つに組むことは出来るのではないだろうか。

上手を引かずに攻めてしまうと土俵際逆転の投げを食ってしまうため、右四つに組んだ後に上手を引くまでじっくり構えることが出来るどうか。

一方豊昇龍は身体能力の高さでカバーしているが、胸を合わせるとさすがに厳しいため、上手は許さずに相撲を取りたいところである。

まだ荒れる展開が収まらない中、1敗の大関3名はこのまま白星を積み重ねていけるかどうか。

全勝力士が阿炎、大の里、尊富士という中々興味深い3名である。

明日で序盤戦が終了するが、どのような展開で中盤戦へ突入するだろうか。