きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

789. 2024年春場所2日目を勝手に語る

春場所2日目も3大関が敗れ、上位安泰とは程遠い展開。
そして2日目で早くも横綱大関で勝ちっぱなしは消滅した。

初日黒星を喫した横綱照ノ富士は曲者宇良に相撲を取らせず初日を出した。

先場所同様、腕が折れるのではないかと感じさせるほど強烈な小手投げから宇良を吹っ飛ばした。

小兵力士(宇良を小兵力士と呼べなくなっているが)からすればあれだけ大きい相撲を取られるのが最も恐ろしいことではないだろうか。

照ノ富士としては連敗せず初日を出したことが大きい。

先場所も我慢して相撲を取り続けた結果、優勝に辿り着いたため、このまま白星を積み重ねていきたいところである。

大関陣に目を向けると、本日注目の『琴ノ若ー朝乃山』は朝乃山に軍配が上がった。

昨日も記載したが、右四つに組んだ時の地力は朝乃山だと思っていたし、結果自体に驚きはない。

そして予想通りとはいえやはり琴ノ若が立ち合いにもろ差し狙いにいったのが残念でならない。

根は右四つだが、結局四つを得意としている力士にまともに組みにいかず、もろ差し狙いにいくことが大半である。

四つでももっと堂々とした相撲を取ってほしいのだが、現状の琴ノ若はそれが出来ない。

朝乃山の右四つを警戒しているのはわかるが、それでもここで朝乃山を右四つに組んで倒すくらいの気持ちがないと上の番付は見えてこないと思う。

大関には酷な注文かもしれないが、大関昇進を果たしたからには横綱を目指すのは当然だろう。

本日の朝乃山の強さが光ったのはもちろんだが、同時に琴ノ若はまだまだだと感じる一番であった。

角番貴景勝が阿炎に敗れて初黒星。
阿炎のもろ手突きに先手を取られ、うまくあてがって反撃したかに見えたが、土俵際逆転の上手投げを食ってしまった。

本日は阿炎の良さが光った一番と言えるだろう。
土俵際のうまさも阿炎らしいし、そもそもあの逆転の投げを決められたのは先手を取っていたからである。

貴景勝としてはある意味いつも通り序盤戦に落としたといったところか。
とにかく連敗だけは避けたいところであるが、明日が苦手の明生戦であるため厳しい場所になりそうである。

霧島が熱海富士に敗れて連敗スタート。
熱海富士に上手を許さないようにうまく取っているように見えるが、攻めの姿勢が見られないようにも感じる。

巻きかえにいったところを小手に振られ、そこから我慢できず体勢を悪くしてしまった。

昨日あっさり敗れてしまったことが尾を引いているのかどうかは不明だが、この2日間は『噛み合っていない』印象を受ける。

後半戦に強い力士であるが、序盤戦で星を落としすぎては優勝争いにおいて蚊帳の外となるため、早くきっかけを掴んでほしいところである。

本日大関陣で唯一白星を挙げた豊昇龍。
豊昇龍には失礼だが、3大関が敗れた後に登場し、苦手錦木相手のため大関全滅もあり得ると思ってしまった。

立ち合い右上手を狙いにいったが、形としては右四つとなり、右深く差して左おっつけでうまく攻めることが出来た。

錦木の重い腰を封じるように早く攻めることが出来た。

昨日宇良にうまく取られて不覚を取ったが、本日は良い内容だった。
攻めの姿勢を貫いて明日以降も臨んでほしいところである。

関脇陣は本日も明暗が分かれた。

若元春は明生相手に完勝。
この2日間、平幕力士相手に力の差を見せつけるような力強い内容である。
それにしてもこの両者、これで対戦成績が若元春の7戦7勝だがかなり意外である。

一方もう一人の関脇大栄翔が平幕力士相手に連敗。
本日の相撲を見ていても軽い印象を受ける。

対戦相手の王鵬も力は付けているだろうか、さすがに大栄翔を心配したくなる内容である。

まだ2日だが、大栄翔と若元春の立場が逆転してしまい、若元春が大関候補筆頭となったか。

平幕同士の一番『大の里ー豪ノ山』は大の里に軍配が上がった。

正直この一番は驚かされた。
豪ノ山はまだ上位圏内の力量が完璧にあるかと言われたらそうではないが、それでも大関を倒したことのある期待の若手である。

一方大の里は期待の若手であるが、先場所新入幕ではさすがに役力士相手に完敗だった。

そのため地力では豪ノ山の方が上だと見ていたが、大の里が豪ノ山を圧倒した。

先場所大の里は阿武咲に一方的に敗れた相撲があり、それに近い形を予想していたが、立ち合い当たり勝ったのは大の里だった。

もはや大の里には上位圏外の力士では歯が立たない程の力量が備わっているのか。
まだ2日目とはいえ本日の相撲を見ると今場所も期待したいところである。

明日の注目の割は
照ノ富士ー朝乃山』
この一番である。

朝乃山としては高く分厚い壁として立ちはだかる照ノ富士戦である。

2020年の7月場所、この両者が幕内で初対戦してから再三記載しているが、右四つの完成度は照ノ富士の方が遥かに上である。

上手の引き方、廻しの切り方、腕の返し方、全て照ノ富士が勝っている。

大関の場所で朝乃山は照ノ富士に敗れたが、この敗戦が一生の屈辱を味わうことになった。

払拭するには勝つしかない。
照ノ富士を超えるしかない。

過去はもろ手突きにいったり、もろ差しを狙いにいったりしたこともあったが、付け焼き刃が通用するような相手ではない。

自分の相撲を信じて自分十分、相手不十分の形を作るしかないだろう。

本日琴ノ若戦では元大関の力を示した。
照ノ富士相手にも発揮出来るかどうか。

何度も記載するようにまだ2日目とはいえ、横綱大関で全勝が消滅したのは波乱と言えるだろう。

そして若元春の充実度が光っているが、若元春も上位と割が組まれた時どうなるか。

まだまだ波乱の起きそうな春場所である。