きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

788. 優勝した横綱が翌場所初日黒星

大相撲春場所は初日から1横綱2大関が黒星を喫し、波乱の幕開けとなった。

『荒れる春場所』という意味では良いのかもしれないが、上位陣としては序盤戦でそう簡単に黒星を喫するわけにはいかないだろう。

先場所復活優勝を果たした横綱照ノ富士はここ最近、連続して結果を残すのが難しくなっているため、今場所も苦しいスタートとなってしまった。

今回の照ノ富士のように優勝した横綱が翌場所初日黒星を喫したのは過去にどのくらい存在するだろうか。

年6場所制となった昭和33年以降、横綱に在位していた力士に絞っていきたいと思う。

詳細は以下の通りである。

優勝した場所

四股名・成績

翌場所成績

その場所の優勝力士

昭和34年夏場所

若乃花

14勝1敗

11勝4敗

栃錦横綱

15戦全勝

昭和36年春場所

朝潮

13勝2敗

0勝4敗11休

佐田の山(西13)

12勝3敗

昭和38年秋場所

柏戸

15戦全勝

10勝5敗

栃ノ海大関

14勝1敗

昭和39年夏場所

栃ノ海

13勝2敗

11勝4敗

冨士錦(西9)

14勝1敗

昭和39年九州場所

大鵬

14勝1敗

11勝4敗

佐田の山大関

13勝2敗

昭和41年春場所

大鵬

13勝2敗

14勝1敗(優勝)

大鵬

昭和46年夏場所

北の富士

15戦全勝

8勝7敗

玉の海横綱

15戦全勝

昭和46年九州場所

北の富士

13勝2敗

7勝7敗1休

栃東(西5)

11勝4敗

昭和48年名古屋場所

琴櫻

14勝1敗

9勝6敗

輪島(横綱

15戦全勝

昭和50年初場所

北の湖

12勝3敗

13勝2敗(同点)

貴ノ花大関

13勝2敗

昭和51年春場所

輪島

13勝2敗

13勝2敗(同点)

北の湖横綱

13勝2敗

昭和53年秋場所

北の湖

14勝1敗

11勝4敗

若乃花横綱

15戦全勝

昭和62年秋場所

北勝海

14勝1敗

13勝2敗(次点)

千代の富士横綱

15戦全勝

平成5年夏場所

旭富士

14勝1敗

8勝7敗

琴富士(東13)

14勝1敗

平成7年秋場所

貴乃花

15戦全勝

12勝3敗(同点)

若乃花大関

12勝3敗

平成11年秋場所

武蔵丸

12勝3敗

12勝3敗(優勝)

武蔵丸

平成12年名古屋場所

13勝2敗

13勝2敗(次点)

武蔵丸

14勝1敗

平成13年九州場所

武蔵丸

13勝2敗

1勝3敗11休

栃東大関

13勝2敗

平成17年名古屋場所

朝青龍

13勝2敗

13勝2敗(優勝)

朝青龍

平成19年初場所

朝青龍

14勝1敗

13勝2敗(同点)

白鵬大関

13勝2敗

平成19年秋場所

白鵬

13勝2敗

12勝3敗(優勝)

白鵬

平成20年春場所

朝青龍

13勝2敗

11勝4敗

琴欧洲大関

14勝1敗

平成20年秋場所

白鵬

14勝1敗

13勝2敗(優勝)

白鵬

平成24年春場所

白鵬

13勝2敗

10勝5敗

旭天鵬(西7)

12勝3敗

平成27年春場所

白鵬

14勝1敗

11勝4敗

照ノ富士(関脇)

12勝3敗

平成27年名古屋場所

白鵬

14勝1敗

0勝3敗12休

鶴竜横綱

12勝3敗

平成27年秋場所

鶴竜

12勝3敗

9勝6敗

日馬富士横綱

13勝2敗

平成29年春場所

稀勢の里

13勝2敗

6勝5敗4休

白鵬横綱

15戦全勝

平成29年秋場所

日馬富士

11勝4敗

0勝3敗12休

白鵬

14勝1敗

令和4年夏場所

照ノ富士

12勝3敗

11勝4敗(次点)

逸ノ城(西2)

12勝3敗

※赤字は翌場所も優勝した力士

優勝の翌場所全休というパターンもあるが、今回はあくまで『初日黒星』という事で絞っている。

過去30回だが、回数だけ見れば特段珍しく感じないかもしれないが、昭和33年初場所から先場所の初場所まで『全395場所』であり、その内横綱優勝は『251場所』である。

251場所の内の30回(今回を入れて31回)と割合にすれば1割ちょっとのため、珍しい事だと言えるだろう。

大鵬北の湖朝青龍白鵬といった時の第一人者が複数回経験している。

これは優勝回数が多ければ多いほど、可能性としては広がるため無理もないかもしれない。

その中で横綱在位中で29回優勝を果たしている千代の富士が0回というのは凄いことだと言える。

実は照ノ富士自身も過去に経験している。

前回初日黒星を喫した場所は皆勤は果たしたものの、優勝は平幕逸ノ城にさらわれる結果となった。

過去にこの状況で優勝を果たしたのは5回(大鵬武蔵丸朝青龍白鵬2回)だけであり、割合としては2割とかなり低い。

ここ最近連続して好成績を残するのが難しくなっている照ノ富士としては嫌なデータと言えるだろう。

先場所も照ノ富士は序盤戦盤石とは程遠い内容だった。

それでも白星を積み重ねて、終盤戦は圧巻の相撲内容だったため、この先の巻き返しに期待したいところである。