大相撲春場所初日まで早くもあと1週間である。
徐々にブログの投稿もしていこうと考えているが、また初日前日まで投稿しない確率が高いかもしれない。
春場所は新大関琴ノ若が最大の注目点になると思うが、私は新十両で1場所通過を果たした尊富士も注目している。
若手力士、新しい顔触れが見られるのは良い事である。
早速だが年6場所制となった昭和33年以降、新十両1場所通過はどのくらい存在するだろうか?
詳細は以下の通りである。
新十両番付・成績 |
新入幕番付・成績 |
最高位 |
|
大輝煌 |
西十両9枚目 11勝4敗(優勝) |
東前頭15枚目 5勝10敗 |
東前頭15枚目 |
市原 |
東十両11枚目 13勝2敗(同) |
東前頭16枚目 8勝7敗 |
西前頭13枚目 |
遠藤 |
西十両13枚目 14勝1敗(優勝) |
東前頭13枚目 9勝5敗1休 |
西小結 |
3名全員が幕下付け出しである(大輝煌が60枚目、市原、遠藤が10枚目)。
尊富士は学生出身力士だが、初めて幕下付け出し以外で達成した記録である。
上記3名を見てみると、大輝煌は結局幕内在位はこの1場所だけに留まっており、市原も2場所目に途中休場して番付を下降させ、以降幕内復帰することはなかった。
遠藤はかなり話題を集めた力士であり、幕内在位も先場所までで61場所、そして小結昇進を果たしているため、2名とは実績が異なると言える。
それでも小結へ昇進を果たしたのは新入幕から4年半後であり、当時の期待度からすればやや期待外れとも言える結果と言える。
当然と言えば当然だが新十両の場合、基本番付は下位に位置する。
そのため仮に好成績であったとしても幕内下位の力士と対戦することが無い。
十両上位の場合、休場者、成績の兼ね合いで幕内の力士と割が組まれる、すなわち『幕内の土俵を経験する事が出来る』ということである。
上記3名、そして尊富士も幕内での土俵経験が全くない。
この経験値が影響を及ぼしているのだろうか。
今回は『新十両1場所通過』であるが、すでに十両以上経験者で『幕下⇒十両1場所通過』の中には琴風、把瑠都といった最高位大関の力士も存在する。
ちなみに詳細は以下の通りである。
新十両番付・成績 |
新入幕番付・成績 |
最高位 |
|
琴風 |
西十両11枚目 14勝1敗(優勝) |
西前頭14枚目 12勝3敗(敢) |
東大関 |
東十両11枚目 15戦全勝(優勝) |
西前頭11枚目 11勝4敗(敢) |
東大関 |
琴風はすでに関脇経験者であり、把瑠都も上位戦経験者であったため、実力、経験共に頭抜けていたと言えるか。
新十両1場所通過は間違いなく素晴らしい事だが、過去の事例を見るとその後の成績は苦戦していることが多いため、尊富士が今後どのような活躍を見せてくれるのか注目である。