きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

774. 終盤戦で逆転優勝を果たした綱取り場所

大相撲初場所も11日目が終了した。

終盤戦へ突入し、1敗琴ノ若、2敗照ノ富士、霧島、豊昇龍という展開であり、この先4名による直接対決が始まるため楽しみである。

霧島の綱取りが場所の焦点だが、霧島は現在星の差1つで追いかける立場にいる。

まだ1敗琴ノ若との直接対決が残されているため、綱取りの可能性は十分に秘められている。

綱取り場所と言っても過去には優勝しなくても昇進を果たした例も存在する。

昭和時代で連覇を果たしたのは大鵬北の富士琴櫻の3名に留まるし、直近で昇進を果たした鶴竜稀勢の里照ノ富士も連覇による昇進ではない。

また照ノ富士においては綱取り場所において優勝していないが昇進を果たしている(12勝3敗優勝⇒14勝1敗次点)。

しかしこの時の照ノ富士の昇進に対して文句を言う者は存在しなかった。

優勝が絶対条件ではないとはいえ、霧島としては高い成績を求められるだろうし、現在すでに2敗を喫してしまっていることを考えると、このまま白星を積み重ねていきたいところである。

終盤戦でリードされた展開から逆転優勝を果たした綱取り場所は過去にどの程度存在するのだろうか。

詳細は以下の通りである(年6場所制となった昭和33年以降)。

場所

四股名(成績)

詳細

昭和56年名古屋場所

千代の富士(14勝1敗)

初日に平幕隆の里に敗れて黒星。横綱北の湖が初日から13連勝とし、それを追いかける展開。14日目に北の湖が関脇朝潮に敗れ1敗で並ぶ。千秋楽直接対決で勝利して優勝。

平成26年春場所

鶴竜(14勝1敗)

鶴竜は3日目に平幕隠岐の海に敗れて初黒星。白鵬日馬富士の2横綱が中盤戦まで全勝で場所を引っ張る展開で終盤戦へ突入。12日目に日馬富士に勝利して引きずり下ろす。日馬富士はこれ以降3連敗。白鵬も13日目に大関琴奨菊に敗れ、14日目に鶴竜と1敗対決。鶴竜が勝利し、千秋楽も白星で優勝。

昭和33年以降、横綱は29名誕生しているが、上記の条件にて逆転優勝を果たしたのは2名に留まる。

11名が優勝せずに昇進を果たし、過半数の16名が終盤戦の時点で先頭に立って優勝を果たしている。

そのため過去の例から考慮すると、霧島は中々厳しい状況に陥っているという事である。

ちなみに優勝は果たせなくても、優勝決定戦まで持ち込んだ例は以下の通りである。

場所

四股名(成績)

詳細

昭和54年名古屋場所

三重ノ海(14勝1敗)

初日に関脇栃赤城に敗れて黒星。横綱輪島が初日から14連勝とし、千秋楽に直接対決。本割では三重ノ海が勝利して優勝決定戦に持ち込んだが、決定戦では輪島が勝利したため逆転ならず。

昭和61年名古屋場所

北尾(14勝1敗)

横綱千代の富士とともに初日から10連勝。北尾は11日目に関脇保志に敗れて1敗。千秋楽全勝の千代の富士と直接対決。本割では北尾が勝利して優勝決定戦に持ち込んだが、決定戦では千代の富士が勝利したため逆転ならず。

これも回数は少なく2回に留まる。

優勝決定戦に持ち込む場合、優勝を果たした力士には本割で勝利している。

霧島はどのような展開になるだろうか。

残り4日間、目が離せない。